トランプ共和国。
その国は元々、トランプ王国が本来の名前だが、ジコチューによって滅ぼされた。
しかし、ドキドキ!プリキュアの活躍でトランプ共和国へと生まれ変わり、平和を取り戻した。
この国は、ジコチューの襲撃の時に生き延びたトランプ王国の戦士デニーズ・ポーカー率いる革命軍ユグドラシルに侵攻されたが、プリキュア達と、そしてこの世界に訪れたウルトラマン達によって、ユグドラシルの侵攻を阻止し、ユグドラシルを壊滅した。
せっかくなので、プリキュアについても説明しよう。
プリキュアとは、妖精の世界や人間の世界に危機が訪れた時に現れる伝説の戦士。
その正体は普通の小学生、中学生、高校生の女の子である。
彼女達はどれほどの窮地に陥れても、世界が滅ぼされそうになっても諦めずに最後まで戦い続けてきた。
ユグドラシルを壊滅した功績に称えて、プリキュア達とウルトラマン達は祝勝パーティを開いた。
今はパーティを終え、このトランプ共和国で寝泊まることにした。
そのバルコニーで1人の青年が城下町の夜景を見ていた。
青年の名はモロボシ・シン。
時空移動をする際に時空の歪みによってプリキュアの世界に放り込まれた男である。
その正体はウルトラマンゼロ。
彼は幾多の宇宙に飛び回り、平和を取り戻した希望の戦士である。
プリキュアの世界に飛ばされた後、多くのプリキュアと出会い、共に戦ってきた。
(邪神が消え、ユグドラシルは壊滅し、地球も妖精の世界も平和が取り戻した。だが、時空の歪みから現れる怪獣は今も現れ続けている。この世界は一体、何が起きたんだ・・・?)
シンはユグドラシルが壊滅し、ガタノゾーアを倒して一先ずは落ち着いたが、まだ謎に包まれている時空の歪みについて悩んでいた。
先程説明した時空の歪みはウルトラマンだけでなく、世界中の人達を苦しめる怪獣達も出現しているのだ。
その謎は未だ分かっていない。
その時、トランプ共和国の城上空より時空の歪みが発生する。
シンはそれに気づいた。
「あれは!」
シンは時空の歪みをしばらく見る。
その歪みから両腕に鋏が加え、鳥のような赤い体をした怪獣が現れた。
その怪獣の名は超古代竜メルバ。
イースター島の地底から現れた『空を切り裂く怪獣』と呼ばれた古代怪獣である。
ゴルザと共に光のピラミッドに隠されているティガを含む3体の巨人像を破壊し始めるが、破壊を免れたティガによって倒された。
「また怪獣が出やがったか!?」
「ゼロ!」
シンは背後から声を聞き、振り向くと2人の男がいた。
ハヤタ・シンとモロボシ・ダンである。
その正体は初代ウルトラマンとウルトラセブンである。
彼らはM78星雲・光の国からやって来た宇宙人である。
地球に訪れては、多くの怪獣達と戦っている。
「親父!」
「先程、バラージ王国の近くで時空の歪みが発生した。」
「今の怪獣もそこに向かっている。」
「なんだと!?」
シンはメルバの事もそうだが、バラージ王国の方にも時空の歪みが発生した事も驚く。
「急ぐぞ!」
「あぁ!」
シンはウルトラゼロアイを、ハヤタはベーターカプセルを、ダンはウルトラアイを構える。
ハヤタはベーターカプセルのボタンを押すとフラッシュビームがハヤタを纏わせ、初代ウルトラマンに変身する。
ダンはウルトラアイを両目に嵌めると、ウルトラセブンに変身する。
シンはダンと同じように、ウルトラゼロアイを両目に嵌めると、ウルトラマンゼロに変身する。
ゼロと初代ウルトラマンとセブンはバラージ王国へと向かう。
その頃、なのはとユーノは自身が子供の姿になって混乱するものの、とりあえず地上に降りて、今後の事を話し合う。
「ユーノ君、これからどうしよう?」
「う~ん・・・見た感じ、見たことない場所だし、管理局に連絡しても何の応答もないし、流石に困ったところだね・・・」
なのはとユーノが見知らぬ世界に放り込まれてからしばらく経ち、時空管理局に連絡するなりしたが、誰からも連絡が来た様子はなかった。
「フェイトちゃんとヴィヴィオ、心配してるだろうな・・・」
「何とかしてミッドチルダに戻らないとね・・・」
2人は非常に悩んだ。
その時、どこかから獣の咆哮が響き渡る。
「な、なに!?」
「どこから鳴き声が・・・!なのは!」
ユーノはなのはを呼んで、上空に指を指す。
なのははユーノが指した先に目を見る。
上空に巨大な時空の歪みが発生している。
そして、その歪みから頑丈な鎧のような体格の怪獣が現れる。
その怪獣の名は超古代怪獣ガルラ。
ネオフロンティアスペースのメトロポリス地下より現れた古代怪獣である。
ガルラの体は非常に硬く、ティガでも苦戦させるほどの実力を持っている。
「なっ!?」
「怪獣!?」
なのはとユーノはガルラの登場に驚く。
その時、別の方向から怪獣の咆哮を聞く。
なのはとユーノはすぐに振り向くと、メルバが飛翔してきた。
「ふぇぇっ!?」
「また!?」
メルバは地上に降りた後、なのはとユーノに目から光線を放つ。
「くっ!」
ユーノは即座に手を翳し、魔法陣を展開した。
よってメルバの攻撃は防がれる。
ガルラは頭部から熱線を発射する。
「レイジングハート!」
〈ラウンドシールド!〉
なのははラウンドシールドを展開し、ガルラの攻撃を防ぐ。
「怪獣が2体同時に出てくるなんて・・・!」
「しかも強い!一筋縄じゃいかない!」
なのはとユーノは今の戦況に苦心する。
その時、再び別の獣の咆哮が響き渡る。
なのはとユーノは辺りを見渡すと、メルバの横に時空の歪みが発生する。
「また歪みが!?」
「まさか!?」
なのはとユーノはガルラが現れた時の事を思い出す。
ガルラが現れた時、時空の歪みから現れた。
それを考えると冷や汗が滲み出る。
予想通り、時空の歪みから鎧のような皮膚を持つ怪獣が現れる。
その怪獣の名は超古代怪獣ゴルザ。
モンゴル平原地底から現れた『大地を揺るがす怪獣』と呼ばれた古代怪獣である。
メルバ同様、光のピラミッドに隠されているティガを含む3体の巨人像を破壊し始めるが、破壊を免れたティガに返り討ちに遭われ、退けられる。
「ふぇぇっ!?」
「次から次へと!」
なのはとユーノはゴルザの登場により、窮地に陥れる。
メルバやガルラだけでも苦しんでるのに、更にゴルザまで加わったら一溜りもない。
ゴルザはなのはとユーノを叩き潰そうと右腕を振り下ろす。
なのはとユーノはゴルザの攻撃を躱す。
〈ディバインバスター!〉
「ディバイン・・・バスター!」
なのははゴルザに向けて、ディバインバスターを放つ。
しかし、ゴルザはディバインバスターを吸収する。
「そんな!?」
ゴルザはなのはに超音波光線を放つ。
なのはの前にユーノが出て、シールドを展開する。
なのはもラウンドシールドで二重に防ぐ。
よってゴルザの超音波光線は防がれたが、攻撃を止む様子はない。
その後、メルバは目から光線を放ち、ガルラは頭部から熱線を放つ。
なのはとユーノの防御壁はもう持たず、破られる。
「きゃあぁぁぁぁぁっ!!!」
「うわあぁぁぁぁぁっ!!!」
なのはとユーノはゴルザとメルバとガルラの同時攻撃により、地に伏せられる。
ゴルザはなのはとユーノを踏み潰そうと足を上げる。
なのはとユーノはもうダメだと思い、目を瞑る。
その時・・・
「うぉおらあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
なのはとユーノを踏み潰そうとしたゴルザが突然吹き飛ばされて、ガルラに衝突する。
よってゴルザはガルラと共に倒れる。
「・・・ふぇ?」
「・・・一体・・・何が・・・?」
なのはとユーノは見上げると、3体の巨人の後ろ姿を目に捉える。
「危なかったな?お前ら。」
ゼロはなのはとユーノの方に振り向き、無事を確認した。
なのはとユーノは右から順番にセブン、ゼロ、初代ウルトラマンへと見渡す。
その後、最後に目に映った初代ウルトラマンを見て驚く。
なのは「ユーノ君!」
ユーノ「もしかして!?」
初代ウルトラマンはなのはとユーノの様子を見て、重々しく頷いた。
「なんだ?知り合いかよ?」
「別の宇宙の地球でな。その話は後にする。」
「あぁ。今は・・・」
ゼロと初代ウルトラマンとセブンは3体の怪獣の方に振り向く。
ゴルザとガルラは起き上がり、メルバもゴルザとガルラと合流する。
「こいつらだ!」
「あぁ!」
「うむ!」
ゼロと初代ウルトラマンとセブンはゴルザとメルバとガルラとの戦闘のために身構える。
ゴルザとメルバとガルラはゼロ達が構えるのを見て、即座に襲い掛かる。
「いくぞ!セブン!ゼロ!」
「あぁ!」
「ブラックホールが吹き荒れるぜ!」
ゼロと初代ウルトラマンとセブンもゴルザたちが走り出すと、迎え撃つように走り出す。
『ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ』の時もそうだけど、ゴルザの出現率高いな、自分で執筆しといて・・・
・・・まぁ、それは兎も角、次回は早速ですがゴルザたちとの決着をつけようと思います。