ウルトラリリカルキュアファイト   作:JINISH

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VSキングジョー

秋葉原の街並みの中、クリシスと一緒に楽しむヴィヴィオ達。

そんな時、空間の歪みから宇宙ロボット・キングジョーが現れた。

キングジョーに立ち向かうため、響達はスイートプリキュアに、みゆき達はスマイルプリキュアに、ヴィヴィオはウルトラマンオーブに変身する。

オーブはメロディ達とハッピー達の援護でキングジョーを攻めるが、キングジョーの攻撃力や防御力に苦戦を強いられる。

 

「プリキュア・シャイニングサークル!」

 

ミューズはプリキュア・シャイニングサークルでキングジョーの動きを止める。

 

「ビートソニック!」

「プリキュア・ビューティブリザードアロー!」

 

ビートとビューティはキングジョーに技を放つが、効果がなかった。

 

「プリキュア・ミラクルハート・アルペジオ!」

「プリキュア・ファンタスティック・ピアチェーレ!」

「プリキュア・サニーファイヤーバーニング!」

 

メロディとリズムとサニーもそれぞれの技を放つが、キングジョーは倒れる様子もなかった。

 

「はぁ、はぁ・・・つ、強い・・・!」

「あれだけ攻撃しても、傷一つつかないなんて・・・」

 

オーブはキングジョーの防御力の前に手も足も出なかった。

メロディ達やハッピー達もそれぞれの技を繰り出すが、効いた感じはしなかった。

キングジョーはミューズが形成したサークルを破り、目からデスト・レイを放つ。

ビートはビートバリアで、ミューズは虹色の鍵盤でシールドを形成するが、防ぎ切れず、破られてしまう。

オーブはスペリオン光輪でキングジョーを真っ二つにしようとするが、そのキングジョーは4機の円盤に分離し、オーブの技を躱す。

 

「えぇぇっ!?」

 

ヴィヴィオはキングジョーの意外な避け方に驚く。

4機の円盤に分離したキングジョーは、再び合体し、ロボット形態になった。

 

「あんな方法で躱すなんて・・・」

「やっぱりロボットはいいなぁ~♪」

「いつまで感動しとんねん!」

 

ビートはキングジョーの避け方を見て、困惑する。

一方、ピースはそんなキングジョーに感動し、サニーはそれにツッコむ。

 

「でも、どうしよう・・・?」

「パワーもすごいし、守りも堅いし・・・」

「しかも、あんな風に避けられちゃ、歯が立たないよ・・・」

 

メロディとリズムとマーチはキングジョーを見て、どうすればいいか分からなくなる。

その時、ハッピーはキングジョーの後ろに何かが近づいて来るのを気付く。

 

「みんな、見て!」

 

ハッピーはキングジョーの後ろに指を指して、メロディ達に言う。

ハッピー達が見たのは、先頭に飛翔している赤、青、黄色のカラーリングをしていた戦闘機と、黄色一色でカラーリングされていた戦闘機9機がキングジョーに向かっている所である。

まず、先頭に飛んでいる戦闘機はガッツイーグルである。

スーパーGUTSの隊員が出動する時に使用した主力戦闘機である。

分離することができ、赤の配色をしたα号、青の配色をしたβ号、黄色の配色をしたγ機で怪獣や敵宇宙人のような脅威に立ち向かう。

そして、ガッツイーグルの後ろについて来るように飛翔している戦闘機はガッツウイング1号である。

GUTSの隊員が出動する際に使用した戦闘機である。

ネオフロンティア時代にも活躍されており、以前にルルイエで起こったイビロンとガタノゾーアとの戦いにも活躍されていた。

 

「ガッツイーグルにガッツウイング!」

「おぉ~っ!来ちゃったよ~!!」

「もうええっちゅうねん!!」

 

メロディはガッツイーグルとガッツウイング1号が来たことに安心する。

ピースはガッツイーグルとガッツウイング1号を見て、またまた興奮して、サニーはそんなピースに再びツッコミを入れる。

ガッツイーグルはα、β、γに分離し、ガッツウイング1号と共に一斉にレーザーを発射し、キングジョーに命中させる。

それでもキングジョーには効果がなかった。

キングジョーはデスト・レイを放つ。

しかし、ガッツイーグルとガッツウイング1号は難なく躱す。

 

「なんて頑丈なロボットだ・・・」

「弱音を吐かないの。この街が危ないってのに、引き下がるわけにはいかないでしょ?」

 

ガッツイーグルβに搭乗しているリョウはカリヤにそう言う。

 

「チームライトニング、チームファルコン、チームクロウ。あのロボットが分離した時に、撃ち落とされないように気を付けて。」

 

リョウは9機のガッツウイング1号のパイロットにそう言う。

 

「了解。北田、大河原、今言った通りだ。撃墜されないようにな?」

「了解。ライトニングの名に懸けて。」

「梶尾リーダー程、操縦の腕はイマイチだけど、頑張りまっせ。」

「林、塚森。背後から攻めるぞ。」

「了解。米田リーダー。」

「ファルコンの初陣、必ずやり遂げます。」

「さて、三島、多田野。心の準備はよろしいでしょうね?」

「オッケーです、稲城リーダー。」

「いつでも。」

 

リョウの命令を受けた梶尾、北田、大河原、米田、林、塚森、稲城、三島、多田野の9名のパイロットは散開してキングジョーを攻める。

 

「シンジョウ、ヘタこいて落とされんなや?」

「うるせぇよ、ホリイ!そう簡単にやられるかよ!」

 

ホリイとシンジョウは言い合いながらガッツイーグルαとγを飛翔させる。

ちなみにαはホリイが乗っており、γはシンジョウが乗っている。

 

「シンジョウ先輩、ホリイさん。態々ご協力、ありがとうございます。」

 

リョウはシンジョウとホリイに、一緒に戦ってくれたことを礼を言う。

 

「気にすんな。そっちこそ、足引っ張るなよ?」

「シンジョウ、お前が言うな。」

 

ホリイはシンジョウの言葉にツッコミを入れる。

オーブとメロディ達とハッピー達はスーパーGUTSの連携を見て、感動を覚える。

 

「すごい・・・」

「あのロボットを撹乱させるなんて・・・」

 

ハッピーとメロディは思わず声が出る。

無理もない。

キングジョーはガッツイーグルとガッツウイングに対し、デスト・レイを放つが、全機撃墜されず、一方のスーパーGUTSはレーザーを撃っても、効果はないものの、キングジョーに撃墜されることはなかった。

 

「えへへ・・・あれを見てると、なんだかやる気が出てきた。」

 

オーブは武者震いをしたかのように拳を握りしめる。

 

「高町ヴィヴィオ、ううん、ウルトラマンオーブ、頑張ります!」

 

ヴィヴィオはオーブの中でオーブリングを前に出し、光を放出させる。

 

「タロウさん!メビウスさん!熱い奴、頼みます!」

 

ヴィヴィオはオーブリングにタロウとメビウスのカードをスキャンして、頭上に掲げる。

よってオーブはスぺシウムゼぺリオンからバーンマイトにタイプチェンジする。

 

「クリス!全力全開で行くよ!」

 

ヴィヴィオは中にいるクリスにそう言うと、クリスは「押忍!」と言っているみたいにジェスチャーする。

オーブは拳に炎を纏わせ、キングジョーに勢いよくパンチする。

すると、今までスぺシウムゼぺリオンの姿だったオーブの攻撃も、プリキュアによる援護も、スーパーGUTSによる援護も歯が立たなかったキングジョーが今の一撃で後退する。

 

「!効いてる!」

 

オーブはそんなキングジョーを見て、「これはイケる!」と言わんばかりに追い打ちをかける。

キングジョーはオーブの追い打ちに怯むものの、態勢を立て直してデスト・レイを放つ。

 

「プリキュア・サニーファイヤー!」

「プリキュア・マーチシュート!」

 

サニーとマーチはオーブを守るように、キングジョーの攻撃を各々の技で相殺させる。

 

「オーブ!」

「今や!」

 

サニーとマーチはオーブに止めを刺すよう伝える。

 

「はい!」

 

オーブはサニーとマーチに頷く。

 

「ストビュームバースト!」

 

オーブはキングジョーにストビュームバーストを放つ。

それを受けたキングジョーは火達磨の状態になりながら、気を付けの状態になって後ろに倒れ、その直後に爆散される。

 

「やったーっ!」

「オーブが勝ったーっ!」

 

メロディとハッピーはオーブがキングジョーを倒したところを見て喜ぶ。

 

「でも、もうちょっと見たかったよ・・・」

「どっちの味方やねん・・・」

 

ピースはキングジョーが爆散した所を見て口惜しがるところをサニーがツッコむ。

スーパーGUTSの全クルーはオーブに敬礼をする。

オーブはそれに応えるように敬礼で返す。

ガッツイーグルとガッツウイングは秋葉原を後にし、オーブはヴィヴィオに戻ってアインハルト達と合流する。

メロディ達も変身を解き、ヴィヴィオの元に合流した。

幸い、町の被害はなかった。

 

「今回はスーパーGUTSに助けられちゃったね。」

 

クリシスは頭痛薬を飲んだ後、先程の戦闘に感服する。

 

「それより、大丈夫なんですか?一度病院に診てもらった方が・・・」

 

アインハルトはクリシスにそう言う。

 

「だいじょぶ、だいじょぶ。もう頭痛しなくなったし、前にありすが紹介したクリニックに診てもらったけど異状はなかったって言ってたよ。」

 

クリシスはアインハルトに大丈夫だと伝える。

 

「本当なのか?れいか。」

「えぇ。以前連絡を貰ったのですが、本当です。」

「でも、ずっと前から頭痛が起きるなんて、どう考えても異状だよね?」

 

トーマはれいかに本当かどうか聞く。

れいかはトーマの質問に頷く。

リリィはクリシスの頭痛の事を聞いて、疑問を持つ。

 

「あ、さっきの頭痛で思い出したけど、ルルイエで変な夢を見たことがあって・・・」

「夢?どんな夢ですか?」

 

ヴィヴィオはクリシスが見た夢について聞いた。

 

「私の夢なのに私の姿がないんだよね。どういうわけか、白い服を着た人が何人かいたけど、確か光太郎って名前を聞いてたような・・・」

「えっ!?」

「光太郎って真理奈ちゃんのお祖父さんの!?」

「うん。」

 

みゆき達は光太郎という名前を聞いて驚く。

 

「真理奈さんにお爺様がいらしたのですか?」

「はい、3年前の爆発事故で亡くなったと聞いております。」

 

アインハルトは光太郎の事を聞くと、れいかから、その光太郎は既に死んだと聞き、沈んだ表情になる。

 

「光太郎博士は人間の世界と妖精の世界を守ろうとして研究を重ねたと聞いています。」

「そのようだね、夢でもそう言ってた。あと、MHCP・Ⅹ・KIKIとかも言ってたような・・・」

 

クリシスはれいかの話に上乗せしつつ、話を続ける。

 

「MHCP・・・?」

「KIKI・・・?」

 

響と奏は訳わからない状態になった。

 

「白い服の人達の様子がおかしいと思ったら、目の前の風景が変わって、前にシンが話したウルトラマンノアが出てきたんだ。」

「ノア!?」

「それってバラージ王国で見たって言う・・・」

 

響達はウルトラマンノアの名前を聞いて驚く。

 

「うん。あぁ、ヴィヴィオ達は知らないんだっけ?これなんだけど。」

 

クリシスはスマートフォンの画像を見せる。

しかもノアの石像の画像を。

 

「あっ!ママとユーノ司書長が見せたウルトラマンだよ!」

「この巨人像のウルトラマンがクリシスさんの夢に?」

「うん。そのノアが光を放ったと思ったら、夢から覚めちゃったけどね。」

 

クリシスの夢の話はそこで終わった。

 

「MHCPとかKIKIとか何のことなんだろう?」

「もしかして、お祖父ちゃんが言ってた光太郎博士の計画と何か関係が?」

 

響は聞きなれない単語にハテナを浮かべる。

アコは祖父の音吉から聞いた光太郎の計画の事を思い出す。

 

「真理奈か真奈美さんに聞いてみようか。研究者の方が詳しそうだし。」

「じゃ、後で真理奈ちゃんの家に行こう。」

 

響とみゆきはMHCPの事を真理奈に聞こうと、真理奈の家に訪れることに決めた。

 

「今日はありがとね。私が働いてるコスプレショップに案内できなかったのは残念だけど。」

「大丈夫!また来るからね!」

「ありがと。その時はよろしくね♪」

 

やよいはクリシスにそのように約束する。

 

「ホンマブレへんな・・・」

「やよいちゃんらしいよ・・・」

 

あかねとなおはそんなやよいに呆れる。

 

 

 

 

 

 

その頃、土星周辺に獅子の鬣のような頭をした巨人と、腹部に菱型のバックルが付いている巨人が辺りを見渡している。

前者の巨人はウルトラマンレオ。

獅子座L77星から来たウルトラ兄弟の1人である。

マグマ星人に故郷を滅ぼされた後、ウルトラセブンに変わり、地球を守る戦いに身を投じた。

後者の巨人はウルトラマン80。

M78星雲から怪獣復活の調査に派遣されたウルトラマンである。

マイナスエネルギーから生まれた怪獣を次々と戦ってきた。

 

「どうだ、80。セブン達は見つけたか?」

「いいえ。そっちも?」

「あぁ。ウルティメイトフォースゼロも協力してくれたが、見つからなかったようだ。」

「私も太陽系の方に探しましたが、やはりいないようです。」

 

レオと80はゼロやウルトラ兄弟が消えたと聞き、捜索を始めたが、発見しなかった。

 

「別の宇宙に飛ばされたのでしょうか?」

「間違いはないだろうが、マルチバース全体に探し回ることは不可能だ。」

 

レオと80はゼロ達は別の宇宙に飛ばされたと推測するが、ゼロのように別の宇宙に渡る手段がないため、どうすることもできなかった。

その時、レオと80は何かに気付いたのか、周辺を見渡した。

そして、レオと80は瞬時に回避するように飛翔する。

何故なら、レオと80を横切るように赤、青、黄色が混ざった光線が放って来たからである。

 

「今の光線はA兄さん!?」

「いや!」

 

80は今の光線をAのメタリウム光線だと気付くが、レオは放射した方向に振り向くと、右手のナイフと左手の鉤爪を持つ巨人がいた。

いや、巨人ではなく、ロボットと言った方が正解か。

その正体は異次元超人エースキラー。

ヤプール人がAを抹殺するために作られたロボットである。

初代ウルトラマン、セブン、ジャック、ゾフィーからエネルギーを奪い、Aを追い詰めた。

 

「エースキラー!」

「まさか、ヤプールが!?」

「その通りだ!」

 

エースキラーの隣の空間が割れ始め、そこから鎌状の右手を持つ赤い体をした異形の物が現れた。

その正体は異次元超人ヤプール。

超獣を作って地球に送り込ませた生命体である。

空間を捻じ曲げる能力を持ち、それでAやメビウスを苦しめた。

 

「ウルトラ兄弟がこの宇宙から消えたのは気になるが、お前達がいるとは好都合。ここでやつざきにしてくれるわ!」

 

ヤプールとエースキラーはレオと80に対し、身構える。

 

「80!気をつけろ!強敵だぞ!」

「はい!」

 

レオと80もヤプールとエースキラーに対し、構えをとる。




レオと80がいよいよ登場しましたが、彼らの活躍はしばらくお預けになります。

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