最近怪獣が出てないし・・・
どうしましょ、これ・・・
でも、やるしかないよね・・・(鬱)
ユグドラシルの残党の目的がウルトラマンゼロの姿を変えることができる怪獣を利用して、ウルトラマンとプリキュアを戦わせることを知ったまのん達はクレインと協力して、その目論見を阻止しようとする。
しかし、クレインはまのん達にユグドラシルの残党の事件から手を引くように言われる。
そんな時、なのはとユーノが割り込み、説得してくれたことで、改めて協力を承諾する。
その時、真理奈の口から、ぎんがからの連絡で、シンが脱走した事を告げる。
そんな中、病室で寝ていたライハの方にも、動き出そうとしていた。
「・・・う・・・ん・・・」
ライハはゆっくりと目を開ける。
ライハが見た風景は、スバル達と戦っていた商店街ではなく、白い天井に、隣を仕切るように置いてあるカーテン、外の風景がはっきり見える窓。
更に、ライハは起き上がると、白いシーツにベッドが自分の下にあることに気付く。
「病・・・院・・・?確か、私・・・」
ライハは自分が病院にいる前の出来事を思い出す。
ライトリーとレフティーの指示を聞いた忍び装束の兵士から、ぴかりが丘で活動しているスバル、ティアナ、エリオ、キャロを抹殺しろと言われ、商店街で見かけたその4人を襲った。
しかし、4人のコンビネーションや実力差もあって、返り討ちに遭われた。
その後、ティアナに拘束された時、首輪から電流が流され、もう少しで死ぬところだった。
ライハはその時にハッとなる。
「そうだ、あいつらに!・・・?」
ライハはその時の出来事を思い出し、上体を起き上がらせる。
その時、ライハは自分の首に違和感を覚える。
ライハは首に触ると、嵌められていたはずの首輪がない事に気付く。
そして、自分の体を見ると、所々に包帯が巻かれているのも気付いた。
「あいつらが助けたってのか?それに首輪まで・・・」
ライハは自分の今の状況を把握する。
ライハはまのん達に助けられ、この病院に搬送されたことを理解した。
(バケモノの私にとっちゃ、包帯を巻くほどの怪我でもすぐ治っちまうんだよなぁ・・・)
ライハはもう一度包帯が巻かれている体を見てそのように呟く。
(この病室には私以外の患者はいない・・・か・・・)
ライハは改めて周囲を見渡すと、ライハ以外の患者はいないことを知る。
その後、ベッドから下りて、ちょっとジャンプして痛みがないか、確かめる。
痛みがない事を分かると、ハンガーに掛けられている服を取る。
それを他所に、真理奈とクレインはライハが寝かせている病室に向かっている。
「ねぇ、ホワイトウィンドのお姉さん。姫矢ってどんな関係なの?アルバトロス王国って国の住人にしては、名前からしても場違いな感じなんだけど?」
真理奈はクレインにレンとの関係について聞く。
クレインは真理奈の質問を聞いて、一瞬悲しそうな表情を浮かべるが、すぐに何もなかったかのように笑みを浮かべながら、真理奈の質問に答える。
「レンちゃんは、とある施設から脱走した子だったんです。一人黄昏てるところを私とフラムさんが拾ったんです。」
「とある施設?」
「えぇ。それについては伏せておきますが、アルバトロス王国で暮らしてから、私とフラムさんを姉と兄のように慕っており、魔導部隊の仕事も手伝っております。」
(このお姉さんが言う施設が気になるが・・・今はやめておこう。ユグドラシルの事もあるし・・・)
真理奈はクレインの言葉が気になるものの、今は聞かないでおくことにした。
「しかし、まのんと楽しそうに会話してる辺り、普通の女の子にしか見えないわね?」
「フフ、すみません。レンちゃんがご迷惑をお掛けしました・・・」
「それを言うなら、まのんに言いなよ。実際、姫矢と初めて会ったのはこの病院でだったんだし。」
クレインは真理奈にレンの事を謝るが、真理奈は気にしていなかった。
「まぁ、伊佐薙って奴も、首輪を外してもらった事を期に、蟠りを無くしてくれると助かるんだけどね?」
真理奈はライハが寝ている病室のドアに手をかける。
ライハもまのん達と仲良くなってくれることを願うが、ドアを開けた瞬間、不測の事態が起こった。
「あっ!?」
真理奈とクレインが目撃したのは、ライハが蛇の姿になって、窓から出ていった瞬間だった。
「伊佐薙!?」
真理奈はすぐに窓の方に駆け付けるが、ライハはすでに外に出て、遠くに飛行していた。
「行っちゃったよ・・・」
「くっ!彼女を逃がすわけには!」
クレインはすぐにライハを追おうと病室から出ようとする。
「あっ!待ちなよ、お姉さん!」
「しかし・・・!」
「私が捜すよ!」
真理奈はクレインを止めて、自分が捜すと言い出す。
「魔導師が捜索に出たら、あいつにすぐ気づかれて逃げられるし。あんた達には明日の準備があるから外すわけにはいかないでしょう?」
「そうは言っても・・・」
「な~に。私は高町達と違って魔力はないし、人や物を探すのに便利な発明もあるから。それに大勢で捜すより少人数で捜す方が気付かれにくいと思う。」
「・・・分かりました。ライハさんの事は任せます。しかし、現在はやてさんとフェイトさんはシンさんを捜しているはずです。もし遭遇することがあったら、作戦の差し障りのないようにする意味でも、連れて来ないように。」
「作戦の支障をきたすのかどうかはあのロリッ子2人組次第だけど・・・まぁ、邪魔させないように気を付けとくよ。」
真理奈はクレインの忠告を聞きながら、ライハの捜索を任せる。
その頃、病院から抜け出したライハは、町外れの自然に囲まれた田舎道に下りて、人間の姿に戻る。
「この辺りに来るの、6年ぶり・・・か・・・」
ライハは周囲を見渡した後、何事もなく歩き始めた。
「父さんと母さん、兄さんと姉さんがいなくなって、8歳の頃白服の奴らに捕まって、さっきのようなバケモノにされて・・・警察がそいつらを逮捕して、自由になれたけど・・・」
ライハは昔の頃を思い出しながら俯く。
その後、歩いていた足が止まる。
「ミコトねえちゃ~ん!」
ライハの耳に子供の声が聞こえる。
ライハは木の陰に隠れて、声がした方を見る。
「もう、洸君、栞ちゃん。ダメでしょう?もうすぐ暗くなるから。」
「ごめんなさ~い。」
「さ、そろそろ帰って夕食の準備しようね?」
「は~い。」
水色のショートヘアーの少女・ミコトは子供達を大きな家に連れて行った。
「元々私の家だったあそこは取り壊されて、今は孤児院として、ああいう風に過ごしてる。」
ライハは今の光景を見た後、木に背凭れする。
そして、彼女が察したのは・・・
「もう私の居場所はないんだ・・・」
ライハには家族だけじゃなく、家も失われていた。
「結局行く当てがなくて、あの施設に戻って野垂れ死のうとしたら、ライトリーとレフティーに連れて行かれて・・・はぁ、なにやってんだろうな・・・」
ライハは焦燥しきっており、自分の家がない以上、このまま留まっても仕方がないと思い、その場から後にした。
翌日、真理奈は3つの黒いアタッシュケースを自宅の中庭に置いて、それを開けた。
「真理奈さん、それは?」
中庭には真理奈以外に、まのん、クレイン、なのは達もいる。
クレインはアタッシュケースの中に入っているディスク状の物を見て、何なのかと真理奈に聞く。
「1年前に発明した私の自信作、チェイサーディスク。探し物や地形を調べる時に使う小型の偵察用マシーン。これがあれば、録音や録画もできるし、センサーの役割も果たせるし、更にセキュリティ対策にも可能になってるわ。フィールドワークに出かける時に重宝してたのよね。」
真理奈はアタッシュケースに入っている物をチェイサーディスクと言い、なのは達に説明する。
そのチェイサーディスクはアタッシュケース1箱分で50枚、それが3箱あるので、合計150枚ある。
「偵察って言ってるけど、どうやって探させるの?ディスクの状態じゃ何もできないよね?」
「なに、ちょっとスイッチを入れとけば起動できるわよ。」
真理奈はヴィヴィオの質問に対し、ポケットからホイッスルのような物を取り出し、それを吹きかける。
すると、アタッシュケースに収納されているチェイサーディスクが勝手に動き出し、鳥のような形態に変形した。
「えぇ~っ!?」
「へ、変形した!?」
ヴィヴィオとトーマは今の光景に驚く。
「へへっ。どうよ?これがあれば、この関東地方を丸々調べることも造作もないわよ。しかも、チェイサーディスクは意思疎通ができて、サポートもしちゃうのよ。」
真理奈はチェイサーディスクの性能を見せつけ、誇らしげに言う。
「真理奈さん、今の笛は?」
「あぁ、これ?これはね、サーチドライバーと言ってね。チェイサーディスクから収集した情報を読み取って、映像記録、音声記録、位置情報などを調べることができるのよ。これがチェイサーディスクの目玉ってワケ。」
真理奈は持っている笛をサーチドライバーと言い、クレイン達に説明した。
「記録や情報を調べるのはいいですが、機械作りの偵察機を飛ばしたら、不審に思われるのでは?フェイトさんやはやてさんの事もありますし。」
「私がそんなヘマすると思ってんの?まぁ、見てて。」
真理奈はクレインの質問に対し、もう一度サーチドライバーを吹きかける。
すると、機械でできたボディのチェイサーディスクが、鳩、雀、鷹、鴉、燕などの鳥の姿に変わる。
「えぇぇぇ~~~っ!!?」
ヴィヴィオ達は今の光景に驚きを隠せなかった。
「へへっ。驚いたか?チェイサーディスクにはカモフラージュ機能が付いていて、もう一度サーチドライバーを吹けば、このように本物の鳥の姿に変えれるのよ。これでスムーズに捜せるわ。あいつは電流のダメージが残ってるはずだから、そんなに遠くに行ってないはずだしね。あんた達、この写真の奴を捜してあげて!」
真理奈はそんなヴィヴィオ達に説明した後、チェイサーディスクに写真に載っている人間の姿のライハと、ミュータントの姿のライハを見せ、捜すように指示する。
チェイサーディスクは四方八方に散らばり、捜索を始める。
「さ、流石だね・・・」
「ヴィヴィオと同い年とは思えないな・・・」
トーマとリリィは真理奈を見て、唖然とする。
「ヴィヴィオさん、アインハルトさん。」
「はい!」
ヴィヴィオとアインハルトはクレインに呼ばれて、駆けつける。
「お二人は真理奈さんの護衛をお願いします。彼女の科学力は認めますが、万が一怪獣が現れたら元の子もありませんから。」
「えっ!?」
「あ、はい。」
「了解です!」
「おい!」
真理奈はクレインとヴィヴィオとアインハルトの会話を聞いて、「そんなに信用ないの!?」と言わんばかりに怒る。
その後、なのは達はクレインと共にスバル達と合流するために、ぴかりが丘のブルースカイ王国大使館へ向かい、ヴィヴィオとアインハルトは真理奈と残って、ライハが見つかるまで待機することにした。
一方、ライハは孤児院から離れてから1日が経ち、フラフラしながらも街中に歩いていた。
にも関わらず、周りの人達は気にする様子もなく、ただ何事もない青春を楽しんでいるだけだった。
「あぁ~・・・腹減った~・・・」
ライハは完全に空腹でひもじい思いになっていた。
もう泣きそうになっている。
「ライトリーとレフティーに関わってから、まっずい乾パンばかりだったからな・・・」
ライハは近くにある公園に入り、ベンチに座る。
その時のライハはグダーっとしていた。
(あ~、やべ・・・もう動けねぇよ・・・)
ライハの目が徐々に細くなり、気を失ってしまう。
しばらく経った後・・・
「シンさん、どこ行ったのかなぁ・・・」
「心配ですね・・・」
「無事でいるといいわね・・・」
なぎさとほのかとひかりがライハがいる公園を通り過ぎようとする。
「メップル、気付いたミポ?」
「メポ。人にしては異質だメポ。」
メップルとミップルはハートフルコミューン越しで何かを感じ取る。
「どうしたの、ミップル?」
「近くに変な感じがするメポ。」
「公園の方からミポ。」
なぎさとほのかとひかりはメップルとミップルが感じ取った気配が公園の方からすると聞いて、近くの公園に入る。
公園に入ったなぎさとほのかとひかりが見たのは、ベンチで横たわっているライハの姿である。
「あの子だメポ!」
「ちょっとあんた、大丈夫!?」
なぎさ達はライハの元へ駆けつけ、声をかける。
しかし、ライハは目を覚ます様子はなかった。
ただ・・・
グゥ~~~~~・・・
「へっ?」
ライハの腹の虫がなぎさ達にも分かるように聞こえる。
「お、お腹空いてて気を失ってたのね・・・」
「なぎさとそっくりメポ。」
「なんですって~っ!?」
ほのかはライハの腹の虫を聞いて苦笑いし、メップルの辛辣な発言に怒るなぎさ。
兎にも角にも、ひかりはライハを看取り、なぎさとほのかは食べ物を買いに行った。