ウルトラリリカルキュアファイト   作:JINISH

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1日遅れましたが、あけましておめでとうございます。
それから不定期投稿とはいえ、4ヶ月も投稿できず申し訳ないです・・・(疲)


突入!残党のアジトへ!

ホープキングダム郊外でユグドラシル残党確保作戦を実行したスバル達。

郊外の洞窟には3つに分かれており、真ん中の洞窟はスバル、ティアナ、エリオ、キャロ、まのんが突入し、右の洞窟はレンに任せ、左の洞窟はメイリンが行くことになった。

エレメントとシルフィー、そしてメイリンが変身するキュアチーロンによって洞窟内のホシイナー達を倒しながら、レフティーとライトリーを追う。

その間、野営地にいるなのは達は、人間界にいるフローラ達と交戦していたユグドラシル兵の帰還の報告を受け、迎撃戦を開始する。

その頃、ヴェントのゲームに悪戦苦闘していたフローラ達はようやく終わりを迎えようとしていた。

 

「ハァァァァァッ!!」

「オォラァァァァァッ!!」

 

フローラとコアトルはいちご山に潜伏している残りのトランプソルジャーの内、♠のJと♢のQを跳び蹴りでダメージを負わせる。

 

「スカーレット!」

「えぇ!」

 

スカーレットはスカーレットバイオリンを召喚し、フェニックスのドレスアップキーを挿し込み、バイオリンの音色を奏でる。

 

「羽ばたけ!炎の翼!プリキュア・フェニックスブレイズ!」

 

スカーレットはプリキュア・スカーレットブレイズを放ち、♠のJと♢のQを元のカードに戻す。

 

「高鳴れ、海よ!プリキュア・マーメイドリップル!」

「キラキラ、星よ!プリキュア・トゥインクルハミング!」

 

マーメイドとトゥインクルはそれぞれ浄化技を放つ。

よって、♣の9と♡のJは元のカードに戻る。

アギトは炎の球を飛ばし、♣と♡のKを怯ませ、リインはフリーセン・フェッセルンで動きを封じる。

 

「フル・フル・フルフルリンクル!プリキュア・エクストリームレインボー!」

 

ミラクルとマジカルとフェリーチェはプリキュア・エクストリームレインボーを放ち、♣と♡のKはカードに戻る。

そして、ホイップ達は・・・

 

「キラっと輝け!クリスタルアニマル!」

 

うさぎとリスとライオンと猫と犬とペガサスのクリスタルアニマルを召喚し、♠のA、♢の3と6、♣の4、♡の5と8の周りに囲む。

 

「プリキュア・アニマルゴーランド!」

 

ホイップ達はメリーゴーランドのように回り、キラキラルクリーマーからキラキラルを出して包み込む。

よって残りのトランプソルジャーも元のカードに戻った。

 

「ゼェ、ゼェ・・・やっと全部倒したか・・・」

 

コアトルは虫の息を出しながらようやくトランプソルジャーを全滅した事に安堵する。

しかし、まだ安心はできない。

ヴェントが考案したゲームは♠、♡、♣、♢の7を除く48枚のカードを1時間以内に揃える事がルールである。

だから、こうしてトランプソルジャーを全滅したからと言って、それでゲームクリアというわけにはいかない。

残り時間はもう少ない。

フローラ達は先程元に戻ったトランプのカードを拾い、急いで町の広場に戻る。

町の広場に戻ったフローラ達は手持ちのカードを4枚の7のカードを中心に並べるように光の枠に置く。

全てのカードが揃った後、52枚のトランプのカードが建物の上に飛んで行く。

建物の上に等身大のジョーカーのトランプのカードが突如現れ、回転すると、ヴェントが現れ、飛んできた52枚のカードがヴェントの手に集まる。

 

「ゲームクリアだ。時間は59分57秒。あと3秒遅かったら結果が逆になっていた。」

 

ヴェントは手品師のように器用にカードを消したり出したりする。

 

「てめぇ、ふざけんのもいい加減にしろよ!」

「ったく、とんでもねぇオッサンだな・・・」

 

アギトはヴェントに対してムカッ腹立ちし、コアトルは疲れた表情で陰口を吐く。

 

「リインさんから聞いたよ?大の大人が自分で稼いだ金でギャンブルするなんて!」

「私の魔導技術を上げるにはそれがベストだからな。」

 

ヴェントはホイップにリインから聞いた話の事で指摘するが、ヴェントは飄々とした様子で答える。

 

「ま、封絶結界で民間人が巻き込まれる心配はないとはいえ、結局迷惑かけた訳だから、その詫びとして情報を教えてやろう。君達プリキュア諸君が気に掛けているウルトラマンゼロの事だが、すでに妖精の世界に訪れている。」

 

ホイップ達はヴェントからの情報を聞いて目を見開く。

 

「もうすぐホープキングダムに到着するだろう。そして、そのゼロをリイン君、アギト君、君達のマイスターはやて君の友人、フェイト君が追っている。」

「なに!?」

「フェイトちゃんが!?」

 

リインとアギトもヴェントからの情報を聞いて驚く。

 

「それともう一つ、はやて君は既になのは君達と再会している。すぐに会わせるから、そのままいい子にしておくがいい。ワンダーランド。」

〈OK、コマンダー。〉

 

ヴェントはサイコロを取り出して、それをワンダーランドと呼び、命令を出すと、ホイップ達の足元に魔法陣が展開される。

 

「なっ、おい!」

「約束は約束だ。はやて君達に会ったら、気を付けるように伝えたまえ。仕事で疲れた所を敵に隙を突かれないようにとな。」

 

ヴェントはアギト達にはやて達への伝言を伝える。

その後、魔法陣の内側にいたリイン、アギト、フローラ達は転移される。

ヴェントは指パッチンをした後、封絶結界を解除する。

よって消えた町の人達が何事もなく賑やかに歩いていた。

その様子を見た後、ヴェントの足元に魔法陣を展開して、どこかに消えていった。

 

 

 

 

 

 

ヴェントに転移されたフローラ達は足元の魔法陣が消えた後、周囲を見渡す。

フローラ達が今いるのは森の中。

一見、どこの森なのかはわからなかったが、ヴェントの約束事を考えると、確証はないがホープキングダム郊外だろう。

その時、突然爆発音や振動音が鳴り響く。

フローラ達はそれらの音が聞こえた方向に向かって走り出す。

森から抜けた後、フローラ達が見たのは、野営地でなのは達が、ユグドラシルが放ったオルトロス達と戦っている所である。

 

「はやてちゃん!なのはちゃん!」

「本当にはやて達の所に送りやがった・・・」

(あのツインテールの娘と金髪の坊主、ライトリーとレフティーが見せた娘達か・・・しかもさっきの茶髪の娘とピンクの娘も一緒か・・・)

 

コアトルはなのはとユーノとはやてとエクセルを見てそう言う。

 

「き、貴様ら!?」

 

フローラ達は突然声を上げられ、そちらに振り向くと、オルトロス達を率いた5人のユグドラシル兵が押し寄せてきた。

ユグドラシル兵が引き連れた怪物はキノコのオルトロスが1体、カエル、トカゲのナケワメーケとカタツムリ、ハチのホシイナーである。

 

「何故プリキュア達がここに!?」

「ユグドラシル!」

 

フローラ達はユグドラシルが来たと分かり、身構える。

 

「ケッ!他のプリキュア達を足止めしてんのかと思ったら、ライトリーとレフティーんトコに戻るトコだったのかよ?」

「!?貴様、何故それを!?」

「待て!その言葉遣い・・・貴様、ライハか!?」

 

ユグドラシル兵はコアトルの言葉を聞いて、コアトルの口調が聞き覚えのあると思い、ライハなのかと問い詰める。

 

「あぁ。今はキュアコアトルって名前になってるけどよ。」

「バカな!?このバケモノがプリキュアに目覚めたと言うのか!?」

「あぁ。流石にそれは自分にも驚いたぜ。」

 

コアトルはユグドラシル兵にそう言う。

 

「貴様のようなバケモノがプリキュアだと?ふざけおって!だったらこの小娘共と一緒に葬ってくれる!行け!!」

 

ユグドラシル兵はキノコオルトロス達をフローラ達に襲わせる。

 

「いきなり戦場に来るなんてな・・・」

「でも、スカーレットの国の為だもの!これ以上好き勝手にはさせない!」

「もちろんですわ。ホープキングダムを脅かすあなた方を許すわけにはいきません!」

 

フローラ達も襲い掛かってくるキノコオルトロス達を対峙する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方・・・

 

「迸る水よ、逆巻いて!プリキュア・ウォーターピアーズ!」

 

エレメントはクモのホシイナーにプリキュア・ウォーターピアーズを放つ。

クモホシイナーはエレメントの技を受け、浄化される。

 

「ハァ、ハァ・・・」

「大丈夫、エレメント。」

「は、はい。今までなぎささん達やシンさん達のサポートをしてたから、こうして前に立って戦うのは慣れなくて・・・」

 

エレメントはキャロに心配かけられ、大丈夫だと答えるも、慣れない前線による戦闘に苦心する。

 

「大丈夫だよ!私達がついてるから!」

 

スバルはそんなエレメントを励ます。

 

「スバルさん・・・」

 

エレメントはスバルの言葉に勇気づけられる。

その時、エレメント達の後ろから足音が近づいて来た。

スバル達は警戒心を曝け出し、エレメントを庇いながら様子を伺う。

足音が大きくなると同時に、暗闇から人の姿を曝け出す。

その正体はマヤだった。

スバル達は足音の主はマヤだと分かり、警戒を解くものの、何故ここにいるのか疑問を抱く。

 

「マヤさん、どうして・・・」

 

まのんはマヤに、何故ついて来たのか恐る恐る質問する。

 

「いつまでも足手まといになりたくないから。」

 

マヤはポケットからレンやメイリンと同じ変身アイテム・プリチェンブレスを取り出す。

 

「それは!?レンちゃんとメイリンさんが持ってた・・・」

「今は聞かないであげて。」

 

まのんはマヤにプリチェンブレスを持っている理由を聞こうとしたが、口止めされる。

マヤはプリチェンブレスを左腕に装着し、プリカードを装填する。

 

「プリキュアモード・スイッチオン!」

 

マヤはプリチェンブレスのスイッチを押すと、プリキュアに変身する。

 

「正義の盾、キュアイージス。」

 

マヤは再びキュアイージスとなった。

 

「マヤさん・・・」

「仕方ないわね。今はユグドラシルの拘束を優先しましょ。」

 

ティアナはスバル達にイージスの事は後回しにして、ユグドラシル残党の逮捕を優先するように言い出す。

スバル達はそれに了承し、さらに奥へと進む。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、フローラ達はユグドラシルの兵士が放ったオルトロス達を薙ぎ倒し、兵士を気絶させ、なのは達の元に合流する。

 

「はやてちゃん!なのはちゃん!」

 

リインはなのはとはやてを呼び掛ける。

なのはとはやて、そしてユーノはそれに気づき、振り向くと、フローラ達が駆け付けてきた。

リインとアギトも一緒である。

コアトルはフローラ達とは距離を取りつつ、合流する。

 

「リイン!アギト!」

「無事でよかったです!」

「シグナム達もいなくなっちまったから心配したよ!?」

「シグナム達も・・・とにかく無事で何よりやね。」

 

はやてとリインとアギトはお互いの無事に安心する。

 

「リイン、早速やけど、サポートをお願いな?」

「はいです!」

 

はやてはリインに依頼すると、リインの体が白銀の発光体となり、はやての周囲に飛び回る。

 

「祝福の風、リインフォースⅡ!ユニゾン・イン!」

 

白銀の発光体がはやての胸の中に入っていく。

すると、はやての髪が茶色から銀髪へと変わり、黒い瞳が綺麗な青色に変わる。

 

「髪の毛が変わった!?」

「はやてちゃんのユニゾン形態、久しぶり!」

 

ミラクル達ははやてのユニゾン形態を見て驚き、一方のなのははミラクル達の反応と違い、懐かしさを感じる。

 

「そこの娘は?」

 

ユーノはコアトルの方に視線を向ける。

 

「ライハさんです。プリキュアになったんですよ。」

 

ホイップはコアトルの正体を教えると、なのは達はコアトルがライハであることに驚く。

コアトルは何も言わなかった。

 

「とにかく、お話は一旦後にしよ。アギト、テントの方にシャーリーがおる。すぐそっちに行って守ってぇや。」

「了解だ、はやて!」

「プリキュアの皆はオルトロス達を頼むで。何度か反撃したけど、やっぱりプリキュアの力が必要や。」

「はい!」

「エクセル、君はエレメント達と合流してや。」

「了解!」

 

はやてはアギトとプリキュア達、そしてエクセルに指示を出す。

エクセルはプリチェンブレスでキュアスピカに変身する。

 

「あれがほのかさんが言っていた・・・」

「もう一人の新しいプリキュアパフ!」

 

フローラ達はエクセルがスピカに変身した姿を見て唖然としていた。

 

「私達はクレインさんとフラムさんと合流して下っ端達を懲らしめとこ。」

「うん!」

「了解だ。」

 

なのはとユーノははやての指示に従う。

 

(よく分からねぇが、お互い信頼し合ってる・・・あの4人もそうだ・・・)

 

コアトルはなのは達のやり取りを見て、深刻な表情になる。

 

(あの時、人数があいつらの方が上とはいえ、この世界の事を知らない世間知らずだった。私みたいなバケモノでも、まるで慣れてるみたいにやってのけた。プロの野球選手並みのチームワークのように・・・それ程の修羅場を潜ってんのか・・・)

 

コアトルは前にぴかりが丘でスバル達と戦闘した時の出来事を思い出す。

しかし、コアトルはその出来事をなかったかのように誤魔化すような気持ちで首を振ったり頭を掻いたりする。

 

(バカなこと考えてんじゃねぇ!あいつらの仕返しがあるしな。この山のどっかに穴を開けて直接探っていくか・・・)

 

コアトルはすぐに洞窟がある山に視線を向ける。

その後、コアトルは変身を解除して人間の姿に戻った後、ライハは蛇の姿に変わる。

 

「ライハちゃん!?」

「先に行くぜ!」

 

ライハはホイップ達よりも先に洞窟のある山の方に飛んで行く。

 

「あのバカ!追います!あとの事はお願いします!」

「うん。行っておいで。」

 

スピカはなのは達にあとの事を頼んでライハの後を追う。

 

 

 

 

 

 

 

一方・・・

 

「チィッ!親父が地球で戦った奴より手強いもんだな!」

 

ゼロは手で口を拭う仕草をした後、目の前の方に向ける。

ゼロが相手をしているのは、2つの鳥のような頭をした赤黒い怪獣である。

その怪獣の名は、火ノ魔王獣マガパンドン。

超高温の火の玉で身を守り、多くの人々を熱中症に陥れた魔王獣の1体である。

マガパンドンを覆う火の玉はオーブの攻撃を一切通らない程強力である。

 

「だがな!親父が倒した奴のパクリが俺に勝とうなんざ、2万年早いぜ!」

 

ゼロは立ち上がり、戦闘の構えをとる。

ゼロとマガパンドンはお互いぶつかり合う。




最後の場面ですが、ゼロが魔王獣の存在を知らないことになっています。

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