感無量です
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今後とも頑張っていくので、よろしくお願いいたします
新たな拠点を手に入れた少女は、教会を訪れていた。聖杯戦争に参加するという意思表明を遅かれながら正式に示すためであった
(結界がない?どういうことでしょう)
通常、教会に張られているはずの結界が消失していた
(これは故意によるもの?だとしたらなぜ…)
疑念を抱きつつ、その真相を自身の手で確かめるため少女は門を開け教会の敷地の中に入って行く)
「ここで待機していてください、バーサーカー。何かあったら、指示を出します」
少女は自身の従者を規定通り敷地の外に待たせ、単身で教会内に入って行く
(教会自体には何らかの結界が張られている。もしや敷地内に侵入者が?だとしたらなぜ…)
教会の入り口にある大扉を開け、中に入ると夕方にも関わらず内部は深夜と同程度の暗さであった
「あなたが此度の監督役ですか?」
自身に背を向けて立つ男に少女は声をかける。しかし、男からの返答はない
「あの、どうかされましたか…?」
少女は男に近付こうと扉を離れた瞬間、それを予期していたかの様に扉は閉じた
(まさか!?)
「こんな初歩的な罠にかかるとは思いませんでした」
礼拝堂の奥の扉から姿を表した人影から声がかかる
「あなた、監督役を…」
「ええ、我々の目的を果たすにあたって邪魔な存在でしたから、排除させていただきました」
女は当然のようにルールを破ったことを告げる
「そうですか。この結界もあなたが?」
「ええ、もちろん。先に伝えておきますがこの結界は内と外を完全に分断させているので、いくらあなたのサーヴァントを呼んでも外には伝わりませんよ。もっとも、サーヴァントのいないあなたに勝ち目はありませんが」
そう言い切ると、女は内ポケットから手袋を取り出し両手にはめると構えを取る
(おそらく令呪を使えばバーサーカーを呼べますが…)
「言わせておけば色々と言ってくれますね、あなた。そこまで仰るのでしたら私も一つだけ言わせて下さい」
そう言って少女は自身の魔術刻印を起動させ、半身になり軽く構えを取ると普段あまり使わない口調でこう告げた
「なめるな、です」
それは彼女の容姿からはとても想像のつかない殺気と敵意を込めた一言であった
その迫力に多少気圧されたかに思えた女だったが、すぐに認識を改め正面にいるものを完全に敵とみなしその獣のような強靭な肉体で少女へと迫る
「ッ!!」
無声の気合を込めた初撃を少女は体を逸らすことで躱し、続く第二、三撃目も同様に躱した。
中遠距離を得意とする少女にとっては少々苦手な間合いに入られてしまった
(このままこの距離を維持するのはあまり良くありませんね)
そう判断した少女は瞬間的に自身の足元に魔術を行使した
「
爆破されたかのように足元が破壊され、女は仕方なく間合いを取らされた
距離を取ると、今度はこちらの番だと言わんばかりに少女は八発のガンドを一秒の間に打ち込む。しかし、当然のごとく女はその全てを拳で叩き落とした
「その獣のような敏捷性、強靭な拳、そしてそれらを使った戦い方。あなた、封印指定執行者のバゼット・フラガ・マクレミッツですね?」
「そういうあなたはアインツベルンの出身ですか?それにしては使う魔術が異なるようですが…」
「さあ、どうでしょう?」
少女は自身については答えず、さらに攻撃を加える
「ガンドッ!!」
先程よりも大きな呪いの塊を射出しつつ、少女は女を近づかせないよう立ち回る
(先程の間合いに入れてはダメですね。あの拳をまともに食らったら、一回耐えられるかどうかと言ったところですね)
通常の人間よりも構造的に脆いホムンクルスにとって女の攻撃は一撃一撃がほぼ必殺の攻撃になる
(魔術で眼を強化していますが、それでもギリギリ見えるかどうか。本当に彼女は人なんでしょうか)
心の中で苦笑を浮かべながら、狭い教会の中を少女は走り回る
「いつまでもコレを続けるわけにも行きませんね」
そう女は言うと、突如礼拝堂の長椅子を殴りつけ在ろう事か飛ばしてきた
「!?」
「こちらの方が効率が良さそうですね」
突然の行動に少女は多少驚きつつ、先程の魔術を使い対処する
「!!」
しかし、長椅子による弾幕は少女の予想よりも威力、速度ともに超えており
防戦を強いられる
「どうしましたか?」
女は遂に長椅子だけでなく、祭壇に置かれている燭台までをも投げつけ始めた
それらの弾幕に対処を強いられた少女は一瞬のうちに間合いを詰めてきた女に気づくことができなかった
「終わりです」
完璧な直撃。少女の右の脇腹を捉えた拳は、内臓を破裂させ少女を死に至らしめるのに十分な威力があった。しかし、
「あなたがそう来るのは予測していましたよ」
女の拳は少女の肉体を捉えてはおらず、その腕には細いワイヤーのようなものが巻きついて女の拳を寸前で止めていた
「これは…!!」
「『Shape ist Leben』 、 あなたの言うアインツベルンの得意とする錬金術の一つです」
そう言うと少女は距離を取り、続ける
「あなたが色々投げてくれたおかげで手間が省けました。その点では感謝しています」
「どう言う意味ですか?」
当然女は疑問を口にする
「こういうことです、『Set』!」
そう詠唱すると、少女は空中に出現した無数の黒鍵を教会の支柱に向けて放ち、壊した
「なっ!!」
「このためにあなたを拘束させていただきました」
戦闘開始直後から少女はこの戦略を思いつき、見事に実現してみせたのだ
「潰れてくださいね?」
そして少女の狙った通りに罠にはまった女はそのままなすすべなく瓦礫に埋もれることとなった
「こんな初歩的な罠に引っかかるとは思いませんでしたよ」
少女は勝利を確信し、笑みを浮かべる