明日投稿する話と合わせて一話なんですが、統合すべきとの意見が多いようでしたら、編集して統合したものを再度投稿させていただきます
長くなりましたが、本編をどうぞ
追記
ルビが上手く振れていなかったので修正しました(2018/5/15)
赤い少女の突然の呼びかけに少々驚きつつも、黒髪の少女は返答する。
「数日ぶりですね、トオサカさん。何の用ですか?」
「何の用か、ですって?当り前じゃない、戦いにきたのよ」
当然である。聖杯戦争においてマスター同士が相対したときに、戦闘がおこらないことのほうが稀である
「野蛮ですね、東洋の女性は。もう少し品というものを身に着けてはどうですか?」
「言ってろっての。それよりも、あなたさっき誰と話していたの?」
「あら、答える義務が私にあるのですか?」
「そりゃ言わないか。まあいいわ、さっき言った通りよ。悪いけど、今回はこっちも戦力増やして仕留めに来てるんだからあんまり早く倒れてがっかりさせないでよね!」
「それはこちらのセリフですよ、トオサカさん。ところで、新しい戦力とはそちらの方ですか?」
黒髪の少女は赤い外套の少女の後ろに立つ二人のうちの少女のほうを指した。
「あ、私のこと?私はセイバーのマスターの藤咲六華。よろしくね、えっと・・・」
「シュリフトシュテラ・マニュスクリプト。マニュスクリプト家第二百四十三代目当主です。長いので、シュリーでも結構ですよ」
「うん、よろしくねシュリーさん」
お互い初対面の少女たちは簡単な自己紹介を済ませた
「あなた、やっぱちょっと変わってるわね藤咲さん。どっかの誰かさんを思い出すわ」
そういわれて後ろの二人は顔を見合わせるが、まるで分らなかったのか同時に首を傾げた
「それにしても、君はなんでそんなにイリヤに似ているんだ?」
「私の家系は、元来アインツベルンの分家なんです。それ故家系は全員ホムンクルスなのです。容姿が似ているのは、アインツベルンの技術を応用しているためです」
「ふーん、なるほどね。まあ何でもいいけど。それで、これで三大騎士クラスを敵に回した形になったわけだけど、気分はどう?」
「負け犬ほどよく吠えるとはまさにこのことですね。どんなに集まろうと所詮は烏合の衆、私たちにとっては大差ありませんね」
互いに言葉で牽制しつつにらみ合いが続く。
「ッッ!!バーサーカー!!」
突如として背後から放たれた一撃を、少女は自信の従者を使いすんでのところで防いだ
「あなた、セイバーのサーヴァントですね?」
少女は奇襲を仕掛けた剣士の少女に言葉をかける。しかし声による返答はなく、代わりに無数の剣撃が返ってきた
(なるほど、剣で語るタイプの方ですね。ならば、)
「バーサーカー、彼らを狙いなさい」
そう言って少女は自身の前に立つ三人のマスターを指さした
「■■■■■■■■■――――――――ッ!!」
狂戦士は、命じられるがままにマスターたちを狙い、弾丸のように飛びかかる
「ランサー、頼む!」
「セイバー、お願い!」
二人が命令するよりも早く、二人の従者は動き出し狂戦士の一撃を受け止める
「アーチャー、予定通り行くわよ」
「ああ、了解だ」
これを予期していたのか、赤い外套の少女は自身の弓兵に命令を出した
「バーサーカー、前回同様の狙撃ならば無視しなさい。あなたの宝具を超える攻撃はほぼ飛んでこないと考えていいでしょう。それと、私のことは気にしないであなたの思うままに戦いなさい」
「■■■■■■■■■■■――――――――――ッ!!!」
檻から放たれた野獣のごとく、狂戦士はその有り余る力のすべてを発揮し始めた。
「ックゥ!!」
「クッ」
二人の従者がほぼ同時に違う方向へと吹き飛ばされる。そして歴戦の英霊故か、直感的にステータスが低いと判断したセイバーに向かって猛進する
「セイバー!!」
彼女のマスターが叫ぶ。しかし、狂戦士の直感はステータスだけに働いたとみられた。その理由として、狂戦士の攻撃は容易に躱され、そして背後からの剣撃を数発浴びた。
「大丈夫ですよ、マスター。あの程度であれば、このおk・・・桜セイバーさんなら問題ありませんとも!」
そういいながら、剣士の少女はさらに数撃を躱して見せた。
「流石だね、セイバー!」
(あのセイバー、敏捷性がかなり高いですね。これは少し私が手を貸したほうが良さそうですね。少々デメリットが大きいですが、アレを使うとしましょう)
そういって黒髪の少女は自身の左目を左手で覆い隠し、詠唱を始める。
「
数日前と同じく少女の背後に天使の羽のようなものが生える。しかし、今回のものはさらに大きく、強い光を放っていた。
「あれ、嫌な予感がする。アーチャー、止めて!」
赤い外套の少女自身の魔術師としての経験が鳴らす警鐘に従い、従者の弓兵に指示を出す
『了解だ。私もアレにいい予感はしないからな』
少女だけに聞こえる声が同意を告げる。そして、
「I am the born of my sword.!!」
弓兵は確実にそのマスターを仕留めきれる一矢を放った。しかし、
「邪魔ですッ!!!」
その少女が開いた左目はもはや人のそれでは無くなっていた。瞳孔が縦に伸び、虹彩が黄金に輝く、さながら蛇の目のようなものに変質していた
そして少女はその眼で飛来した矢を一瞥した。すると、一瞬でその矢は石に変化した。
ただの石塊となった飛来物はもはや少女を危険にさらすことが不可能であった。無造作に
少女は左手を上げ、その手に触れた瞬間に石は塵へと変化した
「何の魔力も持たないただの石にどうして人が殺せましょう」
少女はそう冷たく言い放った
「うそ、でしょ・・・」
「嘘だろ」
その一撃は、魔術師でなくともサーヴァントですら消し飛ばすことが可能な一撃であった。
しかし、それをその少女はただの塵に変えてしまった
「遊びは終わりです。ここからは殲滅としましょう。令呪をもって命じます、ランサー及びセイバーの二騎をこの場で打ち取りなさい」
通常三回限りの命令権である令呪を使い、少女は自身の従者を強化した
「しかも令呪まで、あいつ本気で俺たちを・・・」
「しかもあの子の腕、アレってあり得るの?」
赤銅色の髪の少年と少女は彼女の行動と、その腕の令呪に目を見開いた
「何してるの、二人とも!早くこっちに!」
「シロウ、リッカ、下がっていてください。ここは私とセイバーで凌ぎます。その間に策を!」
「頼む、ランサー」
「セイバー、頑張って!」
「承知ッ!」
二騎は覚悟を決める。この戦闘を確実に両方が生き残る保証は限りなく零に近くなってしまっている。しかし、それでも自身の主を守ろうとする二人の姿があった。
「セイバー、出し惜しみしてる場合じゃないね。羽織を使っていいよ!」
剣士の少女のマスターである赤銅色の髪の少女は今後の戦闘に発生するかもしれない不利を考慮したうえで、今できる最善の手を打った。
「!分かりました。宝具、開放します!」
その言葉に合わせ、セイバーの全身を淡い光が包み込む。光が明けると、そこにはかの有名
な浅葱色の羽織を着た剣士の少女の姿があった
「その衣装、その剣技、あなたのセイバーはもしや・・・」
セイバーの真名を把握した少女だったが、そのセリフを当のセイバーが遮った。
かつての同胞たちとともに着た揃いの隊服を身に着け、生前幾度となく口にしたであろう言葉。しかし、最後まで彼らとともに戦えず無念の中に倒れた剣士が、再び最後まで自身の主とともに在る為にその言葉を口にする。
「新選組一番隊隊長、沖田総司推参!狂戦士とその主、御用改めである!!」