原作ブレイク
タマモを保護する為、
おキヌちゃんお手製の稲荷寿司を持ち栃木県殺生石付近へと向かう。無事に保護することは出来るのか?
それでは本日の更新もよろしくお願いいたします。
先ほど草むらから飛び出してきたこのキツネがタマモだろう。
現世ではまだ人間には襲われていないはずだが、やはり人を怖れているようだ。
俺はカバンからある物を出してさっそく声をかけてみる。
「こんにちは、
俺は横島、横島忠夫っていうんだ。…君は妖狐で俺の言葉分かるだろう?
出来たら話をしたいんだ。これをやるから変化してくれないか?」
と挨拶とお願いをして先ほど出したおキヌちゃんお手製の稲荷寿司を一つ弁当箱から取って俺と彼女の間に置き少し離れる。
「ほら、妖狐は油揚げが好きなんだろう?俺の義理の妹が作ってくれた、稲荷寿司だぞ!」
そう言い彼女に向かいながら稲荷寿司を一つ食べてみる。
「ほら、毒なんて入ってないから食ってみろ。美味いぞ?」
俺のその言葉に少しずつ彼女はゆっくり、稲荷寿司に近づいている。
どのくらいの時間が過ぎたのかわからなくなり始めた頃こちらの様子をちょこちょこ気にしながらではあるが、
「パクッ」
と稲荷寿司を食べてくれた。
声をかけると食べるのを止めてしまうかもしれないので、食べ終わるのを辛抱強く待つ。
そしてお弁当箱にたくさんあった稲荷寿司が無くなった頃、
「どうだ?腹いっぱいになったか?」
と声をかける。すると…
「パッ」
という音と共に小学生くらいの女の子がそこには座っていた。
「…お前は何者だ?何故私に構う?
霊波を感じるからお前は退魔士なのだろう?」
「現代ではGSっていうんだけどな。確かに退魔士だけど…」
「やはり!私をどうするつもりだ!!」
「どうもしないさ。」
「…何?」
俺はそんな不安そうな顔をしながら
こちらを見ている彼女に自分には多少未来が見える能力があり、数年後に君が軍(自衛隊と言ってもわからないだろうと思った為)に追われる映像を見たから今のうちに保護しようと思ったと嘘と本当のことを混ぜて彼女に伝えた。
「大体は理解したわ。でもお前は私を保護して何をしたいの?」
「別にどうもしないぞ?」
「はあ?」
「ただ、現代のことをほとんど知らないだろうから多少勉強してもらいたいだけだよ。
もう大丈夫と思ったら、出てってもらっても、家に住み着いても好きなようにしてもらって構わないさ。」
俺の言葉に動揺しているようで
どうしたら良いかわからないという顔をしていた。
「俺は偽善者と言われても構わん。ただ少しでも救える命があるなら助けたいだけだよ。」
その俺の言葉の後には俺のお茶を飲む音のみが響いていた。
少し待ってみたが彼女は何も話さない。
「保護したい」
という俺の言葉を訝しんでいるのだろう
だが
地面に座っているのも少々疲れてきた。
「なあ」
いきなり声をかけた為かびくっと彼女は一瞬震えた。
声をかけようとしてうっかり忘れていたことを尋ねる。
「…そういえばまだ名前を聞いてなかったな。
俺の名前は横島忠夫って言うんだ。君の名前を教えてくれないか?」
いきなり名前を訊かれると思っていなかったのだろう。彼女は少しの間を置いて答えてくれた。
「……タ…タマモ」
「タマモか。可愛い名前だな。俺のことは横島でも忠夫でも好きなように呼んでくれ。
…君のことはタマモちゃんで良いか?」
「……」
「ちゃんはイヤか?」
と俺が訊くと
少々力少なく首を横にふった。
「…イヤではないけど、なんか背中がかゆくなるから、……呼び捨てで良いわよ!」
「じゃあ、俺はタマモって呼ぶな?
あと、ここには連れてきてないが、俺には他にも家族がいるんだ。」
そう話すと興味があるのか、話を聴く気になってくれたのか。多少前のめりになった。
そして俺は両親のことと義理の妹のおキヌちゃんのことを簡単に話した。
多少浮気癖があるがいざというときは頼れる父親
すぐに手を出したり、怒鳴ったりするが本当は意地っ張りなだけの母親
かなり天然気味だがとても優しい義妹
先ほどの稲荷寿司も義妹が一つ一つ丁寧に作ってくれたこと
色々話していると気がついたらもう夕暮れになっていた。
あまり遅くなるとおキヌちゃんに心配かけるのでとりあえず一度帰ってまた明日来るか?
そう考えてタマモに声をかける。
「まだついてくるのは不安か?」
そう尋ねるがタマモは何も答えず下を向いたままだ。
「無理して答えなくて良いぞ。…それならまた明日来るから、また話をしよう?」
だがタマモは何も答えない。
「……」
俺はタマモにゆっくりと近づいて、
頭を優しく撫でた。
「…また明日な?明日タマモの為にもっと油揚げの料理を作ってもらってくるから、」
そして俺はお弁当箱やペットボトルを片して少し通路に戻ろうとする。
すると少し弱くリュックを引っ張られる。
後ろを振り返ってみるとタマモが下を向いたまま
「……仕方ないわね。油揚げを私に献上するなら、…しょうがないから保護されてあげるわよ!!」
顔を覗いてみると真っ赤な顔をして俺を見上げる少女がいた。
これが保護欲というのかもしれないなと考えながら
「よし、じゃあおキヌちゃんに美味い油揚げの料理をたくさん作ってもらおうな?」
と言いながらタマモの頭を少々力を入れて撫でた。
「痛いでしょうが!もっとゆっくり撫でなさいよ!」
おお!これが世に言うツンデレってやつか?
可愛いな!
「何かくだらないこと考えてるでしょう?」
「お?何でわかったんだ?」
「ニヤニヤしながら私を見てるからよ!」
あー顔に出てたか。
前世から顔に出るとかよく言われてたからな~♪
そんなことを考えながらまたニヤニヤしていると
下腹にグーパンチが入った。
「グハッ」
「ウフフ、少しは懲りたかしら?
ほら、立ちなさいよ!あんたの家に行くんでしょ?」
「ああ、そうだったな!んじゃ行くぞ?」
「行くのはいいけど、もうほとんど真っ暗よ?道分かるの?」
「フフフ…」
「な…なに笑ってるのよ。気持ち悪いわね!」
「実はまだあまり人に話してないんだが、俺には特殊な道具があってな、それを使えばすぐに家に帰れるんだぞ?」
「へぇ、霊能力の一つ?」
「まあ、そんなもんだ。ただびっくりさせたいからな、少し目を瞑ってくれよ。タマモ。」
俺がそう言うと何かぶつぶつ言いながらタマモは目を瞑ってくれた。
その間に俺はポケットから
[どこでもドア]
を出して、
タマモの手を引いてドアをくぐる。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「目を開けていいぞ、タマモ」
俺がそう言うとタマモはゆっくり目を開ける。
そこは俺とおキヌちゃんと二人で暮らしているマンションの裏通りだった。
ここならば、この時間帯は人通りはほぼ無いので安心なのだ。
「……」
緑に囲まれたところから、いきなりコンクリートジャングルへの移動で驚いているようで絶句しているタマモ。
「この能力はまだ誰にも話してないから、当分はひみつにしておいてくれな?」
そういう俺に放心したまま頷くタマモだった。
その後、
タマモを連れて部屋へと向かい、おキヌちゃんに紹介する。
おキヌちゃんには今朝話した予知夢で見た、
行き場のない妖怪の少女を保護したと伝えた。
やはり同性だからか、すぐに仲良くなった。
部屋は二つなのでおキヌちゃんと同じ部屋を使うことに決まり
必要な服や小物は明日買いに行くことが決まった。
翌日の朝
おキヌちゃんは楽しげに料理を教え、
タマモは仕方ないと言わんばかりの顔をしながら、けれどどこか嬉しそうに二人で朝食作りをしていた。
二人のお手製の朝食を食べながら今日の予定を話す。
今日は日曜日なため学校はお休み。
なので午前中は三人でタマモの服や小物の買い出しに行くことに決まった。
俺?俺は当然荷物持ちだよ
「そうそう、これは大事な話だから忘れないうちに話しておくな?」
そう言うと二人は話を聞く体制を作る。
「俺やおキヌちゃんは気にしないけど
人間の中には、タマモが妖怪だってことを神経質に騒ぐ人がいる。
その対策のために俺はGS資格を取ろうと考えているんだ。」
やはり資格を持っている人に保護されていればあまり騒ぐことはないと思うので
今日の午後、俺を弟子にしてくれそうな人に会ってこようと思っていることと
自分が資格を取るまではその人に後ろ楯になってもらうのが良いと考えているので一緒に挨拶に行って欲しいことを伝える。
タマモはしばらく考えた後、
「…分かったわ。私の為に考えてくれたなら、仕方ないから
私ももちろん協力するわ!」
その話の後、午前中に三人で買い出しをすませて、
お昼を取った後に目的地へと向かうのだった。
うーん、一話一話の区切り方が分かりません。
とりあえずタマモの保護のためにとある人の弟子にしてもらうように動きます。
まあ原作を知っている方はすぐに分かるでしょうが。
次はオリジナルでかなり自己解釈が入ります。
感想お待ちしております。