イナイレップーケーン(完結)   作:てっちゃーん
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第1話『↙︎→↓←↘︎ は 対空で使用しても良い』

さて、転生は知ってる?

 

まぁ、そりゃ知ってるね。

 

そうじゃなきゃこの小説に来る訳ないよね。

 

 

 

さて、俺はイナズマイレブンの世界に来た。

 

 

 

だけど最初は転生したって事は全く分からなかった……と、言うか、俺という人格が最初は無く、ただの無邪気な子供として過ごしていた。

 

しかし突然記憶が呼び起こされたのだ。

 

 

記憶が呼び起こされたのは俺が生まれてから数年後の事だ。

 

生まれ育った京都の町で家族や友達と紅葉狩りをしていた。 なんて綺麗でのどかな町なんだろうと感心しながら歩いてたら突然の出来事。

 

超次元必殺シュートがダイナミックエントリーしてきたのだ。

 

迫り来る球体は「相手のゴールにシュー!」と飛んで来たのだ。 それで俺の脳天に「超エキサイティング!」してしまう。

 

 

 

「ンアッー!!(野獣の咆哮)」

 

 

 

あまりの痛みにヤバイ声が出たけど、その衝撃を受けたことにより前世の記憶が蘇ったのだ。

 

 

 

「ふぁ!?」

 

 

 

次々と脳みそに雪崩れ込む記憶達。 そして数秒後に俺は転生したという事を理解したのだ。

 

まぁ、それは良い。

 

俺が転生してたことは衝撃的だったけど、それよりも衝撃的なのはこの世界のことだ。

 

 

記憶を取り戻す前から見てきた超次元必殺って存在は前世の記憶と一致するものが多い……てか、アニメやゲームで扱われていたその物だった。

 

 

因みにそのタイトルはイナズマイレブンである。

 

 

ゴールネット並みの耐久力がないとズタボロにされてしまう世界だ(偏見)

 

やっべぇところに生まれたもんだ。

 

てか事故だとしても頭に超次元必殺がぶつかってる時点で既に俺はこの世界の兵器(サッカーボール)に襲われたらしい。 とても痛いめう。

 

 

あ、でもゲームやアニメの世界に来たことに対しては凄く盛り上がっている。 前世の幼い頃なんかは友達と真似したもんだ。 懐かしいね。

 

 

まだまだ自分がガキの頃に見た光景を体感できると思うと喜んだものだ。

 

 

そんな感じに俺は再びサッカーボールに触れ始めた。

 

しかし前世のガキンチョの頃は小学生からサッカー部に入ってやってたけど、仲間との食い違いとか色々あって中学生で辞めた記憶だ。 難しい年頃だもんね、仕方ないと思う。

 

しかも体が小さかったからシュートする力はなく、アシストプレイヤーな動きばかりしていた。 そのかわり柔軟体だったから怪我することはあまりなかったな。 あと体の使い方が上手いとコーチに褒められた事を思い出した。 そのためキープ力は本当に高かったと自慢しとく。

 

でも公式戦であまり点を取ったことない。

 

 

だからこの世界では!

 

 

 

点をバンバン取る!!

 

 

 

そんな超エースストライカーになるんだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

って、考えは別にない。

 

 

 

最強目指すとかは無い。

 

ただ社会人になるまで思い出作りとしてサッカーに触れる程度だ。

 

でもやるからには転生前以上に頑張りたい。

 

そんな意気込みだよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、生まれてから17年が経過した。

 

つまり俺は17歳だ。

前世と合わせりゃおっさんだけどな。

 

まぁ、そんな事は良い。

 

これまでの事を色々と話そう。

 

 

俺は中学生になると『漫遊寺』に入学し、そのまま高校生になっても漫遊寺に進学した。 一応別の高校に行っても構わなかったが、色々と訳があって俺はそのまま漫遊寺に残った。

 

しかし、さすが京都(みやこ)と言うべきかな? どこも古風な感じだね。 心頭滅却とか精神を鍛える授業もあるけど、まぁ楽しんでいるよ。 普通じゃない感じがまた新鮮だから俺は好きだよ。

 

 

 

もちろん当然サッカーを楽しんでいる。

 

 

漫遊寺のサッカー部は結構やり手が多いから俺自身強くなれた。

 

 

でも、原作知識や転生と言った『強くてニューゲーム』ってモノを持ち込んでるものだから周りよりも飛び抜けて強くなりすぎた…

 

 

 

そのためとある大会に出場することができた…

 

 

 

 

 

 

それはフットボールフロンティア…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃないぞ?

 

 

 

 

それは『表世界の話』であり…

 

 

 

俺は、その『裏側』に足を踏み込んだ…

 

 

 

そう、俺は『裏』のフットボールフロンティアってところに出場したのだ。

 

 

イナイレ2のゲームでは例え話の程度に出てくるけど……いや〜、まさか本当に存在するとはね?

 

 

ただ裏のフットボールフロンティア自体、規模はあまりでかく無い。 だけどかなーりレベルが高いところだった。 そのかわり、かなーり過激的な試合は当然のように行われる。

 

アレだ、真・帝国学園のような選手が多い感じだ。

 

ラフプレイが頻繁に飛び交うため、それに巻き込まれてしまった選手の中には全治6ヶ月の大怪我を負った人もいた。

 

軽ければ脱臼。

 

重ければ複雑骨折で後遺症付き…

 

なかなか危険な場所だ。

 

 

危害を加えたプレイヤーは当然イエローカードやレッドカードが出る。 裏のフットボールフロンティアの場合だとペナルティカードが頻繁に出る。

 

初めて出場した時の事だが、試合中に『ジャッジスルー2』をやる奴がいるなんて思いもしなかった。

 

そんで軽く戦慄していたら俺が標的にされてしまい、そのジャッジスルー2を受けてしまった。 お陰で胃液を逆流させたね。

 

あとハーヴェストで蹴り砕かれたこともある。

 

めちゃくちゃ痛かった…

 

 

裏のフットボールフロンティアの洗礼を初試合で受けた俺は度重なる凶悪プレイにより恐怖心が芽生え………ることは無く、むしろ対抗心と反抗心に芽生えた。

 

初めてサッカーで殺意を持ったものだ。 そのためこちらも仕返しとばかりに相手の顎にボールを当てがうと、足を力強く上に振るい、顎を蹴り砕いてやった。 その選手は白目向いて倒れ込み、再起不能に堕ちいった。

 

ざまーないぜ…

 

 

しかしやり過ぎたせいで出場停止を食らった。

 

 

しかし出場停止はその試合だけであり、次の試合も普通に出場できた。

 

随分と規制や安全性が緩いと言うべきか…

 

これも裏のフットボールフロンティアだからこそなんだろう。 弱い選手が簡単にズタズタにされてしまう世界。 ある意味、無法地帯だな…

 

 

でも実は俺自身も相手へ危害を加えるような超次元必殺を一部扱っている。 あ、別にジャッジスルー系の技だとかそんなんじゃないぞ? ただ使う技に威力があるせいでちょいと人を吹き飛ばすと言うべきかな?

 

俺が扱う超次元必殺がやや特殊なんだよね。

 

だからこそ裏のフットボールフロンティアに勧誘されたんだろう。 登録前も予め『大変危険なステージです』とかそんな感じに書いてたな。

 

あと試合出場前も『怖かったら今のうちに辞退しろ』なんてコーチに言われた。

 

 

でもその覚悟で参加したからな。

 

 

 

それに参加して試合に貢献すれば…

 

 

『お金がもらえる』

 

 

がっぽりともらえるのだ…

 

 

俺には大金が必要だ…

 

 

これはテンプレ気味だけど、まず父親が幼い頃に事故で死んでしまっている。 まだ母親が残っているが体が弱いから病気なんだよな。

 

 

だから母親のためにもお金が必要なのだ。

 

そのため裏のフットボールフロンティアは俺にとって金稼ぎのチャンスであった。

 

 

ほら? その元に転生して育てられたとは言え、今の父と母にも愛情を持って育てられたんだ。 それは紛れもない愛情であることを俺は知ってる。 だからこそ育て親を救いたいと考えるのは間違いだとは思わない。

 

 

その意味もあって俺は危険な世界に参加しているのだ。

 

 

ちなみにお金稼ぎについては黙ってる。

 

母には地味にバイトしてると言ってる。

 

心配させたくないからな。

 

 

 

とりあえず『裏』を理解してくれたかな?

 

 

最初は物理的な意味で身が裂けそうだったけど俺は慣れた。 だからアフロが使う神鼻(ゴッドノウズ)とかもうぜんぜん怖くない………って事は無いけど、もうファイアーレモネードやダークトルネード程度じゃもう驚かない。

 

 

あ、でもエイリアの方がふつうに危ないと思うよおじさんは。

 

 

まぁ一年に1回起こるそんな戦場から生き延び、そして俺のチームは何度か優勝した。 お陰でお金に困ってないぞ。 その証拠に通帳がバグってるよ。 学生が持つべき金額じゃないね。

 

 

しかしそれにしても、思い出作りのつもりでサッカーやってたのになんでこんなことになったんだろうね? まぁ今は病気の母を助けるために金稼ぎとして出場してるけど……案外この世界のスリルを楽しんでる俺もいる。

 

 

しかしこの世界は心荒んでしまうことで有名だ。

 

何せ大会が始まる毎に必ずメンバー変わる。

 

体は強くとも、心はこの世界に耐えられなかったとか、そんな感じだろうね。

 

 

因みに俺は全然大丈夫だぞ?

 

 

肉体的にも、精神的にも、周りより強靭だから。

 

 

 

ただ裏のフットボールフロンティアのプレイに影響され続けると型が崩れ、自分のサッカーができなくなってしまう恐れがある。 そのため俺は漫遊寺に通うことで精神修行を行ったり、漫遊記のサッカーで改めて体を鍛え直したりと、自分の元あった形を修正するのだ。

 

 

裏は裏、表は表。

 

 

そうやって切り替えなければサッカーを戦いの道具と見なしてしまうから要注意な世界でもある。 俺も比較的正しいサッカーができるように修正を怠ることはできない。 漫遊寺があるから助かってるけどね。

 

 

あと漫遊寺の生徒も数名ほど裏のフットボールフロンティアに参加してるぞ。 漫遊寺の参加メンバーは強靭な選手ばかりだ。 特に俺の先輩方はめちゃくちゃ強い。 だから裏のフットボールフロンティアでも渡り合えている。 だが漫遊寺のサッカーは心身共に鍛えるためにやってる。 だから裏のフットボールフロンティアで戦うために強くなった訳じゃないと、どこか不本意な人も当然いた。

 

ただ裏のフットボールフロンティアに参加すれば多額のお金が手に入る。 それに目が眩む漫遊寺の聖者も多い。 中には学校を大きくするために…とか理由付けて参加してる奴もいる。 中には腕試しなんて言って参加すれば、大怪我する奴もいる。 色々な目的を持って参加しているのだ。

 

あの帝国学園とかもな。

 

 

さて、裏の話ばかりしてもつまらないだろう。

 

 

 

だから表の話に戻すとしよう。

そもそもこっちが本命だ。

 

いままでどんな風に過ごしていたかだな。

 

 

 

この世界に生まれてからは一度も引っ越さず、京都で生きてきた。 もちろん中学校は漫遊寺であり、高校の今も数少ない漫遊寺の生徒だ。

 

でも漫遊寺は他校とあまり試合をしない。 だから中学の頃は遠征とばかりに色んな学校に顔を出していた。 たまに野良として加入するのも楽しいぞ。

 

例えば総理大臣を守るSP達とガチで試合したこともある。 そのあと合気道の体験もさせてもらった。 超次元必殺のヒントになったから良い経験をした。 将来大人になったらSPに来ないか? なんて勧誘もされたね。 考えますと言って去った。

 

 

あとは『北海道』だな。

 

吹雪の中で試合したこともある。 厳しい自然の中で転がすボールは大変だったけどなかなか楽しかった。

 

そういやあの双子は元気だろうか? 三つ年下とは言えあいつらなかなか強いコンビだったな。 でも俺に負けたのが悔しかったのか、親が「帰るよ」なんて言っても言うこと聞かず、二人して勝つまで噛み付いてきたけな。

 

それからその双子はやっと一勝して気分良く帰ろうとしたが、帰り道で通るはずの道路は雪崩が起きて帰り道は封鎖。 その家族は近くのホテルで泊まることになった。 俺も帰りのバスに乗れなかったからその家族と同じホテルに泊まったね。 そしたらまたサッカー勝負のお誘い。 俺も勝負を受け、夜で暗くになってもボールを転がしまくったな。

 

で、後日その双子は風邪をひいたのはご愛嬌。

 

え? 俺は風邪引かなかったのかって?

 

漫遊寺で鍛えてるから。

 

 

 

ほかにも『帝国学園』にお邪魔したこともあったな。 沢山のサッカー場があってすごかった。 色んな修練場も搭載されてて金掛かってることがよくわかる。

 

てかイナイレの世界は学校に金を大量に注ぎ込んでるよな? 漫遊寺もそれなりに金が注ぎ込まれてる。

 

それで裏のフットボールフロンティアで顔合わせした帝国選手がいたのだが、俺を見つけるとリベンジしたいと言って勝負を仕掛けてきた……まぁ俺が勝ったけど。 悔しそうにしてたから「また裏でな…」とクールに去った。 恥ずかったからもうやらない。

 

 

 

あとは『おひさま園』だ。

 

中学一年の頃に足を踏み込んだけど……いやもうね? めっちゃくちゃのくっちゃくちゃに可愛い子供達が多くてね?

 

鼻から愛(鼻血)がこぼれ落ちた。

 

あとサッカーボールもポロポロこぼれ落ちた。

 

ほら、中身おっさんだし。

 

可愛いは正義って言うだろ?

 

それでお日さま園の子供達はサッカーが大好きでね、サッカーボールを転がせばすぐにお友達。 それでおさむ君の要望によりフットボールフロンティアごっこをして遊んでやった。

 

『炎』『氷』『天』の3チームに分けられ、俺はピンチになったチームに参加する形で常に加えられたね。 そして軽く団子サッカーになった。 いやもう微笑ましくて仕方なかった! やはり小学生は最高だぜ!! そんで気づいたら一週間くらい泊まってサッカーしてました。

 

あ、もちろん他の遊びもしたぞ?

 

例えばりゅうじ君と諺(ことわざ)勝負をした。 さとし君、ふうこちゃんとは死角を付く程の高レベルな缶蹴りをした。 れいなちゃん、ルルちゃんとはひたすら無邪気にたくさん遊んであげた。 きょうま君とはお化け屋敷で一緒に強力して数々のトラップを仕掛けて瞳子さんを涙目にしてやった。 しげと君は病弱だから静かな室内で俺の話をすると、げき君も交えて楽しそうに聴いてくれた。 あんちゃんは将来最強プレイヤーを目指してるから、まずは俺を超えるサッカープレイヤーになると頼もしい宣戦布告してくれた。 ふうすけ君とは暑い日にアイスを食べながらはるや君の愚痴を聞いてやった。 凍地兄妹にはサッカーの雑学を披露して仲を深め合った。

 

 

お日さま園だけ長く話しすぎたね。

 

でもそれほどに思い出となる話だ。

 

 

だが将来……その少年少女はテロリストの様な事をやりだすからね……そこは残念な気持ちだな。

 

 

……そのうち富士山まで行ってみるか。

 

原作通りなら、その奥にいるだろうし。

 

なんとかできたらいいけど…

 

 

『今』は無理だな。

 

 

ここを離れることができない。

 

 

 

何故なら俺には『義弟』が居るからだ。

 

 

 

義弟になる前の、その子供は幼い頃にデパートで親に置いていかれ、その場所に捨てられた…

 

俺はたまたまそこに出くわし、放って置けなくなったので、その子供と捨てた親を探しに出かけてやった。 でもその子供の話ではかなり遠くから車で来たと話されていた。

 

とりあえず日が暮れるのでその子供を家に招いた。 話によれば酷い家庭環境であり、育児放棄するレベルで酷かった。 ふつうに保護責任者遺棄罪なんだけどその親も行方が分からず、ただ苗字が『小暮』ってだけだった。 まぁ後にその捨て親は保護責任者遺棄罪で裁かれたけどな。 まぁそんなクズはどうでもいい、俺はその子供を親元に戻す事を嫌ったので「俺の家族に来ないか?」と誘った。

 

その子供は大泣きしながら俺の家族になった。

 

半分は勝手に話を進めたけど、色々と説明したら親も了承してくれたのでその子供は義弟として迎え入れると大変懐いてくれた。

 

まぁ最初は遠慮してる感じだったけど俺は気にせず好きな事をして良いと優しく振舞ってあげればその数年後、明るい感情を取り戻したのはいいがそりゃもう悪ガキって言葉が似合う程にやんちゃしてくれている。

 

まぁ子供はその方がかわいい。

 

あ、今は俺も子供が。

 

 

 

あ、ちなみに義弟の最近の悩みは身長が伸びない事だゾ。

 

 

 

 

だから生意気坊主には存分に煽ってやる。

 

 

 

 

 

「やーい、チビ」

 

 

「うるっせぇぞ!兄貴!」

 

 

「ほらほら〜、敗北者は大人しく雑巾掛けしてな〜」

 

 

「ぐっ〜、次は兄ちゃんを出し抜いたと思ったのに…」

 

 

「俺は『夕弥』の兄だぞ? 未熟な弟如きに負けるかよ」

 

 

 

チッチッチ、と指で挑発しながら俺は雑巾を足で掬い上げると、天井に向かって蹴り飛ばした。 すると雑巾は天井を固定してる横柱をスルスルとなぞり、綺麗になる。

 

そんな雑巾は天井で勢いを無くすと床に落下した。

 

 

 

「端側の一本だけはお情けでやっといたよ。 じゃ、俺は行くからな」

 

 

「!! っ、に、にいちゃん!」

 

 

「?」

 

 

「最近周りが不穏らしいけど、コッチにもくるのかな? ほ、ほら、色んな学校が破壊されてるって聞くし」

 

 

「わからない。 多分そのうちこの漫遊寺にもくるだろうな」

 

 

「も、もしこの漫遊寺にサッカー仕掛けてきたらやっぱり試合することになるのか?」

 

 

「うーん、影田や垣田の奴がやると言ったらやるかもしれないけど……まぁ、どうせ『心と体を鍛えるためであり、争うためではない』と宇宙人の勝負は断るだろうな」

 

 

「にっしし、だろうな、アイツらだとそう返すだろうし」

 

 

「こーら、アイツじゃなくて先輩と呼んでやれ」

 

 

「なっ!………へーい」

 

 

「ったく。 俺と同じ漫遊寺に通いたいから通わせたんだ。 俺の呼び方はともかく、学園と言う場所に来たからには先輩と後輩の区別つけなさい。 いいね?」

 

 

「わ、わかったよ……努力する(必ず努力するとは言っていない)」

 

 

「…どうせ『必ず努力するとは言っていない』とか考えてるんだろう、夕弥?」

 

 

「ぎくっ!? な、なんでわかった??」

 

 

「ったく、わかってないな。 俺はお前の兄だかr―――!!??」

 

 

「お、おい? どうした兄ちゃん? って!? いきなり外に出てどうした!?」

 

 

 

俺は夕弥の声を無視して外に出る。

 

それよりもこの不穏な空気! 感じるぞ!

 

とんでもないものがコッチにも近づいてる!!

 

 

 

 

ハ和土 基秀(はわど もとひで)先輩!!」

 

 

「影田! お前もか!」

 

 

 

正門の近くに来ると緑色の髪にビンディーが特徴の影田 巡(かげた めぐる)が俺の名前を叫ぶ。 ザザっとブレーキをかけ、影田の目の前に立った。

 

 

 

「はい! 空から邪気を感じ……なっ!!?」

 

 

 

夕焼けの空から禍々しい色をした物体がこちらに迫っている。 それは紛れもなく流星。

 

正門の近くに数名ほど集まっていた漫遊寺の生徒たちは迫り来る黒い流星に驚き戸惑っていた。

 

 

 

「あ、あれコッチにも来てるんじゃ?」

「う、うそ…」

「いや、そんなはずは!」

「に、逃げないと!」

「う、うあああ!!」

 

 

 

周りの生徒は危機感を捉え、やっと動き出したようだが迫り来る黒い流星から逃げられる可能性はあるとは言えない。 これは確実に被害が起きる。

 

 

 

 

「みんな! 伏せるんだ!」

 

 

 

俺の必死な声を聞いた漫遊寺の生徒は姿勢を低くする。

 

 

 

「八和土先輩!?」

 

 

「離れてろ!! ……漫遊寺の聖地を壊してたまるかってんだ!」

 

 

 

俺は全身に力を込める。

 

 

今から出す必殺技……いや、『超必殺技』は人間を簡単に吹き飛ばしてしまう荒々しい技だ。 裏のフットボールフロンティアの世界だけで使う筈のこの技をまさか表でやることになるとは思わなかった。

 

 

しかし、なりふり構っていられない。

 

 

このまま放って置いて怪我人を出すくらいなら俺が逆に『牙』を剥こうと思うまで!

 

 

 

「八和土せんぱーーい!!」

 

 

 

「ハァァァァァァ!!!」

 

 

 

離れている影田の必死な声が鮮明に聞こえる。

 

それだけ研ぎ澄まされているようだ。

 

 

だから勢いよく迫り来る黒い流星もよく見える! よく感じる!

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴッッ!!

 

 

 

 

「(見せてやろう!荒れ狂う牙を!)」

 

 

 

 

俺はタイミングを見計らい、充分に溜め込んだ『潜在能力』をフルパワーで地面に叩きつけ。

 

そして、こう叫んだ。

 

 

 

 

 

「 レイジングストォォォォーム!!! 」

 

 

 

 

 

刹那_____

 

 

____周囲に牙のような気の柱が幾つも遡り、殺人的な速度で落ちて来た黒い流星と衝突した。

 

 

 

 

 

つづく




まーた変なの始めちゃったよ。

とりあえずノリ半分で書いてみた強い系主人公。

ウケが良かったら続き書いてみる。

ではまた。





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