遊戯王GX ふたりぼっちの僕たちは   作:未OCGのアルカナフォース達に未来を!

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お久しぶりです皆々様。いよいよ二期が始まりますが投稿頻度は遅めです。今回は前後編ですが、後編の投稿もちょっと遅めになると思われます。
あとがきにて更新されたキャラクター情報を載せておくので、もし興味があればそちらも見ていただけたらうれしいです。
それでは!


2.光の結社編
28話 終わりの始まり!?(前編) 新任教師、終理創!


「おい、斎王。お前に任せて大丈夫なのかぁ?」

「ええ。我がタロットも、光の勝利を予知している。君が手を下さずとも、すぐに光がこの世界を包み込むだろう」

「そうかい。まぁいいや。もう種は撒き終えたからなぁ。俺はバックアップに務めるぜ」

 

 白い部屋の中。斎王と呼ばれた男は、瞳が描かれた仮面の男と話していた。

 仮面の男が部屋を去るのを確認すると、斎王は机に広がったカードの中から1枚を選びめくる。

 

「逆位置の『運命の輪』。意味は情勢の悪化、そしてアクシデントの到来……余計なことをしなければ良いのだが……」

 

 

 

「えー、落ち着くノーネ。さて皆さん、10月になり、皆さんはこの学園の2年生になったノーネ!」

 

 10月。ちょっと長めの夏休みが明け、新学期が始まる。

 最初の授業が始まる前に、いつもの教室でクロノス校長先生からのありがたいお話だ。

 ……そう、クロノス校長である。

 

「でも凄いわね。鮫島校長のいない間だけとは言え、校長になっちゃうなんて」

「うん。先生としては凄く良い先生だし、実技担当の最高責任者だしね」

 

 なにやら校長先生が出張に出掛けた為、クロノス先生が代理で臨時校長をやっているらしい。

 やがてクロノス先生が、見慣れない男性を教壇まで呼び寄せる。

 

「えー、それカーラ、皆さんには紹介する人がいるノーネ。終理先生!」

 

 終理、と呼ばれた若い男の人は、親しみやすそうな笑みを浮かべて教壇に立つ。

 

「ご紹介ありがとうございます、クロノス校長。俺は今年からこのデュエルアカデミアに赴任した、終理創だ!皆、よろしくな!」

 

 雪のように白い髪と、赤い瞳。整ったその容貌を見て、女子達からの黄色い歓声があがる。

 

「キャー、イケメンですわ!」

「ハジメ様ー!」

「もう、ももえもジュンコも騒ぎすぎよ」

 

 浜口さんや枕田さん歓声を上げていて、それを天上院さんが呆れ顔で見ている。

 

「えー、終理先生は今年から先生になった新任の先生ナノーネ。大徳寺先生に代わり、錬金術の授業を担当してくれるノーネ」

 

 てっきり大徳寺先生が居なくなったから錬金術はもう無いものだと思っていたけど、今年もちゃんとあるみたいだ。

 

「それじゃあ、記念すべき最初の授業は、終理先生に任せるノーネ」

「はい!頑張りますよクロノス校長!」

 

 そのままクロノス先生は教壇を降りて教室を出ていった。

 

「さて、さっきも自己紹介したけど、俺の名前は終理創!皆は1年生だから会ってないと思うが、実は夏休みが始まる前まで、教育実習でここに来てたんだ」

 

 全然気がつかなかった。他の学年の担当だったのかな?

 

「まぁ、知らなくても仕方ないかもな。去年は、当時の2年生達の授業を中心に実習していたからな」

 

 他の先生よりも年齢が近いからか、皆は概ね彼に好意的な印象を抱いているようだった。

 

「さて、俺が担当するのは錬金術!なんだけど、実はそっちは専門じゃないから、去年までいらっしゃった先生ほどの授業は出来ないかもしれないな」

「そんじゃ、何が専門なんだ?」

 

 珍しく起きていた十代が手をあげて質問する。

 

「おっ、元気だな。良い質問だ。俺の専門はズバリ、オカルトだ!所謂怖い話レベルのものから、都市伝説として伝えられるもの、地方に伝わる伝承、大学ではそういったことを勉強してきた。錬金術はその一端さ」

 

 見た目は体育会系で、正直オカルトとは関わりが無さそうだけど、人は見た目によらないなぁ。

 

「都市伝説、か。あの先生は知ってるのかしら?」

「どうだろう?けっこう有名な話だし、知ってるかもね」

 

 僕は都市伝説の1つ、ひとりかくれんぼから産まれた存在。万が一バレればモルモットにでもされそうだ。

 

「まぁ、そう言うわけで俺の授業では錬金術だけじゃなく、怖い話についても話すことにしようか。でもその前に」

 

 終理先生がデュエルコートに取り付けられた機械のスイッチを押すと、それが展開しデュエルディスクになる。クロノス先生が使うものと同じだ。

 

「君達の力を見せて欲しいんだ。誰か、俺とデュエルしてくれるかい?もし勝てたら……そうだな、飛びっきりの怖い話をしてあげるぜ」

 

 その発言に、当然十代が手をあげる。

 

「はいはーい!怖い話は知らねーけど、俺とデュエルしてくれよ!」

「君は……ああ、君がクロノス校長の言っていた十代君か。よし、それじゃあ君とデュエルしようか。じゃあ皆、デュエル場まで移動だ!」

 

 先生に連れられて、デュエル場へと向かう。

 

「頑張ってハジメ様ー!」

「キャー!」

 

 案の定というか何と言うか。

 十代の方にいる女子は深月と天上院さんと、数えるほどしかいない。

 

「ももえもジュンコも、イケメンが好きね」

「深月も格好いいって思う?」

「まぁ、顔は良いんじゃない?遊陽ほどじゃな……何でもない」

「……」

「ほら、イチャイチャしないの」

 

 僕たちは顔を真っ赤にして俯いてしまい、それを明日香がやれやれと言った顔で窘める。

 

「そういえば君は、この学園を救った英雄だったね。良し、それじゃあ始めようか!」

「よっしゃぁ!行くぜ」

 

「「デュエル!!」」

 

十代 VS 創

 

「せっかくだし、先生が先攻にしてくれよ!」

「いいのか?良し、なら俺の先攻、ドローだ!」

 

 先生はどんなデッキを使ってくるのだろうか。新任教師とはいえデュエルアカデミアの先生。油断はできないだろう。

 

「俺はモンスターを裏側守備表示でセット。カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

創 LP4000 手札4

モンスター:セット

魔法・罠:セット

 

 

 控えめな初動だ。でもわざわざ裏側守備表示で出したと言うことは、リバース効果を持つモンスターか、リクルーターかな?

 

「先生、どんなモンスターを使うのかしら」

「オカルト好きとか言ってたし、その関係かも知れないね」

 

 十代のターンが回ってきて、十代はカードをドローする。

 

「俺のターン、ドロー!良し、来い、【E・HERO ワイルドマン】!」

 

 民族的な衣装をまとった、筋肉質な男性が十代の前に現れる。

 

攻1500

 

「バトル!【ワイルドマン】でセットされたモンスターを攻撃だ!」

 

 あまり無警戒に行くのは怖いけど、だからといってあるかもわからないリバース効果を恐れて攻撃しないのも考えものだ。

 

セット→Dボーイズ

守1000

 

 セットされたモンスターが表になり、その姿を現す。

 不良の様な服を着た悪魔の男が、躍りながらワイルドマンに切り裂かれる。

 

「攻撃された【Dボーイズ】のリバース効果を発動!」

「り、リバース効果?」

「そう、裏側守備表示のモンスターが表側表示になったときに発動する効果さ!」

 

 リバース効果は基本的には繰り返し発動できず、手間もかかるからか強力な効果を持つものが多い。

 

「【Dボーイズ】のリバース効果は、デッキから同名モンスターを任意の数まで攻撃表示で特殊召喚する!」

 

 破壊される直前にDボーイズのあげた叫びが、新たに2人の悪魔を呼び出す。

 

攻100×2

 

「その代わり俺は召喚したモンスター1体につき、1000ポイントのダメージを受ける!」

 

LP4000→2000

 

「おいおい、大丈夫かよ、先生」

 

 リバース効果モンスターを表側表示で出した上に、ステータスも低い。そのくせ2000ポイントの大ダメージを受ける?

 

「つ、釣り合ってないわね」

「うん。同じことがしたいなら他にもいろいろあると思うけど……わざわざダメージを受けてまでやりたいことがあるのかな」

「ダメージを受けることで発動する効果があるんじゃないか?」

 

 三沢君が呟く。噂をすればなんとやら。終理先生がセットされたカードを発動させる。

 

「リバースカードオープン!【ダーク・ホライズン】だ!自分が戦闘・効果でダメージを受けたとき、デッキからその数値以下の攻撃力を持つ魔法使い族で闇属性のモンスターを特殊召喚するぞ!」

 

 終理先生を黒い光が覆って、爆発する。その爆風の中から、フードを被った何者かと、それが操る人形が現れる。

 

攻2000

 

「俺が召喚したのは【魔法の操り人形(マジカル・マリオネット)】。魔法カードが発動される度に自身に魔力カウンターを乗せ、攻撃力を200アップさせるモンスターさ」

 

 2000ダメージを安定して受けることであのモンスターを確実に呼び出す。その上ステータスは自身の効果で補うこともできる。

 

「これで先生のフィールドには生け贄に出来るモンスターが2体に上級モンスターが1体……」

「あの先生、強いのね」

「そうね。十代はどうするのかしら?」

 

 上級モンスターとはいえデュエルを一瞬で終わらせるほどの驚異じゃないから、まだ手は打てる。

 

「俺は【強欲なカケラ】を発動して、ターンエンドだぜ」

 

魔法の操り人形(1)

攻2000→2200

 

 

十代 LP4000 手札4

モンスター:E・HERO ワイルドマン

魔法・罠:強欲なカケラ

 

 

「俺のターンだな、ドロー!俺は【Dボーイズ】を2体生け贄に捧げて、【コスモクイーン】を召喚!」

 

 2体の悪魔が消え去り、宇宙から女王が降り立つ。

 

攻2900

 

 コスモクイーン。単体ならあのブラック・マジシャン以上のステータスを持つ、魔法使い族デッキの人気カードだ。さっきの伏せカードも考えると、先生のデッキは魔法使い族デッキなのだろうか?

 

「さぁ、行くぞ!【コスモクイーン】で【ワイルドマン】を攻撃だっ!」

 

 コスモクイーンが両手を天に掲げると、小さな宇宙のような球が現れ、それがワイルドマンを包み消え去る。

 

「ぐっ……!」

 

LP4000→2600

 

「さらに【魔法の操り人形】でダイレクトアタックだ!」

 

 操り人形はカタカタと動き出すと、両手の刃物で十代を切り裂いた。

 

「うわぁぁっ!!」

 

LP2600→400

 

「さぁ、どうする十代君!?俺はこれでターンエンド!」

 

 

創 LP2000 手札4

モンスター:コスモクイーン 魔法の操り人形

魔法・罠:なし

 

 

「くっ、俺のターン、ドロー!」

 

強欲なカケラ(1)

 

 ライフポイントは500を下回り、フィールドは空。そして終理先生のフィールドには上級モンスターが2体。絶体絶命の状況だ。

 

「俺は【戦士の生還】を発動して、墓地の【ワイルドマン】を手札に戻すぜ」

 

魔法の操り人形(2)

攻2200→2400

 

「さらに魔法カード発動、【融合】!手札の【ワイルドマン】と【エッジマン】を融合だ!来い、【E・HERO ワイルドジャギーマン】!」

 

 エッジマンの黄金の鎧を身に纏い、ワイルドマンが再びフィールドに現れる。

 

攻2600

 

「しかし【融合】が発動したことで、【魔法の操り人形】に魔力カウンターか

乗せられる!」

 

魔法の操り人形(3)

攻2400→2600

 

 魔法カードが発動される度に際限なく攻撃力を上昇させていくモンスター。折角上級モンスターを呼び出したのに、攻撃力が並んでしまう。

 

「へへっ、大丈夫さ!俺はさらにフィールド魔法【摩天楼-スカイスクレイパー】を発動!」

 

 デュエルフィールドに無数のビル群が現れ、フィールドは一瞬で夜の摩天楼へと変わる。

 

「さらに魔力カウンターが乗るけど、良いのか?」

 

魔法の操り人形(4)

攻2600→2800

 

「あぁ、むしろその方が良いのさ!この【スカイスクレイパー】はヒーローの為の舞台!【E・HERO】が自分より攻撃力の高いモンスターに攻撃するとき、その攻撃力を1000ポイントアップさせるのさ!」

 

 攻撃力が同じなら、この効果は適用されない。攻撃力上昇効果が仇になったようだ。

 

「な、何だって!?」

「さらに【ワイルドジャギーマン】は、全ての相手モンスターに1回ずつ攻撃できるぜ!行け、【ワイルドジャギーマン】!創先生の全てのモンスターに攻撃だ!」

 

 ワイルドジャギーマンが空を舞い、一番高いビルの上から急降下し、終理先生のモンスター達をすれ違い様に切り刻む。

 

「スカイスクレイパー・スラッシュ!」

 

攻2600→3600

 

LP2000→1200→500

 

「くっ……なるほど、クロノス先生が誉めていただけあるな」

「そうなのか?」

「あっ、いや何でもない!これは内密な話だったからな。忘れてくれ」

 

 クロノス先生も、なんだかんだ言って十代の事を認めているのかもしれない。それにしても内密な話をポロっとこぼしてしまったこの先生は、結構うっかり屋さんなのかな。

 

「凄いわね、十代君」

「うん。一気に形勢を逆転したよ」

 

 もっともライフは風前の灯。ちょっとしたバーンカードで終わってしまうから、これからの展開はより慎重にしなければ行けないだろう。

 

「カードを1枚セット。ターンエンドだぜ」

 

 

十代 LP400 手札1

モンスター:ワイルドジャギーマン

魔法・罠:強欲なカケラ セット 摩天楼-スカイスクレイパー

 

 

「俺のターンだな。ドロー!……さて、それじゃあ俺のエースモンスターを見せてあげよう!」

「先生の、エースモンスター……!?」

 

 コスモクイーンや魔法の操り人形もかなり強いモンスターだ。先生はそれ以上のモンスターを召喚するつもりなのかな?

 

「行くぞ十代君!俺は魔法カード【イリュージョンの儀式】を発動!レベルの合計が1以上になるように、手札かフィールドのモンスターを生け贄に捧げる!」

 

 儀式魔法!それにあのカード、まさか終理先生のエースモンスターって……!

 終理先生は手札のモンスターを墓地へと送る。

 

「俺は手札からレベル1のモンスター、【イービル・ソーン】を生け贄に捧げ、【サクリファイス】を儀式召喚する!」




黒野遊陽(2年目)
オベリスクブルーに所属する2年生。元々はデュエルモンスターズの精霊かつ深月のぬいぐるみであったが、紆余曲折の末賢者の石の力で人間になった。
深月と告白しあったことで自重を失い、彼女への想いを隠すことは無くなった。ミヅコンならぬミヅキチである。
人間になったことでホムンクルス時代と比べ身体能力が人並み程度にはなったが、運動が得意と言うわけではない模様。
栗色の長めの髪に赤い瞳が特徴。
使用デッキは【デストーイ】。

星見深月(2年目)
オベリスクブルーに所属する2年生で、遊陽の幼馴染。遊陽の過去であるぬいぐるみを持っていた少女で、誰からか教えられたひとりかくれんぼを実施してしまった過去を持つ。
遊陽に想いを伝えてからは、少し照れはするものの遊陽への想いを隠さなくなっており、周囲の人間はもれなく砂糖を吐く事になる。
快活な性格で教師からの信頼も厚く、1年目で様々な問題が解決したことで精神面も安定してきており、天上院明日香と共にアカデミアの二大女王と呼ばれているらしい。
黒髪のショートに紫色の瞳。
使用デッキは【幻奏】。

鏡泉王子(2年目)
オベリスクブルーに所属する2年生。実技・筆記ともに優秀な成績を修め、とくに筆記試験では黒野遊陽を越えて学年2位であり、首席の三沢大地のすぐ後ろに並ぶ。
いつも偉そうな態度をとっていたが、1年間過ごす内に彼の面倒見のよさが伝わったようで、ブルーだけでなく他の寮の生徒からも良く勉強の相談をされている。
深月に惚れておりことあるごとに彼女を口説いていたが、遊陽と深月が付き合いを始めてからは大人しく引き下がった出来る王子。
取り巻きが2人いる。
ウェーブのかかった金髪に水色の瞳。
使用デッキは【リチュア】。

終理 創 オワリ ハジメ
デュエルアカデミアの新任教師であり、居なくなった大徳寺の代わりに錬金術の授業を勤める。
明るく親しみやすい性格で、ちょっと抜けているところも含めてレッドやイエロー寮の生徒から人気の先生。
オカルトに詳しい様で、個人的に都市伝説についての研究も行っているようだ。
まっ白な髪に暗い赤色の瞳。
使用デッキは【サクリファイス】。


さて、2期第1話ですがさっそくの前後編ですね。文字数的にも短めでしたが、纏めると長くなってしまうアレです。
カード紹介は後編にて。
それではまた次回もお読みいただけたらうれしいです。
ではではー!
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