遊戯王GX ふたりぼっちの僕たちは   作:未OCGのアルカナフォース達に未来を!

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逆位置の『愚者』:軽率、わがまま、無謀、無策。


34話 法王と逆さの愚者

 アカデミアで帝王と呼ばれていた男、カイザー。エド・フェニックスはからを易々と下し、遊城十代へと宣戦を布告する。

 その日の夜の事。

 

「へへっ、ちょろいもんだぜ」

 

 夜の校舎を走る足音。カードパックを大量に詰め込んだカバンを持ち、男は予め決めていた逃走経路をたどる。

 ヘルメットにつけられたサングラスが彼の顔を隠している。カード泥棒だ。

 彼は守衛の目を誤魔化しながら1階へと降り、アカデミアを立ち去ろうとしていた。

 

「おっと、どこへ行くんだ?こんな時間にお客さんなんて珍しいな」

 

 泥棒が出ようとしていた扉が閉じる。

 彼が恐る恐る振り替えると、真っ暗闇の校舎の中から1人の男性が現れた。

 

「な、何だお前は!?」

「俺の名前は終理創。この学校の先生だ。授業参観の日はまだだぜ?」

「チッ!ふざけやがって!さっき手に入れたばっかのレアカードでぶっ倒してやるぜ!」

「へぇ?……いいぜ。相手になってやる」

 

「「デュエル!!」」

 

 数分の後、人気のないデュエルアカデミアの中で、男の叫び声が響き渡った。

 

 

 

「いやぁ、夜の学校で警備ってのも疲れるな」

 

 終理創は宿直室で大きく欠伸をして背を伸ばす。デュエルアカデミアでは守衛の他にも、教師1名が校内に残り宿直をしているのだ。

 宿直室にはさっきのカード泥棒がロープでぐるぐる巻きにされ、タオルを噛まされている。

 

「ちょっと苦しいかも知れないけど、我慢してくれよな。そもそも泥棒に入るのが悪いんだぜ?」

「ーっ!ーっ!」

「うーん、まぁそりゃ抵抗するよな。よし、なら先生が怖い話を聞かせてやろう!俺も1人で暇だったしさ、付き合ってくれよ」

 

 そうして創はニヤリと笑うと、男の前に座る。

 

「これはネットの掲示板に書かれていた話なんだが――」

 

 その瞬間に警報が鳴る。侵入者だ。創は監視カメラの映像を確認すると、どうやら空から降りてきたらしいスーツの男を見つけた。

 

「お客さんの多い日だなぁ」

 

 やれやれ、と頭を掻くと、創はデュエルディスクを手にその男のいる場所へと移動し始めた。

 懐中電灯を手に校舎を歩き、外へと出る。監視カメラの映像の通り、そこには純白のスーツを着た男がデュエルアカデミアの校舎を見上げていた。

 

「こんな時間に何をしてるんだ?」

「お前は誰だ?」

「俺は終理創。この学校の新任教師さ……君、もしかしてあのエド・フェニックスか?」

「……あぁ、そうだよ」

「これはびっくりしたぜ。どうだ?俺とデュエルしてくれないか?」

 

 創はエドの腕につけられたデュエルディスクを見て、自分のコートに取り付けられたデュエルディスクを展開する。

 

「たかだか1教師と戦っている時間は無いんだ。プロは忙しくてね」

「へぇ……ぜひあのエド・フェニックスにも見せたかったんだけどな、俺のエースモンスター」

「フン。それがどんなモンスターだろうと、僕のデッキに勝てるモンスターではないさ」

「名前は言わないが……相手モンスターを吸収する効果のモンスターなんだ。面白そうだろ?」

 

 創が挑発するようにそう言うと、エドがピクリと反応する。

 

「……モンスターを吸収する効果、ねぇ。良いだろう。相手になってやる」

「そう来なくちゃな!プロデュエリストとデュエル出来るなんて、ここに来て良かったぜ!」

 

「「デュエル!!」」

 

創 VS エド

 

「俺の先攻だな。ドロー!俺は手札の【闇・道化師のサギー】を捨て、手札の【コスモブレイン】を特殊召喚するぜ!」

 

 創の目の前に小さな宇宙が現れ、コスモクイーンに似た姿のモンスターが現れる。

 

守2450

 

「効果モンスター以外をコストにして特殊召喚されるモンスターか」

「その通りだ!さらに【コスモブレイン】の効果を発動!自分の効果モンスターを生け贄に捧げ、デッキから【コスモクイーン】を特殊召喚するぜ!」

 

 現れたコスモブレインが消滅すると再び小さな宇宙が広がり、宇宙を統べる女王が現れる。

 

攻2900

 

「さらにカードを1枚セット。ターンエンドだぜ」

 

 

創 LP4000 手札3

モンスター:コスモクイーン

魔法・罠:セット

 

 

「僕のターン、ドロー!僕にデュエルを挑んだことを後悔すると良い。僕は【D-HERO デビルガイ】を召喚する!」

 

 マントがたなびく音がする。月明かりを背に、長い手足を持った悪魔の様なモンスターが姿を表した。

 

攻600

 

「君も十代君と同じ【HERO】使いか……!しかし、見たことのないモンスターだな」

「お前、あの十代とデュエルしたのか?」

「あぁ!先生としては情けないことに負けてしまったけどな」

「……フン、十代ごときに負ける奴が、僕の【D-HERO(ディーヒーロー)】に勝てると思うなよ?」

 

 エド・フェニックスは目の前の女王を睨み付けると、デビルガイへ指示を下す。

 

「僕は【デビルガイ】のエフェクト発動!相手モンスター1体を、僕のターンで数えて2ターン先の未来まで飛ばす!」

「何っ!?」

 

 デビルガイが空を舞い、その長い腕でコスモクイーンに触れる。コスモクイーンの居た空間が何かに吸い込まれるように消えていき、創のフィールドはガラ空きだ。

 

「【コスモクイーン】が……!」

「【デビルガイ】のエフェクトを使用したターンは攻撃できない。僕はカードを1枚セットして、ターンエンドだ」

 

 

エド LP4000 手札4

モンスター:デビルガイ

魔法・罠:セット

 

 

「くっ、俺のターン、ドロー!よぅし、俺は【ものマネ幻想師】を召喚だ!」

 

 創のフィールドに、鏡で顔を隠した魔法使いが現れ、恭しく礼をする。

 

攻0

 

「【ものマネ幻想師】の召喚に成功したとき、相手モンスター1体のステータスをコピーするぜ!」

 

 手に持った鏡にデビルガイが映り、ものマネ幻想師の姿がデビルガイそのものへと変わる。

 

攻0→600

 

「さらに装備魔法【ワンダー・ワンド】を【ものマネ幻想師】に装備!攻撃力を500アップさせるぜ!」

 

 デビルガイの姿を真似た幻想師の手に、緑色の宝石の付いた杖が握られる。

 

攻600→1100

 

「コピーした上で強化して、確実に戦闘破壊を狙う、と言うわけか」

「そうさ!さらに俺は魔法カード【ワンチャン!?】を発動!デッキからレベル1モンスター1体を手札に加える。だが加えたモンスターをこのターン中に召喚しなかった場合、俺は2000ポイントのダメージを受けるぜ」

「召喚権は既に使用済み……2000ポイントも支払ってレベル1モンスターを手札に加えて何になる?」

「それは見てのお楽しみだぜ?バトル!【ものマネ幻想師】で【デビルガイ】を攻撃だ!」

 

 ものマネ幻想師は杖をバトンのように回転させると、それを大きく振りかぶりデビルガイの頭に叩きつける。

 

「くっ……」

 

LP4000→3500

 

「だがこの瞬間、リバースカードオープン!【デステニー・シグナル】!僕のモンスターが戦闘で破壊されセメタリーへと送られたとき、デッキからレベル4以下の【D-HERO】を特殊召喚できる!カモン、【D-HERO ドリルガイ】!」

 

 エドの足元が割れ、地下深くからドリルを身に付けたヒーローが浮かび上がる。

 

攻1600

 

「【ドリルガイ】の特殊召喚に成功したとき、その攻撃力以下の【D-HERO】を手札から特殊召喚できる!カモン、【D-HERO ダイヤモンドガイ】!」

 

 青く輝くダイヤモンドを身に付けたヒーローが月明かりを反射し煌めく。

 

攻1400

 

「一気に2体のモンスターか……!面白くなってきた!俺は【ワンダー・ワンド】の効果を発動!このカードと装備モンスターを墓地へ送ることで、2枚ドロー出来るぜ」

 

 ものマネ幻想師が杖を一振りすると、杖とモンスターが2枚のカードへと変わり創の手札に加えられる。

 

「おっ?これは良いカードだな。俺は手札の【ダーク・アイズ・イリュージョニスト】を捨て、【THE トリッキー】を特殊召喚!」

 

 創の投げた手札が爆発し、顔に?マークが描かれた奇術師が現れた。

 

攻2000

 

「これでエンドフェイズ。俺は【ワンチャン!?】の効果で2000ポイントのダメージを受ける」

 

LP4000→2000

 

 ライフが半分になったのにも関わらず、創は余裕そうに笑って見せる。

 

「俺がダメージを受けた事で、【ダーク・ホライズン】を発動!受けたダメージ以下の攻撃力を持つ魔法使い族モンスターをデッキから呼び出す!」

 

 暗い闇の球体が創を包み込み、広がっていく。

 

「来い、【魔法の操り人形】!」

 

 暗い闇が晴れると、創の前に操り人形師が現れ不気味な声でエドを嗤う。

 

攻2000

 

「そっちが本命か」

「これが俺のデッキのコンボさ!驚いたか?ターンエンドだぜ」

 

 

創 LP2000 手札2

モンスター:THE トリッキー 魔法の操り人形

魔法・罠:無し

 

 

「フン、驚くほどでもないさ。僕のターン、ドロー!僕は【ダイヤモンドガイ】のエフェクトを発動!」

 

 ダイヤモンドガイの宝石が輝き、エドのデッキの一番上のカードが照らされ公開される。

 

「デッキの一番上のカードは【ミスフォーチュン】!【ダイヤモンドガイ】は1ターンに1度デッキの一番上のカードを確認し、それが通常魔法だった場合にはそのカードをセメタリーへ送り、次のメインフェイズにその効果を適用させる」

「次のターンだと?」

「そうとも。デステニー……つまりは運命を操るヒーロー、それがディーシリーズ!さらに僕はフィールド魔法【ダーク・シティ】を発動!」

 

 周囲の景色がガラリと変わる、ハリボテで作られた町の夜景だ。

 

「【D-HERO】専用のフィールド魔法か?」

「勘が良いな。その通りさ。このフィールド魔法があるとき、僕の【D-HERO】が自身より攻撃力の高い相手に戦闘を仕掛けた時、その攻撃力を1000アップさせる!」

 

 自分のフィールドのモンスター全てが破壊されてしまうことに気づいた創は苦々しそうに周囲を見渡した。

 

「魔法カードが発動された事で【魔法の操り人形】に魔力カウンターが乗るぜ」

 

魔法の操り人形(1)

攻2000→2200

 

「さらに【D-HERO ダイハードガイ】を召喚!」

 

 腕に大きな装甲が取り付けられた筋骨粒々の男が現れる。

 

攻800

 

「さぁ、バトルだ!【ドリルガイ】で【魔法の操り人形】を攻撃!」

 

攻1600→2600

 

 フィールド魔法を利用して魔法の操り人形を撹乱し、死角からその体を貫く。

 

「ぐっ……!」

 

LP2000→1600

 

「さらに【ダイヤモンドガイ】で【トリッキー】を攻撃だ!」

 

攻1400→2400

 

 ダイヤモンドに包まれた腕でトリッキーの腹部を殴り付け、粉砕する。

 

「くっ……!」

 

LP1600→1200

 

「さらに【ダイハードガイ】でダイレクトアタック!」

「させないぜ!ダイレクトアタックされたとき、手札の【バトルフェーダー】の効果を発動!このモンスターを特殊召喚して、バトルフェイズを終わらせる!」

 

 創の前に現れた悪魔がベルを鳴らすと、バトルが強制的に中断されメインフェイズ2がやって来る。

 

「【ワンチャン!?】で手札に加えたモンスターさ。レベル1だけど中々厄介なんだぜ」

「姑息な時間稼ぎを……僕はカードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

エド LP3500 手札1

モンスター:ドリルガイ ダイヤモンドガイ ダイハードガイ

魔法・罠:セット ダーク・シティ

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 創は引いたカードを確認してニヤリと笑った。

 

「見せてやるぜ!俺のデッキのエースモンスター!俺は【イリュージョンの儀式】を発動!【バトルフェーダー】を生け贄に捧げ、現れよ!【サクリファイス】!」

 

 バトルフェーダーの姿が小さな灯火へと変わる。その小さな火種はグニャリと歪んで形を変え、ひとつ目の不気味なモンスターへと変貌する。

 

攻0

 

「相手モンスターを吸収する、ねぇ。まぁお前ごときがあのカードを持っているわけが無かったな」

「何だと!?最高に格好いいだろ俺のモンスター!」

「あらゆる面において、この地球上に【D-HERO】を越えるモンスターはいない!」

「それなら教師として教えてやるぜ!【サクリファイス】の素晴しさを!【サクリファイス】の効果を発動し、【ドリルガイ】を吸収して装備する!」

 

 サクリファイスが羽を展開し、腹部に現れたブラックホールがドリルガイを吸い込む。

 

攻0→1600

 

 そして閉じられた羽からは、ドリルガイの姿が浮かび上がってきた。

 

「よくも【ドリルガイ】を……!」

「【サクリファイス】!【ダイヤモンドガイ】を攻撃だ!」

 

 サクリファイスがふわりと宙に浮いてダイヤモンドガイに近づき、羽から生えたドリルガイを操って攻撃する。

 

「っ、リバースカードオープン!【D-シールド】!このカードは装備カードとなり【ダイヤモンドガイ】に装備され、その表示形式を守備表示にする!」

 

 地面が割れてガレキが宙を舞い、ダイヤモンドガイを守るように空中に停滞する。

 

攻1400→守1600

 

「【D-シールド】を装備したモンスターは戦闘では破壊されないが……今は関係ないな」

「防がれたか。俺はカードを1枚セット。ターンエンドだ」

 

 

創 LP1200 手札0

モンスター:サクリファイス

魔法・罠:ドリルガイ セット

 

 

「僕のターン、ドロー!そしてこのスタンバイフェイズ、【デビルガイ】のエフェクトで除外されていた【コスモクイーン】がフィールドに戻る」

 

 創の目の前の空間が歪み、宇宙の女王がその姿を表す。

 

攻2900

 

「やっと戻ってきたか!良かったぜ」

「のんきな男だ。今この瞬間、お前の敗北は確定したと言うのにな」

「何だと?」

「【ダイヤモンドガイ】により墓地へ送られた【ミスフォーチュン】が発動される!このターンの戦闘を放棄し、相手モンスター1体の攻撃力の半分のダメージを与える!さぁ攻撃しろ、【コスモクイーン】!」

 

 コスモクイーンが勝手に動きだし、エドへ向けてレーザーを放つ。その攻撃はバリアに阻まれ、威力を半減させて創へと飛んでいく。

 

「……フン、アカデミアの教師もやはりこんなものか」

「それはどうかな?」

 

LP1200

 

 デュエルは終わっていない。創の足元に広がる魔法陣が光線を弾き、彼を守っていた。

 

「罠カード【ピケルの魔法陣】。このターン俺が受ける効果によるダメージを全て0にする」

「……仕留め損ねたか」

「いやぁ危ない危ない。危機一髪とはこの事だな!」

 

 創はわざとらしく額の汗を腕でぬぐう。エドはそんな彼の姿を憎々しげに睨み付けた。

 

「お前の命が1ターン伸びただけだ。僕は【デステニー・ドロー】を発動。手札の【D-HERO】1体をセメタリーへと送り、2枚ドローする!」

 

 エドはドローしたカードを確認すると、ダイヤモンドガイへと指示を下す。

 

「【ダイヤモンドガイ】のエフェクト発動!」

 

 ダイヤモンドが輝きを増し、デッキの一番上のカードが公開される。

 

「デッキの一番上のカードは【同胞の絆】!このカードをセメタリーへ送り、次のターンに発動する。【ダイハードガイ】を守備表示に変更し、カードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

攻800→守800

 

 

エド LP3500 手札1

モンスター:ダイヤモンドガイ ダイハードガイ

魔法・罠:D-シールド セット ダーク・シティ

 

 

「俺のターン、ドロー!……おっと」

 

 創がドローしたカードを確認して目を見開く。エドはそれを怪訝そうな表情で見つめた。

 

「何だ?良いカードでも引けたか?」

「あぁいや、何でもないさ。バトルだ!【コスモクイーン】で【ダイハードガイ】を攻撃!」

「させるか!【シフトチェンジ】を発動!攻撃対象を【ダイヤモンドガイ】へと変更する!」

 

 コスモクイーンが両手を構えレーザーを打ち出す。しかしダイヤモンドガイがダイハードガイを庇い、ガレキでレーザーを防いだ。

 

「くっ……なら、【サクリファイス】で攻撃だ!」

 

 コスモクイーンと入れ替わるように前に出たサクリファイスが、羽から生えたドリルガイでダイハードガイを貫いた。

 

「【ダイハードガイ】、この仇は必ず……!」

「えーと……うん。カードを1枚セット。ターンエンドだぜ」

 

創 LP1200 手札0

モンスター:サクリファイス コスモクイーン

魔法・罠:ドリルガイ セット

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

 エドはドローしたカードを確認すると、それをすぐに発動させる。

 

「魔法カード【オーバー・デステニー】を発動!セメタリーに眠る【D-HERO】1体を選択し、そのモンスターの半分のレベルを持つ【D-HERO】をデッキから特殊召喚する!」

 

 エドの目の前に、大きな翼を持った悪魔のようなヒーローの幻影が浮かび上がる。

 

「なんだそのモンスター?」

「【デステニー・ドロー】によって捨てられた【ディアボリックガイ】のレベルは6!カモン、レベル3!【D-HERO ダガーガイ】!」

 

 ディアボリックガイの幻影が形を変えると同時に濃くなって行き、鋭い刃を構えたヒーローが現れる。

 

攻300

 

「さらにセメタリーの【ディアボリックガイ】は自身を除外することで、デッキの同名モンスターを特殊召喚できる!」

 

 大きな翼のヒーローが現れる。今度は幻影ではなく本物だ。

 

攻800

 

「さらに【ダイヤモンドガイ】によってセメタリーへ送られた【同胞の絆】を発動!デッキから【ダイヤモンドガイ】と同じ種族、属性でレベルの同じモンスターを特殊召喚する!」

 

 闇属性、戦士族、レベル4モンスターのダイヤモンドガイが助けを呼ぶと、エドのデッキから2体のヒーローが駆けつける。

 

「カモン、【ダンクガイ】、【ドゥームガイ】!」

 

ダンクガイ攻1200

ドゥームガイ攻1000

 

「モンスターを一気に4体も特殊召喚してくるとは……!」

「それだけじゃない!僕は【ディアボリックガイ】と【ダガーガイ】を生け贄に!」

 

 2体のモンスターが影の柱に飲み込まれる。柱はゆっくりと近づいてひとつになり、巨大化していく。

 

「【D-HERO ドレッドガイ】を召喚する!」

 

 影の柱を打ち破るように、今までのD-HEROとは気色の違う巨人が現れる。鉄仮面が取り付けられ、全身を鎖で拘束された囚人の様なヒーローだ。

 

攻?

 

「攻撃力が定まっていない最上級モンスターか!」

「【ドレッドガイ】の攻撃力は、他の【D-HERO】の攻撃力を合計した値になる!よってその攻撃力は」

 

攻?→3600

 

「攻撃力、3600だって……!?」

 

 3体のD-HEROの力を集め、ドレッドガイが刺々しい白い光のオーラを纏う。

 

「【サクリファイス】にはダメージを反射するエフェクトがあるが……それ以前にライフが0になれば終わりだ!【ドレッドガイ】で【サクリファイス】を攻撃、プレデター・オブ・ドレッドノート!」

 

 ドレッドガイがその巨体に似合わぬ軽快な動作で空を舞い、空中からその拳を叩きつける。

 

「ぐっ、ぐぁぁぁっ!!」

 

LP1200→0

 

 創のライフが0になったことでデュエルが終わる。彼のフィールドに伏せられていた、ウィジャ盤のカードがハラリと地面に落ちた。

 

「な、何が起こっているノーネ!?」

「大事件でアール!?」

「なんだなんだ?なんの騒ぎだ?」

「アニキ~置いてかないでッス~!」

 

 デュエルの音に気づいたのか、十代達が集まってくる。クロノスは倒れたまま動かない創を見つけ大慌てで駆け寄る。

 

「マンマミーア!?本当に何がどうなっているノーネ!?」

 

 十代は創を見ると、エドへと詰めより胸ぐらをつかむ。

 

「てめぇ!先生に何しやがった!」

 

 エドはそれを煩わしそうに軽く弾く。

 

「彼がデュエルを挑んできただけさ。それよりも十代。明日の早朝、この学園のデュエル場でデュエルしよう」

「何?」

「どちらが本物のヒーロー使いなのか、格の違いを見せてやる」

 

 そう言い残し、彼は月明かりを背に去っていった。




~カード紹介のコーナー~

D-HERO ドレッドガイ
効果/星8/闇属性/戦士族/攻 ?/守 ?
「幽獄の時計塔」の効果で特殊召喚した場合、自分フィールド上の「D-HERO」と名のついたモンスター以外の自分のモンスターを全て破壊する。
その後、自分の墓地から「D-HERO」と名のついたモンスターを2体まで特殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚されたターン、自分フィールド上の「D-HERO」と名のついたモンスターは破壊されず、コントローラーへの戦闘ダメージは0になる。
このカードの攻撃力・守備力は、自分フィールド上のこのカードを除く 「D-HERO」と名のついたモンスターの元々の攻撃力を合計した数値になる。

言わずと知れたエドの初期の切り札。当時は凄く強そうに思えましたが、出す手間を考えると……。
しかし基本的には攻撃力の低いD-HEROの中では高いステータスを出せます。
モンスターを特殊する効果を通常召喚でも使えれば良かったんですけどね。そちらの効果は幽獄の時計塔の効果で特殊召喚されたとき限定なのです。
幽獄の時計塔は当時ビックリでしたね。魔法・罠を除去したり効果ダメージを与える脳が無かった昔の僕にとって、一度カウンターがそろえば無敵になれるカードでした。


クロノス校長、そしてナポレオン教頭のオシリスレッド取り潰しに対抗し、レッド寮に集まる明日香達。
そんな中、深月と明日香をアイドルにする計画が浮上。明日香の兄である天上院吹雪は2人をプロデュースしようとするが、嫌がる深月を守るため遊陽が立ちあがり……?
次回、「深月がアイドル!?(前編) 敏腕プロデューサー、ブッキー!」


久々の単発回。三人称視点を書いてると疲れる作者です。エドや十代とデュエルするせいで負け続きの終理先生。強い人の筈なのに相手が悪すぎる。
サクリファイスは相手モンスターを吸収して攻撃力をアップさせるので実質Bloo-Dと言っても過言ではないと思います。
通常召喚出来ないのも一緒ですね。
それでは、また次回もお読みいただけたら嬉しいです!
ではでは!
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