お待たせしました。(誰も待ってない)
待望の続編です。(だから誰も望んでないよ)
ブレイカー925様!ありがとう♪
あの再開から‥‥ 1日目
長きに渡る人類(艦娘)と深海棲艦との戦争が遂に終息
それに伴って交わされた人類と深海棲艦の公約には以下のような事が明記されている。
深海棲艦は破壊活動を停止。占領している海域の解放、撤退する事。
人類は上の要求をするにあたり一部の島、海域の占領権を認める事。
人類は海底における採掘作業を全て停止。施設を放棄、撤退する事。それに伴って深海棲艦は海底資源を人類に対して取引する事。ただし取引の内容はその国家と深海棲艦の群体ごとによって取り決められる。
これ以外にも文章はあるが主要なものはこれらであろう。
元々深海棲艦が人類に宣戦布告した理由は様々あるがその中でも大部分を占めていたのは人類が海底に手を出した事にある。
日本が資源を自国で賄えるようになったように近年になってから新たな採掘技術が開発されてこれまで手を出せなかった深海まで採掘を行えるようになり先進国はどこも深海開発に乗り出したのである。
その中でも最大級の深海開発基地を有していたのが深海棲艦が初めて攻撃を加えたイギリスというわけである。
まぁ、詳しいことは"今の私"には関係無い。
この公約により各国は採掘基地を次々と放棄し始めている。勿論、日本も例外ではない。
この島は資源開発の拠点として機能していたがこれにより撤退、そうなるとこの島に帰る理由もなくなり再びこの島は無人島になってしまいました。
「となるとこの島はこのままなんだよね‥‥」
「何ぼやいてるのマスター?」
私は思わず思っていた事が口に出ていたようです。
それを聞いていたカナがどうしたのって顔をしています。
溜まっていた休暇を使って戻ってきた例の島。
そこで奇跡的にカナと再会できた私は海猫荘でこれまでの事を話していた。
折角ここを買ったものの人が帰ってこないのでは今までと何も変わらない。
「いっそのことこの島買おうか?」
「そんな財力あるの?」
流石にないです。
「えへへ♪マスター♪」
「おおっと!」
先程からこんな感じです。
カナは思い出したように飛び付いては腕に抱きついて顔をスリスリしてきます。
「この~」
「きゃあ~♪」
そして、私が御返しにと頭をなで回してやってカナが幸せそうな顔をする。
スリスリだけでも私のゲージにダメージが貯まるのにこのカナの撫でられた時のお顔ですよ!
可愛い過ぎて折角戦争に生き残ったのに死んじゃいますよ私が!!!
カナはさっき港で再会してからずっとこの調子です。
甘えエンジンが全回転です。
まるでこの数年の空白を埋めるかの勢いで、だから私も全力で相手します。
「マスター♪マスター♪マス‥‥」
あれ?
カナが突然止まった?
「マスタ~うわわわん!」
「えっ、突然どうした!?」
先程まで笑顔だったカナが突然ダムが決壊したかのように泣き始めた。
「どうしたの!?」
私は必死に彼女をあやそうとする。
何がいけなかったのだろう?
まさか撫ですぎた!?
撫ですぎて痛かったの?!
「ぐすっ、違うよ、ぐすっ、マスター」
私があまりに慌てるのでカナが気を使って泣き止んでしまった。ああ、やっぱりこの子はいい子だなぁ‥‥
「カナがね、泣いちゃったのはね、マスターとまたこうして過ごせるのが嬉しくてね」
それからカナの話が続きました。
彼女は艦隊に合流した後、
他の3人とはすぐに別々になってしまったらしい。周りは知らないモノばかり、彼女が最初に任された任務はどこかの国の輸送船を沈める事だった。
そこで彼女はマスターに訓練されただけあって他の個体よりずば抜けていて多くの戦果をあげたらしい。それがきっかけとなり今度は日本近海の通商破壊を命じられる。
日本近海だともしかしたらあの人が乗っているかもしれない。艦娘が出てくるかもしれない。
あの人を殺すかもしれない葛藤と得体の知れない敵への恐怖に耐える日々だった。
任務の中でも仲の良い人もできたらしい、けれど彼女も艦娘に倒されてしまった。自分も追い詰められて轟沈しかけた時もあったらしい。
しかし、それでも軍人に会いたい。
みんなでまた再会してあの頃みたいになりたい。
その一心で必死に堪えて
そして、軍人の言った「生き残れ」
その言葉を唯一の励み、希望にして死地を乗り越えてきた。
あれから永遠と思えるほどの長い間、彼女は戦い続けた。そんなこんなで必死に生き残った彼女は、心は磨り減っていて、気付けば『カ級flagship改』と呼ばれる常軌を逸脱した存在になっていた。
もはやただ"希望"にすがり付いて戦う戦闘マシンとなりかけていた彼女の元に届いたのは、
『全潜水艦隊は直ちに戦闘行為を停止せよ』
これまでになかったタイプの命令。
命令通りに待機している時に姫様から聞いたのは、
「人間との戦争も終りよ。それ解散~」
それからの事はあまり覚えていない
あまりに信じられない事で、永すぎてもはや忘れかけていた事でどう反応すれば良いのか分からなかった。
気付けば体は動いていてあの懐かしい港が見えていた。
彼女はそれでようやく実感が沸いたらしい。
これでようやく会える!
そう思うと嬉しさで全身が燃えるように熱く、目からハイドロカノンが飛び出るほどだった。
しかし、同時に考えてしまう。
どうやって会うの?
何も知らない自分が日本に行ってあの人を見つけられるのか?無理だ‥‥不可能に近い‥‥
そんなマイナス思考に陥ってとりあえず上がって休もうと決めて登った先に見覚えのある背中が見えた時の心境は世界で一番幸運に愛された深海棲艦は自分だと思えてしまえるほどだった。
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そんなこんなで再会を果たしたカナはこれまで我慢していた事が私に甘えている間にも膨れ上がってきて爆発しちゃったらしいです。
「わ、私‥‥ぐすっ、頑張ったんだよ‥‥。いっぱいいっぱい頑張ったんだよ‥‥」
「そっか‥‥偉いな‥‥」
私はカナをそっと抱き寄せて抱き締める。
カナは私の腕の中で泣き続けた。
(この子は本当に偉いな‥‥、それに比べて私なんて)
私は生きた研究資料として生かされていたのだ。
あの戦争で死ぬような思いを1つもしていない。
だから、この子の苦労が計りきれない。
だからこそ、私はこの子にはこれ以上辛い思いはさせない。幸せにしてみせる。
私はここに新たな決意を固めるのだった。
それからして、カナは泣きつかれて寝てしまいました。
それでももう離れないと意思の現れか、手はずっと私の手を握ったままだった。これでは動いたら起こしてしまいますね‥‥
「ふふ♪」
私はそっと彼女の寝顔を撫でた。
どのみち今晩は付きっきりのつもりだからいいけれど。
カナは無事だった。
「ソラ‥‥マシロ‥‥。お前達は無事なのか?」
カナがこうして無事に帰ってきてくれた。ならば、彼女達も生き残ってくれてるはず、そう思い込む事にした。
しかし、それでも私はまだ帰らぬ二人の娘の安否が気掛かりでならなかった。
こんにちは菜音です♪
前作の続きとしてほのぼの要素の少ない物をお贈りします。ただし、今後の方針によってはほのぼの、甘々な展開に持ってくかもなので期待しないで下さい。
潜水艦なので58にしたつもりはないです