FAIRY TAIL【十代目レイヴマスター】 作:神爪 勇人
「どこだいっ、どーこだいッ‼」
森の深く奥にある岩山に聳え立つ一つの小さな城。
名を『オカルティック城』。
その城に住む一人の老婆―――――――バーバラは、本のページを捲りながら騒いでいた。
「せっかくデビルマ全書を手に入れたってーのに、あの悪魔の項目は何処にあるっていうんだいっ‼ 全く‼」
「バーバラ様、落ち着いて初めの項目から読めばいいでしょう」
「黙っとれぇい‼ 泥人形めっ‼」
自身が泥で作ったゴーレム(名前は『ゴーハチ』)からの助言を、バーバラは鼻で笑った。
「これはそういう類いの書物ではないっ‼ 魔法の力により1ページ辺りに100万冊分の情報が詰まっておるんじゃ‼ 魔法のパスワードを解いていかないと、お目当ての悪魔を呼び出す項目には辿り着けないんだよっ‼」
「バーバラ様」
「なーんだいっ‼ 忙しいって意味が解らないのかいっ!?」
「オカルティック城に侵入者です」
「何だってぇっ!?」
ゴーパチの言葉に、バーバラは場内に設置しておる監視用
その水晶には、この城内をうろつく2人の人間の姿が。
「あれはマグババアの所のガキどもじゃないのさっ‼ 奴等・・・もうここを見つけたんだねっ‼ しかもあのババア・・・・・・ガキを寄越すとは、アタシも舐められたもんだね」
本当は子供たちの独断でここに来たのだが、そんな事を知る由もないバーバラは勝手に勘違いをした。
「ん・・・待てよ・・・・・・アイツ等、デビルマ全書の所有者・・・マグババアのガキだねっ。って事は、悪魔を呼び出す方法を知ってるね」
勿論、シルバもエレナもそんな方法知らないのだが、バーバラは勝手に勘違いした。
「ゴーハチッ‼ 痛めつけても構わんから、奴らを生かして連れてきな」
「へい」
敬礼したゴーレムのゴーハチは、侵入者を捕らえるべく部屋を後にした。
「キヒヒ・・・・・・子供に何が出来るって云うんだい。アタシの恐ろしさ、見せてくれるよっ」
◆◆◆
「いつも身に付けてるよね、ソレ」
「あん?」
階段を登りながら、エレナは俺の首にぶら下げているネックレスを見て言った。
剣を小さくしたような、十字型のアクセサリー。
俺がボムに拾われた時には既に持っていたらしく、おそらく親からの贈物だと思われる物だ。
「ソレちょうだい」
「あげるかッ‼ 一応親から貰った唯一の品だぞこれっ!?」
「冗談よ」
「冗談に聞こえねぇんだよ、お前は・・・・・・」
別に親に会いたいとかそういうのは特にないが、思う所がない訳では無い。
プロ魔導士になったら気長に探してみるのもいいかもしれんな。
見つけたからって別に何する訳でもないが。
「やっぱり大事なの? そのネックレス」
「あー・・・ま、それなりにはな。自分が何処の誰かを知る唯一の手掛かりでもある訳だし」
「気になるの?」
「それなりには。そこまで気にしてもいねぇんだが・・・・・・」
「じゃあ、やっぱりちょうだいよ」
「だからやらねぇっつってんだろ‼」
「ケチ」
「冗談じゃ無かったのかよ!?」
相も変わらず我儘なエレナに嘆息した直後、ズシンと大きな音を発てて、大きな影が落ちてきた。
「何だ?」
大きな岩の様な塊が転がって来たのか。
大岩に手足の様なモノが生えて、二足歩行の人型の様な形を取る。
「ゴーレムってやつじゃない?」
「あー、コレが噂の」
話には聞いたことがある。
「侵入者発見、確保する!」
そんなことを叫びながら、ゴーレムは殴り掛かって来た。
俺とエレナは左右に分かれて飛び、その一撃を回避する。
階段なんて足場の悪いところで仕掛けてきやがるとは面倒な。
「そういや、ボムやマグ婆、エレナ以外と戦うのって初めてか?」
「あ、私もそうかも」
思いがけずいきなり実戦が始まってしまったが、俺達に焦りはない。
「ま、ドラゴンとババアに鍛えられてっからなッ‼」
俺とエレナは、ゴーレム目掛けて駆け出した。
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『大雑把なキャラ紹介』
バーバラ
読み切り版FAIRY TAIL(フェアリー・テール)から参戦。
闇の民のメデューサ。髪の毛が蛇。
相手が自分の目を見れば石化させる魔眼系の魔法の使い手。
この作品ではマグ・アルテーリアとは犬猿な仲な設定。
マカロフとジョゼ的な。そこまでの出番はないと思うけど。