FAIRY TAIL【十代目レイヴマスター】 作:神爪 勇人
俺達の5倍ほどある大きさの岩の巨人・・・・・・ゴーレムは腕を振りかぶり、突っ込む俺達を薙ぎ払おうとする。
だが、
「遅すぎだっての‼」
そんな鈍重な動きで、飛び回る
容易く左右に別れて避けた俺とエレナは攻撃に出る。
「らあっ‼」
「えいっ‼」
俺の拳が、エレナの蹴りがゴーレムの顔面に直撃するが、
「痛ぇっ!?」
「硬ぁッ!?」
思いの外硬い身体に、俺の拳が悲鳴を上げた。
エレナも足を押さえて呻いている。
魔法も無しに素手でぶん殴るのは無理があったか。
「むーん」
ゴーレムは再び拳を振るって来るが、動きはやはり鈍重。
避けるのは簡単。
だが、身体が硬くてこっちの攻撃は通らない。
なら、やっぱ魔法を使わないと攻撃は通じないか。
「
エレナは自身が唯一使える魔法、身体強化系魔法を使用し駆け出す。
先程よりも遥かにスピードが増し、その加速力でゴーレムを翻弄する。
そしてすれ違い様に打撃を加えていく。
「む、むんっ?」
一撃で倒せるほどの破壊力はないが、ゴーレムが仰け反り始めた。
そしてエレナの足払いで、後ろに倒れかける。
「今よ、シルバ‼」
「OK‼」
俺は高く跳躍し、ゴーレムの上を取る。
「
滅竜魔法。
俺が主に使う魔法。
様々な魔法を使う魔竜ボムが、俺に教えた魔法。
かつて存在した魔界の種族・・・
そして【
その一撃は地面を陥没させ、大きなクレーターを造り出すほど。
ゴーレムは俺に踏み潰されて、粉々に砕け散った。
「うしっ、いっちょ上がり‼」
「よゆーよゆー‼」
エレナと勝利のハイタッチ。
初の実戦だったが、まぁ、こんなものだ。
俺とエレナの実戦は、初勝利を飾ったのだ。
◆◆◆
「なーんて様だいっ‼」
ダンッ‼と、両のテーブルを拳で叩くバーバラ。
デビルマ全書の解読を進めながら監視水晶を見ていたのだが、結果はバーバラの望んだモノにはならなかった。
「なんてガキ共だい! 流石はマグババアんとこのガキ共ってところかい!?」
舌打ちと共に、バーバラは指を鳴らす。
そしてゾロゾロと大きなゴーレムが部屋の奥から姿を現す。
「ゴーハチがやられちまったよ! ゴーイチ、ゴーニ、ゴーサン、ゴーシ、ゴーゴ、ゴーロク、ゴーシチ、アンタ等総がかりで捕らえてきな‼」
「「「あいよ‼」」」
名を呼ばれたゴーレム達が、揃って駆け出した。
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『大雑把な解説』
【
運動能力を一気に高める身体強化系の魔法。
今現在エレナが使える唯一の魔法。
原作の読み切りでもマグ婆さんから教わった【
【
原作ではRAVEでレットが使用のドラゴンレイスの体術技。
今作では主人公の滅竜魔法として登場。
足で相手を踏み砕く。その一撃は地面を陥没させる。