転生したらクレイジーな道化師だった件について 作:バルボロスの髭
こんな駄作を見て下さって本当にありがとうございます。
今回も頭空っぽにして読んで下さい。
ある一室で一人の男性が思案していた。
「うーん。これはなるべく早目に対処しといた方がいいね。」
そう呟いたのは白い衣装に身を包み、ゆるふわ感が漂う優しそうなお兄さん、マーリンである。
……実際はクズ中のクズなのだが。
マーリンが暇潰しに千里眼を使ってみると森に所構わず呪文を放つドルマゲスの姿が見えたのだ。
マーリンは一目見て思った。この男は危険だと。早急に排除しなければ取り返しのつかないことになると本能が警鐘を鳴らしていた。
といっても実際戦闘になったらマーリンレベルの強さからしたらドルマゲスは雑魚もいいとこなのだが。
「彼を放っておけばとんでもない災厄を引き起こすかもね。そうは思わないかい?キャスパリーグ。」
「フォウフォーウ。フォウフォフォウ(その通りだ。クズにしては中々いいこと言うじゃないか。)」
マーリンに対して返答したのは見た目は柔らかそうな白い毛皮で包まれており、リスのような愛らしさを漂わせながら、内心毒を吐きまくってるマスコット的な動物、キャスパリーグである。
その正体は実際はビーストⅣである。
「キミ、ホントいい性格してるよね。」
マーリンはキャスパリーグの言動に思うず苦笑いを浮かべる。
「フォフォウフォウ。(お前ほどではないよ)」
「何にせよ危険な芽は摘み取って置かないとね。」
そういうや否やマーリンはドルマゲスがいる場所へと移動した。
~sideドルマゲス~
異界の極刺獣との戦闘で思わぬ反撃を喰らって癇癪を起こして辺りを焦土と変えた張本人、ドルマゲスは肩で息をしていた。魔力の残量を考えずにバカスカ呪文を唱えたので魔力が枯渇しかけていた。
何とも間抜けな話である。
これにはラプソーンも呆れるしかなかった。
(貴様は一体何をしてるのだ……)
あの暗黒神をも呆れさせることはある意味すごいが今はそんなことを言ってる暇はない。何せドルマゲス元に特大の死亡フラグが近づいてきているのだから。
ドルマゲス「ハーッ……ハーッ……」
そうとも知らずにに今だに肩で息をしているドルマゲス。
それを見かねたラプソーンはある術式をドルマゲスに施した。すると、ドルマゲスの顔色はみるみる回復していった。ラプソーンはドルマゲスに魔力を回復する術を使用したのだ。
「おお、感謝しますよ。これでまた力を使える!」
魔力が回復した瞬間歓喜の表情にまみれるドルマゲス。
回復した力をどう使うか思案していた所である1人の男性の声が響いた。
「君がこの辺りを変えた張本人かな?」
~sideマーリン~
最初にマーリンがドルマゲスに対して抱いた印象は不可解の一言である。
見たところ強さはお世辞にも良いとは言えず、今でも隙だらけだ。なのに、内包している魔力が尋常ではない。
何より、神秘が薄れているこの時代で魔術ではなく魔法を使うなどあり得ない。
そして、マーリンが一番脅威を感じていたのはドルマゲスの所持している杖だ。
あの杖からは禍々しいオーラが感じられている。それも良く観察しないとわからないように上手く隠している。
そこでまず己の疑問を払拭するために目の前の男に問いかける。
「君がこの辺りを変えた張本人かな?」
~side out マーリン~
~sideドルマゲス~
「おやおや、どなたか存じませんが私がこの辺りを変えたとは心外ですねぇ。」
自分で変えておきながら白々しい反応するドルマゲスだが、内心では焦りまくっていた。
(ちょ、おま嘘だろ?!何でここにマーリンがいるんだよ!アカンて、ホンマにこれはアカン。)
驚愕のあまりに、キャラ崩壊を引き起こすドルマゲス。
(ラプソーン、ホントにこれどうすんの?てか逃げる以外選択肢はないけれども。)
遠回しにラプソーンに逃げを伝えるドルマゲス。
(貴様が戦わないのは勝手だ。けどそうなった場合誰が代わりに戦うと思う?儂だ。儂は今回のことで貴様に負い目を感じてる。だから貴様がやらなければ儂が手を下すことになるだろう。)
どうやらラプソーンも軽い現実逃避をしてるようだ。
(ネタに走ってる場合か!どうすんだよこれ!)
これがメディアなどのキャスターならこうはならなかっただろう。だが、目の前にいるのは近接戦もこなすキャスター(笑)だ。
前にも話したがドルマゲスは近接戦に弱い。おまけにまだ、雑魚の域から出られずにいる。
頼みのラプソーンも前回の懸念が的中してしまった。
相性は最悪。おまけに実力差は歴然。
この絶望的な状況で彼が取った一手はルーラ。
これで逃げれるとドルマゲスは考えたが、そうは問屋が卸さなかった。
「何処にいくのかな?」
いつの間にか眼前にマーリンがいた。驚愕したドルマゲスは思わずイオラを唱えた。
辺りを爆煙が覆う。その隙にドルマゲスはピオラををとスカラを2回ずつ唱えた。
これにより敏捷性と守備力は格段に上昇するも、その程度では実力差は埋まらない。
次の瞬間、爆煙の中から魔弾が飛来してくる。当然ドルマゲスはそれを避ける。が、その背後からマーリンがエクスかリバーを振り下ろす。ドルマゲスはピオラを掛けていたお陰で辛うじて回避することが出来た。
「へぇ。今のを避けるんだ?まぁこの程度でやれるとは思ってないけど。」
マーリンは少し自分の中でのドルマゲスに対する評価を改めた後、エクスカリバーの剣先を地面に突き刺す。
すると、突き刺した地面を伝ってビームがドルマゲスの元へと向かう。それをドルマゲスはルーラで回避する。
マーリンはすぐさま次の行動に移そうとした瞬間、全身に普段の何倍もの重力が身体にのし掛かる。ベタドロンである。
数瞬の間、顔が驚愕に染まるもエクスカリバーを横凪ぎに振るう。すると、エクスカリバーから剣圧が発生し、ドルマゲスに襲いかかる。
普段の数倍の重力を受けながらも、反撃してくるマーリンに戦慄しながらも、ドルマゲスは剣圧にベタドロンをかけることによって、威力を軽減させることに成功した。
何度か攻撃を防いでいく内に、ドルマゲスの中である考えが芽生え始めた。これ、もしかしたらいけるんじゃないか?だが、その考えは甘かったと感じることになる。
何故ならドルマゲスの胸からエクスカリバーが生えていたからだ。
「え?」
思わずそう溢したドルマゲスをよそに、マーリンはエクスカリバーを引き抜く。
すると、ドルマゲスの胸から血が溢れ出る。
ドルマゲスが後ろを振り返る前にマーリンは止めを刺すべく、ドルマゲスの首をはねるために剣を振るう。
その刹那、ドルマゲスを覆うようにラプソーンの杖を中心に禍々しい結界が貼られた。
エクスカリバーがその結界に触れた瞬間、マーリンの身体に斬擊が襲い、血飛沫が噴き出す。
(斬擊に対する反射型の結界か…厄介だね。)
マーリンは即座に術の本質を見極めた上、近接を不利と考えすぐさま距離を取る。
それに追尾するかの如くラプソーンの杖から大量の黒い瘴気が溢れ出す。それは一瞬にしてマーリンの視界を奪った。
マーリンはそれを剣圧で風を起こして吹き飛ばすも、視界が晴れた時にはドルマゲスの姿はなかった。
「逃げられたか…まぁどの道あの傷じゃ長くは持たないだろうけどね。」
そう言うとマーリンはその場を離れた。
この判断が誤りであったと気付くのは後のことである。
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