「でかいな」
菜木と響香は雄英高校の門に立っていた。今日は受験当日、これまでかなりの準備をしてきた。菜木のバックには10個のケースに十粒づつ種が入っている。
「まぁ何よりの準備はこの筋肉だな。俺のパンチ力はコンクリートの壁を壊せるぞ」
「そんな冗談信じないよ」
「いやほんとだぞ」
「え?いや待って行かないで、それ本当なの?本当だったら怖いんだけど」
信じてくれないなら仕方ない。さっさと中入って受付に急ぐか。
中に入り、筆記試験の会場を伝えられ移動する。
会場は響香と一緒なのでこんな方向音痴の俺でも迷わずにすむ。
「...と思ってたんだがなー」
まさか人混みで逸れたのちにトイレに行きたくなり、トイレから会場までの道がわからなくなるとは。
バックから種の入ったケースを1つ取り出す。形は向日葵の種と同じもの。これを軽く潰すと瞬く間に新芽が出て小さな花が咲く。
「目的地は第3受験会場」
そう呟くと向日葵のような花は廊下の方向を向く。
「こっちか」
花が向く方向に歩いて行くと会場まですぐに到着する。時間前に無事着いて良かったぜ。
試験は難しい事もなく確実に合格ラインは突破している。今は午後の試験の説明を受けているんだが...
「プロヒーローが説明係とはな」
「流石雄英って所じゃない?」
「まぁやる事は分かった。とりあえず全部殴れば良いんだな」
また馬鹿なことを、と響香は考えているのか呆れたような溜息を漏らす。ポケットに3つほどケースを入れて会場に向かう。
会場に着くともうかなりの人が集まっている。
(この数から数人を決めるのか。索敵、処理能力が高くないとダメだな)
ポケットのケースから種を1つ取り出し飲む。精神集中を高めるものだ。怪しい薬のように副作用とかは無い。ただ、あまり飲み過ぎると鼻血が出てしまう。
俺の『植物改造』では植物に様々な効果を付けることが可能だ。今回は飲んで胃酸に触れた時に効果が現れるタイプ。
道案内に使ったのは種を潰した時、急成長し花が効果を発揮するタイプ。他にも様々な種がある。
「ハイスタート!どうしたぁ!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!!走れ走れぇ!賽は投げられてんぞ!!?」
確かに
開始から約2分が経過した。
菜木が放つ拳は3P
個性も何も使ってない拳がこうも簡単に機械を壊す理由はただ一つ。
鍛え抜かれた身体ーーと言いたい所だがこれは亡き父、
鬼道流の目指した所は個性が無くても敵と戦う術。鬼道龍樹の個性は『植物変化』手で触れた植物を別の植物に変えるだけの個性だった。しかし彼は武闘派のヒーローを目指した結果、ある方法を思いついた。
それは、脳のリミッターの制御だ。言う事は簡単だが、これをモノにするのに龍樹は10年の歳月をかけた。
そして、リミッターを制御して100%の力でも身体を壊さない身体作りを行い、見事成功した事を事細かく本に残していた。
その父の鬼道流を菜木は受け継ぎ、5歳からたった5年でモノにしたのだ。それのお陰で菜木は戦闘状態の時、常に60%の力を使い殴っている。
ドォン!!
「意外と柔らかいな。50%でも何とかなるか?いや、大事な試験だ。慢心してはいけない」
この時点で42Pを持った菜木の勢いはまだ止まらない。
おまけ
中学2年の時
響香「菜木ってさ、筋肉ムキムキじゃん」
菜木「おお!やっと筋肉を分かってくれたか!」
響香「いや、そうじゃない。そんなにムキムキなら力んだだけで服とか破けないのかなーって」
菜木「ん?そんなの誰でも出来るだろ?」
響香「誰でもは出来ないし、面白そうだからやってみてよ」
菜木「良いぜ...フンッ!!」
バリバリッ(ズボンも破けパンツ一丁)
菜木「あっ」
響香「あーーーーー!!!」
パチンッ!!(強烈なビンタの音)
菜木「...今のは俺が悪いのか?」