ISM インフィニットストラトスマニアクス   作:歯車固体

5 / 7
第四話

 一夏とシンがセシリアと対決をすると決めて一週間がたち、とうとうその日がやってきた。二人とも戦うための準備はしていたのはずだが…

 

「なあ箒」

 

「どうした一夏」

 

「ISの事教えてもらってないんだけど」

 

「…………」

 

「目をそらすな」

 

 二人が話していた内容は、一夏は本来なら箒にISの使い方を教えてもらうはずが、なぜか剣道の練習をしていたという事だった。シンの方はといえば…

 

「ねぇねぇ、まなぎん、まなぎん、せっしーつよいけどだいじょうぶなの?」

 

「たぶん、大丈夫」

 

 シンはのほほんさんに懐かれていた。

 

 懐かれた訳は一週間前、晩御飯を奢った後、久しぶりに普通の金を持っていたのと満腹状態だったため、のほほんさんについでだと思いケーキを2、3個奢ったら気づいたらなぜか近くにいたという訳なのだ。シンの方も特には気にはしていなかった、のほほんさんの雰囲気がピクシーに似ていたからである。

 

 千冬と山田先生が二人そろってハンガーに来た。

 

「織斑くん、間薙くん、二人のISがやっと届きましたよ」

 

 山田先生がそういうとピット搬入口から二機のISが姿を姿を現した。

 

 そこには『白』と『黒』がいた

 

 二機ともたいした特徴も無く、飾り気の無い。ただ、その色が自身を表しているようだった。

 

「この二つが、織斑くんと間薙くんの専用IS『白式』と『ケイオスインペリアル』です」

 

「では二人とも、まずじゃんけんをしろ」

 

「「はい?」」

 

「ちなみに負けたほうが先にオルコットと対戦してもらう。さあ、早くしろ」

 

 すると、一夏とシンは向き直ってじゃんけんをした。

 

 結果は一夏の負けだった。

 

 

「結果がわかったのなら、早く体を動かせ、すぐに装着しろ。時間が無いからフォーマットとフィッティングは実践で行え。出来なければ負けるだけだ。わかったな」

 

 そうして一夏は急いでISを装着し、対戦前だというのにずいぶんと落ち着いた顔をしていた。

 

 そしてピットゲートに行き、ゲートが開くと勢いよく飛び出していった。

 

 

 

 

 

 

 シンは一夏が飛び出していくと、すぐに自分のISに向かった。

 

「どうした間薙、あいつの戦いを見ておかないのか?」

 

「いえ、相手を知らずに戦うのは慣れてますから」

 

「ほぅ…それは、お前が元悪魔としての自信か?」

 

「それもあります」

 

「まぁいい、とにかく早くそいつに慣れておけ、元悪魔」

 

「はい」

 

 千冬が去るのを見送った後、シンは自身のISに向き直った。色は黒。それもただの黒ではなく、漆黒という言葉が似合う、吸い込まれそうな黒だった。次にISに触れると、前にISに触った時のように電流が流れるような感覚は無く、自らの半身がここにいるような感触だった。最後にISに乗り込んでいると、のほほんさんが来た。

 

「ねぇねぇ、まなぎん、そのISのぶきってなーに?」

 

 操作方法を教えてもらいながら、武装展開の一覧を見ると、何も無かった。

 

「えぇ!!そしたらまなぎんどうやって戦うの!?」

 

「…まぁ、何とかなるだろ」

 

 おろおろとするのほほんさんを横目に見ながら体を動かしていると、そのうち目の前に空中投影ディスプレイが現れ『初期化、最適化完了』と表示された。それと同時にブザーが鳴った。

 

『試合終了。――勝者、織斑一夏』

 

 

 

 一夏がピットに戻ってくると、箒が一夏ところへ駆け寄り、遠目に見ていれば、嬉しそうにし、一夏対して怒っているようにも見える…あれがツンデレか。

 

「それではこれより、三十分の休憩を取る。織斑、お前は一度シャワーを浴びて来い。汗臭くてたまらん」

 

「あぁ、わかったよ」

 

 そして殴られ、説教をされてから、更衣室のほうに一夏は向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 三十分経ち、今度はシンが一夏と戦う番になった。 

 

 シンがピットゲートへ向かい、深呼吸をし、ゲートが開いた瞬間、一気にアリーナまで飛んでいった。そして機体には人修羅の刺青が浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シンがアリーナに行ったがまだ一夏がきていなかったので、体を動かしていた。しばらくすると一夏が来た。

 

「シン、お前のISって何かこう…かっこいいな」

 

「お前のISもいいと思う…」

 

 シンと一夏が少し話しているとアナウンスが流れ、千冬の声が聞こえてきた。

 

「無駄話も程々にしろ。ではこれより第二試合をはじめる。それでは始め!!」

 

 千冬が開始を告げると同時に、シンは一気に一夏の懐まで飛び込んで行くと思いっきり殴りかかった。

 

「うおっ!?」

 

 一夏は殴られた衝撃で後ろに飛んで行くとすぐに体勢を整え自分の武器――雪片弐型――を展開し、追撃を加えようとするシンを切りにかかった。

 

 シンもすぐさま斬撃が来る方向に腕を移動させ、片腕に斬撃が当ると同時にカウンターの要領で一夏の腹部に重い一撃を食らわせた。シンがシールドエネルギー残量を見るとさっきまで600まであったシールドエネルギーが418まで減っている事に気がついた、その事に気を取られ過ぎていたシンは一気に近づいてくる一夏への対応が遅れ、袈裟斬りにされてしまった。

 

 

 

 

 

 コントロールルームでは、千冬と山田先生が二人が、ピットでは箒が試合を見守っていた。ちなみにのほほんさんは飽きたと言って部屋に戻ってしまった。

 

「二人とも結構やりますね」

 

「あぁ、そうだな。だが、今あいつが間薙を切れたのはまぐれと言っても過言ではない。間薙はもうあいつの攻撃にはもう当らないだろう…しかもあいつの左手を見てみろ」

 

「あ、手を開いたり閉じたりしてますね」

 

「あいつがそうする時は大抵簡単なミスをする。だからこの試合はもう間薙が勝ったと言っても間違いではないだろう」

 

「…やっぱり、弟さんが負けるのは悔しいですか?」

 

「さすがにな、愚弟とは言え私の家族だ」

 

 そして、モニターの中では千冬が言った通りの展開になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もはや一夏がどんなに刀を振っても、シンには掠りさえもしなかった。シンは一夏に切られた後、二、三回、一夏の刀の間合いを見てから攻勢に移って行った。そして、決着は早々に着いた。

 

『試合終了。勝者、間薙シン』

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、あれだけ善戦をしておきながら負けるとは…馬鹿かお前は」

 

 試合が終った後戻るなり千冬から罵倒を浴びせられていた。

 

「でも聞いてくれよ、最後シンに一発入れられたけど、何で負けたかわからないんだ」

 

「武器の特性も考えずに使いすぎるからだ。今後は暇があれば少しでも訓練をしろ。いいな」

 

「…はい。そういえばシンは何処にいったんだ?」

 

「あいつなら疲れたと言って、先に部屋に戻った」

 

 この時千冬はいたずらを仕掛けた子供のような顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シンは試合が終わり。ISを解除し山田先生からISの待機状態の指導を受け、自らのISの待機状態を知ると、仰天した。だから出来る限り人に見つからず、人目を避けて部屋まで戻っている時だった…

 

「あれ、どちら様?」

 

 後ろから声を掛けられ、振り向くとそこには青い髪で扇子を持った女性がいた。

 

「あー、確かキミは、二人目の男性操縦者ね。よろしく」

 

「…あんたは誰だ」

 

「おねーさん、年上の人にそんな聞くのはダメだと思うな。けど、こっちから名前を言ってないのも事実だしね。私はIS学園生徒会長の更識楯無よ間薙シン君」

 

 この時シンは本能で感じた、この女は色んな意味で厄介だと。そう感じたなら決断は一瞬だった。シンはすぐさま踵を返し一目散に自分の部屋まで逃げ帰った。後ろから何かを言われている様な気がしたが気のせいだと思い、この時、何人か人に見られたかもしれないが、もう気にしないことにした。

 

 

 

 

 

「あ、おかえり~、まなぎん…ど、どうしたのそれ…」

 

 シンが部屋まで帰ると、晩飯も近いというのにお菓子を食べているようだったが、シンの姿を見るなり動きが止まってしまった。

 

 そう、シンの体には人修羅の刺青が――もう製作者はわかっている――入っていたために今まで出来る限り人目を避けてきたのだった。

 

「うわぁぁぁぁぁん!!まなぎんがふりょうになっちゃった~!!」

 

「少し落ち着け」

 

 のほほんさんを何とか宥めるのに一時間程掛かった。

 

「そうだ、まなぎん。まなぎん宛てに荷物が届いてたよ。すっごく重かったよ、おかしかな、おかしかな!」

 

 シンが荷物を見ると約五十センチ四方の箱有り、その上にには一通、手紙が添えられていた。

 

『拝啓、我が王へ。元気ですか?私は元気です。…書き始めてなんですが飽きて来ましたので早めに終わらせます。荷物には貴方に必要な物を色々と入れて置きましたので役に立ててください。

 

PS 気が向いたら、偶にそちらに行きます。

 

                                 貴方の配下のL・Sより』

 

 

 シンは手紙を読み終わると握りつぶしてゴミ箱に放り込んだ。次に箱に目を向け開けると、一番上には昔着ていた、種類の違うパーカー二枚がまず入っていた。中を探って行くと、梱包など全然を梱包を考えず、ただ箱に放り込んだだけという有様で混沌としていた。

 

 のほほんさんに手伝ってもらい、中身を種類別に分けて行くと大量の宝石、物反鏡、磨反鏡、磨石

、その他様々な物、極め付けによく発動しなかったと思ったメギドの石が入っていた。

 

 この時のほほんさんにこの事を黙っておいて貰うため宝石を幾つか掴ませておいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、一年一組代表は織斑一夏くんに決定です。あ、一繋がりでいい感じですね」

 

 クラス内は大いに盛り上がっっていた。

 

「先生、質問です」

 

「はい、織斑くん」

 

「俺は昨日の試合に負けたんですがどうしてクラス代表になっているのでしょうか?」

 

「それは俺が辞退させてもらったからだ。ついでにオルコットには副代表に推薦しといた」

 

「シン、何でだよ!」

 

 するとシンは当然とばかりに言った。

 

「面倒だろ、代表なんて。とりあえずおめでとう」

 

 そしてシンは一夏に向かって拍手をすると、みんなもそれに合わせて一夏に盛大な拍手を送った。

これで一夏はクラス代表を辞められなくなってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、まぁ、久しぶりにこっちを投稿しました。

結構短いですがこれからも続けて投稿できたらいいなとは思っています。

感想、誤字脱字などがありましたらお気軽にお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。