剣豪ギルガメッシュが鎮守府に着任しました   作:スライムベス

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この作品は艦これ×FFになります。
また、キャラ崩壊や口調や一人称が違う、文章が拙い等お見苦しい点は多々あります。
それらが苦手な方はブラウザバックをして下さい。

このギルガメッシュはFF世界を一通り巡った人物となります。


「揺れる決意」

 

-倉庫-

 

数日が経ち、遂に大本営から物資が支給された。

納品された資材をファイル片手に大淀と点検する。

取り敢えず、これだけあれば次の支給日までは保つか。

 

「大淀、今回の支給でこの前の建造が何回出来る?」

 

「そうですねぇ……限界まで建造するとしたら大体30回ぐらいで底が付きますね。」

 

1日1回……いや、出撃や修理分の資材も含めたら無理か。

どうも、こういったやりくりは苦手だ。

 

「あと、何か地味に量が多くないか?」

 

大淀が説明してた量よりも僅かながら支給量が多い。

明細書と睨めっこして頭を捻ると、大淀はフフンと誇らしげに説明した。

 

「それは私がこっそりと『任務』を遂行していたからですよ。」

 

「任務?」

 

また聞き慣れない言葉が飛んでくる。

そろそろ忘れそうだから、マニュアル的な物が欲しい。

 

「特定のノルマを達成することで、追加の資材等が報酬として支給される制度です。本来は提督自身で受注するのですが、非常時だったので私がやりました。」

 

「ふーん……『資材等』ってことは、それ以外にもあったりするのか。」

 

「良い質問ですね、その通りです。」

 

同時に腕時計を確認し、パタンとファイルを閉じた。

 

「では参りましょう、新入りさんがお待ちしております。」

 

「なんだよ、来るなら前もって教えてくれりゃいいのに。まぁいいや、執務室?」

 

「えぇ、執務室で待機命令を出しています。」

 

「よし、行くぞ。」

 

-執務室-

 

ノックを3回鳴らして入室する。

中には見覚えのない2人の少女が敬礼して待っていた。

 

「白雪です、よろしくお願いします。」

 

「深雪です、よろしくお願いします。」

 

「よろしく、ギルガメッシュだ。ここで堅苦しいのは無しだから楽にしてくれ。」

 

「大淀です、今は提督のサポートに回っています。」

 

2人は顔を見つめ合わせて、敬礼を解く。

結構、顔とか雰囲気とか似ているが、双子だったりするのか?

 

「んじゃ、そうさせてもらおっかな。」

 

「こら、深雪ちゃん!」

 

ソファーに飛び乗る深雪を叱る白雪、何だか微笑ましいな。

 

「大丈夫だ、そのぐらいの方が俺様も取っつきやすい。2人は姉妹か?」

 

「はい、私は特型駆逐艦2番艦なので次女になります。」

 

「アタシは4番艦だから四女だね。」

 

「四女って……結構、大所帯なんだな。」

 

「おっと、ここで驚いてちゃいけないぜ司令官!なんせ全員で24姉妹なんだからな!」

 

「24姉妹ッ!?」

 

流石に多すぎだッ!!

家庭が複雑にも程があるぞッ!?

待てよ、そう言えば元々は船なんだったか。

それなら普通……いや、普通じゃねぇわ。

船を10隻や20隻って……実はこの世界はトンデモない技術力を持ってたんだな。

 

「はい、私達特I型で10姉妹、続く特II型も10姉妹、そして特III型は4姉妹。なので、合計で24姉妹となります。」

 

「因みに提督、叢雲さんも特I型姉妹の五女なんですよ。」

 

「マジで?全然似てない。」

 

あいつも2人の姉妹だったのか、しかも妹。

普段、ツンケンしてるだけに姉に甘えるあいつが想像できんな。

 

「まぁ24姉妹って言っても、まだ呼ばれてない妹もいるけどねぇ〜。」

 

「なんだ、その呼ばれてない妹って。」

 

イマイチ、ピンと来てない俺に白雪が説明してくれる。

 

「えーっと、私達『艦娘』は世界が深海棲艦の脅威に晒されると現界するのですが、一度に全員が召喚されると世界が負荷に耐え切れずに崩壊してしまう……です。」

 

「よく勉強してて偉いわね、白雪ちゃん。」

 

白雪の頭を撫でる大淀。

世界も世界で均衡を保つので精一杯ってところか。

 

「なるほどなぁ、まるで病原菌と戦う抗体だな。」

 

「正しく、その通りです。そして、地球は身体で人類は血液です。」

 

「随分とスケールのデカい話だ。」

 

そもそも1人の旅人がいきなり提督になること自体、スケールのデカイ話だけどな。

そう思っていると、深雪が「なぁなぁ」と呼びかける。

 

「そう言えば司令官、大淀さんから人手不足って聞いたけど、今から哨戒に行った方が良いか?」

 

「こっちに来て疲れてるだろ、叢雲達も居るし今日は休め。」

 

「いえ、私達なら大丈夫です。むしろ、叢雲ちゃん達をゆっくり休ませてあげて下さい。」

 

南西諸島沖の戦いから昨日まで出撃らしい出撃は無かったのだが、言われてしまったら無下にも出来ん。

 

「じゃあ、叢雲、天龍、古鷹は今日お休みで白雪と深雪と俺で行くか。」

 

「えっ、俺って……司令官の事か?」

 

「えッ、司令官は海上で戦えるのですか?」

 

2人が同時に驚愕する。

やはり、こっちの世界だと人間は自力で浮いたり戦ったりとか出来ないのか。

 

「この俺様を誰だと思ってやがる、常勝無敗のギルガメッシュ様だぞ?」

 

「ほんとか〜?確かにゴツくて強そうだけどさー。」

 

「強そうじゃなくて、実際に強いんだよ。」

 

「はいはい、水掛け論はそこまで。そこら辺は実戦を見れば分かるでしょう。」

 

パンパンと手を叩いて大淀が話の腰を折る。

大淀には休みの伝達をお願いし、白雪と深雪には指令を出した。

 

「それじゃあ、2人は1時間後に桟橋集合だ。」

 

「了解しました。」

 

「了解だぜ。」

 

-桟橋-

 

[ ヘイスト ]

 

[ レビテト ]

 

予めヘイストとレビテトは掛けておく。

最近はこのセットばかり使ってるが、これが無いとお話に成らない。

後は明石からの貰った耳当ても装備しておく。

確か、ヘッドホンと言ったか、特定の艦娘の艤装にリンクして通話が出来るとのこと。

桟橋に着くと、既に2人はフル装備で身を固めていた。

流石、姉妹とだけあって装備も似たり寄ったりだ。

 

「準備は良いか?正面海域だが気を抜くと痛い目に合うぞ。」

 

「訓練は沢山こなしたんだ、そう簡単にはやられないぜ。」

 

「私も深海棲艦に遅れは取りません。」

 

油断しなけりゃそれで良いが……この2人はしそうだな〜。

そんな事を思っていると、鎮守府から走ってくる人物が見えた。

あいつは……叢雲だな。

鎮守府から桟橋まで割と距離はあるはずだが、艤装込みで走った叢雲は多少息が上がってるだけだった。

まだまだ体力に余裕があるといったところか。

妹の姿を見た姉2人は再開の言葉と握手を交わす。

 

「叢雲じゃん、よぅ!」

 

「叢雲ちゃん、元気にしてた。」

 

「えぇ、姉さん達も変わらずね。」

 

うんうん、仲良きことは美しきかな。

だが、叢雲には休暇を言い渡したし、集合場所が此処って事も知らない筈だ。

 

「そんで、何で此処にいるんだ?」

 

「大淀さんに聞いたら教えてくれたわ。姉さん達が来るって言うのに、私だけお留守番はないでしょ?」

 

言われてみれば、そんな気もするが……分からん。

俺様には兄弟なんていなかったし、付いて行きたいものなのか?

悶々とする俺様を横に白雪は心配そうに言った。

 

「叢雲ちゃん、無理しなくても良いんだよ?」

 

「私なら大丈夫、それに3人より4人の方が安全よ。」

 

槍をブンブン振り回す叢雲、何としても一緒に行きたいらしい。

それを見た深雪はニシシとイタズラっぽく笑った。

 

「これはダメと言っても付いてくるぞ〜司令官。」

 

「決まりね、早速行きましょ。」

 

「あっ、おい……。」

 

俺の意見は無視か。

勝手に決まったが、まぁいいだろう。

これだけいれば、誰かが怪我を被ってもカバーできるし、この前と違って救難信号を出せば明石からの救助も見込めるはずだ。

こうして俺たち一行は海へ順番に飛び込み、パトロールを開始した。

 

-鎮守府正面海域-

 

「これで3体目っと。」

 

叢雲の放つ砲弾が深海棲艦に直撃し、炎を纏って沈む。

ちらほらと単騎でいる深海棲艦を駆逐していく。

 

「こいつも単体か、こいつらは群れで行動してるんじゃなかったのか?」

 

「深海棲艦の生態は未だ謎に包まれてるわ。群れるのにも何か条件があるのかも……。」

叢雲は考え込むが、叢雲が分からないんじゃ俺様はもっと分かんねぇや。

 

「司令官、仲間が来るみたいだぜ?」

 

深雪が指差す先には境界が出現している。

 

「よし、白雪と叢雲は周囲の警戒をしてくれ。」

 

「了解です。」

 

「分かったわ。」

 

2人は散開して索敵、深雪は近くで待機して貰う。

少し時間が経つと境界にヒビが走り、中から人が飛び出す。

赤毛の髪を黄色のリボンでツインテールに纏める少女。

 

「やっと会えた!陽炎よ、よろしくねっ!」

 

やたら元気の良い女の子だ、嫌いじゃない。

 

「俺が提督だ、よろしく。」

 

手を差し伸べて、握手を交わす。

陽炎は握手を交わしつつも怪訝な表情をしていた。

 

「……なんで戦場に司令がいるの?」

 

「現場主義者だから、とでも言っておこう。」

 

ふーんと一応の返事はしてたものの、釈然とはしてない様子。

そして、陽炎は横にいた深雪とも握手を交わした。

 

「私は深雪、あっちにいるのが白雪に叢雲な。」

 

「特型駆逐艦ね、頼りにしてるわよ。」

 

「おうよ、任せときな!」

 

この2人は息が合いそうだ、何となく雰囲気が似てるし。

 

「あ、そうだ。陽炎、ちょっと後ろ向いて。」

 

そう言えば、明石に言われてた事があるのを思い出した。

『新人が来たら艤装に装備して下さい。』と言われて渡された謎の筒で、先にはフックが付けられている。

 

「ん?何?」

 

取り敢えず、言われた通りに後ろを向く陽炎。

艤装の比較的頑丈そうな場所にフックをカチャンと引っ掛けた。

そんでもって、筒から垂れてる紐を引っ張る。

 

「ねぇ、司令ってば〜何してきゃああぁあッ!!?」

 

陽炎の言おうとした言葉は途中で悲鳴に変わった。

紐を引くと風船が瞬時に展開して、そのまま大空へ飛んでいってしまった。

確か、フルトン回収だったか。

後は明石の操る無人機で信号を頼りに回収、鎮守府まで輸送する事になっている。

 

「確かに効率的だけど、後で文句言われそうだな。」

 

「うん、確実に言われると思うよ。」

 

深雪と共に大空へ飛んでった陽炎を見送る。

既に点にしか見えないほど高く飛び上がっていた。

 

「よし、進むか。」

 

「りょーかい、こりゃ楽に終わりそうだな。」

 

「しつこく言うが、油断はするなよ?」

 

「わーかってるってー。白雪姉、叢雲ー、行くぞー!」

 

「なーんか嫌な予感がするんだよな……。」

 

ジメジメとしてると言うか、ねっとりしてると言うか……兎に角、纏わりつくような……。

 

「こう、何て言うか……監視されてる感じ?」

 

「もー!大丈夫だって!司令官も心配性だなー!」

 

「いいや、こう言う時の直感は当たるもんだ。」

 

深雪はプリプリと怒るが、俺は意見を変えるつもりはない。

 

これは何か起きる。

 

叢雲達も集合し、パトロールを再開しようとした。

その瞬間、白雪、深雪、叢雲の艤装から騒々しい警告音が鳴り響く。

 

「叢雲ッ!何の音だッ!?」

 

「魚雷の反応よッ!全員散開ッ!!!」

 

「「了解ッ!!」」

 

叢雲の号令を合図に素早くその場から離れる。

コンマ数秒後、尋常じゃない量の魚雷が元いた場所を素通りしていった。

 

「あぶねぇッ!!!」

 

第一波は避けたが、依然として魚雷は四方八方から撃ち込まれ、その本数も目に見えて多くなってる。

 

「深雪ちゃんッ!叢雲ちゃんッ!敵は確認出来るッ!?」

 

「ダメだッ確認出来ねぇッ!!」

 

「こっちも見当たらないわッ!となると海中……。」

 

「「「潜水艦ッ!!!」」」

 

「あの潜る乗り物の事かッ、見えねぇし相当厄介だなッ!!」

 

敵の姿が見えない以上、下手に移動は出来ない。

だが、このままでは魚雷に引っかかるのも時間の問題だ。

 

「ソナーが無いと辛いわねッ!」

 

「司令官ッ、退避しましょうッ!!」

 

「無理だッ白雪姉ッ!魚雷が多すぎるッ!!」

 

「いやッ退避だッ!!お前らッ、そこを動くなよッ!!」

 

「どっちだよッ!?」

 

深雪が叫ぶが、今は答えるより行動で示した方が速い。

確かに魚雷のせいで逃げ道が少ない。

だが、完全に退路を塞がれた訳ではない。

 

「ちょっと痛いが食いしばれよッ!!」

 

[ トルネド ]

 

「ちょッ!?」

 

「な、何?身体が持ち上がってッ!?」

 

「とッ飛ばされッ、うわッ!?」

 

魔力を風に宿し、一瞬で暴風を巻き起こす上位黒魔法。

空にまで魚雷は撃てっこないし、叢雲みたいな、ちんちくりんなら速攻で空に吹き飛ばされるだろう。

 

「そしてッ!俺様は巻き添えの心配をせずにぶっ放せるッ!!!青魔法ッ!!喰らえッ100億ボルトッ!!!!」

 

[ 高圧電流 ]

 

凄まじい音と共に海面が輝く。

海中を泳ぐ魚雷は一瞬で爆発四散し、全身でマトモに電撃を浴びた潜水艦や魚は海面へ浮く事になった。

 

「よしッ!後はッ!!」

 

吹き飛ばした方向を見るとタイミングよく叢雲達が落ちてきた。

落とすと後で何を言われるか分かったもんじゃないし、3人とも懇切丁寧に受け止めた。

 

「よしッ、いっちょあがり!」

 

「いっちょあがり!じゃないわよッ!このバカッ!!」

 

「仕方ないだろ、あれしか思いつかなかったんだって。」

 

叢雲はまだ吠える余裕があるようだが、深雪と白雪は息を整えながらも呆然としていた。

 

「おう、二人とも大丈夫か?痛い所は?」

 

「あ、ありません……。」

 

「アタシも大丈夫……って言うか、司令官……今の何?」

 

「まぁまぁ、それは帰ってからにしようぜ。海水が軽く湯気を立てる位には電撃を放ったが、奴らも全滅したとは限らない。ここは退くに限る。」

 

その後は何事も無く鎮守府に帰投出来た。

叢雲に2人を任せ、俺様はすぐに大淀に今回の事を報告した。

 

-執務室-

 

「そんな事が……これは思ってたより深刻な事態になってますね。」

 

「何だよ、他にも厄介事があんのかよ。」

 

大淀は静かに首を縦に振る。

手には走り書きした紙が数枚、収まっていた。

 

「つい先ほど、我々の所有する製油所が襲撃に遭いました。これは非常に痛手であり、早急に対策する必要があったのですが……問題はそこでは無いんです。」

 

近くにあるホワイトボードに大淀は簡易的な周辺地図を書き、今回の襲撃された製油所の位置を書き出す。

 

「ここに製油所があり、提督達が奇襲にあったのはここ、それで鎮守府の位置はここ。つまり……。」

 

製油所と鎮守府のほぼ真ん中に奇襲された場所が来る。

 

「奴等は俺様達の所在を把握した上で妨害工作をしたと言うことか?」

 

再び頷く大淀。

前に聞いたトラック島の襲撃と言い、敵にはかなりのキレ者がいるらしい。

 

「状況はほぼ最悪……ですが、やれる事からやっておきましょう。先ずは明日、天龍さんと陽炎さんと共に製油所の援軍に行ってもらいます。燃料が補給されなくなれば一巻のおしまいです。」

 

「どうやら今後しばらくは退屈せずに済みそうだな。このギルガメッシュ様に楯突いた事を後悔させてやろうじゃねぇの。」

 

「心意気は頼もしいですが、奴等は本気で人類を滅ぼそうとしています。その事を忘れないでくださいね?」

 

「分かってるよ、天龍と陽炎の連絡は頼んだぜ。」

 

「えぇ、了解です。」

 

-自室-

 

大淀に業務を引き継ぎ、俺は明日の為に自室へ戻り、早めの休息を取った。

正直な所、俺様にも不安はある。

だが、どんな修羅場だって乗り越えてきたんだ、今回だって上手くいく……いや、上手くこなしてみせるさ。

そんな思いを胸に秘めながら意識は落ちていった。

 

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