剣豪ギルガメッシュが鎮守府に着任しました   作:スライムベス

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この作品は艦これ×FFになります。
また、キャラ崩壊や口調や一人称が違う、文章が拙い等お見苦しい点は多々あります。
それらが苦手な方はブラウザバックをして下さい。

このギルガメッシュはFF世界を一通り巡った人物となります。


「戦力補充」

無事に鎮守府に辿り着くと、大淀が出迎えてくれた。

最初は叢雲の姿を見て驚いたが、怪我がないと分かると肩を撫で下ろした。

叢雲は予備の制服に着替えて来ると言って執務室を出た。

あれって制服だったのか……。

待つ事数分……戻って来た叢雲だが、挨拶した時と少し雰囲気が変わっている……。

 

「あ、そうか。頭のアレがないのか。」

 

「戦闘中に1つ故障したみたい。片方付けてても締まらないから置いて来たわ。」

 

「装備を直してあげたいのですが、担当の者が明日着任予定なんですよね。」

 

「今日はゆっくり休めだってさ。」

 

「いえ、叢雲さんには仕事がまだ残ってます。」

 

「そうね、と言うか元々はそういう予定だったし。」

 

「はぁ?」

 

俺は初期艦と挨拶するまでしか聞いていないぞ。

そもそも、鎮守府の仕事ってなんだ。

 

「そうですね、説明するより見てもらった方が早いですね。」

 

「百聞は一見にしかず……か?」

 

「そういう事、付いて来なさい。」

 

一体、何処に行こうってんだ……。

執務室がある建物から歩いて数分、見るからに他のより丈夫そうな建物があった。

 

「ここは?」

 

「前に主な施設が5つあるとお話ししましたね?」

 

「住居施設、工廠、入渠施設、備蓄倉庫、食堂……だったか?」

 

「その通り、ここはその1つ、『工廠』となります。」

 

「ふーん……。」

 

唯一、名前から想像が出来なかった施設だからか、イマイチ感想が出てこない。

 

「取り敢えず、中に入りましょう。叢雲さんは資材の準備をお願いします。『燃料』、『弾薬』、『鋼材』、『ボーキサイト』、後は『開発資材』と『高速建造材』も少々。」

 

「了解、準備出来次第向かうわ。」

 

「では提督、どうぞこちらへ。」

 

「おう……。」

 

何だか置いてけぼり気分だ……。

バカでかい扉の横にある勝手口を開け、中に入るとだだっ広い空間が広がっている。

だが、これと言って何かあるわけじゃない……と言うか、何もない。

強いて言うなら作業台とか椅子はあるが、それだけだ。

 

「『工廠』の1階は装備の開発、及び改修に使う部屋です。」

 

「部屋……部屋か、随分と広いな……。」

 

ビッグブリッヂの半分くらいか、走り抜けるのに数十秒近くは掛かりそうだ。

 

「そして、今回使う部屋は地下にあります。」

 

入って来た扉の近くに地下へと降りる階段があった。

大淀と共に地下の部屋へ向かう。

階段を降りた先に通路があり、その先には扉が佇む、恐らくこの先が目的の部屋なのだろう。

 

「着いたか、ここは何の部屋なんだ?」

 

「言うなれば……戦力補充の部屋でしょうか。」

 

「うん?上の部屋も戦力補充じゃないのか。」

 

「間違いではないですが……百聞は一見にしかずです。」

 

大淀が部屋へ入っていく。

一体、中に何があるのか。

部屋に入り、1番に目に付いたのは床に大きく彫られた魔法陣の様な図形。

そして、辺りには複数の機械が低音を響かせ稼働している。

 

「これは……召喚術か?」

 

「当たらずとも遠からずってとこですね。」

 

頭を捻っていると、叢雲が荷物を持って入って来た。

準備とやらが終わったらしい。

 

「簡単に説明すると、我々『艦娘』も別世界の存在でして、こちらの世界へ呼び出すシステム『建造』になります。」

 

「ちょっと待て、しれっと重要な事をいくつも出すな。」

 

お前らも別次元だったのかよ。

まぁいい、問いただすと切りがないから今は後回しだ。

 

「つまり、お前達と似た様な奴がいるんだな?何と言ったか……えーっと?」

 

「『艦娘』よ。」

 

せっせと準備を進める叢雲が口を挟む。

弾やら鉄やらを魔法陣の中に並べていく。

 

「そうそれ、艦娘。で、そいつらを呼び出すのが魔法陣ってことか。」

 

「そうなりますが、補足すると『艦娘』を呼び出すには『媒体』が必要となります。」

 

「叢雲が準備してるアレか。」

 

「『媒体』とは『燃料』、『弾薬』、『鋼材』、『ボーキサイト』、これらを一纏めで『資材』と呼びます。」

 

「し、『資材』……。」

 

「それとは別に『開発資材』と言う物が……。」

 

「ぬぉおおおおおッ!!新しい単語をいくつも出すんじゃないッ、覚えきれぬわッ!!」

 

なんて面倒臭い世界なんだッ!!

召喚なんて魔力を消費して出せば終わりじゃねぇかッ!!

 

「……トリ頭。」

 

「おいこら、ボソッと言っても聞こえてるからな。」

 

「あらそう、でも心配しなくていいわ。『建造』は私達『艦娘』しか出来ないから、提督は指示だけしてちょうだい。」

 

「提督ってのは、それだけなのか?」

 

1番上に立つ者が指示しか出来ないってのは、中々にもどかしい。

思い出すのも癪だが、俺の雇い主だったエクスデスも自ら行動していたのだから、俺も行動すべきだろう。

 

「そんな顔しないの、取舵は提督で航海は私達。生かすも殺すも提督次第って事よ。」

 

「なぁんか、釈然としないな。」

 

「そのうち慣れるわ。」

 

そう言うと叢雲は魔法陣から出てくる、どうやら建造の準備が整ったらしい。

 

「それじゃ、指示をお願い。」

 

「指示って……大淀、どうすりゃいいんだ?」

 

「厳密に何かしなきゃいけないって言うのはないので、適当で大丈夫ですよ。」

 

「そうか、じゃあ……『建造開始』ッ!」

 

俺の合図と共に叢雲は指を鳴らす。

すると、魔法陣の中央に閃光が迸る。

決して目が眩む程の光量ではない、むしろ暖かな温もりすら感じられる光だ。

しばらくは蜃気楼の様に揺らめいていたが、次第に真円にまとまる。

 

「この真円の光を『境界』と我々は呼んでいます。また、『建造』は大なり小なり時間が掛かりますが、この『高速建造材』を使用すると一瞬で『建造』が完了します。」

 

「使い方はこんな感じね。」

 

叢雲は手に持っていた『高速建造材』と呼ばれる缶を『境界』に放り込む。

すると、『境界』の表面にヒビが走った。

 

「おいッ、割れそうだぞッ!?」

 

「これでいいのよ。ほら、新しいメンバーが加わったようね。」

 

その瞬間、『境界』は鋭い音と共に砕け、破片と共に誰かが飛び出した。

その手には剣を携え、眼帯で目を覆う少女。

破片が散らばる中、彼女は華麗に着地する。

ゆっくりと立ち上がり、こちらを見つめ、口を開く。

 

「俺の名は『天龍』……ふふッ怖いか?」

 

「おぉ……?」

 

格好良く決めたと思ったら、なんか質問が変だ。

怖い……怖いか?

 

「いや、怖くない。」

 

「そうか……。」

 

心底、残念な様子であった。

まぁ、悪い奴ではなさそうだ。

 

「俺はギルガメッシュだ、適当に頼む。」

 

「アンタが提督だな、この天龍様を上手く使って見せろよな。」

 

天龍と握手を交わし、叢雲達にも挨拶をする。

 

「そっちの2人もよろしくな。」

 

「叢雲よ、頼りにしてるわ。」

 

「大淀です、一緒に世界を守りましょう。」

 

まだ分からない事だらけの世界ではあるが、これなら何とかやって行けそうな気がするぜ。

こうして、新たな仲間を迎えた俺たちは世界を救う初めの一歩を踏み出した。

 




随分と綺麗な姉ちゃんじゃねぇか、羨ましいぜコンチクショウッ!
だが、ギルガメッシュ提督の長い1日はまだ終わらない!
鎮守府の広さに対して人員の少なさが気になるギルガメッシュ。
その秘密を大淀が今、打ち明ける。

次回、ギルガメッシュ提督

「ミニマムじゃないよ!妖精さん!」

小さいからって間違っても潰すんじゃないぞッ!

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