THE KING OF STREET FIGHTERS   作:本城淳

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メンバー

孤高の格闘家
リュウ…空手をベースにした暗殺拳
(ストリートファイターシリーズ)

全米格闘王
ケン…空手をベースにした暗殺拳
(ストリートファイターシリーズ)

無敵の龍
リョウ・サカザキ…極限流空手
(龍虎の拳シリーズ、KOFシリーズ)

極限流の紅一点
ユリ・サカザキ…極限流空手
(龍虎の拳2、KOFシリーズ)


各チームのプロローグ
空手家チーム


アメリカ

サウスタウン

極限流道場本部

 

極限流門下生1「飛燕疾風脚!」

 

ケン「甘い!昇龍拳!」

 

極限流門下生1「リョウ師範代!すいませーん!」

 

断末魔の叫び声をあげて10人目の門下生がKOされる。

 

極限流門下生2「くそっ!さすがは全米格闘王!強い!このままでは看板が奪われる!」

 

極限流門下生3「タクマ総帥やロバート師範代は何故か出掛けているし、リョウ師範代は山籠り…せめてユリ師範代やマルコさんがいてくれれば…」

 

ケン「いや、だから俺は道場破りに来たわけじゃないって!リョウ・サカザキ氏に会いに来たんだよ!」

 

極限流門下生2「ならば道場破りじゃないか!くらえ!飛燕龍神脚!」

 

ケン「空中竜巻旋風脚!」

 

極限流門下生2「しくじったぁ!」

 

ケン(ダメだコイツら…)

 

先日届いた大規模な格闘大会の招待状。この大会には四人一組のチームでなければ参加できない。アイツとチームを組もうと待っていたが、どこかの山籠り中の空手家のところに行ったっきり、戻ってこない。

リョウ・サカザキ。

格闘家であるならば、一度は聞いたことのある極限流空手の無敵の龍。

そいつに会いに行って以来、アイツは山から降りてきていなかった。

このままではエントリーが終わってしまう。それどころかめぼしい格闘家がいなくなってしまう。

あのさくらやショーンだって既にチームを組んでいるのに。

 

ユリ「あれ?なにやってるの?」

 

一人の可愛い女の子が道場に入ってくる。

 

門下生3「大変です!全米格闘王のケン・マスターズが道場破りにやって来ました!」

 

ケン「だから違うって言ってるだろう!話を最後まで聞けよ!」

 

ユリ「違うって言ってるよ?」

 

門下生3「そんなわけないじゃないか!こうなったら俺が…」

 

ユリ「虎煌拳!」

 

門下生3「くそったれぇ!」

 

ユリ「もう!最後まで話を聞かないと!それで、ケン・マスターズさんですよね?お話というのは?」

 

ケン(この娘、並の格闘家よりも強い!)

 

ユリ「マスターズさん?」

 

ケン「ああ、悪い…実は、リョウ・サカザキが山籠りしている山に行きたいんだが、場所がわからなくて…」

 

ユリ「お兄ちゃんの修行場の山ですか?確かに知っていますが…何故です?」

 

ケン「実は…」

 

 

数時間後…サウスタウンより離れた山

 

ケン「けっこう遠いな。でも、アイツが好みそうな山だ。こんな場所があったんだな」

 

ユリ「ここって極限流道場だけが知る、隠れた修行場なんですよ。お兄ちゃーん!」

 

ケン「しっ!この音は…打撃音?」

 

ケンが言うとおり、殴り合いや何かがぶつかり合う音が聞こえる。

 

ユリ「これは…お兄ちゃんの声?」

 

ケン「アイツの声も聞こえる!戦ってるのか!」

 

ケンとユリは足を早めて音のする場所に向かう。すると、水場が近いテントが2つ張られた広場に出る。

 

リョウ「虎煌拳!」

 

リュウ「波動拳!」

 

白い胴着に赤い鉢巻の男と朱色の胴着に金髪の男が気弾を撃ち合う。

 

リュウ「昇龍拳!」

 

リョウ「虎砲!」

 

リュウ「竜巻旋風脚!」

 

リョウ「飛燕疾風脚!」

 

二人の立ち会いは大分ヒートアップする!

格闘家としては最後までやらせてあげたいが、今日はこのままやらせる訳にはいかない。

 

リュウ「やるな…リョウ・サカザキ!だが、ここまでだ!この数日間の修行、楽しかったぞ!」

 

リュウ「お前こそな!永遠の求道者!リュウ!実に充実した修行だった!これで終わりだと思うと惜しい!」

 

二人は気を高めて最後の技を撃とうとする!

 

リュウ「真空…」

 

リョウ「覇王!」

 

ケン「うわわわ!まてまてリュウ!」

 

ユリ「お兄ちゃん!待ってぇー!」

 

技を放とうとする二人の間に入るケンとユリ。

 

リョウ「波動拳!」

 

リョウ「翔吼拳!」

 

タイミング悪く入り込んでしまった二人は技の餌食となり、しばらく意識を飛ばした。

 

 

リョウ「まったく、急に割って入ってくるんじゃない!ユリ!危ないじゃないか!」

 

リュウ「まったくだ。勝負の邪魔をするなんてお前らしくもない。一体、何があったんだ?」

 

ケン「いててて…そうだ、リュウ。これだよこれ」

 

ケンはKOSFの招待状を取り出す。

 

ケン「俺の元にお前と二人分の招待状が届いたんだ。お前の事だから、参加すると思って持ってきた」

 

リョウ「ザ・キング・オブ・ストリート・ファイターズ?KOFみたいなもんか?」

 

ユリ「そうそう。お兄ちゃんの分も持ってきたよ?」

 

リュウ「出てはみたいが…ルールは四人一組のチーム戦だ。一匹狼の俺にはチームなんて…」

 

ケン「いるじゃないか。ここに四人も」

 

リョウ「え?この四人で組むのか?」

 

ユリ「突然だよね!」

 

ケン「だって、もうエントリーまであとわずかだぜ?短期間でメンバーに当てがあるのか?」

 

リョウ「親父やロバートやキングだって…」

 

ユリ「お兄ちゃん。多分、もう組まれちゃってるよ?ほら…」

 

ユリが端末を処理して画像を出すと、当てがあったメンバーはそれぞれチームを組んでいた。

 

リョウ「くぅ!今からじゃ他のメンバーも集まらないか…」

 

ケン「だろぅ?だったら、このままこの四人でチームを組もうぜ?極限ファイター!」

 

リョウ「……良いだろう。俺達兄妹にリュウと全米格闘王!悪くないチームだ!」

 

リュウ「受けてくれてありがとう。リョウ」

 

リュウとリョウはガッチリと握手を交わした。

こうして、空手家チームのエントリーが格闘界を騒がせた。

 

 

 

 

 




まずはCAPCOM主人公、リュウのチームです。

次回はSNK主人公、京のチームです!

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