THE KING OF STREET FIGHTERS   作:本城淳

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ベガ…ストリートファイターシリーズ
サイコパワー

豪鬼…ストリートファイターシリーズ
殺意の波動

ギース・ハワード…餓狼伝説シリーズ、KOFシリーズ
古武術

ルガール・バーンシュタイン…KOFシリーズ
総合格闘術


ボスチーム

ネスツ基地の跡……。そこでは新たな主達が一つの存在の誕生を待っていた。

 

ギース「間もなくだ。殺意の波動……それをコントロールする力を手に入れ、コントロールすることが出来れば……」

 

ギース・ハワード。暗黒の力の使いと手としてアメリカ最大の街、サウスタウンに君臨し、これまでオロチの力や秦の秘伝書など、力に関するありとあらゆるものに貪欲に追い求めて来た。

そして、今度は殺意の波動に目を付け、ネスツのクローン技術を使って殺意の波動の第一人者とも言える存在をコピーしようとしていた。

 

リッパー「順調ですね。ギース様」

 

ギース「………だからこそこういう時には周囲に鼻を利かせなければならん」

 

ホッパー「は?」

 

ギース「ネズミが入り込んでいるぞ。リッパー、ホッパー」

 

ギースが鋭い視線を物影に向けると、そこから赤い正装をした金髪にちょび髭を生やした隻眼の男が現れる。

 

ギース「ふん。お前も私と同様に力を追い求める事に関しては貪欲だったな。自ら出てくるとは余程人材不足と見える。こそ泥のような真似を自らしなくてはならないとは堕ちたくないものだな。一応聞いておくが、何の用で来た?ルガール」

 

ルガール「さすがだな、ギース。この私の気配に気が付くとはな」

 

闇の武器商人、R&B社の社長、ルガール・バーンシュタイン。近年ではKOF95の優勝セレモニーのおりにオロチの力が暴走し、消滅したという噂が流れていたが、やはり地下に潜伏していたようだ。

 

ギース「ふん。何の用で来た?ルガール。まさかこの私が集めている力を奪いに来た……とかいう下らん内容ではあるまい?」

 

ルガール「ふん、ネスツやWARZの技術はこの私が使ってこそ有効に使うことが出来る。貴様などには勿体ない」

 

ギース「ふん。小悪党が盛りおる。残念だが貴様などに相手をしている暇はない。私が招待したい客は…」

 

ベガ「私であろう?ギース・ハワード」

 

いつの間に現れたのか、真紅の軍服を着用したシャドルー総帥のベガがギースの研究室に現れた。

 

ギース「ふ……そろそろ来ると思っていた。シャドルー総帥、ベガよ」

 

ギースはまるで最初からこの場にベガが現れることを知っていたかのように落ち着いてベガと相対した。

 

ベガ「ふん、私の元にこんなものを寄越しておいてよく言う…何が目的だ?Vというのは、私のことであろう?」

 

ベガはKOSFの招待状を手にとってギースを威圧する。

 

ルガール「それは……巷で話題になっているKOFの招待状。やはりギース……貴様の仕業だったのか。しかもR……私の名前を勝手に……」

 

ギース「貴様らのクローンは既に完成しているからな。だが、本人が現れたのならば話は早い。ベガよ、貴様が欲している殺意の波動……そのサンプルがほしくはないか?」

 

ギースは操作盤を弄くると、背後にある培養カプセルのカバーが開く。中には……

 

ベガ「これは……豪鬼、リュウ…」

 

ルガール「それに八神庵、ケン・マスターズ、ハイデルンの娘のレオナ……貴様はオロチの力までも我が物にする気か……」

 

ベガ「貴様がオロチの力や殺意の波動を手にしているのはわかった。だが、我々を誘き寄せた理由がわからん。何を企んでいる?」

 

ギース「ふ………これらの力を手に入れれば、三種の神器や武神流、オロチ一族の妨害が現れるのは明白だ。これらの力を手にする前に、奴等を始末する必要がある。その後に、世界の覇権を賭けた戦いをすれば良い」

 

ルガール「我々を手駒にするつもりか?Mr.BIGやクラウザーのように、邪魔者を排除する為に……」

 

ベガ「ふん。私を奴等と同じと見て見くびっているのだとすれば……甘く見られた物だな」

 

過去にギースはボガード兄弟の抹殺が目的と称してMr.BIGと異母兄弟のクラウザーを手駒にKOFに参加したことがあった。今回はベガとルガールをその手駒に利用しようと言うのだろうか?

例えば……ベガのサイコパワーやルガールが掠め取ったオロチの力……更にはその先の力までも。

 

ギース「そう受け取ってもらっても構わない。貴様らは更にリュウや本物の豪鬼の力も欲しければ、武神流や三種の神器が邪魔であるのも確かだろう。私にとってもボガード兄弟や極限流は邪魔だ。どうだ?1枚噛むつもりはないか?」

 

世界を又にかける巨悪を前にしてもギースは強気の姿勢を崩さない。

 

ベガ「……良いだろう。だが、くれぐれも私をクラウザー達と同じと見ないことだ」

 

ベガは現れた時と同様に急に姿を消した。

 

ルガール「ふん。私をやつらと同じ扱いにするとはな。ギースよ……全てが終わったとき、お前の力も私がもらい受ける」

 

ルガールもそう言って研究室を後にした。

 

ギース「ふ……全てが終わったとき…この世界は私の物になっていなければ良いな?ルガールよ……ベガよ…。リッパー、ホッパー。ビリーに指示を出しておけ。首尾は怠ることが無いようにな」

 

 

 

カプセル内

 

豪鬼(クローン)(………俗物めが………うぬらの良いようにされる我ではないわ!…真に拳を極めるのは…我のみぞ!)

 

 

それぞれの思惑を乗せたボスたちの戦いが…始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、ボスチームです。

豪鬼が苦労しました。彼らを見たとき、果たして本物の豪鬼はどう動くのか!

それでは次のチームもよろしくお願いいたします!

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