THE KING OF STREET FIGHTERS   作:本城淳

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ライバル戦…三種の武神チーム

草薙京…空手家チーム

ステージ…KOF96日本チームステージ

 

リュウ「下馬評通り、お前達が決勝に進んできたな。会えて嬉しいぞ。草薙流継承者、草薙京」

 

京「親父から聞いているぜ?代々草薙流の継承者とは切磋琢磨してきた空手をベースにした暗殺拳の流派の事はよ」

 

庵「ふん、その流派の事は聞いている。オロチの血の暴走のような物を持っているようだな」

 

ケン「耳が痛いぜ。豪鬼みたいな奴がいたりするからなぁ。けど、俺やリュウはそういうものはないぜ?」

 

ローズ「いえ、そうではないでしょ?リュウには殺意の波動の才能がありすぎる。ベガに狙われるくらいには…もしかしたら極限流も……」

 

リョウ「おいおい。疑うのは構わねぇけどな、少なくとも極限流の歴史はまだ浅いぜ?」

 

ユリ「サカザキの血筋と流派の強さは、リュウさんの流派に引けを取らないけどね♪特に忍者とかの相手はお手のものだっち!」

 

ガイ「それは聞き捨てならないでござる。如月流とて我が武神流と同様に人の世が乱れる時に動く草の者達。数度如月影二殿を下した位で忍者の全てを知ったつもりならば、痛い目を見る事になるでござろう。それを拙者が教えるでござる」

 

京「下らねぇご託は良い。要はどっちが強いか…格闘家に言葉は要らねぇ……。違うか?」

 

リュウ「その通りだ!その拳を俺にぶつけてこい!」

京「熱い野郎だぜ。近頃は因縁だなんだとつまらねぇ勝負ばかりだったからな。本気で行くぜ!」

 

 

八神庵…軍人チーム

ステージ…98八神チームステージ

 

ガイル「おやおや。復讐ごっこに酔っているお坊っちゃんの登場か?」

 

庵「復讐ごっこだと?ふん、貴様ら権力者の犬たる軍人に何がわかる」

 

ガイル「わかるさ。数百年前の血の因縁で復讐だのなんだのと……実に下らない。戦場に出ればそんなものはごまんと転がっているさ」

 

京「俺と八神の因縁ってのは草薙家と八神家の因縁なんかは既に越えてるんだ。知ったような事を言ってると、火傷じゃ済まなくなるぜ?」

 

ナッシュ「どう済まなくなるのか、是非とも見せてもらいたい物だな。ナパームよりも熱いとはとても思えんが」

 

ローズ「退くべきはあなた達よ。特にそこの……戻れなくなるわ」

 

レオナ「オロチの力はもう制御できる。むしろ八神が退くべき……」

 

ガイ「思い上がりはやめるでござる。オロチの力は簡単に制御できるものではござらん。最悪は奴等の思うつぼになるでござる。ここは我ら武神流や三種の神器に任せるでござる」

 

ハイデルン「まるで自分達が世界を守っているかのような物言いだが、KOFに潜む闇を払ってきたのは武神流でも三種の神器でもない。影で我々が動いていたからこそ世界の平穏は保たれていた」

 

庵「下らん。どっちが世界の為に動いていたかなど、そんなものはどうでもいい。早いところこの茶番を終わらせて京とけりをつける…俺にはそれしか興味がない」

 

ガイル「やれやれ。子供はこれだから始末に負えない。良いだろう。少し躾をしてやろう」

 

庵「ふん、逆にしつけ返されなければいいな?」

 

ガイル「問題ない。イージーオペレーション」

 

 

ガイ…アンチダークストーカーチーム

ステージ…ストリートファイターZEROガイステージ

 

ガイ「これはこれは如月影二殿…久し振りでござるな」

 

影二「ガイ殿か。武神流が動くほどの事がこの大会には潜んでいる……やはり地獄門や魔界が絡んでいるというのは本当のようだな。しかし、武神流の高い志も約一名そぐわぬ者がいる模様。同士は選ぶべきだと思うぞ」

 

庵「ふん。油断して地面に這いつくばっていた貴様が忍者として未熟だっただけだろう。殺されなかっただけありがたいと感謝するべきじゃないのか?それに、同士を選ぶべきは貴様の方じゃ無いのか?何だそのお遊戯軍団は」

 

あかり「何やて!?相変わらず守矢の兄ちゃん以上にムカつく赤毛やな!なぁなぁ武神流のおっちゃん。この時代の武神流は草薙流や八神流と同じでこんなにれべるっちゅうのが低いんか?ホンマにオロチを封じたんか疑問やなぁ」

 

バレッタ「何だと!?人の獲物であるオロチをやりやがったのはテメェらか!よくも人の稼ぎの邪魔をしてくれたな!っていうか、こんなガキどもが本当にオロチをやったのか?今一つ信じられねぇぜ」

 

京「へ!伝説の天才陰陽師、一条あかりっつってもこの頃はまだただのガキだろ?俺達が本当にオロチを封じたかどうか、もう一度燃やされねぇとわからねぇみてぇだな」

 

タバサ「ほうほう。不思議な炎を使う草薙流古武術に八神流古武術、それに人の世が乱れる時に現れる武神流にソウルパワー……良い研究材料が沢山揃っているようですね。これは魔法研究家として興味深い……」

 

ローズ「人を見た目で判断してはいけない典型的な存在ばかりね。タバサ、一条の天才陰陽師、武神流と通ずる物がある如月流、無情のダークハンターバレッタ…なんというそうそうたるメンバー…流石は如月流と言いますか」

 

ガイ「……お互い、同士には恵まれておらぬようだな。だが、オロチやサイッコパワー、殺意の波動に対抗するには必要な存在ゆえに…。如月殿、ここは我らに任せてはもらえぬでござろうか?」

 

影二「我らが同士、武神流の頼みといえどもここは退けぬ。我らとて魔界の侵攻や地獄門の復活のきっかけとなろう者達を放っておけば代々流派の先人達に顔向け出来ぬのでな。ましてや八神等に任せてはおけぬ。ガイ殿には申し訳ないが、この先に進むのは我らよ」

 

ガイ「そうでござるか。同士と言えども他流派。互いの意地がぶつかれば時として敵味方となって争うが忍の定め。悪く思われるな」

 

影二「いざ尋常に……勝負!」

 

 

ローズ…聖職者チーム

ステージ…ストリートファイターZERO2ローズステージ

 

ローズ「……三種の神器、最後の一人、神楽ちづる。まさかここで三種の神器同士がぶつかることになるとは皮肉としか言いようがないわね」

 

ちづる「一度は断った手前、あなた達の前に姿を出すのは躊躇われましたが」

 

ガイ「三種の神器が全て揃い踏みしたでござるか……オロチへの対策はこれで目処が立ったでござるな」

 

アテナ姫「ほへぇ……見たことある人もいるけど、この時代の戦士もすごいんだねー」

 

庵「あの時の変な女……天界とかの門番とやらが下界に何の用だ?貴様ら天界が今さら現れたところで何が変わる。下らん」

 

ボーマン「神の使徒に対して何たる暴言……三種の神器がこれでは日本の信仰などたかが知れると言うものだ」

 

庵「ふん。坊主は偉そうに中身のない説法でも垂れていればいい。俺の邪魔をするならば、楽には死ねんぞ」

 

ダルシム「汝、悔い改めよ。素晴らしき三種の神器の力もオロチにつけこまれれば利用され、そして引き返せぬ」

 

京「三種の神器とかオロチとか、もうお腹一杯なんだよ。下らねぇ」

 

ちづる「草薙、八神。宿命からは逃れられない。ここから先は私達が進む。特に八神。あなたと殺意の波動は引き合わせてはいけない」

 

ローズ「退けない宿命を背負っているのはあなただけではないわ。神楽ちづる」

 

ちづる「ソウルパワーのローズ。あなたと私はどこか似ている……それ故にわかるはず。互いに退けないならばどうするべきか……」

 

ローズ「いいでしょう。あなたは完全に復活したようね。私の力が伝説の力に劣らないことをここで示してあげるわ」




ライバル戦その2です。

京対リュウのライバル戦を今度は京側の視点で書いてみました。このシナリオでは京対リュウは外せません。
ステージは京のテーマ=ESAKA?が確立された96の日本チームステージ。13でも使われたステージですね。

庵の場合はカプエスでも復讐者繋がりでライバル関係であったガイルです。同じオロチの血を引くレオナもいますし、ガイルと双璧を為すハイデルンもいる軍人チームがライバルチームとして選びました。
ステージは96八神チームステージ。98のステージでも良かったのですが…。

ガイは月華の設定を引っ張ってきた如月流をベースにしたストーリーとした如月影二をライバルとしてみました。月華における如月流は武神流と繋がるものがあると考えています。影二と因縁がある庵もいますし。
ステージはZERO2のガイステージのメトロシティーとも考えたのですが、そちらはどちらかと言えばハガーの方が似合う気がしたのでZEROのガイステージにしました。リュウと共用ステージでしたが…。BGMはハガーと共有になりそうですね。

ローズの場合は同じちづるがライバルとして適任ではないかと思いました。バックに持っている悲壮感といい、宿命に縛られているところといい、持っている雰囲気といい、ローズとちづるは似通っている気がします。まぁ、ちづるの方が恵まれている気もしますが…。
ステージはZERO2のローズステージ。それ以外思い出せないのも理由の一つですが…。

それでは次回もよろしくお願いします。

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