THE KING OF STREET FIGHTERS 作:本城淳
ガイル…新怒チーム(ラルフ)
ステージ…スト2ガイルステージ
ガイル「お互いに決勝まで来られましたな。さすがは歴戦のジョーンズ大佐です」
ラルフ「上官扱いは勘弁してくれよ。お互い、連隊や大隊長クラスの階級が身の丈に合わない同士だろ?俺もお前と同じ現場向きの人間なんだよ。ガイル中佐」
ガイル「ふ……そうですな。お互い、現場が性に合っているとつくづく思います。それで、大会で優勝し、敵の懐に潜り込む…という作戦の第1段階は我々2つのチームが決勝に残ったという事で達成されました。……後はどちらが優勝し、作戦を遂行するかですが……」
ラルフ「俺はここで現場から降りるつもりはないぜ?格闘ごっこも悪くは無かったけどよ、遊ぶだけ遊んで後は後方支援……つーのも性に合わねぇからな」
レオナ「大佐もそろそろ現場から退いて裏方に回るべきよ」
キャミィ「それをそっち側が言えるとは思えないわね。傭兵部隊の司令官がいつまでも現場に立っているのだから。ラルフ大佐とクラーク中尉はそれを憂いている」
ロレント「現場に拘るならば我輩の作る国家に来るが良い!いくらでも貴様らが望む戦場を用意してやろう!」
クラーク「そっちの軍事国家建国マニアはともかくだ。教官やレオナ、おたくらよりも今回の任務は俺達向きなのさ」
ハイデルン「ほう?大きく出たな?ラルフ、クラーク。私よりもお前達がこの任務に適任とはどう言うことだ?言ったからには何か理由があるのだろう?」
ラルフ「ありますよ?教官。教官はルガール、ガイル中佐とナッシュ中尉はベガ……あんたらは私怨で動いている。だから本来ならば隊全体の指揮に徹しているあんた達が現場に出てきてるんだろ?純粋な任務としてじゃなくてな」
ガイル「なるほど……軍人は私怨ではなく、組織の一員たれ……と言うことか。まさかラルフ大佐にそれを指摘されるとはな……」
クラーク「大佐はただの脳筋じゃ無いんですよ。ガイル中佐。大佐は熱血漢でありながらも案外、冷静に全般を見ている。逆に教官やおたくらは冷静ぶってはいるが、中身は大佐以上に熱い」
ガイル「ふ……よく司令からも指導されているが、ひとかどの人物に言われると堪えるものだ。あなた達の主張は理解した。だが、実際に任務となれば思想よりも実力がものを言う。結局のところ、どちらが任務を遂行するに相応しいか……決めるのは実力以外にない」
ラルフ「そうかい。なら、格闘ごっこでそれを決めようぜ!ガイル!」
ガイル「了解だ。イージー、オペレーション」
ナッシュ…サムライチーム(覇王丸)
ストゼロ2ナッシュステージ
ナッシュ「決勝か……俺にとってはここは終着点ではない。ベガへと到達するための通過点だ」
覇王丸「だが、あんたをそこへ行かせる訳にはいかねぇな。おっさん」
ナッシュ「何だ貴様は。時代錯誤の男が三人に元マッドギアのソドム……」
覇王丸「お前さん、死に人だろ。何人も見てきたからな。常世の人間が現世に現れるなんてのはよ。首切りバサラや天草、斬紅朗とかな。誰の手で蘇った?アンブロジャか?アスラか?」
ナッシュ「……まさか俺を死人と一目で見破るとはな。だが、タダで終わる気はない。俺はベガを倒さなくてはならない」
楓「これが地獄門の影響なのか……だが、俺は何度でも止めて見せる。お師さんや姉さんの為にも!」
ガイル「やれやれ。WARZに現れた二つの青龍、覇王丸と楓……伝説の剣豪が決勝の相手とはな。KOFは武器有りの大会とは聞くが、真剣が相手とは命懸けだ。簡単にはいかなくなったな」
雹「む………そこのお前。貴様も私と同じように暗黒の力を……」
レオナ「私とあなたは違う。私は力を制御できている」
ハイデルン「ヤレヤレ。忌野雹にマッドギアのソドム。ナコルルが頼りにしているという伝説の剣豪が何故当局がマークしている犯罪者と行動を共にしているのかはわからんが。お陰で仕事が一つ、片付くな。武器を捨て、大人しく投降してもらおうか」
ソドム「Oh!タワーケ!タダノアーミー 二 マケルワレーラ デハ ナーイ!」
ナッシュ「お互いに追い、追われの不思議な間柄だな。伝説の剣豪とやら。だが、大人しく捕まる我々ではない。悪いがここは押しとおる」
覇王丸「こちとら最初からそのつもりよ!久々の鬼退治だぁ!腕が鳴るねぇ!」
ナッシュ「このピリピリくる感覚……この覇気……さぞかし強い生命力を持っているに違いない。俺の活動時間を稼ぐ為にも……その生命力を頂く!」
ハイデルン…アウトローチーム2(セス)
KOF95怒チームステージ
セス「これはこれはハイデルン司令官。傭兵部隊の首領がこんな大会に出ているとは思わなかった」
ハイデルン「貴様は確かSINのセス。貴様がいるということはやはりシャドルーやギース、ルガールがこの大会に関わっていると見て良いのかね?」
セス「ハッハッハッハッ!やはり貴様らの目的はそれか!」
ハイデルン「もちろん、君達大会オフィシャルチームも捕獲対象とマークはしているがね。是非とも奴らの事は喋って貰う。君達はジュネーブ規定の対象者ではないから、人道的な方法を期待しないで貰いたいがね。更に言えば、知人の関係者もいるようだ。保護させて頂こう」
チャン「そうなんだよ!コイツらの所なんかよりはキムの旦那の所の方がまだましだぜ!」
チョイ「ダメでヤンスよチャンの旦那!それで結局はキムの旦那やジョンの旦那の元で嫌気が差すんでヤンス!決勝で優勝して本当の自由になるでヤンスよ!」
ガイル「ヤレヤレ。何年もかのキム・カッファンから更正の師事を受けているというのに、懲りない連中だ」
ナッシュ「ここは一つ、軍で更正をさせるのがベストかも知れんな」
ジュリ「ああん?御免だねぇ。キムの所に行くのも、韓国軍の徴兵を受けるのも、あんたらの所に行くのもよぉ!あたいはあたいのやりてぇようにやるんだ……特にそこのお前。面白ぇじゃねぇか?楽しもうぜ?」
レオナ「不相応な力に呑まれれば、自身が破滅する。それがわかってないあなたでは……私には勝てない」
セス「これは面白い事になりそうだ!是非とも我が力の礎になって貰おう!」
ハイデルン「レオナの言うとおりだな。分不相応な野望をSINは持っているようだ。貴様もルガールやネスツのように破滅しなければ良いがな?」
セス「逆に貴様の怒部隊を我が兵として有効に使ってやろう」
ハイデルン「ふ………ラルフやクラークを貴様ごときが扱えるとは思えんがね。あと、君に一言言いたい。他人の技のコピーは面白いかね?私には貴様はルガールの劣化品のようにしか感じないのだよ」
セス「言わせておけば……私をルガールの劣化品と言った事を後悔させてやる!」
レオナ…アウトローチーム5(ユーニ)
KOF96怒チームステージ
ユーニ「ターゲット発見。捕獲する」
オズワルド「あれがギースやルガールが狙っているオロチの力を持つ女ですか」
牙刀「ふん………気に入らん」
レオナ「……そう。ルガールだけでなく、ギースやベガもオロチの力を狙っているのね」
ユーニ「オロチの女、レオナ。捕獲する」
レオナ「元シャドルー親衛隊、コードネーム『ユーニ』。本名ジュリア。デルタレッド所属のキャミィ少尉が探していた者達ね……再びシャドルーに捕まったと言うのは事実だったのね」
牙刀「…………」
ガイル「目的の為とはいえ、胸糞の悪い事をする事には我慢がならないか?例えばそのベガ親衛隊の二人に大切な家族を重ねているとか……」
オズワルド「仕方がないでしょう。暗殺者として彼はまだ若いですからね」
ナッシュ「そっちは完全に戻れない位置にいるようだな」
ユーニ「……………」
ハイデルン「ラルフ達に預けているキャミィが探していたのは彼女かね?これは酷い。ルガールに洗脳された草薙柴舟殿よりも」
ユーリ「対象、オロチ八傑集の娘、レオナ・ハイデルンのデータと95%一致。最優先捕獲対象と認識し、捕獲する」
レオナ「そう……またオロチとしての私が目的なのね。だけど、ただで捕まる気はない。そして、あなた達を無力化した後はあなた達を変える場所へと連れ帰る。ジュリアの恋人も……キャミィもまだ諦めてはいない。運命なんて……くそっくらえ………よ」
ユーリ「対象の交戦意思を確認。直ちに無力化する」
レオナ「任務……遂行します」
まずは対戦の根拠を。
ガイルはアメリカで作られたストリートファイタームービーにおいての主人公、一方でラルフはTANKや怒シリーズの主人公。軍人の主人公対決となります。
シャドルーも捨てがたかったところですが、この対決も面白いかと思い、このような形にしました。どちらかと言えばラルフ、クラーク、ハイデルンの掛け合いのような気もしなくは無いですが……この対戦に純・怒チームの二人は思うところがたくさんあるようで……
続いてナッシュは既に死人である事をチョイスして覇王丸や楓と絡ませました。一方で雹やソドムもテロリストとしてハイデルン達にマークされていた……という形ですね。
ハイデルンとレオナは任務の排除対象であるアウトローからとりました。その中でもルガールのように他者の技を無節操に使うセスをハイデルンに、敵の思惑に利用されるユーリ、ユーニをレオナに当ててみました。
それでは次回もよろしくお願い致します。