かつてブラフォードと言う大陸があった。
その大陸で大規模な戦いがあった。
戦乱により大地は荒れ果て、
人々は嘆き苦しみが、世界を覆おうとしていた。
―――だが、奇跡が起こった。
ひとりの青年が光り輝く聖剣を手に、
世界に希望の光を灯したのである。
ブラヴォードに聖王あり、と。
後の人々は言う。
ブラヴォードに約束をもたらしたものあり、と。
記憶は流転し、
記録となりて語り継がれる。
その名はアルトリウス、と。
これは、その出来事が終わってからの物語―――
???「ふぅ……。随分と遠くまで来たな……。」
金髪の青年がため息を付く
青年の名は“アルトリウス”。
150年前の聖王の名前と同じ名前であり、聖王と同じく闇を封じた者であり記憶喪失者
現在はブレトワルダから離れ自分の記憶を探す旅に出た。
その旅の途中で森を通過しようとしていたのだが……。
アルトリウス「まいったな……。森で迷うなんて……。」
森に入る前、村人達から森についての情報を聞いた内容は、迷わない森と呼ばれているらしく迷う事は無いと言われたのだ。
しかし、何故か迷ってしまった。
アルトリウス「方向音痴ではなかったと思うんだが……。」
現実は非情である。
兎にも角にも野宿―――もとい野営の準備を始める。
アルトリウス「食料は村で補給したから当分は持つな。」
袋の中には食料があり、別で持ってきた鞄の中には回復薬と換金用の金塊が小・中・大が一つずつ入っている。
アルトリウス「……資金は少し心許ないけど、何とかなるか。」
そう前向きに考え、寝ようとした時―――
ガサリッ
アルトリウス「!?」
直ぐに腰に掛けてある剣―――聖剣スプンタに手を掛ける。
この剣はブレトワルダの王族が持つ剣で、その剣の呪いを解いた者を王にすると言う習わしがある。
解く方法―――それは王家の一族の血である。
それも少量では無く大量に必要―――つまり致死量並みの血が必要となる。
アルトリウスがその剣を蘇らせる事ができたのは“王族の死体”と戦ったからだ。
これの詳細は省くがその結果、アルトリウスは王として認められた。
しかし、自分の記憶を探す旅に出る為に王の座をブレトワルダの前王の娘“マリー”に譲ったのだ。
アルトリウス(やれやれ、どうやら厄介事が増えていくな……。でも……死ぬ訳には行かない!)
彼はマリーと約束をしたのだ。
必ず帰って来る、と。
故に彼は抗う事をやめない。
そして、草むらから“出てきた”。
金髪の少女、ではあったが。