『三好in○○シリーズ』   作:零戦

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ボツのウマ娘ですが勿体ないので出します
ちなみにトレーナー版もあったりします


三好inウマ娘(ボツ ウマ娘)

 

 

 

 

 

 

「この馬、破傷風なんじゃないか? 調べてみたら?」

 

 1951年6月7日、たまたま訪れたトキノミノルの見学で海軍元帥大将の将和はそう厩務員らに告げたが厩務員は特に問題が無かったので気にする事はなかった。

 しかし、トキノミノルは破傷風で6月20日に死去してしまい厩務員達は将和の指摘に従っておけば……と悔やんだ。

 それから数十年の時が流れて……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かつて、日本を破滅から救った三好将和。その将和もとうとう老いには勝てず、妻夕夏と共に永眠した。

 

「夕夏、あの世でもよろしく頼むよ」

「任されたわ貴方」

「暫くしたら私もそちらに行きますよ」

 

 息を引き取った二人に美鈴は涙を流しながらそう呟くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「なーんで今度はウマ娘なんかしてるんだろ俺……」

 

 昭和から令和の時代、将和は何故か再び転生をして気付けばウマ娘になっていた。しかも将和自身はそんなにウマ娘については知らない。大体は昔の馬なら知ってはいるが……。

 

「まぁ艦これやストパンのアニメもあったからそのうち馬を擬人化するのは想定済みだったけど……容姿がこれはマズイだろ?」

 

 将和の容姿は何故か艦これに登場する駆逐艦『長波』にそっくりだった。その容姿でウマ耳に尻尾である。

 

「ただ……問題は生活資金だよなぁ……」

 

 将和は現在、築50年は過ぎてるだろうアパートの一室を借りて生活していた。気付けばであり将和もそれ以前はどのような生活を送っていたかは不明だが貧乏なのは間違いないだろう。だが、資金についてはある程度分かっていた。

 

「これ……前の世界で言う競馬だもんなぁ」

 

 どうやら以前の生活としてレース……非公式で行われる闇のレースで生活費を稼いでいた模様である。それらの類いの書類が多く部屋に乱雑しており恐らくは常連なのだろう。

 

「ほぅ……一着は100万、二着50万、三着20万、それ以下は5万ずつねぇ……だが稼ぐにしてもこの身体がどうなっているかだよな」

 

 転生を繰り返すとある程度の事には馴れて対処してしまう将和であった。なお、近くの河川敷で軽く走り込むと短距離からマイル程のそこそこの力はあるようであった。

 

「あれか? 容姿が駆逐艦だからそこまでの走り(航続距離)が無いというところか?」

 

 まぁそれでも走れる事には問題なかったのでネットで出走登録をして数日後の夜中に指定された競馬場で出走が行われるのである。

 

『一番、ホタルノヒカリ。二番、ロリコンヤロウ。三番、クチクカンナガナミ。四番、ショタダイスキ。五番………』

「さーて……どこまでやれるかなっと」

 

 ゲートが開かれると同時に将和は走り出すのであった。なお、登録名はクチクカンナガナミである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん、何とか三着20万で滑り込めたか」

 

 途中中盤辺りまでは将和も一位をキープしていたが最後の第四コーナーを曲がる辺りで失速してしまい何とかそれでも三着に滑り込んだのである。

 

「………うーん……(これは練習しながら一位を目指して貯金していくしかないわな)」

 

 取り敢えず、行きは終電で来たので駆け足でアパートに帰る将和であった。

 

「取り敢えずは今週は三着を狙いつつ来週以降は二着とか目指すか。後は他の地方にもこういったレースがあるかだな……と思ったがこの食費はマズイ。非常にマズイ」

 

 将和はテーブルに置かれた大量の食事を見ながらそう思う。人としての食事かと思ったら予想以上に腹が空くのだ。となると食費の計上は将和が予想している以上になる。

 

「……これは賞金額を調べて他のレースも探さないとな……」

 

 将和はそう呟きながらネットを立ち上げて調べるのである。

 

 

 

 

 

 

 

「エアグルーヴ、厄介な事になったよ」

「厄介……とは会長?」

「非公式のレースは知っているだろう?」

「えぇ……まぁ……」

 

 トレセン学園の生徒会室で会長のシンボリルドルフは副会長でもあるエアグルーヴと話していた。

 

「学園長も非公式のレースについては由々しき事とは理解しているらしいが……」

「その非公式のレースが何かあったので?」

「……此処半年、その非公式のレースを総ナメしているウマ娘がいるらしい」

 

 ルドルフはそう言って机に数枚の写真を置いた。

 

「登録名は『クチクカンナガナミ』。果たして本名かどうかも不明だ」

「成る程」

「しかも額も額だ……推定では7000万を獲得しているとの情報だ」

「な、7000万!?」

 

 ルドルフの言葉にエアグルーヴが驚愕の表情を浮かべる。

 

「そ、そんな大金もなんですか!?」

「確実性は無いが……学園長が入手した情報ではそうなっている」

「……では会長、我々は如何にするべきですか?」

「……学園長もそれを考慮してな……特命が我々に降った」

「特命……?」

「あぁそうだ」

 

 そしてルドルフから語られる言葉にエアグルーヴは再度驚愕するのである。

 

 

 

 

 

 

 

「さーて、今日も頑張りますか」

 

 将和は今日も非公式のレースに参加していた。出走準備をしているところ後ろから複数の気配を感じた。

 

「君が……クチクカンナガナミだね?」

「……だったら何です?」

「私はトレセン学園の会長シンボリルドルフだ。君が参加している非公式のレースについてだ。率直に言おう、参加するのはやめてもらいたい」

「御断りします」

 

 ルドルフの言葉に将和は即答で返答して出走の出口に向かう。だがルドルフはそれを遮る。

 

「待ってほしい。君がレースに参加する度に巨額の資金が動いているのだ」

 

 そんな事はない、ルドルフは咄嗟に嘘をついたが将和はジッとルドルフを見据える。

 

「それは俺には関係ない事だ。俺はレースに出て賞金を取る。ただそれだけだ」

「…………ッ………」

 

 何か見透かされているような感触を覚えるルドルフである。そして将和は頭を抱えていた。

 

(トレセン学園が接触してくるの早かったな……こうなると何処か身を隠さないとアカンなぁ……)

 

 既に移動する事を思案していたりする将和である。なお、レース後にアパートに帰るとそのまま荷物を纏めて姿を眩ます将和であった。

 

 

 

 

 

 




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