『三好in○○シリーズ』   作:零戦

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第八話(さらばヤマトのその後妄想)

 

 

 

 

 かつて、日本を破滅から救った三好将和。その将和もとうとう老いには勝てず、妻夕夏と共に永眠した。

 

 

 

「夕夏……あの世でもよろしく頼むよ」

 

「任されたわ……貴方」

 

「暫くしたら私もそちらに行きますよ」

 

 

 

 息を引き取った二人に美鈴は涙を流しながらそう呟くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無限に拡がる大宇宙。静寂と光に満ちた世界……生まれてくる星もあれば死んでいく星もある。

 

『私はこの日を待っていたのです。反物質である私の身体が役に立つでしょう。さぁ行きましょう』

 

 テレサの導きと共にヤマトは動きだし、そしてガトランティス帝国のズォーダーが座乗する超巨大戦艦へ体当たり、ヤマトは永遠の旅に出るのであった。

 

「……終わった……」

 

 地球連邦軍第13艦隊司令官の三好将和准将は巡洋艦妙高でヤマトの最期を目撃して艦長席に項垂れるように座る。

 

(結局、この結末は変えれなかったか……これからどうなる事やら……)

 

 将和は溜め息を吐く。将和がこのヤマトの世界に転生してから既に32年という年月が経っていた。

 ヤマトの世界という事に喜びつつもガミラス戦役を必死に生き抜いたが……実はヤマト2への移行ではなくさらばヤマトだと気付いた時はどう生き残るか悩みに悩んだ程である。

 

「せめて艦隊が全滅せずに壊滅状態に持っていくのがベストか……」

 

 悩んだ末の将和の決断だった。その後、再建した地球防衛艦隊で将和は第13艦隊司令官へ就任した。

 第13艦隊は巡洋艦4、駆逐艦8の艦隊ではあるが戦艦はまだ無かった。そこで将和は思い付く。

 

「そうだ、廃艦のヤマトを旗艦にしたらもしかしたら2への道が開けるかもしれない……」

 

 将和はそう思い、藤堂長官等に便宜を計らいヤマトを旗艦にする事を交渉した。更に真田等とは知り合いだった事もありヤマトを廃艦から改装にすると話をしていた。

 そして漸くヤマトを旗艦にする事が承認され意気揚々とした将和だが副官と科学局の技術者の大山からの報告に唖然とした。

 

「古代達がヤマトに乗艦して脱走!? 馬鹿な、真田はどうしたんだ!?」

「真田も古代に押されて行ったよ。改装も主砲の射程距離の延長しか出来なかったしよ」

 

 大山の言葉に将和は古代の対応に落胆したのである。

 

(くそ、古代とも話をしておけば良かったか……)

 

 そう思うが既に時遅しである。そして白色彗星の接近である。第13艦隊も勿論参戦しバルゼーの機動艦隊との戦闘を乗り気っての白色彗星への拡散波動砲である。

 

「反転するな!! 彗星の側面に沿って突っ走れェ!!」

 

 将和は旗艦妙高の艦橋で叫ぶ、幾らかの兵器は破損したが生き残った。

 結果として将和はその賭けに勝ち、第13艦隊は全艦無事に離脱した。しかし、防衛艦隊旗艦『アンドロメダ』を筆頭に防衛艦隊は彗星に呑み込まれ防衛艦隊は壊滅したのである。

 その後、将和は生き残った唯一の艦隊司令官として残存艦艇を掌握しヤマトと共に彗星帝国と対決したが結果は先の通りである。

 

「……ヤマトの残存乗組員を収容次第地球に帰還する」

 

 将和は救命艇に移乗した島達を乗せて地球に帰還するのであった。

 

「ご迷惑をかけました」

「もう良いのか新見?」

「はい」

 

 二ヶ月後、横須賀宇宙港の一室にある第13艦隊司令部に出頭した第13艦隊技術参謀の新見薫三佐は多少疲れた表情をしながらもそう答えた。

 恋人、師の死には幾らか堪えた模様だったが何とか乗り切ったようではある。

 

「それと藤堂長官から出頭命令が来ています」

「分かった」

 

 将和は直ちに防衛軍司令部に出頭した。将和を待っていた藤堂長官と近藤参謀長(ゲーム版設定)は幾分かの疲れた表情をしているがそれでも将和を出迎えた。

 

「わざわざ済まないな三好准将」

「いえ、それで御用とは?」

「白色彗星戦役から二ヶ月が経った。深手を負った地球だが今は少しずつ立ち直りつつある」

 

 白色彗星戦役後、大統領は即刻辞任を表明し首相が臨時の大統領に就任して事態を治めていた。

 

「確かに」

「我が地球艦隊も九割半の壊滅だがな」

 

 白色彗星戦役後に残っていたのは巡洋艦9、パトロール艦17、駆逐艦41、護衛艦62の艦艇であり戦艦は文字通り全滅している。

 

「漸く補充は出来る」

「就役したので?」

「一先ずは日本で建造していた主力戦艦の『扶桑』『山城』『伊勢』『日向』が先日就役した。更に宙母の『鳳翔』『龍驤』もだ。乗組員は宇宙戦士訓練学校を出たばかりの卒業生が大半ではあるが……」

「それは仕方ないでしょう」

「その四隻を主力に第一艦隊を復活、その司令官に君を任命する三好『宙将』」

 

 近藤参謀長の言葉に全てを察した将和は深い溜め息を吐いた。

 

「そこまで決まっているならわざわざ自分を呼ばなくても良いものを……」

「贖罪の意味も込めている。君がヤマトの事で色々動いていたのは私も知っているからね」

「そうですか」

「艦隊司令部としては第二次防衛計画を急がせてはいるが人手不足ではある」

 

 戦役後、防衛軍は直ちに宇宙艦隊の再建を急がせていた。第一次防衛計画は上記の戦艦×4、巡洋艦×16を筆頭であり第二次防衛計画は戦艦×18、巡洋艦×24、宇宙母艦(宙母)×12を筆頭になっていた。

 今のところ資材はあるので艦艇の建造は出来るが問題はその動かす人材の不足であった。

 

「だが向こうは待ってはくれない」

「冥王星に白色彗星の残存艦艇が占拠して以降、タイタン等の防衛線に時折攻撃を仕掛けてくる」

 

 2では戦死するバルゼーだが何か生き残っていた事で白色彗星艦隊を掌握して冥王星を占拠して通商破壊作戦をしていたりする。

 将和の第13艦隊も幾度か出撃して撃退はしているものの、それでも大戦艦×5、空母×4を主力にまだ残っているのだ。

 

「……早期に叩けと?」

「作戦は君に任せる。山南宙将はまだ訓練学校にいてもらわないと困る」

 

 土方宙将の後を継いで宇宙戦士訓練学校の校長をしている山南宙将に艦隊へ戻ってきてほしいものだったが訓練学校の方が優先である。

 

「……分かりました、何とかやりましょう」

 

 面倒な事になったものだ、と将和はそう思いつつ自身の艦隊司令部へ戻るのである。

 

(はぁ……当面は冥王星の白色彗星艦隊か……暗黒星団はどうなる事やら……)

 

 椅子に座りコーヒーを飲みつつそう思う将和。

 

(待てよ……暗黒星団との戦闘はデスラーがガミラス星を訪れたからだよな……ならデスラーが死んでる今なら暗黒星団がガミラシウムを採掘しても文句は言われんか……あり? これだと暗黒星団との戦闘はならないフラグ?)

 

 将和の表情は段々と変わっていく。

 

(暗黒星団との戦闘は無し→スカルダートが地球に目を付けない可能性。銀河系の中心部とかにいるボラー連邦→ヤマトがレパルスらと会わないし場合によっては地球に来ない可能性。アクエリアス→これは絶対に来る……ちょっとは楽になるよな? な?)

 

 そう思いたい将和だった。そして将和は旧ヤマト乗組員達を使い防衛艦隊の再建を目指すのである。

 

「山本三佐は航空隊を任せる」

「……分かりました」

(大丈夫かなぁ……)

 

 重傷で一人だけ航空隊で生き残った山本玲三佐は虚ろな目をしつつ将和に敬礼をする。

 

「伊勢の機関は任せてください」

「おぅ」

 

 同じく重傷から復帰した伊勢機関長の山崎二佐は胸を張ってそう答える。

 

「本作戦を『イゼルローン』とする」

 

 開始される白色彗星残存艦艇との艦隊決戦。

 

「山南宙将、後はお任せします」

「うむ。だが君はまだ働いてもらう」

「デスヨネー」

 

 防衛艦隊旗艦で戦略指揮戦艦アンドロメダ改級『春藍』が就役した事で『伊勢』は防衛艦隊旗艦から外されて第二艦隊へ配備、将和も二番艦(主砲を三連装にした工期短縮型)を旗艦にして第二艦隊司令官に就任。

 

「ちなみに二番艦の艦名は?」

「『三笠』だ」

 

 将和にとってかつての乗艦した艦の名を受け継ぎ、将和と共に往く。

 

「冥王星の通信、途絶しました!!」

「(来たなディンギル……)トチロー、ハイパー放射ミサイルの防御装置は?」

「完成してるけどテストはしてないぞ」

「そんな暇あるか!!」

 

 戦闘準備させつつ将和は大山にそう言う。

 

「どうしてこうなったのかねぇ……」

 

 艦長席でそう愚痴る将和だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでよトチロー、新見と山本と一緒に寝ちまったんだがどうしたらいい?」

「年貢の納め時だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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