ISⅡ 進化の果てへ   作:小坂井

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女になる。それは思春期以上の男性であったのならば誰もが望むことであろう。違う自分になりたい、違う人間関係を構築したい、邪なことをしたい。そんな全人類の男性の願望を自分は唯一叶えたわけだが、正直、女に慣れてよかったことなど一つもない。

 

トイレのやり方も面倒だし、スクールカーストに従わなければならない、ISの実習演習は面白くないし、まともに胡坐をかくこともできない。規則、制限が山積みで面倒にもほどがある。それでも苦行の時間はいつか終わるものだ。いや、抜け出せるといったほうがいいかもしれない。

 

「はぁ・・・・」

 

慣れない一日の終わりからの疲労からか、ため息を吐きながら放課後の寮の廊下を歩く。正直、今日の放課後ほど待ちわびたことはない。少なくとも寮の部屋に入れば周囲の目から逃れることができる、まさに聖域だ。

 

「・・・・・・」

 

部屋につき、番号を確認して部屋に入る。一応、そこそこ早足で帰ったつもりなのだが、既に室内には同居者が先に帰っていた。

 

「お帰り、亜紗日ちゃん!」

 

「・・・・・・」

 

部屋の中にあるベッドに寝っ転がり、ファッション雑誌を見ている水色の髪の少女。彼女を亜紗日は知っている、今日の昼間に会っていたのだから。

 

「早い帰りですね楯無さん」

 

「まあね、生徒会の仕事は今日はお休みしたの、あなたのためにね」

 

そういって同居人出る楯無は微笑む。正直、同居人がこちらの都合を知っている彼女であることはとてもありがたい。一日中、女性の仕草などしたくないし、やってられない。そう、この部屋の中ででは自分は男でありたい、だが、彼女の服装はそれを意識しての行動であろうか。

 

「何ですか、その服装は・・・・・」

 

「いやん、そんなに見ないでエッチね」

 

寝っ転がっている彼女の服装は制服のワイシャツ一枚だけであった。スカートもいつも着ているカーディガンも着ておらず、スラリと伸びた脚が、年不相応に大きく育った胸の谷間などが丸見えの状態だ。

 

「僕をからかっているんですか?」

 

「それもあるけど・・・・これはこれからするレッスン(・・・・)のための服装よ」

 

「レッスン?」

 

「そうレッスン、あなたがこれから学園を過ごしていくための大切なお勉強」

 

そう意味深な言葉を言うと同時に、ゴロリと寝返りをうち、うつ伏せの体勢となる。そのせいで綺麗な太ももやお尻の膨らみが丸見えの状態だ。

 

「ねえ、雄星君。マッサージしてくれない?」

 

「え、マッサージ・・・・ですか?」

 

「そう、マッサージ。最近ずっと座りっぱなしで体が凝っているの、ほら、早く早く」

 

戸惑う亜紗日ーーーいや、雄星を急かすようにお尻をフリフリと振って催促してくる。その挑戦的な行為に照れ隠しつつ、ひとまずベットに上がり、太ももに指をあてる。

 

「とりあえず脚からやりますね」

 

「ええ、お姉さんをたくさん気持ちよくしてね?」

 

「・・・・・」

 

何とも言えない気分で適度な力を込めてマッサージを行うがーーーー

 

「いたたたたたっ!!力を入れすぎよ!!」

 

指に力を入れた瞬間、楯無が悲痛な声と同時に飛び起きる。その突然な行動に雄星もわずかに驚いてしまった。

 

「い、痛かったですか?」

 

「足つぼマッサージをするんじゃないんだから、筋肉をほぐすように優しくしなさい!いたたた・・・・」

 

「ご、ごめんなさい・・・・」

 

しゅんと叱られた子供のように落ち込む雄星を見て、楯無も少し言い過ぎたかと反省する。そうだ、彼(彼女)は別に悪意があって痛くしたわけではなく、純粋に自分の疲れを取ろうとしただけであるし、そもそもマッサージをねだったのは自分の方であった。

 

「別にいいのよ、元気を出して。雄星君のために私も頑張るから」

 

「は、はい・・・・」

 

よしよしと頭を撫でて落ち込む彼を元気づける。はたから見れば落ち込む妹を励ます姉のような光景だが、楯無からすれば弟を相手にしている気分だ。

 

「次はもっと力を落としてみましょう。そして少しずつ力を入れていくの」

 

楯無の体を使ったレッスンは続いていく。もう戻らないものもあるが、これまでの戦いによって負った大きな傷跡は少しずつだが癒えつつある。それは楯無にとって再びあの日常が戻りつつあることの証明であり、これから起こる大きな出来事の狼煙であることを誰も知らない。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

「♪~♪~」

 

上機嫌そうに鼻声を歌いながら寮の廊下をあるく。楽しみと興奮を抑えきれない子供のような、そんな感覚を感じながら一つの部屋の前へたどり着いた。瑠奈も生徒たちと同じように寮に泊まるわけだが、そこには当然ながら同居人がいる。そしてその相手は知っている、その人物こそは彼の目的であったのだから。

 

「入るぞ」

 

数回のノック後に部屋に入る。部屋には備え付けられた二つのベッド、その片方のベットに怯えるような表情をしている眼鏡をかけた水色髪の少女ーーーー簪がいた。

 

「お、おかえり・・・・・」

 

「・・・・・どうした?」

 

まるで自分を委縮するかのようにその態度や感情はどこかか細い。まるで自分が恐れられているかのようだ。彼女ーーーこの簪という少女のことはよく知っている。雄星の中にいた時、毎日のように見ていたのだから。その時の彼女はもっと大胆で楽しそうな顔をしていたのだが、やはり未知の部分がある自分には恐怖を抱くのも無理はないか。

 

何とかして近づきたいが、ここで無理をして近づいても余計に警戒させてしまうだけだ。手にしていた荷物を放り投げ、着替えることなくベッドに横たわる。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

そうして互いに言葉を発さずに過ごすこと数十分。ふと簪が立ち上がると、瑠奈のもとへ向かってくる。

 

「・・・・どうした?」

 

「その・・・・ふく・・・・・」

 

「?」

 

何か言ったようだが、声が小さすぎて聞こえなかった。なんか「ふく」という言葉は聞こえたが、完全に委縮してしまった様子のせいでその先は聞こえなかった。

 

「ごめん、聞こえなかった。もう一度言ってくれるか?」

 

「ふ、服・・・・シワができるとよくないから・・・・」

 

「あー、すまない」

 

どうやら今着ている服を一緒に洗濯したくて声をかけていたようだ。正直、言ってくれればすぐに出したのに、ここまで勇気を使われるとは思ってなかった。

 

「一緒に洗濯・・・・しちゃうから・・・・」

 

「ありがとう、助かる」

 

洗濯ものを渡し、簪は洗濯機のある洗面台へ歩いていく。その小さくもかわいらしい後ろ姿を眺めながら、瑠奈ーーーいや、破壊者(ルットーレ)はペロリと唇をなめる。それはまさに目の前の獲物を見定めるような猛獣のような仕草であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(ど、どうしよう・・・・)

 

稼働する洗濯機を見つめながら簪は試行を駆け巡らせていた。ひとまず洗濯を口実にあの場を離脱することができたが、どうやって彼と話すべきか。どうやって・・・・というか、そもそも前はどんな調子で彼と話していただろうか。

 

やはり、見た目は同じだというのに、彼をどうしても違う存在として見てしまう自分がいる。それがとても恨めしい。彼もーーー雄星という存在だというのに、どうして差別し区別してしまうのだろうか。そんなことを考え込んでしまったがゆえに気が付けなかった、彼の存在を。

 

「簪」

 

「え、きゃぁ!?」

 

突然、自分の名前を呼ばれることと同時に後ろから抱き着かれる。その正体は誰かは分かっている、この部屋には自分と彼しかいないのだから。

 

「る、瑠奈、ど、どうしたの・・・・・?」

 

「今日一日のあいつの面倒を見てくれたことに加えて、洗濯してくれたことのお礼がしたくてね。マッサージをしてあげたいんだが、いいかな?」

 

「ま、マッサージ・・・・?いいけど・・・・」

 

お礼というのならば断る理由はない。ただ純粋な親切心、恩返し、そう考える簪だが、既に彼のーーー破壊者(ルットーレ)の恐るべき計画が始まろうとしていることをまだ誰も気が付けずにいた。

 

 

 

 

 

 

「さあさあ、横になって。まずは背中から始めよう」

 

「うん・・・・」

 

彼にすすめられるがままにベッドにうつ伏せとなり、横になる。その時の表情は不安半分、期待半分といったところだろうか。

 

「ゆっくりと力を込めていくから痛かったら言ってくれ」

 

そういい、ゆっくりと両手の親指に力を込めて背中の筋肉をほぐしていく。

 

「んんっ・・・・あん・・・・・」

 

意外と力加減はできており、程よい快楽が全身を駆け巡っていく。

 

「意外と筋肉が凝っているね。エリート様は毎日が疲労の連続かな?」

 

「そう・・・かな・・・・・んっ・・・」

 

放課後ということもあってか、今日一日の疲れはピークに達している。そのせいか別にプロ級というわけではないが、簪を気遣ってでのそのマッサージは大きな安らぎをもたらしてくれた。

 

「次は脚をしよう」

 

「うん・・・」

 

気持ちよさのせいで意識が朦朧となった簪の反射的な許可を得て、次は脚のマッサージを行う。今、男子に太ももやふくらはぎを触られているわけだが、完全に呆けてしまっている簪は気が付かない。二次性徴を迎え、全身に肉付きが良くなり、脂肪と程よく鍛えられた筋肉のコラボレーション。正直、触っている側は口がにやけそうだ。

 

だが、今日のメインデッシュはこれではない。快楽とそれによって生み出される睡魔で少しずつ警戒心を解いていく。脚の筋肉をほぐし、足裏のツボをついて疲労を取り、少しずつ全身を揉みしだく。

 

「んっ・・・うっ・・・・すぅ・・・・」

 

いつの間にか声は小さくなり、安らかな寝息が聞こえ始める。目は既に細まり、意識は完全に夢の中に落ちているであろう。だが、まだだ、まだ責めない。さらに追い打ちをして完全に意識を絶つ。

 

「・・・・・・」

 

さらにマッサージすること数十分。もはや簪は声を出すことなく、ただひたすら寝息を発するのみとなった。何度も確認し、完全に反応がなくなったことを確かめると、彼は隠していた毒牙をさらけ出す。ふくらはぎをマッサージしている両手を少しづつ上へ上げていく。そしてーーー

 

「それじゃあ、ここのマッサージもしようか」

 

「んっ・・・・・」

 

簪の履いているスカートの中へ手を忍ばせ、かわいらしい肉付きをしている尻部を両手で鷲掴みにする。明らかにマッサージをするにしてはおかしい部分だが、完全に夢の世界に旅立っている簪は抵抗することなく、与えられる快楽に身を流している。

 

「いいお尻だね、安産型かな?たくさん子供が産めそうな形状と肉付きをしているね」

 

指に軽く力を入れて肉付きに沈む指先の感覚を楽しんだり、両手を軽く震わせてつられて振動する尻部の脂肪を味わったりと少しずつ行動はエスカレートしていく。

 

「やはり、見立ては間違っていなかったな。それじゃあ、メインデッシュといこうか」

 

軽くなでるとともに、両手で簪のお尻を大きく割り開く。手触りでの感覚だがわかる、この場所に彼女の排泄部分があると。興奮と喜びで笑い出しそうになるが、何とか口をかみしめて耐える。だが、どうしてもわずかに口角が上にあがってしまう。

 

「んっ・・・あっ・・・・・んっ・・・」

 

まずはゆっくりと指を伸ばし、優しく彼女の尻の谷間を撫でる。そうすると生理反応だからかわずかに体が震える。次に少し指先をたてて排泄部分の粘膜と敏感な神経を少し刺激するように撫でる。

 

「あっ・・・・あ・・・・・・あん・・・」

 

わずかな声が発せられ、起きてしまうかと思ったが、それでも簪は目を覚まさず、されるがままの状態だ。意識がなくても体は反応しているためか、簪の口角からはわずかに唾液が垂れており、シーツに黒いシミをつくる。

 

「よし、身体検査といこうか」

 

そして本日のメインデッシュが訪れる。指を簪の尻部の排泄部分に挿しこみ、少しずつ体内に侵入させていく。粘膜と程よい締まりが指に絡めていくと同時に、肉体の生理反応といわんばかりに周囲の筋肉が異物を体外へ押し出そうと動く。

 

「あっ・・・うっ・・・・あん・・・はぁっ・・・」

 

「素晴らしい反応だ。次は・・・・・っ!?」

 

さらなる刺激的な反応を見ようと指を動かそうとした瞬間、部屋のドアから人の気配を感じる。瞬時に指を引き抜き、寝ている簪と距離を取る。そのわずか数秒後、部屋のインターホンが鳴り響く。

 

「ん・・・・・え・・・・?」

 

インターホンの音に目を覚ました簪がベッドから体を起こす。おそらく数秒遅れていたら、先ほどの行為を知られていただろう。

 

「簪、お客のようだ。出るよ」

 

「あ、大丈夫。私が出る・・・・」

 

寝ぼけているのか、少しふらつきながら簪が部屋のドアへ向かう。

 

「はい、誰ですか?・・・あっ」

 

わずかに部屋のドアを開けた瞬間、その隙間から白猫が侵入し、簪の足に体を絡める。

 

「かんちゃーん」

 

「ほ、本音・・・・?」

 

尋ね者は簪の幼馴染である本音とサイカであった。どうやら預かっていた猫を返しに来てくれたようだ。

 

ニャッニャ・・・・

 

「ごめんね、しばらく会えなくて・・・・」

 

再開を喜ぶように足元ではしゃぐサイカを撫でながら本音と楽しそうに会話する。その光景はまさにどこにでもいる少女といった様子だ。

 

「・・・・・ぺろり」

 

そんな様子を眺めながら、彼は自身の指先に付着した粘り気のある透明な体液を舐めとる。

 

「・・・・・っ・・」

 

「かんちゃん?どうかしたの?」

 

「あっ、な、何でもないから、大丈夫」

 

ふと、お尻から感じる違和感と渇きを感じながらも、平常心を保って大切な幼馴染と話す。だが、表情はごまかせてもその体を誤魔化すことができるわけがなく、わずかに顔が赤くなる。だが、そんなことに気が付くこともなく、和やかな会話でこの放課後の時間は過ぎていくのであった。

 

 

 




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