第二次スーパーロボッコ大戦 ガールズ&パンツァー編(仮)   作:ダークボーイ

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第二次スーパーロボッコ大戦 ガールズ&パンツァー編(仮) EP14

「GO!」

 

 マイルズの号令と共に、部下のウィッチ達がシールドを全開にして前進していく。

 

「もっと密集! 狙撃に注意して…」

 

 言葉の途中で狙撃機から放たれた超高速砲弾が直撃、マイルズ隊を大きくひるませる。

 

「た、隊長! 幾ら我々でもこんなのを何発も食らったら!」

「空戦部隊は下手したら一撃で落ちるわ! 私達が活路を開かないと!」

「しかし!」

「他の陸戦部隊も狙撃に阻まれている。何か対策が必要です隊長」

 

 防御力に優れた自分達が道を開こうとするが、マイルズの肩で砲台型MMSフォートブラッグが提言する。

 

「対策と言っても………」

「一つ聞きたい」

 

 そこへ真横にティーガーが停車し、顔を出したまほが問いかけてくる。

 

「そちらのバリアのような物、もっと強固に出来ないのか?」

「シールドの事? 出来ない事はないけれど、このシールドもストライカーユニットも、着用者の魔法力で発動してるわ。シールドに魔法力を注ぎすぎれば、下手したら動けなくなる可能性も…」

「よく分からないが、足ならここに有る」

 

 まほがそう言いながら、自分の乗っているティーガーの装甲を叩く。

 その意味を悟ったマイルズが、笑みを浮かべる。

 

「デサント戦法って奴ね」

「ウィッチがですか!?」

「危険では…」

「出来る事はやってみるわ。けど一両では」

「ティーガーなら、ここにも有ります!」

 

 更にそこへ試作重戦車ストライカーユニット6号「ティーガー」に乗ったシャーロットとフレデリカが到着する。

 

「マイルズ隊、分譲して騎乗! シールドに全魔法力を集中!」

「急いで!」

 

 マイルズとフレデリカの指示でウィッチ達が二両のティーガーへと騎乗していく。

 

「ちょっと重いような………」

「動けない程ではないだろう」

 

 ストライカーユニットの重みに操縦手がボヤくのをまほはキャタピラのきしみ具合などから大丈夫と判断、騎乗したウィッチ達はシールドに魔法力を集中させていく。

 

「そちらはいいか!」

「大丈夫です!」

「それでは、パンツァーフォー!」

 

 まほの号令と共に、二両のティーガーが突撃を開始する。

 JAM陸戦ユニットがそれに気づいたのか砲撃してくるが、移動を捨ててシールドに魔法力に集中させたため、砲撃は軒並み弾かれ、横手に回ろうとした物はウィッチ達に迎撃される。

 

「行けるな」

「今私達って何してるんでしたっけ………」

「さあ………」

 

 砲弾が弾かれる音を聞きながら呟くまほに、同乗者達は微妙な顔をするが、そこに一際大きな音が響く。

 

「食らったか!」

「大丈夫、これなら持ち堪えられる!」

 

 狙撃機からの狙撃と判断したまほが思わずハッチから確認するが、マイルズはシールドを張り続けながら返答してくる。

 

「このまま前進、狙撃機を狙うわ!」

「シャーロット、魔導榴弾装填! 敵陣に穴を開けて!」

「了解です!」

 

 轟音と共に放たれた魔導榴弾が狙撃機を護衛する陸戦ユニットの一角を吹き飛ばし、風穴を開ける。

 

「総員攻撃! あそこに突っ込むわよ!」

「ギヤ比変更! 増速だ!」

「魔導徹甲弾装填! 射線確保と同時に狙撃機に打ち込んで!」

 

 マイルズ、まほ、フレデリカの指示が飛び交い、加速した二両のティーガーが陣形を整えようとする陸戦ユニットにありったけの砲弾を叩き込みながら、狙撃機へと突撃していく。

 

「見えた!」

「シャーロット!」

「はい!」

「こちらも狙え!」

 

 ティーガーの二つの砲塔が狙撃機へと照準しようとした時、完全に予想外の事が起きる。

 狙撃機の砲塔が突然上へと伸び、その下から無数の小さな穴のような物が出現する。

 

「え?」

「! 隊長、後退を!」

「全速後退! 急げ!」

 

 トリガーを引こうとしたシャーロットの手が思わず止まるが、それを見たフォートブラッグとまほが同時に叫ぶ。

 

「下がってシャーロット!」

「は、はい!」

「しがみつけ、来るぞ!」

「防御体勢!」

 

 訳が分からぬまま、ウィッチ達が装甲にしがみつき、二両のティーガーが急ブレーキの後に一気に後退する。

 直後、狙撃機の砲塔下の穴が、文字通り火を吹いた。

 

「こ、これは何!?」

「下がって、もっと!」

「きゃああぁ!」

「堪えろ!」

 

 それが、無数の銃口から放たれる高速弾の嵐だと皆がシールドからの衝撃で気付くが、弾丸の嵐は収まらない。

 

「機関全速!」

「やってます!」

「ひいいぃ!」

 

 まほの指示に悲鳴じみた声で操縦手が返答し、外から聞こえてくる嵐のような着弾音に他の搭乗員達が悲鳴を上げる。

 高速弾の嵐から逃げ延びた二両のティーガーだったが、被害は甚大だった。

 

「みんな無事!?」

「負傷者が複数出てます! けど軽傷!」

「シャーロット!」

「足回りを少しやられました!」

 

 シールドで防ぎきれなかった弾丸で負傷者やストライカーユニットに損害が出る中、マイルズは二両のティーガーに文字通り蜂の巣がごとく残る弾痕に冷や汗が吹き出す。

 

「今のは、一体………」

「メタルストーム、ボックス内に無数の銃弾を装填し、電気着火で高速速射する兵器です! よく無事だった………」

 

 それの正体に気付いていたフォートブラッグが説明する中、ティーガーが双方動きが鈍くなる。

 

「まずい、後方まで一度後退を! 撃てる人は援護砲撃!」

 

 双方足回りを破損し、マイルズが後退を指示。

 だが車内からの返答は無かった。

 

「!?」

 

 

「全員、無事か?」

「な、何とか」

「特殊カーボンがヒビだらけです! これ以上食らったら持ちません!」

「履帯が一部破損してるみたいです! 速度が上がりません!」

「そうか、まあ人的被害はこの程度で済んだか………」

 

 まほの言葉に、車内の全員がまほの方を見る。

 その頭部から滴る鮮血に、全員の顔色が変わる。

 

「に、西住隊長!」

「緊急事態! 西住隊長負傷!」

「救護班の準備を!」

「落ち着け、砕けたカーボンの破片がかすっただけだ。安全圏まで撤退、それと元隊長だ」

 

 車内がパニックになりかけるのをなだめ、まほは出血を少しでも抑えようと手で押さえるが、予想以上に出血量が多い事に顔をしかめる。

 

「通信を」

「は、はい!」

「みほ、エリカ、聞こえたか」

『大丈夫お姉ちゃん!?』

『西住隊長! 今そちらに向かいます!』

「多分命に別状は無い。だが以後の指揮は二人に任せる。私もこのティーガーももう戦えない」

『分かった! 周辺の車両で向かえる人はそちらに向かってください!』

『急げ! 隊長をお守りするのよ!』

「今こちらの救護班が向かってるわ!」

 

 ティーガーの撤退を手助けするべく他の戦車が急行する中、マイルズがハッチを開けて中へと叫ぶ。

 

「救急バッグ出して!」

「えと、どれがどれだっけ!」

「落ち着け、まずは消毒、次に止血剤だ」

 

 車内の皆が慌てる中、一番冷静なまほが治療手順を指示していく。

 

「どうする? 遠近両方のあの火力、そうそう破れる物じゃない………」

 

 今になって痛み始めた傷に顔をしかめながら、まほは何とか狙撃機への対策手段を考えていた。

 

 

『総員に通達! 狙撃機は近接武装にメタルストームを装備! 不用意な接近は危険!』

「メタルストーム?」

「ボックス型の史上最速のマシンガンね。食らったら跡形も残らないでしょう」

 

 フォートブラッグからの通信に響が首を傾げるが、彼女の肩にいたヴァイオリン型MMS紗羅檀が説明してやる。

 

「アレか。前に一度見た事がある。食らったらシンフォギアでも耐えられるかどうか」

「どうすんだよ!? 雑魚減らしてから仕留める算段だったはずじゃ!」

 

 翼がそれがどんな物だったか思い出す中、クリスが思わず声を上げる。

 

「翼!」

「こっちは片付いたのデス!」

「あとは本隊だけ」

 

 分散していたマリア達と合流したシンフォギアチームだったが、遠くに見える狙撃機の砲身がこちらに向いたのに全員がほぼ同時に気付く。

 

「隠れろ!」

 

 翼の号令と共に装者達は一斉にそばの木立に飛び込もうとするが、その上部を吹き飛ばしながら砲弾が飛んでいく。

 

「わあっ!」

「これ隠れる意味無くないか!?」

「どうやらそのようね………」

 

 響が頭上をかすめていった砲弾に思わず悲鳴を上げ、クリスとマリアが地面に伏せたままボヤく。

 

「また来るわよ」

「どうすればいいデスか!?」

「同じ手を使う!」『天の逆鱗!』

 

 紗羅檀の指摘に皆が慌てる中、翼が大剣を次々呼び出し、即席の防御壁にする。

 だが大剣の向こうから響く炸裂音に、翼の表情も険しくなる。

 

「連続で食らうと、これも持たない! 何か手を!」

「遠ければ狙撃、近づけば蜂の巣、どうしろってんだ!?」

「S2CAで何とか!」

「発動までを狙われるし、周辺を巻き込むわ!」

「じゃあイグナイトモードデス!」

「近寄れないって点じゃ一緒」

「ジリ貧ね」

 

 その場から動けなくなったシンフォギアチームが打開方法を思案するが、いい手は思いつかない。

 そんな状態で、とうとう限界に達した大剣は半ばから砕ける。

 

「どうにか少しずつでも前進するしかない! 私が壁を作り続ける!」

「はい!」

「体育会系ね~」

 

 翼の無謀とも言える作戦に響が即答し、紗羅檀が呆れる。

 

「ちょっと待って!」

 

 そこに三両の戦車が到着し、ハッチから愛里寿、カチューシャ、ダージリンが顔を見せる。

 

「あの大きな剣、回数制限は!?」

「私が唄える限りは無い!」

「意味がよくわからないけど、あれをバリケード代わりにしながら突撃するわ! あんた達の攻撃力なら、他の奴のは弾けるでしょう!?」

「その代わり私達が足になりましょう」

 

 三人の提案に、シンフォギアチームは頷くと即座に分譲する。

 

「二人一組で乗れ! 一人は攻撃、一人は防御に専念!」

「私は翼と、響はクリスと、切歌は調と」

 

 翼とマリアが手早くチーム分けし、T―34/85戦車へと率先して飛び乗る。

 

「私が防壁を作る。間を抜けられるか?」

「お安い御用よ、じゃんじゃんやって!」

「………こんな小さい子が試合とは言え戦車乗っている世界なんて」

「これでも18よ!」

「え?」

 

 翼の提案に力強く答えるカチューシャだったが、マリアの呟きに過敏に反応するが、都合真下からマリア(の胸)を見上げ、頬を引きつらせた。

 

「大物準備する! 防御は任せた!」

「任せてクリスちゃん!」

「飛ばすけど大丈夫?」

 

 A41センチュリオンに飛び乗ったクリスと響が構える中、愛里寿が問いかけてくる。

 

「大丈夫! ガンガン飛ばして!」

「なんだ、小学生まで乗ってるのか?」

「小…」

「隊長はこれでも13才です!」

「飛び級で大学選抜チームを率いる天才よ!」

「見た目で判断しないで!」

 

 響が力強く答えるが、クリスが思わずこぼした言葉に車内から猛抗議が上がる。

 

「みんな、もういいから………」

 

 愛里寿が車上の二人、特にクリス(の胸)を真下から見上げ、自分のささやかな胸に思わず手を当てながら車内へと戻っていった。

 

「準備はよろしくて? デサントとはいささかエレガントさに欠けますが、この状況では仕方ありませんわ」

 

 この状況と自分で言いつつも、ティーカップから紅茶をすすりながらダージリンが確認をすると、車内へと戻る。

 

「変わった人達ばかり乗ってるのデス」

「切ちゃん、多分向こうも同じ事思ってる」

 

 切歌の呟きに調が思わず突っ込むが、走り出した車上で二人はアームドギアを構える。

 

「私がオフェンス、切ちゃんがディフェンスで」

「任せるデス!」

 

 大剣の隙間を縫って疾走する戦車の上で、装者達は飛び交う砲弾を弾き、反撃しながら突撃を開始した。

 

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