ーー奉仕部部室
「比企谷君」
「ヒッキー」
俺は………
「はぁ。わかったよ。試合に出てやるよ」
ここまで言われてはこちらが折れるしかなかろうよ…
まさか俺がまた戻ることになるとはな…
「比企谷君!」
「ヒッキー!」
「言っておくが俺は本当に立ってるだけだからな。大岡。俺をどこのポジションに置くかは知らんがお前らがカバーしろよ」
「まじか!ありがとうヒキタニ君!いや比企谷!まかせろ。ちゃんと俺らがカバーするからな」
「はいはい」
「じゃあ俺はこのこと他の部員に話してくる!本当ありがとう比企谷!日曜日10時にグラウンドに来てくれて。ユニフォームとか道具類は貸し出すから安心してくれよ!じゃあまた!」
と大岡は笑顔で奉仕部から出ていった。
めちゃくちゃうれしそうだったな…。まぁあんだけ喜ばれると悪い気はしないことはないが…。
「ねぇヒッキー」
由比ヶ浜が申し訳なさそうに声をかけてきた。
「私達からお願いしといてあれなんだけど本当に良かったの?ヒッキーなんか嫌そうだったし…」
…ホント気を使うやつだな。まぁそれが由比ヶ浜もいいところなんだが。
「良くはない。…だけどお前らに頼まれたからな。しょうがないがやってやるよ」
「そっか。ごめんねヒッキー」
「私も断らせない雰囲気を作ってしまったわ。ごめんなさい比企谷君」
「別にいいよ。俺も雰囲気悪くしちまって悪かったな。もうちょっと対応の仕方があったと思うわ」
「それじゃあお互い様ってことで!これでこの件は終わりにしよ!」
ホント気持ちの切り替えが早いやつだな。
さて一体日曜日はどうなるんだろうな…。
ーー日曜日朝 比企谷家
「お兄ちゃん」
玄関で靴を履いてるとかで小町に声をかけられた。
「なんだ小町。今日はお兄ちゃん忙しいからかまってやれんぞ」
「いやかまってほしいわけじゃなくて、いつもお兄ちゃん日曜日はお昼まで寝てるのに今日はどこか行くの?」
「ああ。ちょっと奉仕部で依頼が持ち込まれてな。学校に行かなきゃならん。休みなのに休めないとはやっぱ社会ってくそだわ」
「はぁ。またくだらないこと言って…。何時ぐらいに家に帰ってくるの?」
「あーそうだな。たぶん何時になるかわからんが夕方には帰ってこれると思うわ」
「りょーかい。じゃあご飯作って待ってるね〜」
「ああ。じゃあ行ってくるわ」
「うん。いってらっしゃい!外暑いから熱中症に気をつけてね!」
「おう」
ガチャ
…確かに今日は暑いな。確か今日は真夏日ばりに暑くなるんだっけか…。
ちっ。なんだかあの日を思い出しちまうぜ。
そんなことを考えながら愛用してる自転車に乗り、総武高にむかうのだった。
ーー総武高 グラウンド
総武高に着くと自転車を駐輪場に止めた。その時後ろから声をかけられる。
「比企谷先輩」
……なんでここにこいつがいるんだよ。中学の時良く聞いた声だ。忘れるわけがない。頭の中がぐるぐる回って思考が働かない。後ろを振り向くとそいつはいた。
「お久しぶりです比企谷先輩」
「なんでお前がここにいるんだ。瀬谷」
中学時代の後輩。瀬谷康二郎に再開してしまった。
はたして今日を無事乗り越えることができるのだろうか…。