ライブ開始前、スタッフの方から今日のスケジュールを受け取ると1つ、いや、1人と言うべきか、気になるものがあった。
「湊....正人?いや、でも、そんなはずは....」
これは、確かめなければならない、本当に正人なら色々聞き出さないと。
「ごめんなさい、少し出るわ、それとリサも一緒にきて」
「私も?」
「ええ、とても大事な事だから」
「わかった」
そう言って私はリサと一緒にステージの観客席へと足を進めた。
「ねぇ、友希那?なんで客席に来たの?」
「これを見て」
「?これってスケジュール表だよね?なになに....」
リサはまじまじとスケジュール表を見ていると、急に目を見開き、声をあげた。
「ねぇ!なんで正人の名前があるの!?」
「私にもわからないわ、でも、本人かどうかはわからない。だから、私はここに来たのよ」
私がそう言った瞬間、突如として、観客が声を上げた。
私とリサはそれを聞いた瞬間、すぐにステージを確認する。
そして、彼はそこにいた。
私の弟である、湊正人。
グレーのギターを背負い、1人でステージに立っている。
「こんにちは、湊正人です。早速ですが1曲、聞いてください、"モノクロームオーバードライブ"」
正人がそう言った瞬間、演奏が始まる。
しかも、正人のギターはあまりにも完璧すきる。
一体どこであんなに練習を来ていたの....?
「え?ちょっと、正人、あんなギターテクニックどこで!?」
「私にもわからないわ。しかも、歌も上手い。ズレがまったくないし、完璧だわ」
....これは、本格的に正人を問い詰めないとね....
そう思いながら私は正人の演奏を見届けた。
「....ねぇ、姉さん、なんで俺は手錠かけられてるのかな?」
「逃げられたら困るから」
「逃げないけどなぁ」
さて、俺は今、湊家のリビングの椅子に拘束されている。
なんでと聞かれたらまあ、ライブの事ですねはい。
「それで、いつからやっていたの?しかも私に内緒で」
「教えないって言ったら?」
まあ、どうせ無理矢理言わされるんだろうけど....
「教えなかったら....そうね」
姉さんはそう言うと俺に近ずき、俺の耳元で
「明日は1日女装で過ごして貰おうかしら」
と言った。
俺は顔を近ずけられたこともあり、思わず顔を赤くしてしまった。
「ふふっ、顔赤くしちゃって、可愛いわね」
「可愛くない、俺は男なんだけど....まあいいや、それされるくらいなら教えるほうがいいよね」
そして俺は姉さんに洗いざらいこのことを聞かされたのでした。
「....なるほどね、それでソロ活動をしていたと」
「はぁ、それで、他に聞きたいことは?」
「ないわ....あなたはどうなの?リサ」
「....へ?」
姉さんの視線の先を見てみると、確かに、リサがこちらをニヤニヤしながら見ていた。
というかなんでいるし....
「あ?バレてたの?」
「まったく、どうやって入ったの?」
「え?普通に玄関から入ったよ?」
「鍵を閉めるの忘れてたわ....」
「流石姉さんそういう所はまったくブレない」
「褒めてるのかしらそれ」
姉さんはそう言って顔に手をやり、軽くため息をつく。
「ちなみにリサ?いつからそこにいたの?」
「え?最初からだよ?」
最初から、なるほど最初から聞いてたと....ん?なんだろう、ものすごく嫌な予感が....
「ねぇ、リサ?もしかして」
「いやー、友希那もやるようになったねーまさか正人に耳元で囁くなんて(·∀·)ニヤニヤ」
「やっぱり見られてたよ!」
「いいじゃない別に見られても姉弟なんだし」
「そういう問題じゃないと思うけどな....」
あー、やばい、めっちゃ恥ずかしい、あれが姉じゃなかったら惚れてるってもう....
「それで、リサは何か用があるの?」
「あ、そうそう、ちょっと正人借りていい?」
「って言ってるけど正人、大丈夫?」
「いいよ、気分転換したいし」
そう言って俺はリサに連れられ、外に向かって行った。
……To be continued
ということで今回もいかがだったでしょうか?
次回は多分また遅くなると思います。
それではまた次回お会いしましょう