君への想いを無線に乗せて   作:RINTO

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待っていた人がいるかわかりませんがおまたせしました。
第2話になります。
完全に余談ですが投稿してる日がなんの日かは言うまでも無いですがバンドリの5thの日です。
現地には行けませんがLVで楽しんできます‼︎
それでは改めて2話をどうぞ!


それぞれの想い

「その反応を見るにずっとRoseliaのことが気になってたみたいだな」

「そ、そうだよ。悪いかよ……」

 

 翔太の言ってることは正直図星だった。確かにRoseliaのことを知ったのは翔太が教えてくれたからということはある。だが、昔からの幼馴染のリサと友希那がバンドを組んで頑張っていることを聞いたときは嬉しかったに決まってる。

リサ達がバンド活動をしていることが俺に知られていることを気付いているのかは分からない。会ったときにバンドの話題を出されたこともなければこちらか聞いたこともない。そこのところは、お互いさまといったところなのだろうか。

 もちろん、俺がやっていることに関してはばれていないと信じたい限りなのだが……

 

「このチケット二枚あるんだけど一緒に行くか?」

「えっ、いいのか?」

「もともと、お前を連れていく予定でモカからチケットを譲ってもらったんだよ」

 

 話を聞けば、もともとそのライブには行く予定だったらしく周りのお客が女性客が多く気まずいとの理由で俺を連れていくつもりだったらしい。リサや友希那達がどれだけ頑張っているかを見て欲しかったのもあるらしいが。

 もともとはチケットを取り損ねてしまったらしいのだが、出演者の青葉に頼んでチケットを押さえてもらったらしい。そんなつてを使ってチケットを入手した翔太もそうだが、ものでチケットを譲ってしまう青葉もどうなのだろうか……

 ほかに知り合いとかいなかったのだろうか。

 

「何はともあれチケットは苦労して手に入れたんだ。ドタキャンすんなよ?」

「分かってるよ。てか、何でチケットの代わりが大量のパンなんだよ。もっと、ケーキとか女子が喜びそうなものの発想とかなかったのかよ……」

「いや、あれがモカの指定だからさ。メンバーに一つずつとは別にもう十個のパンをな。それ全部一人で食べちゃうからあいつ、ヤバイいんだよな……」

「マジかよ…… 男の俺たちより食ってるじゃねぇかよ……」

 

 後日、買い物の帰りに青葉につかまり山吹ベーカリーで大量のパンを買わされるとは思いもしていなかった。

 

 

 

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 リサside

 

 私には友希那と同じくらい大事な幼馴染がもう一人いる。そう、晴人のことだ。友希那とは家が隣同士で晴人とは道路をはさんだ迎えに家がある。

小学校の頃は学校の放課後にはいつも三人で遊んでいたっけ。それも今は昔の話で最近では三人で遊んだのは中学の1年生の頃くらいだと思う。友希那ともそうだけど、晴人も喧嘩したとか仲が悪くなったとかじゃないんだ。

 

それぞれ、高校は同じだけど部活も違うし晴人とはクラスも違うから話す機会もずいぶん減っちゃった。

 朝、昇降口とかで会えば挨拶もするし世間話だってするけど晴人はどこか昔と違ってよそよそしいんだよねぇ。せっかく、友希那も昔とまではいかなくても笑うようになったしRoseliaのみんなともいろいろあったけど今は仲良くやれている。

 

 だからこそ、晴人のことが気になってしまってるんだと思う。昔みたいに、また三人で。ううん、紗夜やあこに燐子、それに翔太とみんなで遊んでみたいなって思ったりしてみたり。友希那と私はバンドを本気で頑張ってるんだってところを見てもらいたい。

ライブに来てRoseliaの音楽を聴いて私たちの今を見て欲しい。なんて、思ってみたりね。そもそも、私がベースを弾いてること自体知らなそうだよねぇ、晴人のことだし。

 

「…サ、リサ?」

「へっ⁉︎あっ友希那かぁ〜 もう、びっくりさせないでよ〜」

「私は次の授業が移動教室だから一緒に行こうと声をかけただけよ。いつもはリサがそうしてくれるのだけれど声をかけられなかったから……」

「ああ、うん。ごめんね友希那。ちょっと考え事してたかも! それにしても、あの友希那から声かけてくれるなんて嬉しいなぁ〜」

「もう、からわないで……教室には私たちしかいないし急ぎましょう」

「オッケー‼︎」

 

 友希那が今みたいに声をかけてくれるなんて本当にうれしいな!昔までとは言わないけど私をからかったりしてくるし、Roseliaのみんなと出会って明るくなってホントにお姉さんうれしいなぁ~あんまりからかうのと猫好きなことを出すと不機嫌になるのは今も昔も変わらいけどね。

 

 友希那をあんまり待たせても悪いし教科書を持ってささっと移動しますかねぇー

 

「リサ?次の授業は数学ではなくて化学よ。教科書が違うようだけれど……」

「えっ!あははっ…… ワタシとしたことが間違えちゃったよ!」

 

 慌てて教科書を持ち替えていたら時間ギリギリになっちゃった。教室まで友希那を走らせちゃったし悪いことしちゃったなぁ…… 昔から運動はそんなに得意じゃない様子だったし今も後ろで肩で息してるし。ごめんね、友希那。

 

 

 

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 そんなこともあったけど長い一日も終わってやっと放課後だよー 今日はRoseliaでの練習の日だし気合を入れて頑張っちゃうぞ~

 いつもと同じように練習場所であるCiRCLEに友希那と歩いているんだけどなんか友希那の様子が変なんだよねぇ。さっきから考え事してるのか唸ってるし。こんなに友希那が悩んでるってことは新曲か何か考えてるのかなぁ。それとも大好きな猫のことだったりして。ちょっと私も気になるし問いただしますかね!Roseliaのことなら相談に乗りたいしね。

 

「「ねぇ、友希那!(リサ!)」」

「「えっ⁉」」

 

 あちゃ~ こんなこともあるもんなんだねぇ。

 

「友希那からお先にどうぞ!」

「そ、そう。なら聞きたいのだけど、リサは今日一日中何を考え事していたの?リサらしくないミスばかりだったしこの後の練習が心配になって……」

 

 そこまで、友希那に心配かけちゃってたかぁー 尻すぼみに声が小さくなってたけどそんなに恥ずかしがらなくてもいいのになぁ。バンドを理由にしてはいるけどやっぱり親友に心配してもらえる私って幸せ者だなぁって改めて実感できたよ。日菜じゃないけど私的にもルンッてきたよ。

 

「ごめんね、心配させちゃって。そんなに深刻な話じゃないから安心してよ。実はさぁー」

 

 それからCiRCLEにつくまで友希那に今日考えていた晴人のことを話していった。私にとっては友希那と同じくらい大切な親友だし、少なくとも友希那にとってもそれなりに大事な友人の一人だと思うんだよね。

 

「それなら、今度戸山さんや美竹さんたちとやるガールズバンドパーティ!に呼んだらどう?」

「えっ!それはいきなりすぎない?私たちがバンドしてるのだって知らないかもだし、そもそも興味なかったら晴人に悪いよ……放課後はいっつも忙しそうだしさ」

「あなたがそんなに弱気でどうするのよ」

「それは……」

「興味がないのなら私たちの演奏で、Roseliaの音楽で晴人を振り向かせればいい。そうでしょ?」

 

 いつにもなく真剣な友希那の顔を見て私自身ハッとさせられちゃったなぁ。よくよく考えたら、これまで話す機会はいくらでもあったのに晴人にバンドのことRoseliaのことを話さなかったのは怖かったからかもしれないなぁ。

 晴人に興味を持ってもらえなかったら……バカにされてしまったら…… 晴人はそんなことをいうような人じゃないって頭では分かっているんだけどあと一歩が踏み出せていなかったんだよねぇー でも、友希那の一声で気づかされちゃったかな。私だってブランクを帳消しにするくらいRoseliaのベースとして頑張ってきたんだもん。今更、幼馴染に対してビビっててどうすんだって話だよね。友希那とRoseliaのみんなで一緒に頂点目指すんだもん。こんな小さなことで悩んでてもしょうがないよね。

 

「友希那に言われて気づかされちゃったな!もっと自分たちの音楽に自信を持たなきゃね」

「まったく、リサったら。私たちはRoseliaなんだからちゃんとしてもらわないと困るわ!」

 

 口ではそう言ってるけど、友希那の顔は笑ってたんだ。Roseliaを組んだばかりの頃はこんな風にはいかなかったけどRoseliaのみんなが私を、友希那を少しずつでいい方に変えたんだろうなぁ。だったら、Roseliaの音楽で最近は関係の薄くなってしまった晴人に幼馴染の二人は今こんなに頑張ってるんだってのを見せつけてあげないとね。見ててよ晴人!

 

「それでチケットはどうしよっか」

「えっ…… そこまで考えてなかったわ」

 

 あはは、こうゆうところは三人で遊んでた時から変わってないなぁ。昔から音楽以外のことは抜けてるところあるしねぇ~ まぁ、そんな友希那も見てて可愛いし、面白いから好きなんだけどね。

 

「困ったわね。必要ないともって関係者用のチケットは他のバンドに譲ってしまったし……」

「え、本当に⁉ 全く友希那ったら…… それならワタシに任せて!ちょっと考えがあるから」

「そう、悪いわね……」

「いいって、いいって。それよりも早く練習行こっ‼遅れちゃうよ」

 

 さて、こうゆうときこそ私の顔の広さを生かさないとね!

 

 そして、次の日の昼休み、私は同じバンド仲間でありバイト仲間、同じ後輩の

 

 

 

「そうゆうことならいいですよ~なんたってリサ先輩の頼みなんですから~」

「そう言ってくれるとたすかるよ~今度、お礼するからよろしくね!」

「あいあいさ~」

 

 これで、モカにチケットを用意してもらえることになったし、後はどうやって晴人に渡すかだけど。直接、晴人にライブに来てってチケットを渡すのもなんか違う気がするんだよね。どうしたものかと考えながら廊下を歩いてたら翔太が歩いてるのを見つけた。そうだと、思い立って晴人と仲のいい晴人を頼ることにさせてもおっと!

 

「おーい、翔太‼」

「おう、リサじゃんか。俺になんかようか?」

「それがさぁ……」

 

 藁をもすがる思いでこれまでのことを翔太に話した。

 

「マジかーもし俺のチケットももらえるなら、翔太を連れていくぜ!もともと行きたかったんだけどあいにくチケット取れてなくってさ」

「本当に!じゃあ、モカにそのことも伝えておくね」

「おうよ。まぁ、チケットと代償にモカに何をせびられるかが問題だけどな」

「それはねぇ~」

「「パンだな(だね)!」」

 

 モカに対する認識が翔太と一致していたなんてびっくりして思わず笑っちゃったよ。翔太も笑ってたしそうゆうことなんだろうけど、モカにといえばやっぱりパンだよねぇ~

 

「まぁ、なんにせよだ。チケットは手に入るんだ。責任もって晴人を連れていくよ」

「オッケー!それじゃ、よろしくね~」

 

 チケットに関しては翔太とモカに感謝だね。これで後はライブで頑張るだけ!

 

 リサ side out

 

 

 

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 晴人 side

 

 

 

 とりあえず、今日はいろんなことがあって疲れた。配信するのは飯を食べて落ち着いてからにしようと決めた。

 

「それにしても、あの二人がライブか~」

 

 小さい頃から友希那の親父さんの影響もあって音楽に触れる機会が多かった俺たちだったが、高校生になってバンドという打ち込めるものを見つけて頑張っている二人のことを考えると自分のことのように嬉しかった。

 場所やものは違っても今は俺もこれだと思えるもの『ゲーム実況』に出会って自分なりに努力してこれまで続けてきたのだ。今の世の中ゲームをすること自体があまりいい目で見られるものではない。ときにニュースを見ればアニメやゲームが犯罪を助長させるといった意見も出ていたりする。そんなものはその個人の物であってゲームやアニメのせいではないと思うのだが世間の見方はそうらしい。

 

 実際問題、このストリーマー一本で生計を立てている人もいないわけではない。ただ、甘いものではないし人気が直接収入につながるのだからシビアであるのは間違いない。最近ではとある動画投稿サイトでの広告収入だけで生計を立てる人が日本でも出てきたらしい。俺も、配信メインではあるが動画を編集することもあるので分かるのだが彼らは本当にすごいと思う。

 動画の編集はとてつもない時間と労力、手間がかかるものだ。それを知ってから他の配信者や動画投稿者には尊敬の念しかない。

 

 話がそれてしまった気もするが俺が基本的ににやっていることといえば好きなゲームをプレイしながらその映像を視聴者が見れるようにサイトに共有する、そんなところだ。最近では人気のP○BGやF○rtniteのバトルロワイアルゲームや特殊部隊になりきって爆弾を解除するゲームなどをメインに配信をしているのだ。

 

 最初は視聴者もほとんどいない状況だった自分も配信を始めてもうすぐ二年近くなるがありがたいことに固定のリスナーさんがいたり投げ銭がいただけたりとお小遣いレベルではあるが収入も挙げられているのだ。これには、翔太や一緒に遊んでくれるゲーム仲間や配信者仲間の人の協力があってのことなので感謝しかないのだが。

 今度、お金が振り込まれたら翔太に何か奢ってやっても罰は当たらないだろう。ライブのこともあるしな。

 そう息巻いていつものようにPCの電源を入れ椅子に座りヘッドホンを耳に当てる。これで準備は整った。

 

「さて、リサ達も頑張ってんだ。俺も配信がんばるぞい‼」

                                                                                                                                                                                                                             




ここまでお読みいただきありがとうございます
LV楽しかったです(まだ始まってない…)
良かったら感想やアドバイス、コメントを頂けると嬉しいです
評価の方も待ってます。
のんびり更新で行くので気長にお待ちください
それではまた次回お会いいたしましょう
バイバイ!

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