Paradox-魔王姫を守護するは召喚されし剣士- 作:Surf
雪月花でございます!
今回は少し書き方を変えてみました、読み易ければこのまま続けて行きます!
黒桜の小言を受け流しながらセレナと森の中を歩き回る
俺が倒れていた場所を中心に広く歩き回る、声を出しながら捜す事はできない
近くに帝国軍が居ると言うのもあるが、帝国が放った機兵の気配もする為だ
が、そうなるとお互いに見つけるのは難しい
そもそも、ルイン達が先にフォルンに向かっている可能性も無いとは言えないからだ
「やはり簡単に合流はできないか…」
「神秘の森は深い上に迷う様に出来ています。エルフが居ても迷路の様な構造なので」
ふぅ、と息を漏らせば腰から重みが消え黒桜が背中に覆い被さるように現れる
「ふむ、妾を頼る事は思いつかぬのか?」
「…ルイン達の場所がわかるのか?」
突然出て来た黒桜に顔を向けながら問い掛けるとさも当たり前の様に頷く黒桜
その反応にセレナと顔を合わせて驚く、と言うより
「普通に出て来る様になったんだな」
「セレナは妾の事を既に知っておるしのう?今更じゃろう?」
「落ちていた刀だったとは思わなかったがな。流石に私も驚いた」
済まなさそうに黒桜を見ながら苦笑いするセレナに構わぬよ、と気にする様子も無く笑う黒桜
「随分仲良くなったんだな」
「何じゃ?主は妬いておるのか?」
「な訳ないだろう、お前の理解者が増えて嬉しいだけだ」
ふむ。と言って顔を背ける黒桜、何故顔を背ける?
「まぁ、いい。案内を頼んでもいいか?」
「断る意味もないしのう、あっちの方角じゃよ」
すっと右を指差す黒桜に従い、セレナと歩き始める
因みに敬語は要らないとセレナに話したところ普段の口調になっている
「魔王軍は…以前に壊滅したと聞いたんだが…」
「恐らくだが俺が加わる前の話じゃないか…?」
ルインに召喚される前の事はあまり聞いた事が無い、ルインの話では今の城を立てる前は戦争で敗走し逃げ続けそれでも、戦い続けた結果奴が乗り込んで来た
「と、具合だ。これ以上の事は分からないが」
「成る程…創造魔術を使う奴の名は恐らくステルベン…前にもフォルンを襲いに来た帝国軍の人間だ」
「知ってるのか?」
「ああ、その時は創造魔術を完成させていなかったが…」
沈痛な面持ちで無言になるセレナ、前にも…と言う事は今回も…か
「話の途中済まぬが、前方に見えて来たぞ?」
…
…
ルイン達と無事に再会を果たし、フォルカが大喜びしアナンがそれを窘め。キラーメイルがシオンを幽霊扱いしたり、そんなキラーメイルを殴り飛ばしながら安心した様子で微笑むニルヴァが居たり、
…ルインに泣かれながら殴られるのが一番堪えたが、主に心が
「ふぅ…落ち着いたわ…」
「泣き過ぎだ…」
「…」
「申し訳ありません、我が王は感情が非常に豊かでして」
「いえ、驚きましたが…気にしてませんよ」
リスの様に頬を膨らませたルインが無言で腹パンしてくる、痛くないが可愛いな、これ
思わず押して空気を抜きたくなる頬を眺めながら苦笑いしておく
「はぁ…心配させるだけさせて…全く…もう」
「お前が無事でよかった、繋がりを薄くしたのは反動がお前に掛からない様にしたかったんだが…」
「そのおかげですごぉーーーーっく、不安だったけどね?」
「…すまない」
真剣な声で言われ、大人しく頭を下げる。今のルインは恐い、何よりも目尻溜まっているそれが再び流れた時のアナンとニルヴァが恐い
「まぁ…いいけど、ね。次は止めてよ…?」
「…善処する」
「…ん」
「おーい、いい加減フォルンに向かうぞー!」
キラーメイルが横からぬっと生えながら声を上げる、その現象に声を上げながら飛び退くルイン
「あ、可愛い」
「ふんっ!」
無言のパンチがキラーメイルに刺さる、ルインの拳がキラーメイルの鎧を貫通した、だと…!?
「ぐ、ほぉ…」
どさりと音を立てて崩れるキラーメイル、運ぶのは嫌なのでそっとしておくと後ろでフォルカが回収しているのが確認できた
「ふぅ…魔法は使えなくても魔力を込めて殴れば十分な威力ね…♪」
「…あまり使うと拳を痛めるぞ?」
「大丈夫よ?ちゃんとニルヴァに教えてもらったし…痛くないのよ、これ」
可愛らしく小首を傾げるルインだが感触確かめるように拳を開いた閉じたり、…今度から気を付けよう
そう心に誓ってアナンとセレナの案内で歩き出す
「大分近くまで来ていたんだな…」
「案内があればそこまで遠く無いのよ?ただ…今回は色々あったから…」
「ステルベルか…恐らくまた戦う事になるだろう」
「えぇ…」
アナンが下唇を噛みしめながら少し俯く、その様子を見ていたフォルカが近寄って来て
「不安になるのも分かるけど、勝てない訳じゃない。奴の弱点が少しわかったんだ」
「「弱点?」」
アナンと同時に聞き返しながら首を傾げる
あの障壁に弱点があるのだろうか?
「ああ、ニルヴァさんの攻撃が通じたのが不思議に思ってさ…少し聞いてみたんだ。ニルヴァさんの特有魔法は貫通ピアシングらしんだけど、その他に魔力の流れを可視化出来るんだってさ。それで…攻撃した瞬間、その個所に魔力が集まる代わりに他が薄くなるのが見えたみたいでさ…もしかしたら複数個所に一斉攻撃、または全身を攻撃出来て威力が高い奴なら貫通できるかもしれない…って、さ」
「成る程…だが、今回は魔法を使えるラリサが居ない…」
「ああ…俺の重力操作も圧し潰しだけだ…」
確かに弱点になる可能性はある、だが…その弱点を突ける方法が無い、か
だが、セレナは一人で奴と戦うと言った…彼女は既にこの事に気が付いているのだろうか?
「…奴は、ステルベルはセレナに任せる、俺達は出来る限りフォルンを破壊する機兵を抑えよう」
「ああ、わかった…シオン、セレナさんは…強いのか…?」
「分からない、だが、彼女が奴と言うのなら任せる。だが、まずくなったら割って入るつもりだ」
そうか、そうだよな…と頷くフォルカ、何か覚悟を決めるようなそんな感じがした
「お前も無茶をするなよ?」
「わかってるって、てか、いきなり行方不明になったシオンには言われたくないぞ?」
「そこを突かれるとかなり痛いな」
痛恨の一撃で何も言えずに目を瞑る、確かに心配を掛け過ぎた、うん
「ははっ!そんなに落ち込むなって!俺も同じ事をしてたと思うし…さ」
「真似はするなよ?」
「二度としないなら?」
はぁっと溜め息を吐きながら頭を抑える。いつからこんなに口が回る様に…
…キラーメイルを捌く上で身に着けたのか?
「みんなー!フォルンに着いたわよ!」
アナンの声を合図に話を切り上げ、前方を向く
天を覆うは巨大な枝と葉、その下、根本では村が出来ており段々と家並みが出来ている
「成る程…良い場所だな」
「ふふ…さ、行きましょ?」
アナンとセレナを先頭に里に足を踏み入れる
他族との交流か、今まで考えた事も無かったな…
いかがでしたでしょうか?
これからもよろしくお願いします!