ゲーマーな俺と現実[リアル]ダンジョン   作:真田エギ

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第22話

夢を見ていた。俺の小さいころの話。

俺がまだ小さいころの時、両親は同じゲーム会社で働いていた。

帰りがいつも遅かったが、その時俺は気にしなかった。毎日一生懸命働いている両親がとてもかっこよく見えたからだ。

そして久しぶりの休日に家族で出かけることになった。

当日の様子が映し出された。

「たのしみだね?どうぶつえん!」はしゃいだ様子で問いかける俺

「そうね~たのしみね、パパ?」ニコニコ笑いながら話す母親

「そうだね、でも司?まずはシートベルトを締めなさい」やさしく注意してくれる父親

「は~い」俺はすぐさまシートベルトを締めようとした、次の瞬間衝撃が襲った。

自分だけシートベルトを締めてなく、外に放り出された。

「うぅ・・・」アスファルトに叩きつけられ思わずうめき声をあげた。

倒れながらも必死に二人が乗っている車の方を向く。

「え?」

正面衝突したようでさっきまで乗っていた車はバンパーから後部座席の前までペシャンコになっていた。

話していた父親や母親は、無残な姿になっていて見る影も無かった。

「うああああぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ・・・・」

ようやく目が覚めて時間を確認する。いつもの起床時間より少し遅かった。

汗を拭い、制服に着替えて部屋を出る。

少し歩くと食堂に着いた。俺は肉そばを頼んだ。ちなみにこのそばに入っている肉はあのグリーンボアの肉だ。

席を探していると拓海たちとちょうど目が合いそこの席に座る。

「今日は珍しく寝坊か?」拓海が軽い調子で尋ねてくる。

「まぁ・・・な・・・」俺が曖昧に返しながら肉をかじる。毒はしっかり抜いてあるので普通に美味い。

「今日は職業の館に行くんですよね?」ユランが美香に確認する。

「ええ、どんな職業があるのか行ってみないとね」

「・・・・・・・・」黙々とそばを啜る俺。

「おい司?今日ちょっと暗くないか?」さすがに拓海が異変に気づいた。

「わり・・・・少し一人にしてくれ」食べ終わると俺はすぐに席を立って食器を返しに行く。

「あ!、おい!」拓海が俺に呼びかけていたが俺はそれに答える元気は無かった。

俺は食器を返すとすぐに屋上に行った。

ここの屋上は床が芝生になっていてとても心地が良い。

俺は芝生に寝転がり少しの間ボーっとしていた。家族のことを忘れるために。

 

 

 

「よし!気分転換完了!」俺は元気よく立ち上がる。

すぐに生徒会室に行きあの3人と合流した。

最初はどうしたのかと尋ねられたがテキトーに言い訳したらすぐに納得してくれた。

そのまま玄関まで行き職業の館に歩いていった。

 

 

 

「ここが目的地か?」拓海が美香に尋ねた。

「ええ、でもここは何というか・・・」美香が言葉を濁している。

「占いの館の方がしっくり来る気がする」俺はそうつぶやく。

「確かにそうですね」ユランも賛同する。

職業の館の外見は紫色の大きなテントのような形だった。

「とりあえず、入ってみるか」俺の言葉に皆が頷く。

館の中は暗く、本当に占いの館に変更した方がいいのではないかと考えるくらいだ。少し歩くとすぐに一番奥に着いた。

そこには黒いローブを着て杖を突いている老婆が居た。

「おぬし達が職を占ってほしいのか?」老婆はゆっくりとした口調で話しかけてきた。

「その前にそもそもここはどういう所なんだ?」俺はNPCの老婆に尋ね返した。

「ここは可能性を探る場所じゃ」

「可能性?」拓海が疑問を浮かべている。

「実際に見た方が早いじゃろう」そういって老婆は杖で軽く地面を叩いた。

その瞬間紫のテーブルクロスで覆われたテーブルと黒い革の椅子が出てきた。

「ほれ、そこの娘、早く座らんかい」老婆はユランに話しかけているようだ。

「わ、分かりました」ユランは少し戸惑いながらも椅子に座る。

老婆はまたさっきのように羊皮紙を一瞬で出し、一枚をユランの前に置いた。

「汝の可能性よ、今ここに現れん」老婆はそういって羊皮紙に魔力をこめた。

すると羊皮紙に赤い字で書かれているものと青い字で書かれているもの緑の字で書かれているものが浮き出てきた。

「まずは赤い字で書かれているもの、これは前衛で戦っているものの職業じゃな。青は後衛、緑は特殊じゃな」老婆は簡単に説明してくれた。

「この輝いているのは何ですか?」ユランが指差した騎士という職業だけ光っている。

「それはおぬしに一番合っていると思われる職業じゃよ」老婆の言葉に俺はあの学園のクラス分けとつながっている事に気づいた。

「では私はこれにします」騎士の職業にしようと決めた次の瞬間。ユランは全身が淡い光に包まれた。だがすぐに消えてしまった。

「今のは何?」美香がすぐに老婆に尋ねた。

「今のでその娘の転職が終わったのじゃよ」

「あっ、メニューツールに新しいものが!」ユランのメニューツールに確かにステータスレベル、武器スキルレベル、そして今職業レベルというものが増えていた。

「職業レベルを上げたければひたすら戦闘を重ねることじゃ」老婆は説明を加えた。

その後は拓海、美香、俺の順に可能性を探ってもらった。

拓海は異能射撃手、美香は魔術師、俺は選択肢に精霊使いしかなく、何度も可能性を探ってもらったがこれしか出なくしぶしぶこれにした。

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