紫色の髪の美少女はALOにてスリーピングナイツのリーダーを努め〈絶剣〉と呼ばれるほど力がある。
そのため他のプレイヤーから一目おかれている存在。
ユウキだった。
勿論、彼女と俺にも少なからず交流がある。
第一回ALO統一デュエル・トーナメントの決勝戦にてユウキとあたった俺はほとんど引き分けまで持ち込んだが、最後の一手の所で時間切れになり、HP12の差で負けてしまった。
そのあともデュエルしたり、情報交換、クエストに挑んだりと仲の良いプレイヤーだった。まぁ俺の中ではあるが。
「ふっ、はっ、おりゃっ!はぁぁぁぁぁっ!」
ALOの時みたく素早い動きでソードスキルの様なものを繰りだしていた。
銃の世界でもソードスキルを出すこともできるのか?剣もあるみたいだから多少はできるみたいだな。
というよりもユウキがGGOにいるなんてな。
最近ALOで見てなかったから容態が急変したのかと思って心配してたんだけど、元気そうで何よりだ。
リアルのユウキは今、病院にいる。
彼女は後天性免疫不全症候群、AIDSを発症してしまっている。
ユウキの姉も同じ様に発症をし亡くなっている。
その悲しみを乗り越え、自分の病気と戦いながらログインしているんだろうな。
「ふうっ。こんなものかな。GGOの剣も捨てたもんじゃないなーって、人が集まってる!なんで!?」
気付いていなかったのか。というより、お前を見てるんだけどな。
「もう!なんでこんなに…あっ!キリト~!」
ユウキが俺に気付き駆け寄ってきた。
「いつの間にか囲まれてて怖かったよー。なんでいたのに声かけてくれなかったの?しかも今キリトALOにいるはずじゃないの?なんでいるの?」
「落ち着けって。そんなに一気に言わなくても答えてあげるから…ちょっと待ってて」
一度店を出て横にあったフルーツシェイクの屋台で適当なものを頼み店に戻った。
「はい、これやるから一回落ち着いてくれ。ユウキの好きな甘いやつだから」
チューゴクッ
VRでもこんな擬音出んのかよ。色々な所が可愛いな。
「プハッ!おいしーい!ありがとねキリト!」
撫で撫で撫で撫で撫で撫で
「キリト~?なんで頭撫でてんの?あっ!子供扱いしてる!」
「え、あ、いや違う!これはつい可愛いくて…じゃなくてなんか癖で」
すぐに手をはなしたが、いつの間にかユウキを撫でいた。
あまりの可愛さにクラっときてしまっていた。
「癖ね~リーファを撫でてるんだっけ?羨ましいな…」
ボソッとユウキが呟いた。
「なんか言ったか?」
「え?な、なんも言ってないよ!落ち着いたから質問に答えてよ!」
今も十分あたふたしてて落ち着いてるとは言いがたいけどな。
説明しないのも悪いので国からの要請ということは伏せて大まかに事情を話した。
BoBにでなければいけないこと、そこで倒さないといけないやつがいること。
あと、一応見てて声かけなかったこと。
剣技に見とれていたと言ったら、これについては許してくれた。
「キリトGGOthe初心者なのにBoB出るんだね。ボクも出るつもりだからチーム組もうよ!ボクとキリトならどんなやつでも倒せるよ」
成り行きでチーム組んだ。
この新ルールが地獄を生むことになるとはこの時の俺は知るよしもなかった。