biohazard supplementary biography”NT”   作:ナッツガン

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マルハワデザイア③
マルハワ学園で起きた事件、それがいよいよ終わろうとしていた。
長い事件の果てに待つ、次の物語は?
これは終わりじゃない、始まりだ

呪われし血
彼の血は呪われている
誰も知らない、呪われた一族
悲劇から見えてきたのは、新たな悲劇の序曲だった


マルハワデザイア③/呪われし血

『マルハワデザイア③』

 

 マルハワ学園内で迷っていると、俺はあのフードの女が言っていた事を思い出した。

 俺はなぜかあの女が言っていた、呪われた血というのが気になった。

 それはきっと“NTウイルス”の事だろう

「呪われた血……呪われた一族。あの女は何を知っているんだ?」

 今回の事件は何か深い所で進行しているような気がする。

 俺はあの女を追うように走って行く。

 長い廊下を走って行くが、合流しようとしていたジルを発見できない。

 同じところを何回も回っていると、フードの女が地下制御室に入って行くのが見えた。

「あの女を追えば何か分かるかもしれない」

 俺は抜き足で走って行くと、地下制御室に入って行く女の姿を見かけた。

 女は通信機みたいなもので通信をしながら、女は周囲を警戒していた。

 ここからでは何を話しているか分からない。

「もう少し近づきたいが、これ以上近づくと気づかれる」

 ここからが限界距離だ、もどかしい感じを受けながら進んで行く。

 女はフードをさらに深くかぶると、地下制御室の中に入って行った。

 俺も中に入って行くために、校庭に出て行く。

「地下制御室、この奥に何が……」

 ゆっくり音をたてないようにドアを開けて行く。

 俺はハンドガンを片手に、奥を覗いている。

 女は既にその場にはいなかった。

「何かありそうだな。罠があると考えた方が良さそうだな」

 ドアを開けて中に入って行く、中にはゾンビが徘徊しているであろう音が聞こえてくる。

 奥から三体のゾンビが歩いてくる。

 ゾンビはバットを持っている者や、銃を持っている者もいる。

 ゾンビはバットを振り回しながら走って来る。

「ゾンビが物を使う!?聞いた事が無い!」

 バットをギリギリで回避すると、ゾンビの頭に弾を撃ちこむ。

 ゾンビは頭から血を流しながらその場に倒れ込む。

 しかし、ゾンビの後ろにいたゾンビが、銃を使って俺を攻撃してきた。

 態勢少しだけ崩していた俺の体に弾が貫通する。

「ベル!!」

 ジルが入り口で叫んでいる。

 レオンやクレアもいる。

「ベルさん!」

「ベル!」

 俺はその場に倒れ込むと、みんなが近寄ろうとする。

 しかし、ゾンビがそれを阻む。

 レオンはゾンビの頭に弾を撃ちこむと、みんなが俺に近づく。

 みんなが近づいたところで俺はすくっと立ち上がる。

「キャーーーーーーーーー!!」

「!!!???」

 俺は目の前で大きな声を上げた事に驚いた。

 レオンですら驚いて目をパチクリさせている。

「何?どうしたの?」

「ベル、あなた……。死んだんじゃ?」

「生きてるぞ。なぜ俺が死んだことになるんだ?」

「だって心臓を貫通してるし!」

 確かに俺の左胸を弾が貫通してしまっている。

 俺の胸には小さな穴が開いていて、そこからわずかな血が出ている。

 とはいっても既に血は止まっているし、傷も塞がっている。

 我ながら恐ろしい回復力だ、このウイルスに関しても分かっている事は少ない。

 ジルとクレアが俺の体を調べて行くが、傷が完全に塞がっている事を理解すると、改めて驚いていた。

「どうやって……」

「今ここで説明すると時間が掛かるんだけど……」

 みんなは完全には納得が出来ているわけではないが、今はフード女を追う事が優先だ。

 みんなで走って行くと、地下制御室の奥にフードの女が入って行く。

「あそこに何かあるのか?」

「行って見ましょう」

 奥の部屋の前まで来ると、ドアに手を掛ける。

 みんなはハンドガンを片手に持つと、一気に中に入って行く。

 フードの女はパソコンを操作していると、俺達が女に向かってハンドガンを向ける。

「そこまでだ!おとなしくしろ!」

 女はパソコンを操作を止めると、こっちを向く。

「またあなた?私を追いかけてきたのね」

「お前は誰だ?なんなんだ?」

 女はパソコンに指を少しだけ伸ばしていく。

 すると、壁を壊すようにナナンが入って来た。

「ナナン!?死んだはずじゃ!」

「この程度じゃ試作品は倒せないわ」

 女はパソコンを操作すると、室内に警報が鳴る。

『自爆装置の起動を確認しました。島内から退去してください』

「貴様!島を!」

「この島には私達の証拠が多すぎるわ」

 女はナナンが出てきた道を逃げて行く。

「じゃあね、呪われた一族の末裔」

「みんなはあの女を追いかけてくれ!」

 三人は黙って頷くと、走って行く。

 ナナンは三人に触手攻撃をしていく、俺は触手をナイフで落としていく。

「お前の相手は俺だ」

 こいつにハンドガンは効かない。

 ならナイフで攻略するしかない。

「来いよ。今度こそ殺してやる」

 ナナンの触手攻撃を確実に回避すると、ナナンの触手を落としていく。

 しかし、ナナンは負けずと攻撃してくる。

 俺も負けじとナイフで切り刻んで行く。

 そして完全に俺とナナンとの距離が零になると、ナイフで切り刻んで行く。

 腕を足を首を胴体も切り刻んで行く。

 ナナンは最終的に完全に動かなくなった。

 その場に倒れ込むと、俺もみんなの後を追って行く。

 一本道を真直ぐ進んで行くと、銃撃音が聞こえてくる。

「みんな!フードの女は?」

「あそこ!」

 指をさした先は、上にリフトアップしていくヘリの中だった。

「俺達も脱出を優先するぞ!もうここももたない!」

 みんなで奥のヘリに乗り込むと、俺達のヘリもリフトアップしていく。

「ベルは操縦できるの?」

「やった事はあるが……。安全面では期待しないでくれ」

 そうするとジルは俺を操縦席から下すと、レオンを呼んだ。

「レオン?あなたが操縦してくれる?」

「別にいいが……」

 俺は口をとがらせながらその場を後にする。

 そうしていると、ジルがガスマスクを俺に付ける。

「あなたの物でしょ?」

 ヘリは完全に外に出ると、俺達のヘリは島から離れて行く。

 ヘリはゆっくりと島を離れて行く。

 島は今に爆発を始めて行く。

 

 今回の事件の生存者は約四名(フードの女は除く)

 

『呪われし血』

 

 マルハワ学園のある島での激闘後、俺達は一旦北米支部に来ていた。

 ヘリを一旦支部内に持ち込むと、俺達は真直ぐ支部内に入って行く。

 そうしていると、ようやくジルが俺に聞き出した。

「ベル。聞きたいことがあるんだけど……」

「何?」

「あなたの体の事、あれってどういう事?」

 そこに居た三人が同じ事を俺に聞いてきた。

 俺の体の事、俺のウイルスの事を聞いてきた。

「……俺から言える事はない。どうして知りたいならオブライエンに聞いてくれ」

 俺はそう言うとその場から離れて行く。

 

 

 私達はベルが深刻な感じで遠ざかって行くのをただ見つめていた。

 きっとこれ以上はベルの精神に問題のある事なのだろう。

 あのフードの女が言っていた『呪われた一族の末裔』という言葉。

 あれには何は意味がある。

 私にはそう思えてならなかった。

 そうしていると奥からクリスが現れて私に話しかけてきた。

「どうしたんだ?」

「ちょっとね。……クリス、今オブライエンはここに居る?」

「ああ、居るぞ。今は休憩室に入っているはずだ」

 私は三人と一緒にオブライエンの居る休憩室を目指す事にした。

 クリスは何かあったのかとしつこく聞いてきたので、私はついて来れば分かると言った。

 あのベルの体、あの女が言った『呪われた一族の末裔』という言葉、私には知らなきゃいない事がいっぱいある。

 少し歩いたところに休憩室が在った。

 中から話声が聞こえてくる。

「失礼します。オブライエンはいますか?」

「ああ、いるぞ。どうした?ジル?」

「聞きたいことがあるんですが…」

 そこに居たのは本部から任務で来ていたパーカーだった。

 私はみんなとオブラインと逆の方に座ると、先ほど在った任務の内容を語った。

 クリスとパーカーは途中信じられないと言った風に顔を驚かせると、オブライエンは終始落ち着いた感じでいた。

「……っと、あの女は言っていたんですが。『呪われた一族の末裔』という言葉には心辺りが有りませんか?」

 オブライエンは目をつむりながら私の話を聞いていた。

「君たちが知る時が来るのではないかと感じていたが、やはりこの時が来たか……」

 オブライエンは立ち上がると、私達に問いかけた。

「これを知るという事は、ベルの闇を知ることになる。彼の受けた痛み、苦しみ、憎しみをね。そして彼の呪われた家庭の結末を……。覚悟がある者はここに居たまえ、無い者はここから消えないさい」

 その言葉を受けてクリスとパーカーが部屋を出て行く。

 しかし、私達三人は既にベルの体の秘密の一つを知ってしまった。

 私達にはこれしか道が無い。

「では話そう。彼の話をするには、まず彼の体を知ってもらわなけれなならない」

 オブライエンは鞄の中から一つのウイルスを取り出した。

「これは“NTウイルス”と言い。今ひそかに研究機関で研究がされているウイルスだ。このバイオテロを完全に消滅させる事が出来る最後の希望」

 私達はこれを見つめる。

 綺麗な青色をしている。

「これはある人間の体から出てきたものだ。そうベルトウェイのね」

 私達を一斉に驚いた表情をすると、オブライエンは話を継続した。

「彼の体にはこのウイルスが今も生きている。というより共存していると言った方がいいかもしれないがね。彼はこのウイルスと共存できる少ない人間だ。このウイルスと共存できるのは彼らの一族だけだ。彼らの一族がこのウイルスの元を作り出し、共存した。ベルトウェイはその一族の末裔の一人だ」

「1人?他にもいるんですか?」

「ああ、だから言ったろ。彼の事を知るには彼の憎しみ、悲しみ、痛みを理解しなければならない。なぜなら彼らの一族はこの血のせいで滅んでしまったのだから」

 オブライエンは窓から遠くを見つめると、ある事件を話始めた。

「もう、あの事件から三年が経つんだな……。あの悲劇の事件から、もう三年か……。呪われた一族の崩壊と戦いの歴史。それが始まったあの事件。兄弟の憎しみの連続、それが一族を崩壊させてしまった」

 そう言ってオブライエンは語り出す。

「そう、始まりは日本から始まる」




次回予告
『呪われた一族』

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