夢とはなんでしょうか。不思議なモノです。
者でなく物でもないモノ。
受け取り方によって意味合いが変わる夢。
形を変えてこそ夢。
不思議を求めて夢の中を彷徨いましょうか?
気が付くと私は薄暗い場所に居た。
地面は小さめの石がゴロゴロとしていて、河川敷のような地面だった。
よく見えないが、大きな木がいくつか見えた。桜並木のように見えが、先が見えない程の木々の多さだった。
木々と同じくらい屋台が数えきれないほど並んでいた。
少し離れたところに、私より暗い男が立っていた。男は目線を下に向けたまま、屋台の一つに近づいていった。
男は屋台でナニカを買っていた。何を買ったのか見えなかった。
私は何処か分からない場所を、先が闇に包まれた場所をただ歩いた。
ふと、桜並木の奥を見てみると、そこは川のように見えた。暗く良く見えないので違うかもしれない。
歩いていたが、いたって普通の屋台の一つに目が行った。私は腹が特に減ってはいなかったが、何か買いたくなったので寄ってみた。
屋台には、初老に爺さんが居た。鉢巻をした白髪の爺さん。顔はやはり薄暗くて見えなかった。
屋台には鉄板と、後ろのほうにお面が沢山並んでいた。
私はお好み焼きのようなモノを一つと、狐のお面を頼んだ。
「お前さん、覚悟はあるのか?」
狐のお面を渡してきた爺さんが突然、そう問いかけてきた。
私は迷いも無く、「はい」と答えた。
私の返事を聞くと、何も言わずにお面とお好み焼きのようなモノを渡してくれた。
私はいつの間にか握っていた六文ほどの銭を爺さんに渡した。
狐のお面を私は付け、川を眺めつつ、桜を見つつ、奥に歩いていった。
今、気が付いたが私は着物を着ていたようだ。
色は分からなかった。
あまり気にする事でもなかったので、そのまま歩き続けた。
だんだん、人が多くなってきた。
屋台に寄るモノ、川を眺めるモノ。
立ち尽くすモノ、しゃがみ込むモノ。
笑うモノ、泣くモノ。
走るモノ、歩くモノ。
沢山になってきたときには、もう明るくなっていた。
空を見上げると、星空が見えた。
川の岸に舟が見えた。舟をこぐであろうヒトに「乗るか」と聞かれたが、私は断り、手に持っていたお好み焼きのようなモノを手渡した。
私は手を振り、その場を後にした。
岸で釣りをするヒトが居た。竹で出来た釣竿だった。
釣りをするヒトと、たわいもない話をした。
話が途切れたところで、釣りをするヒトは立ち上がり釣竿を片付け、舟の方に歩いていった。
私は手を振らなかった。
さらに奥に進むと、光が見えた。
温かみのある、穏やかで優しい光が見えた。
私は、振り返り寂しかったが、前に向き直し光に向かって歩いた。
横に誰かが居た気がした。
小さい子供が居た気がした。腰を曲げた老人が居た気がした。それなりに老いた猫が居た気がした。
でも、光が眩しくて分からなかった。
…此岸?それとも彼岸?