願い
学生が人口の八割を占め、超能力の開発を進めている科学の最先端都市、『学園都市』の閑散な研究所群の一つ。その中には少女が、本来その年齢ではなるはずもない満身創痍で横たわっていた。四肢はまともに動かせず、何処も動かせない。痛みはないが全身骨折以上の損傷を受けたのは間違いない。まさしく虫の息。
「これは……超まずい……ですね……」
息も絶え絶え。だが、呼吸の早さと心臓の鼓動が比例していない。心臓が酸素を欲しがるが、彼女の口からは普段よりも少量の酸素しか供給してくれなかった。
周囲には誰もおらず、誰か来る望みもない。
「ですが……超私らしいです……」
だが、彼女はいつかはこうなることを自覚していた。彼女は学園都市でも七人しかいない
そして今日。学園都市に侵入した『科学』と相反する『魔術』側の魔術師を倒せと上からの指令があり、ここに向かった彼女だったが、結果は惨敗。本当に手で払われただけ。たったそれだけなのに、彼女は立つことすらもままならない瀕死のダメージを負った。
しかし、それは仕方のないことだ。彼女が対峙したのは自分よりレベルが一つ上の超能力者、それこそ自分のオリジナルの能力を持つ都市最強の能力者を瞬殺するほどの実力者だ。勝てという方が無理である。
精一杯生きた結果だ。彼女の今のこの状況に後悔は無かった。しかし、一つだけ。一度でも良いから体験してみたいことを、口に出した。
「学校に……超行ってみたかった……です……」
幼少の頃の事件によって暗部にならざるを得なかった彼女にとって、表の世界にある学校はどうしても羨望の眼差しを向けてしまう存在だった。それも学生が八割を占める学園都市ならば、尚更だ。
彼女の意識が朦朧としてくる。もう声を出すのも、呼吸することすら億劫だ。あれだけ酸素を欲していた心臓も、その鼓動はゆったりと、だが確実に弱くなっていく。だけども、気持ち的には悪くはない。運命から解放される気がしたからだ。
彼女の名前は
お久しぶりです。
経緯を詳しく話すと長くなるので手短に。
一次創作が手詰まりですので、二次を書きながらアイデアを思い浮かばせています。
更新頻度は未定ですが、過去の二の舞にはならないようがんばります。