その後はもうプチ祭りだった。
オレンジ色の果物以外にもいろんな果物や花をユウナ姫がどんどん見つけてしまったのだ
リュシオルさんの探していた薬草や木の実も沢山見つかってしまったので、魔法で最小化して城へ転送する事にした。
「なかなか見つからない薬草と木の実なんですが…今年は多かったのかな。姫様助かりました、ありがとうございます」
「ううん!シャーベットにゼリーの為ならがんばる!ふふ、お花も綺麗ね」
ほんとにもう、この姫様は姫様らしくなさすぎる
こうやってはしゃいでる姿を見ていると、ただの1人の少女だ
「そろそろ帰ろう、ユウナ姫」
「えー、まだここに居たいよ。ゆうしゃ、だめ?」
泥だらけになったドレス(そもそもその姿でここに来るのが間違い)
体から香る花の甘い匂い
頭には自分で作った花飾りを乗せて、首を傾げてお願いしてるけど…
「ダメだよ。リュシオルさんもいるし、夜になる。夜になったら魔獣が活発化するんだって事くらいは知っているだろう?デザート作らなきゃだし帰ろう」
そう言うとしゅん…と泣きそうな顔になるユウナ姫
可愛いけど、これ以上我儘に付き合ったら体がもたない
「…また連れてきてくれる?」
「うん、明日も来たらいいよ。一緒に行くから」
「ほんと!?じゃ、じゃあ!帰る!ゆうしゃも一緒に来て!」
「転移の魔法で帰りましょう、帰ってお風呂へ入ってくださいねお二人とも」
「や、ちょっと待て。俺は家に帰ってお風呂入ってから…」
「「早く乗って(ください)」」
「ハイ。」
こうして俺は姫の城へ強制転移する事になったのだ。
…お風呂どうしよう。
◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◆
相変わらずこのお城はいい匂いがする
ユウナ姫の国、アムール・エテルネル国は自然豊かなところだ
ユウナ姫が好きだから。って理由で花々が所狭しと咲き乱れる国である
国の人々はみんなユウナ姫が大好きだし、ユウナ姫も国の人々が大好きだ
人々に優しく接する姫はみんなから愛されている
「おっふろーおっふろー」
ところで何故、転移先が姫の部屋なんだろうか?
俺は一体どこで体を洗えばいいんだ?
「一緒に入る?」
「あほか!」
まったく、俺は勇者だぞ?男だぞ?
この子は本当に危機感がない!!
「あ、ユウナ姫帰って来てる〜。おっかえり姫っ!」
ガチャ、と姫の部屋の扉が開く。
ノックくらいしなきゃ姫が脱いでるかもしれないだろ!!
いや、まあ、ないんだけどさ。
「らぱんままー!ただいまぁ、花の森に行ってね!いっぱい美味しいのとったの!お花も摘んだの!勇者と一緒だよ!あのねあのね!それでね!」
「うん、分かった分かった。とりあえずそれ脱いでお風呂入っておいでよ。
今日の夕飯はルシアンが作ってるよ。持ってきたフルーツでデザートいっぱい作るからねって言ってた」
「ラパンさん、相変わらずお美しいですね」
「勇者ヤッホー、相変わらずお世辞がうまいね」
ラパンさん、ユウナ姫の母親がわりをしている人だ。
とても優しくてユウナ姫のことならなんでも知っている。
そして、こんな俺とも仲良くしてくれている
「勇者…花の香りがすごいよ?お風呂はいったら?」
「そうなんです、だから来客用の浴室を使おうかなと」
「「一緒に入ったら良いじゃん」」
「やめろ!!!」
姫のお気楽さはきっと、ラパンさん譲りなのかもしれない。