まったく…ユウナ姫の周りには危機感のある人はいないのか?!
「勇者なら大丈夫でしょー!」
とか言って、ラパンさんにユウナ姫と一緒にお風呂に入れられかけたぞ!?
ユウナ姫もわーいわーい!とか喜んでたけどさ…
様子を見に来たリュシオルさんに
「勇者はお疲れですから」
と止められて、来客用の浴室に無事につかることができた。
なのに……
「シャーさん、なんで入ってるの…」
「やあ、勇者。先に頂いてるよ〜」
…猫ってお風呂入れたっけ?
「ん〜、ここのお風呂は気持ちいいねぇ〜」
「シャーさん、猫の姿だけど大丈夫?というかなんでその姿に…」
「にゃー?こっちの姿でもお風呂は入れるよ〜。たまには毛並みを綺麗にしなきゃ男として駄目でしょ?」
ごろにゃーごろにゃー。
いい湯だにゃーなんて寛いでるシャーさん
黒猫がお風呂に入ってる姿なんてなかなか見れないんじゃないだろうか
なんかもう色々諦めて、体を綺麗に洗ってお風呂に入る事にする。
「勇者や…今日は姫とどこに
「デートだなんて…姫と俺じゃ釣り合わないでしょ。今日は花の森に行って来たんです。姫が行きたいっていうから…」
「釣り合う釣り合わないなんて関係ないにゃ。お互いに好きか嫌いか、それが大事。姫は勇者を好きだと思うんだけどにゃー、勇者は違うのかにゃー」
シャーさんは時々真面目になるなぁ
…黒い顔がだんだん赤く見えてきたのは気のせいだろうか。
いや、気のせいじゃないな、のぼせてるなこれ。
慌ててお風呂から出してタオルで体を拭く。
黒猫姿で逆によかったかもしれない。拭きやすいし。
「勇者、好きなら姫を大事にするんだよ。…にゃー」
タオルで拭いている時にシャーさんはそう言っていた。
…俺はただの勇者だ。姫と俺じゃ釣り合うはずがない
それでも…
「うん、分かってる。好きだから、この命に掛けてでも守り抜くよ」
◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◆
夕飯は豪華だった。
ユウナ姫のお城で食事係を担当しているルシアンさんの料理は絶品だ
絶品だけど…だけどさ……
「量が…多いよ…」
「おいしーねー!」
物凄いスピードで平らげていく姫
ねえ、それ何皿目?
「相変わらずお酒は美味しいねえ」
目の前の食事には目もくれず、お酒を飲みまくるラパンさん
ねえ、それ何杯目?
「姫様、口が汚れてる…」
相変わらず姫の世話を率先してやっているリュシオルさん
さすがこの国の大臣!
…薬草のことになると目の色変わるのが怖いけど
「わふっ!姫が美味しい果物持って帰って来たから、今日はご馳走作ったぞー!いっぱい食べろ!太れ!」
ニコニコとみんなを見ているルシアンさん
その手には大量の料理がある
ねえ、それ何人前?
「ルシアン、魚料理ないの?」
「わう!肉料理食え!」
「もー、猫化解いて食べるかあ」
相変わらずの黒猫姿でいたシャーさん
……そういえば黒猫姿で綺麗にナイフとフォーク使ってた気がする
ねえ、どうやって持ってたのそれ。
その後の超巨大ケーキの登場で姫は喜んだ
俺の腹は爆発した。
もう動けない