大怪獣バトルレジェンド Gの伝説   作:キューマル式

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ついにゴジラ公開日です。
それに合わせ今回は一応序盤ボス戦、日本の怪獣王と米国の大魔獣帝との激突です。



第5話 怪獣王VS大魔獣帝

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 ゴジラが空に向かって咆哮する。それに応えるように海から上がってきた怪獣も咆哮する。

 その怪獣はゴジラよりも一回り以上大きい。X字型の特殊な顔、シュモクザメのようにその両端に4つの目が光る。2本の尾は三又となっており、都合6本に見える尾はゆらゆらと揺れていた。

 この怪獣こそこの周辺の怪獣たちのボス……『スラターン』である。

 ゴジラとスラターンは互いを敵と認識すると、威嚇するように睨み合う。そして、ついに2体の怪獣がぶつかり合った。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 互いに体当たりでぶつかり合うゴジラとスラターン。両者は一歩も譲らず、拮抗する。

 

「くっ……強いな!?」

 

「ゴジラを相手に……あの怪獣、なんてパワーなの!?」

 

 並の怪獣なら腕一本で吹き飛ばすような超パワーを誇るゴジラと正面からぶつかりながら、それと互角のスラターンに絵美は目を見張った。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 動いたのはゴジラだ。ゴジラのその太い腕が、スラターンの胸に叩きつけられる。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 その衝撃にさすがのスラターンも一歩二歩と後ずさるが、すぐに戦意を鼓舞するように吼え立てると、スラターンはその尻尾を振るった。

 長大な2本の三又の尾が、まるでヌンチャクのように振り回すとそれを連続してゴジラに叩きつける。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 ゴジラの強靭な皮膚が、その衝撃に火花が散る。

 その隙にスラターンは再びゴジラに向き直ると、その口を開いた。途端に、蛍光ブルーの鮮やかな液体がゴジラに放たれる。

 それはオオタチも使っていた酸攻撃だ。それもオオタチ以上の威力を持つ超強力な酸である。その酸によってゴジラの皮膚から白煙が上がる。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 流石のゴジラも、この強烈な攻撃に後ずさる。

 そんなゴジラへと、スラターンはラッシュを仕掛けた。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 スラターンの全身の至るところがバチバチと発光し、その発光する腕をゴジラに叩きつける。その瞬間巻き起こるのは電気のショートしたような閃光だ。スラターンは自身の中で高圧電流を発生させ、それを纏わりつかせることでその打撃を強化したのである。

 2発・3発と連続したラッシュは確実にゴジラへと叩きつけられる。

 そして距離を離したゴジラに、スラターンはトドメのように口を開いた。

 スラターンの背中の突起が、発光と帯電を繰り返す。

 そして、スラターンの口から先ほどジェットジャガーを一撃で行動不能にした破壊光線が放たれた。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!?

 

 

 その威力に、ゴジラが吹き飛ばされ大地へと倒れ込む。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 そんな中、スラターンの勝ち鬨の声のような咆哮が辺りに響いた。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「う、嘘でしょ……」

 

 絵美は茫然と呟く。

 絵美は今までの旅の中で、翔の操るゴジラの強さを見続けていた。

 圧倒的超パワーと超火力、そして決して倒れぬ防御力を持つ怪物、それが絵美の中でのゴジラである。そのゴジラが始めて、正面からパワーでもって地面へと転がされたのだ。

 あまりのことに一瞬茫然となるが、頭を2・3度振るとバトルナイザーを構える。

 メカゴジラやMOGERAでゴジラを援護しないと……そう思った絵美だが、それを止めたのは翔だった。

 

「翔……?」

 

「待ってくれ、絵美。

 あいつは……ゴジラはまだ戦える」

 

「な、何言ってるのよ!?

 あれだけ強力な怪獣なのよ! ゴジラだって手も足も……」

 

 そこまで絵美が言いかけた時だ。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!

 

 

 雄たけびと共にゴジラが立ち上がる。

 それもダメージを受けてふらふらとした様子ではない。まるで「お前の攻撃はこの程度か?」と挑発するかのように、悠然と、どこか余裕の様なものすら感じさせながらゴジラが立ち上がった。

 その様子にポカンとした絵美に、翔はどこか楽しそうに言う。

 

「手も足も……何だって?」

 

「……」

 

 そんな絵美の様子に翔は頷くと、バトルナイザーを掲げながら叫んだ。

 

「行けゴジラ、お前の本当の力を見せてやれ!!」

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 翔の言葉に応えゴジラが一鳴きすると、猛然とスラターンへと突進していく。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 負けじとスラターンもゴジラへと突進し、両者が再びぶつかり合った。

 その瞬間、ゴジラの全身がまるで放射熱線を吐く時のように青く光り輝くと、その衝撃がスラターンを吹き飛ばす。

 エネルギーを放射熱線として放つのではなく、全身から周囲全体に拡散放出するゴジラの格闘戦での必殺技、体内放射である。

 体内放射の直撃を受けたスラターンが吹き飛び大地へと倒れるが、スラターンはすぐに立ち上がると、再び電撃を帯びた腕をゴジラへと叩きつける。

 だがゴジラはそれを意にも介さず、同じように腕をスラターンへと叩きつける。同時に、スラターンに爆発が巻き起こった。スラターンと同じように、ゴジラはエネルギーを腕に集中、それをスラターンへと叩き込む。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 苦悶の悲鳴を上げるスラターンは距離を取ると、今度は尻尾を叩きつけようとしてくるが、同時にゴジラもその太い尾を振るった。

 空中でゴジラとスラターンの尾がぶつかり合うが、ゴジラの尾はスラターンの尾を正面からはじき返すと、そのままスラターンの胴体を直撃、スラターンはまるでバットで叩かれたボールのように吹き飛ぶとゴロゴロと大地を転がる。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 地面を転がるスラターンはしきりにその太い腕で大地を殴りつける。

 それは痛みに悶えていたのか、それとも怒りからか……恐らくその両方だろう。

 ゆっくりと立ち上がったスラターンの背中の突起が、発光と帯電を繰り返す。先ほどの破壊光線のための準備動作だ。

 スラターンは自身の最大の攻撃によって勝負を決しようというのである。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 それに応えるようにゴジラは咆哮すると、ゴジラの背びれが輝きだす。だがそれは、いつもの放射熱線の時のような青い光ではない。すべてを焼き尽くす様な荒々しい、赤い輝きだった。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 放たれるスラターンの破壊光線。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 ゴジラも迎え撃つように熱線を放つ。その熱線の色は赤だ。これぞゴジラの必殺の一撃、『バーンスパイラル熱線』である。

 スラターンの破壊光線とゴジラのバーンスパイラル熱線が空中でぶつかり合う。

 衝撃と拮抗は一瞬だった。

 正面からぶつかり合ったゴジラのバーンスパイラル熱線は、スラターンの破壊光線を押しのけるように吹き散らすと、そのままスラターンの身体へと突き刺さる。

 スラターンの強靭な皮膚を、ゴジラのバーンスパイラル熱線が喰い破る。

 

 

 フオォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 スラターンが断末魔の咆哮を上げる。

 その身体に大きな風穴を開けたスラターンはそのまま大地に倒れ込むと同時に爆発した。

 

 

 ガァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 その黒煙が天に昇っていく中、ゴジラの勝ち鬨の咆哮が空へと響いたのだった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「お兄ちゃん、お姉ちゃん、バイバーイ!!」

 

 小さな身体でぶんぶん手を振り回すみどりに、その傍には同じく並ぶみどりの家族。翔と絵美はそんな彼らにハンヴィーから手を振って応える。

 翔と絵美の2人は再び、旅に戻ろうとしていた。

 

 

 スラターンを退けた翔たちは、そのまま収穫した食料を持って農場主の元へと戻っていた。農場主たちも心配していたのだろう、戻るなりみどりの無事を確認するとその身体を思い切り抱きしめる。

 翔たちは怪獣はどこかに行った旨を伝え、農場主はみどりの無事に翔たちに感謝の言葉を述べた。

 その間、みどりはしきりに翔たちが怪獣をやっつけたと言っていたのだが、さすがに農場主は冗談か何かだと取り合わず、みどりが頬を膨らませる。

 その光景をほほえましそうに見ながら、翔たちは内心ではホッとしていた。さすがにバトルナイザーのことを話せる訳もないからだ。

 そんなことで変わらず農作業を手伝いつつ、絵美の回復を待つ日々……そして絵美の体調も戻り、ついに翔たちは旅に戻ることになったのである。

 

「……いいとこだったな」

 

「うん」

 

 そう言ってハンヴィーの後部に視線を送ると、そこには農場で分けてもらった幾ばくかの食料がある。その中にはチーズやバターといった貴重な乳製品も混じっていた。

 

「今夜の飯も楽しみだ」

 

「ふふっ、そうね」

 

 そんな風に車内で言葉を交わしながら翔はハンドルを握るが、その顔がすぐに引き締まる。

 

「西か……」

 

「……」

 

 今の2人は一路、西に向かっていた。その理由はあの農場主との何気ない噂話が発端だ。

 スラターンとの戦いの後、その食事の席で怪獣のことが話題になった際に、農場主から気になる噂を聞いたのである。

 それは『西のほうで悪魔のような赤い怪獣が暴れまわっている』という噂であった。

 赤い悪魔のような怪獣……翔にとって父の仇である、あの怪獣かもしれない。そう思った翔はその怪獣の噂を追って一路西へと向かうことを決めたのだ。

 

「赤い、悪魔……!」

 

「……」

 

 ギリリと歯を噛みしめる翔を、絵美は何とも言えない顔で不安そうに眺めるのだった……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

次回の大怪獣バトルレジェンドは

 

「……あいつらか」

 

「そのようですわね」

 

「何だあのカメ!? 並の怪獣じゃない!!

 ゴジラと互角だと!?」

 

「ちょこまかと……このでっかい蛾が! ウザイのよ!!」

 

 

次回、大怪獣バトルレジェンド第6話『遭遇』

 

 

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

 

 

第5話怪獣紹介

 

 

大魔獣帝『スラターン』

出典:映画『パシフィック・リム』

 

解説:X字型のシュモクザメのような頭部が特徴的な怪獣。

   その巨躯から来る圧倒的パワーと様々な特殊能力を持つ。

   攻撃力・防御力・スピード・知能がどれもこれもバランス良く高く、『大魔獣帝』の呼び名に恥じない強さをもつ。

 

 

   ポータルから地球へと送り込まれる侵略生物兵器『Kaiju』、その中でも史上最大最強にして唯一の『カテゴリー5』に該当する怪獣。

   原作においては最終決戦時に登場した、映画『パシフィック・リム』におけるいわゆるラスボスに相当する。

   格闘戦に秀でた三又2本の尾、オオタチ以上の超強酸、レザーバックを超える超パワーに破壊光線(ゲーム版)とその攻撃力は桁違いで、劇中では最強のイェーガーである『ストライカー・エウレカ』に一撃で大ダメージを与えている。

   さらに防御力も桁違いであり『核弾頭+ストライカー・エウレカの自爆』を超至近距離で顔面に受けながらピンピンしていた。

   最後は主人公たちの乗る『ジプシー・デンジャー』に抱きつかれ、0距離から胸の核エネルギー照射によって身体を貫かれて倒された。

 

   『大魔獣帝』の呼び名に恥じない凶悪な強さを持っていたのだが、尺の関係上駆け足気味で倒されてしまうためそんなに強く感じないというどこか可哀そうな怪獣である。

   『パシフィック・リム』続編の制作も決定したので、次回作では頑張って欲しい。

 

 

 




というわけで『パシフィック・リム』のラスボス、スラターンとの戦いでした。

……せっかくゴジラ公開なんですし、このコラボ本当にやってくれませんかねぇ。

次回はライバル登場。無論、使用怪獣はあのカメです。
次回もよろしくお願いします。
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