枕が勢いよく吹っ飛んだ。
枕が吹っ飛んできた方向には、髪を乱した紅石の姿があった。
「いや・・・死にたくない!」
紅石は頭を抱えて小さく叫ぶ。
表情は恐怖に満ち溢れている。
コンコン。
ドアのノックする音が聞こえたのは、すぐ後だった。
「誰よ」
震えた声で尋ねるが、返答はない。
「分かった! 2人を殺した犯人ね。絶対に開けてやらないんだから!」
紅石はベッドの端へ逃げる。
ドアに背を向け、うずくまる。
しかし、そのあと何の物音もしない。
「フフフ。そんなことをしたって僕からは逃げられない・・・」
突然、耳のそばで声がして紅石は振り返った。
ドガッと鈍い音がした。
と、同時に、紅石の真っ赤な頭が壁に倒れた。
「おい。あいつ起こさなくていいのか」
副木が佐久間に言った。
「ああ、そうだな。そろそろ、夕食にしようか」
佐久間は読んでいた本をカバンにしまうと、階段を上がっていった。
短い廊下の奥の部屋。それが紅石の部屋である。
紅石の部屋のドアをノックする。
「紅石~。夕食の準備するから手伝ってくれ」
中に呼びかける。
しかし、沈黙のまま。
ドアのノブを回そうとするが、鍵がかかっていて、開けられない。
仕方なく、副木を呼ぶ。
事情を説明すると、
「なんか嫌な予感がするぜ。このドアをぶち破るか」
と副木は言った。
「せ~の」
2人でドアに体当たり。
しかし、ビクともしない。
もう一度、突進する。
鍵は少し壊れかけている。
「もう一回!」
佐久間が叫ぶ。
2人が体当たり。
ドアが勢いよく開いた。
電気がついている。
2人は奥へと進む。
そして、ベッドで仰向けで死んでいる紅石を見つけた。
「紅石!?」
副木が大声で言う。
彼女の衣服や、壁にも血がついている。
「佐久間! お前が殺ったのか!?」
「バカな。紅石がリビングを出てから、俺たちはトイレ以外リビングを出ちゃいねえ」
「そのトイレの時間に実行したんだろ」
「無理だね。大体俺もお前も1分足らずで帰ってきた。1分で犯行ができると思うか?」
「・・・1分で密室は作れない・・・」
「ああ、たぶんね」
「密室ってことは、犯人はどうやってここを出たんだ?」
「もしかしたら本当に、犯人は生身の人間じゃないかもしれない」
そう、佐久間は本気で思い始めていた。
佐久間がコーヒーを飲んで言う。
「ここで2人で寝よう」
「まじで言ってるのか?」
「犯人は人間じゃない。それならどこにいても同じだ。ここで2人で寝たほうがまだましだよ」
「くそお。ここから脱出できたらな・・・」
副木が悔しそうに言う。
「いいか。もし、俺が殺られたら、すぐどこかに逃げろ。建物の外でもいい」
「分かった。でも、その言葉、そっくりそのままお返しするぜ」
「ああ、分かってる」
佐久間は、沈みかける太陽を見ながら言った。
焼肉に行くとテンションが下がるMOGIぴーです。
上のことが嘘だと思ったあなた!事実です!
もう、4話目なんだが。次で終わると思う。
次の話でお会いしましょう!