「ふむ。どうやら一撃のようだな」
山田警部は呟いた。
山田は事件現場で、死体と対面していた。
死体は仰向けで、目をカッと見開いたままである。
「被害者の名前は町浦一郎、35歳。A証券会社の副社長です」
山田の部下の大島刑事が言った。
「なるほど。それで、犯行当時この家にいたのは?」
「この4人です」
部屋の入口に4人の男女が集まっていた。
「一番左が、被害者の弟の健一さん。その右にいるのが、被害者の父の正信さん。その隣が、被害者の母、真理子さん。そして一番右が、家政婦の糸霧さんです」
「4人が容疑者だな。で、被害者は心臓を一突きされているのだが、凶器はまだ見つかってないのかね」
「今のところまだ発見できておりません」
山田はため息をつく。
「見た感じ、アイスピックかなんかだと思うんだがな・・・」
すると、家政婦の糸霧が、
「この家にアイスピックはございません」
ときっぱり言った。
「アイスピックがないのか・・・。じゃあ他に何か細長いものが・・・」
死体の心臓部分は、細長いもので刺されたように見える。
「細長いものは見つかったか」
「いえ、まだ」
「うむ。では、身体検査を行います。健一さん、別室へどうぞ」
「うーん」
山田は考え込んでいた。
「どうされたんですか」
大島が訊く。
「身体検査をしたんだが・・・、特にそれっぽいものは無かった。いうとすればあの家政婦の持っていた、シャーペンなんだが」
「シャーペンですか。シャーペンで人が殺せるんですか」
「心臓目がけて思いっきり刺せば、十分殺すことが可能だ」
「でもシャーペンが凶器には見えないと思っているんですか」
「その理由は、凶器で刺されたときにできた穴の大きさだ。シャーペンよりどう考えても大きい穴だった。つまりシャーペンが凶器ではないということだ」
山田が説明すると、大島は急に笑い出した。
「何がおかしい」
「いやいや山田警部、シャーペンの先端を突き刺して、穴を広げればいい話じゃありませんか」
と大島が得意げに言う。思わず、山田はひるむ。
「山田警部、あなたに警部は務まりませんね」
「何だと」
「この程度の推理もできないんじゃあ、警部失格ですよ。明日から、僕が警部になります」
「き・・・貴様・・・」
山田の中に殺意が燃え上がった。
「残念ですね、あなたに僕は殺せませんよ」
大島は山田の背中に、シャーペンを刺して言った。心臓部分まであと少しのところまで。
「まさかお前が・・・」
「僕が犯人なわけありませんよ。ここには初めて来たんですからね」
会社員の中川は新聞を見ながら電車に揺られていた。
ふと、新聞のある部分に目が止まった。
「殺人現場で警部が殺害!現場に戦慄が走る!」
中川は世の中は物騒だなと思いながら文を読んでいった。
「―警察は家の家政婦、糸霧花子容疑者を殺人の疑いで逮捕した。警察によると、糸霧容疑者は『私はたしかに一郎さんを殺しました。でも、警部さんまでは殺していません』と容疑を一部否認している。なお、殺害された山田警部の部下、大島次郎刑事が警部に昇格したということだ」
最近見ているアニメは名探偵コナンのMOGIぴーです。
何か変な話になっちゃいました。
部下が警部殺して終わりという謎の話。
全然、一件落着してない。
ということで、人狼ゲームの小説のほうもよろしくお願いします。