異世界に行ったら案内人いなかったので、仕方がなくぼっち日記書き始めました。   作:玄武 水滉

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火龍誕生祭
1日目


 

 

 

 

 

 

 やってきたぜ。

 

 火龍誕生祭。概要は詳しく知らんけど、新しい長が誕生するとかで、そのお祝いのお祭りらしい。ざっくりなのは異世界にきてから案内人がいなかったからだな。そこら辺は許してくれ。

 俺がさっきまでいたところと打って変わって、建物とか雰囲気も大分違う。

 一言で言えば滅茶苦茶赤い。目が痛くなるレベルで。

 地面は赤の石畳。それに建物も赤いレンガらしき物で作られたのが多い。流石火龍がうんたらかんたら言ってるだけはある。やっぱドラゴンってファイアーだよね!

 

 とまぁそんなことはさておき。

 買い食いに博物館まであるらしいからどんどん楽しんでいこう!

 

 

 

 ……ぼっちだけどね。つら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現在俺は屋台で売ってたクレープを食べながらのんびり歩いている。目の前に並んでた赤いドレスを着た女の子が美味しそうに食ってたし、多分異世界特有のゲテモノは入ってないはず。実際美味いし。

 屋台も決してザ・異世界って感じじゃなく、普通に焼き鳥とか型抜きまであったし。誰がやるんだよとか思ってたら龍人みたいな人が苦戦してた。流石異世界。

 お金はあるし、当面食事には困らなそうだ。祭りが終わるまでだけどな。

 というか俺を招待したコミュニティ探しをしないといけないんだった……マジ死活問題。

 祭りの事だし人も沢山いる。聞き回れば少しぐらいは情報が手に入るだろう。

 

 第一街人発見!!!!

 

 

 

 

 

 …………

 

 

 

 

 

 

 …………

 

 

 

 

 

 

 

 ……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……ほう、親父さん。そのエロ可愛い黒ウサギってなるものについて教えてくれねぇか?

 ふむふむ。とても献身的で優しいと。そしてなんと言ってもエロい格好をしていて、正にボンキュッボン……と。

 それで親父さんは……あぁ、応援用の団扇とか作ってんのか。しっかしその黒ウサギって子はなんかギフトゲームにでも出るのか?あ、補足だが火龍誕生祭ではギフトゲームも開催してて、それぞれにちゃんと賞品が用意されてるとか。俺?俺出ても何すんだよ……非戦闘員だぞ。

 とりあえず親父さんから聞いた黒ウサギちゃんについての話を纏めておこう。ちゃん付け?当たり前だろクッソ可愛いらしいからな。

 

 ・エロ可愛い

 ・スタイル抜群

 ・献身的

 ・ギフトゲームの司会をしている

 ・ノーネームっていうコミュニティに入っている

 

 ノーネームってのは、なんか魔王とか言うめっちゃ強い奴らに名前を奪われた証なんだとか。ってことは前にギフトゲームで負けたって事だよな。それで司会業をして稼いでいるってことなのかな……推測だけどな。

 それで親父さん達は現在団扇と横断幕を作成中と。

 

 

 

 なるほど。俺にも手伝わせろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大量の団扇を持って向かった先はギフトゲームが開催されると言う競技場だ。どちらかと言えばコロッセオって感じだな。東京ドームに引けを取らないぐらいデカイ。親父さん達、団扇の救世主とか呼ばないでくれ。色々な方面で恥ずかしい。

 席は早い者勝ちだとか。俺あんなに準備しといて席ないからとか泣いてたぞ。

 団扇には『黒ウサギLOVE』の文字が。異世界で英語が通じんのかなとか思ってたけど、親父さん達が書いてたしな。通じんだろ。団扇は文字だけ切り取って日記に貼っておこう。

 

 お、黒ウサギちゃんが出てきた!ってすごい歓声だな。というか本当に可愛いな。でもスタイルは大人っぽいし、美人って感じもするな。

 ってか耳生えとる!?それに黒ウサギなのに青いし……異世界ぱネェ……これ死語だろ絶対。

 親父さん達と叫びながら必死に団扇を振る俺。あぁ、アイドルオタクってこんな感じなのかな。なんか彼らがアイドルを追っかける理由がよく分かった気がする。これいいな。

 そして出場コミュニティの説明と選手の登場がなんやかんやあって終わり、いよいよゲームが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 楽しかった……!なんか俺普通に楽しんでんな。

 さっきまであんな事があったし、脳裏にちらついて楽しめないかと思ったけど。おばあちゃんありがとうございました。

 さてさて黒ウサギちゃんの追っかけも終わり、親父さん達と飯を食べて、なんと宿まで紹介してもらった。優しい人で良かった……。という事で現在宿のベッドの上なう。

 情報収集に来たはずなのに普通に祭りを楽しんでいる自分がいる。まぁいいか。それじゃあ報告を書いていこう。

 まず黒ウサギちゃんがノーネームなるコミュニティに所属している。そしてもう一人ノーネームの人物を見つけた。

 名前は忘れたけど、ギフトゲームに出てたショートカットの女の子。飛び回ったり、蹴りいれたりしてたけど、あれもギフトか?だとしたらあのギフト強くね?俺弱くね?

 黒ウサギちゃんが紹介の時にノーネームって言ってた。けどまぁ黒ウサギちゃんと同じノーネームだとは限らないってことか。ノーネームが魔王という極悪非道な奴らに襲われた証なら、ノーネームが一つとは思わない。もっとあってもいいんじゃないかな。

 逆に魔王に襲われたコミュニティが祭りに来れるほどの余裕があるかと問われれば、知らんとしか言いようがない。なんせ無所属だからな!

 でも予測をするならば、黒ウサギちゃんとショートの少女は同じノーネームだろうな。移動とか止まるのにもお金を使いそうだし、ある程度金銭面で余裕のあるコミュニティしか来れないだろうし。

 それにあのショートの少女だけ服装が異世界っぽくなかった。何というか現代ファッション的な。あんまり詳しくはないけど。

 恐らく彼女は俺と同じ様に呼ばれた人なのだろう。それで無事に案内人がいて、コミュニティに入る事が出来たと。いいなぁ〜。

 だとしたら俺を呼んだのはノーネームのコミュニティなのか……?襲われたコミュニティの復興の為に別世界から人を呼んだ……それなら呼ぶ理由に納得がいく。ショートの少女が強そうなギフトを持っていたのも、何らかの方法で選んで呼び出した可能性はなくはない。天才か俺……!?周知の事実を一人で悩んでるだけなんだろうなぁ……つら。

 

 明日やる事を纏めておこう。

 

 ・ノーネームの少女と接触を図る

 ・黒ウサギちゃんと接触を図る

 ・ノーネームについての情報収集をする

 ・観光を楽しむ

 

 

 情報はこの日記に書いておけば忘れる事はないし、仮にギフトが働いたとしてもギリギリ見える。書いておいて損はないだろう。

 襲われるのが多かったとしても、祭りにこれる程のコミュニティ。ノーネームだけどなんか秘密があるに違いない。

 それじゃあ夕飯用に買った焼き鳥を食べて寝るか。あ、音楽でも聴こうかな。

 

 

 

 

 

 

 電子機器死んでるの忘れてた……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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