言霊使いのヒーローアカデミア   作:敗北のエキストラ

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第一話

放課後、家に帰り庭で私なりの受験対策をする。

私の個性は「言霊使い」。ひらがなや文字を創造する個性の母と声帯を強化する個性の父から生まれたありがたい私だけの個性だ。

 

 

私の個性の使い方は主に二つ。

 

 

自然現象、簡易な物を言霊として言葉にだして創造する。大きな規模であればそれだけ声を大きくしなくてはならないし、向きなんかは声を出した方向になる。例えばコレ。

 

 

「すぅぅーー、『桜吹雪』!」

 

 

桜の木など一本も無いのに桜吹雪が吹き荒れる。一面薄ピンクに染まり私の後ろから前に桜の花びらが飛んでいく。既に二週間ほど前に桜は全国から消え去っている。これが私の個性。「言葉を言霊とし具現化する個性」。

 

 

「よし次は範囲の調節だね」

 

 

私の声の大きさが個性の範囲に直結するが大きくするのは簡単でメガホンなりマイクなり使えば良い。逆に範囲を小さくするのは大変だ。どのくらいの声の大きさで小さくなるのかはつい最近やっと分かってきた。

 

 

「すぅ、『桜吹雪』」 

 

 

私の声の大きさと比例して桜吹雪も小さくなる。具体的には先ほどのように庭全体を埋め尽くしているのではなくて私の片手くらいの範囲で桜吹雪が舞っている。

 

 

「よし、成功だね。やっぱり桜吹雪は好きなだけあって長いことやってきただけあって得意だな」

 

 

桜吹雪は私の言霊で最も上手く扱えるものだ。個性の発現に気づいたのも幼稚園の校庭で見た桜吹雪だった。初めて発現したときは桜吹雪が綺麗すぎて何度も何度も桜吹雪を出したから幼稚園の敷地内すべてを桜吹雪で覆ったら近くのヒーローが何事かと、駆けつけてきたことは良い思い出だ。

 

 

懐かしい思い出に浸るのは止めて次の訓練をする。

 

 

私の個性のもう一つの使い方。

一度覚えた(インストール)物を言霊を操って具現化(ショートカット)する。

 

 

私の頭の辞書に『辞書登録』(インストール)(現実にある物の構造を把握して、脳に記録する事だ。)して使いたい時に引っ張り出す(ショートカットする)。一つ目の具現化との違いは一つ目の使い方が自然現象と壁、水、といった特に統一性がなくてもいいものや不定形の物しか出せなかったりするのに対し複雑な物でも簡単に出せる

 

 

その点、ショートカットは良い。何せ早い。

 

 

例を出すとこんな感じだ。

一つ目の使い方で時計を出すとする。

 

 

そうなると私は一から時計を構成するものを作り出さなければならない。

 

 

「長針短針秒針ガラスプラスチックネジモーター鉄etc.etc.ブツブツブツブツ、『時計』!」

 

 

と、なる。構造が複雑なものはもっと時間がかかる。

それに比べてショートカットはどんなものでも一度覚えてしまえば、

 

 

「ショートカット『時計』!」

 

 

構造が複雑でもすぐに出せる。

個性の特性上、インストールしたものは私の記憶力に関わらず完璧に覚えているのだ。

 

 

他にも、インストールしたものを消す登録削除(デリート)やショートカットした物を直ぐに消す消去(イレイズ)、インストールした物を登録し直す語句編集(アレンジ)といった使い方や父の強化系個性の影響か常人の2倍くらいの身体能力を持つ。 

 

 

基本的に私の個性は自由度が高い個性だ。発現したら勝ち組と言われた創造系の個性でなおかつ強化系もちょっと入ってる。それにまだまだ応用はできそう。

 

 

創造系の個性っていうのはデメリットや条件が厳しい個性が多いと言われているけど、私の個性は使いすぎると喉が痛くなるという程度。

 

 

インストールすればするほど私の手数は増えていって、あと1年もない雄英の受験まで1日一つでも新たにインストールすればそれだけで300個も手数が増える。

私の受験勉強は日々の勉強と実際に物をインストールする事とその使い方を考えるだけでいいのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~翌日~~~

 

 

 

 

 

出久の様子がおかしい。教室に入ってくるなり私に、

 

 

「おはよう!ことちゃん!」

 

 

と、挨拶してきた。いや喜ばしいことなのだけども何故か顔に希望を浮かべている。いや、希望というか覚悟?出久自身に変化は見受けられないけど、昨日私の知らないところで出久自身になんかあったみたい?

 

 

反面、勝己のほうは確実にイラついてる。時折、出久をチラチラ見ながらそのたびに舌打ちをしているし。

二人の間でなんかあったのかな?

 

 

こんな時二人がいるところで出久に話を聞くのはアウトだ。出久に近寄った瞬間勝己のイライラが全部私に向く。逆に勝己に近寄った時は、というか、イライラしてる勝己から正確な情報を得ることは無理。だから私は勝己がいなくて出久だけの時に事情を聞いてみた。

 

 

「出久、昨日勝己と何かあったの?」

 

「え!?別に何も無いよ?」

 

 

怪しい。

 

 

「ほんとに?ふーんじゃあオールマイト関係?」

 

「っ!いや、違うよ!」

 

 

怪しい。

 

 

「そう、じゃあ昨日、なんか良いことあったの?」

 

「っ!?あ、うん。実はね、僕を鍛えてくれるって人がいたんだ」

 

「本当に?やったじゃん」

 

 

怪しいすぎる。絶対何か隠してるよ。

 

 

1日2日でそんな都合のよい人がいきなり現れる訳が無い。鍛えてくれる人っていうのが怪しい。

 

 

「ねえ、ほんとにその人大丈夫?お金とか請求されてないの?」

 

「してないよ!」

 

 

怪しい。出久がいうことをまとめると、無償でいきなり現れた人が出久を受験まで鍛えてくれるという。ぶっちゃけ怪しすぎる。

 

 

「そんなことオーっ!、あの人がするわけない!」

 

「?まぁ、よかったね。私もがんばるからさ。」

 

 

オー?その人の名前だろうか。オー、オー、オールマイトとか(笑)?そんなわけないよね。にしてもちょっと信頼しすぎでは?

 

 

「ありがとうことちゃん」

 

「それとね、私と出久、それから勝己。全員で『なる』よヒーロー」

 

「うん!」

 

 

まぁその人に関しては少しずつ調べて行きますけども。

 

 

 

 

 

 

 

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