黒澤家の長男   作:いひょじん

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黒澤家の長男①

俺には2人の姉妹がいる。

容姿端麗、成績優秀

いつも凛々しく、そして冷静な人

俺にとって憧れの女性

姉、黒澤ダイヤ

姉とは正反対で、子犬に吠えられただけで泣くような女の子

だけど、自分には素直で、好きなことを話すときは、とても可愛らしい笑顔を見せてくれる。

そして、姉のダイヤを「お姉ちゃん」と慕っている。

だけど、俺のことを避けている。

双子の妹、黒澤ルビィ

そんな、姉妹を持つ俺は黒澤金貴(くろさわ かねたか)

黒澤家の長男の16歳の高校1年生

 

7月

梅雨が明け、気温が本格的に上がってくる時期

そんな中でも黒澤家の朝は騒がしい。

時刻は7:00

「ルビィ、早くしないとおいて行ってしまいますよ」

「待ってよ、お姉ちゃん!もうすぐ準備できるから」

騒がしい原因はこの姉妹が原因だった。

「お姉ちゃん、準備できたよ!」

「忘れ物はありませんか?昨日も教科書を忘れてましたけど」

「あ、机の上に宿題置き忘れてた!取ってくるね」

「ルビィ、そんなに走ったら危ないですわ...」

ダイヤが注意しようとした時だった。

「おはよ、ってうわぁ!」

「ピギィッ‼」

「もう、だから危ないと言いましたのに...」

ルビィ、が階段から降りてきた金貴とぶつかりかけた所を見たダイヤは呆れている。

「おい、ルビィ大丈夫?怪我はないか」

そういって、金貴はルビィに手を伸ばした。

しかし、ルビィは逃げるかのように、伸ばされた腕を無視して、部屋に戻っていく。

ルビィが忘れ物を取ると、ダイヤとルビィは家を出た。

「母さん、ルビィは前からだったけど、姉さんまで朝出ていくの早くなったけど、何かあったの?」

「あの子たち、スクールアイドル?って物を始めたらしいわよ」

「ふーん、スクールアイドルねぇ~」

「金貴、詳しいの?」

「そんなに深くは知らないけど、最近人気あるらしいよ」

「そうなの。けどアイドルを始めてから2人ともすごく楽しそうだからお母さん嬉しいわ」

そんな会話をしていると、今まで黙々と朝食を食べていた父親が口を開く。

「お前も、朝からランニングなんかをしたらどうだ?」

「俺は大丈夫ですよ。太ってるわけでも、運動不足というわけでもないですから」

「そういうことを言っているんじゃない!最近たるんでいるから、もう少し早く起きて何かしろと言っているんだ」

父親の小言が始まってしまったので、逃げ出したい金貴は、時計を見た。

「あ、もう7:30だ!今日日直だから早く行かないと。

「お、おい!まだ話は終わってないぞ」

「急いでいるんで、帰ったら聞きます!あと母さん、今日帰るの19時くらいになる」

そして金貴は自分の部屋に逃げた。

数分後、玄関から「いってきまーす」と金貴の声が聞こえた。

「はぁ、全くルビィもだが、金貴も高校1年生になったんだから、もう少し落ち着きをだな」

「まぁ、いいじゃないですか。ついこの間まで中学生だったんですから」

「そうは言ってもだな...」

「私は元気な子もいいと思いますよ?」

「母さんがそういうなら、構わんが」

このようなやり取りが毎朝のように行われている黒澤家である。

 

ところ変わって、浦の星女学院

ダイヤとルビィが部室に向かって歩いていた。

「ダイヤ、今朝のあれは金貴を傷つけてしまいますよ?」

「うゅ...」

「いくら男性が怖いからって、助けてくれようとしたのに、無視をしてしまうのはいけません。それにあなたの兄なんですから」

「わかってるよ。けどやっぱり怖いんだもん」

少し怯えた顔をしているルビィを、ダイヤは優しく笑い諭す。

「まぁいいですわ。けど帰ったらちゃんと謝るんですよ?」

「う、うん」

「それと、朝はもう少し余裕をもって行動をしましょうね」

「うぅ、お姉ちゃんごめんなさい」

ルビィはダイヤに少し怒られながら、二人で部室に向かった。

 

父親の小言から逃げてきた金貴は、バスの中で外を眺めていた。

「父さんも毎朝怒ってるけど、よく飽きないよな~」

そんな事をぶつぶつ言ってると、横の席に人が話しかけてきた。

「おはよう、キャネ。今日も朝から不機嫌だね」

「うるせー、いつもこんな顔だよ」

金貴に声をかけて来た彼は、渡辺優(わたなべ ゆう)

金貴と同じ高校に通う16歳

金貴とは、中学校の時からの友人で、金貴のことを「キャネ」と呼ぶ。

歳が一つ違う、曜という姉がいる。

「ほんとに?今朝はいつにもまして、不機嫌そうだけど何かあった?」

「また朝から父さんに叱られたんだよ。姉さん達を見習って、お前も朝からランニングしろって」

「そんなことか。けど、うちの姉ちゃんも家出る時間早くなったな最近」

「お前の姉さんって、確か水泳部だよな?」

「そうだよ」

「夏になってきたし、水泳部の朝練が始まったんじゃないか?」

「それが違うらしいんだ。幼馴染とスクールアイドルを始めたらしいんだ」

「あれ、曜さんって浦の星だよな?俺の姉さんと妹もスクールアイドル始めたらしいんだ」

「まじで?新しいメンバーが増えたとは言ってたけど、まさかダイヤさんとルビィちゃんだったとは」

「スクールアイドルってそんなに楽しいものなのか?」

「俺は自信がやってるわけじゃないから分からないけど、姉ちゃんは毎日遅くまで以上作ってるから、楽しいんじゃない?」

「ふーん、楽しいならいいんだけど」

「なになに、やっぱりルビィちゃんが心配なの?キャネって本当にシスコンだよね」

「う、うるさいな!そんなくだらないこと言ってるんだったら、授業の予習でもしてろ」

こんな風に金貴と優は、ほぼ毎日、同じバスで一緒に通学してる。




こんにちわ、いひょじんです
深夜の訳の分からないテンションで書いて見た作品です!
続くかどうかわからないけど、そこんところはお楽しみという事で!

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