IS ホークアイズ・レポート   作:レチ

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1話

入学式当日

俺は既に周りから向けられる視線に辟易していた。

動物園の珍獣にでもなったかのような気持ちを味わいつつ、俺は一年一組の教室へと向かう。

 

まあ教室に入っても向けられる視線は変わらないよね。

知ってたよ。

というか動けないから移動中よりも居心地悪いよ。

早く織斑一夏とやらも来てくれ…

 

そんな事思ってたらようやく来てくれた織斑一夏くん

…彼イケメンだね。

俺から視線が外れるのがわかるよ。うん。

 

そんな感じに一人で密かに凹んでいると小さくて大きい人が教室に入ってきた。

制服じゃない所を見るとたぶん教師なのだろう。

どうやら山田真耶というらしく、頭の中では

上から読んでも下から読んでも やまだまや だなぁとか呑気に思ってた。

俺以外の人もそんな事考えてるのか知らないけれどうわの空って感じだった。

センセも困り果てた様子で自己紹介を促してる、ドンマイ。

 

自己紹介は五十音順に行われている。

そろそろ織斑の番…なのだがどうやら本人はそれに気付いて無いようだ。

どうにかして織斑に気付かせてやる手は無いものか。

手元にあるのはスマホとペンとキャラメル。

うん、無理!

そんな事してたら織斑の番になった。

山田センセの声が聞こえたのか自己紹介を始める。

「織斑一夏です。以上です!」

…これは酷い

そう思った瞬間になんか凄い音がした。

いつの間にか居た女性教師に頭を出席簿でぶん殴られていた。

痛そう。

 

女性教師の名前は織斑千冬

あ?織斑??とか思ってコッソリスマホで検索してみたら、千冬センセはなんか色々凄いらしい。

一夏の方はそんな御方の弟のようで。

 

それに比べて俺の一家はどうだ

姉貴はIS学園の二年生、妹は中二の癖してIS適正Aときた。

あ?普通にIS一家じゃんウチ

 

教室内は千冬センセの登場で何故か歓声がわいている。

正直耳が痛い、痛いってば。

 

そのまま自己紹介は進んでいき、とうとう俺の番になる。

落ち着け俺、参考書を読みながら練習したじゃないか。

この瞬間のためにちゃんと自己紹介も覚えてきただろう!やるんだ俺!

意を決して立ち上がる

 

「く、九水 雪白です。雪に白いで雪白って読みます!よ、よろしく、お願いします!」

 

無理

考えた内容全部飛んだわ

まあ自己紹介としては無難でしょ。うん。

 

そのまま自己紹介は進んでいき、チャイムの音で休み時間へと突入した。

流石に一夏に話しかけないと精神的にヤバそうなので話しかけようとした

したんだけどポニテのクラスメイト、篠ノ之箒とかいったか、に拉致られてしまった。

非常に困った俺は話しかけてきたクラスメイトにキャラメルを渡しながら適当に流した。

一瞬で一箱と半分空になった。

 

休み時間が終わり授業が始まる。

正直に感想を言わせてもらうと

つ い て い く の で 精 一 杯 だ よ

そこまで頭悪い訳では無いはずなんだけども参考書読んでも理解するのにここまで苦労するとは思わなかったよ

もうね、予習復習しっかりしてギリギリついていけるかわからないレベル

 

一夏は参考書間違えて捨てたって言ってたから間違いなくついてこれてないと思う。

というか読まないでついてこれてたらバケモンだよこの内容

可哀想だけど頑張ってくれ。俺は頑張ったから。

とか思ってたらまた出席簿が落ちてた。

ついでに1週間で覚えろって言われてた。

無理だろ

 

 

初めての授業が終わり、10分休憩に入る

破裂しそうな頭をキャラメルで癒しながら一夏の元へと向かう。

一夏の方は机に突っ伏したままピクリとも動かない。

ツンツンしたらどんな反応するんだろう。

 

ツンツンしちゃえよ

頭の中の悪魔が囁く。

 

やめておこう?

頭の中の天使が囁く。

 

キャラメル舐めろよ

頭の中のキャラメルが囁く。なんだお前。

 

頭が見せた未来から、俺が選んだのはコレだ!

 

▼ましろ は ツンツンした

 

▼いちか は とびあがった

 

「ゥエァ!?」

 

なんだその声。バケモノか

 

「悪い悪い、突っ伏してたから声かけるだけじゃ聞こえないかなって思ってさ。」

嘘はついてない。うん。

 

「だからって突っ突く事は無いだろ!」

「悪かったって。たった2人の男なんだ、仲良くしようぜ?」

そう言いながらキャラメルを差し出す

「おう、よろしくな!」

一夏がキャラメルを受け取る

 

「ちょっと、よろしくて?」

前に横槍が飛んできた

見ると金髪の女子が話しかけてきた

なんだっけ名前

確か…

「あーっとたしか…セシリー…だっけ?」

「セシリアですわ!!」

ニアピンでしたね。

「そうだセシリアだ。んで?どうしたんだ?」

「いえ、そこの授業が理解出来ないという哀れな凡人に私自らが教えて差し上げましょうと」

「あ、そういうのいいから。」

一夏が何かを言う前に即答した。

久々に頭に来た。

「貴方に言っている訳じゃ「わかってる。」なっ…!代表候補生であるこの私の誘いを」

「そういうのは良いって言ってるだろ。」

 

女尊男卑、クソ喰らえ。

ISは強い。

ISは女性にしか扱えない。

女性=強い

こんなクソみたいな三段論法が成立したせいで世の中男の立場はゴミだ。

そう、今みたいに自分が女だからと男より上に立ってる気分のクソ野郎がウジャウジャ湧いてる。

そんな奴らが俺は大嫌いだ。

 

「お、おい待てよ雪白!オルコット…だっけ?もありがとな!でも俺まだ頑張ってみるからまた今度頼むよ!」

 

チャイムが鳴る。

いいタイミングだった。

なんかオルコットの野郎が覚えてろだの何だの言ってたが興味すら湧かなかった。

 

 

 

 

 

その後は怒りで少しばかり集中力を欠いていた。

そして気付いたらクラス代表候補決定戦で俺と一夏とオルコットで模擬戦する事になってた。

 

 

 

は?

 

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