IS ホークアイズ・レポート   作:レチ

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2話

帰りのHRが終わるや否や俺は早速抗議しに行った。山田センセに。

だって千冬センセ怖いんだもん。

 

挨拶をして職員室の扉を開き、山田センセの机に向かう。

しかしなんだ、案の定というかなんというか最悪だな。山田センセのお隣は千冬センセと来た。

話聞いて無かったって言ったら山田センセは笑って許してくれそうだけど千冬センセの場合出席簿が間違いなく降ってくると思うんだよね。

仕方が無いから授業のわからない点があったとか誤魔化して上手いことやったった。

山田センセは熱心な生徒は嬉しいと喜んでくれた。

 

 

心が痛い

 

 

 

 

職員室を出ようとすると千冬センセに呼び止められる。

まさか話を聞いていなかったのがバレてたのではないかと思ってヒヤリとしたがそんな事じゃなかった。

 

どうやら寮の俺の部屋の鍵を渡すのを忘れていたようでそれを渡すために呼び止めたらしい。

俺の焦りを返してくれ。

それに鍵が無くともどうせ二人部屋ったって一夏と同室だろうから最悪さっき交換した一夏の番号に電話をかけるかメールをするかで1発でだろうな。

あとシャワー浴びたいから浴室は空けといてもらおう。

 

とりあえず鍵を受け取って自分の部屋に向かう。

なんか部屋に向かう途中で叫び声が聞こえてきた。初日から騒がしい。

部屋番号は1080らしい。

ここか。扉の前に立ち部屋の扉に鍵を入れ、回す。

ガチャリという音で解錠されたことがわかる。

 

「よーっす一夏、言った通りにシャワー空けてあ……ア?」

 

は?

扉を開けたら水色の髪の女の人がいた。

 

「す、すいません。部屋を間違えたようです。」

扉を閉めて呼吸を整え、もう一度1080の扉を探す。

 

あった。

ハハ、きっと部屋を間違えたんだ。

扉に鍵を差し込み、ひねる。

手応えがない。鍵は開いている。

 

「ハハ、ダメじゃないか一夏。扉の鍵が空きっぱなしだぞ?」

「ハーイ、貴方が雪白君ね?」

 

ハハッ!部屋は間違ってなかったぜ!

 

「確かに俺は九水 雪白ですが、そういう貴方は一体全体何者なんですか…」

 

俺知ってる。

まだ話してないけど雰囲気でわかる。

このヒトはダメだ。マトモに会話をしたら流される…ッ!

 

「何者ね…んー…有り体に言っちゃえば生徒会長かしら?」

口元で会長と書かれた扇子を広げながら俺の疑問に答えてくれる会長サマ

 

「はぁ…そんでその会長サマが俺なんかに、ましてや俺達の部屋なんかに何の用があるんです?」

訊ねながらも答えはある程度予想できている。

だが確認しない訳にもいかない。

待ってくれ、待ってくれよ。嘘だと言ってよ千冬。そんなバカな話があっていいのか。

こちとら思春期の青いガキだぞ。そんなガキを年頃の女の子と一緒の部屋で過ごさせるなんて馬鹿な事しねぇよなオイ!?

 

「そりゃあ当然私が貴方と同じ部屋だからよ?よろしくね?雪白クン?」

扇子の文字が気がつけば相部屋の三文字に変わっていた。

 

 

 

 

 

眠い

それが今朝の感想だ。

あの後会長サマこと更識 楯無と自己紹介、次いで世間話をパッパとして寝るつもりだった。

だったのだが世間話の話題を間違えた。

家族構成なんて聞いちまったモンだから奴さんが重度のシスコンな事を身をもって理解しちまった。

なんで19:00に話を始めて1:00までぶっ続けて話が出来るんだよ…病気か何かか?

 

まあ過ぎた事をグダグダ言っても無駄だ。これからに目を向けて行こう。

とりあえず会長サマに妹の話題は振らない。これだけは守らないとヤバい。

とりあえず朝ランの為にジャージに着替えた。

よし、今日も1日頑張ろう。

 

「雪白クンは随分と朝早いのね…」

寝ぼけ眼の会長サマが右手に起床と書かれ扇子を広げながら起き上がる。

 

「起こしちゃいましたか?」

それなら悪いと素直に謝る。

確かに昨日はシスコンのせいでエライ目に合ったが悪い人ではないんだ。

愛が重すぎるだけで。

「ううん、私も普段これくらいに起きてるから…」

「そうですか。じゃあ俺はランニングしてくるんで失礼します。」

 

なんか妹さんの話題が飛んできそうな気がしたから素早く部屋から出る事にした。

 

その頃部屋では

「むぅ…せっかく簪ちゃんのはなしをしようと思ったのにぃ…」

扇子には無念と書かれていたそうな。

 

 

 

朝のランニングを済まし部屋に戻る。

会長サマは完全に覚醒したらしく、おめめパッチリ気分スッキリといった所か。

 

「で、なんで会長サマはそんな格好で俺のベッドの上にいるんですか?」

「なんでって…なんで?」

「質問してるのは俺なんですが…」

 

やっぱりそうだった。

昨日直感的に感じた事は間違ってなかったのだ。

この手の人とはマトモに会話をしてはいけない。

いけないとわかっているのだが俺の性格上どうも無視する事も出来ないのだ。

 

「はぁ…まあいいです。とりあえずシャワー浴びたいんでとっととその身体に巻いてるタオルを戻してきてください。」

「いやんエッチ!」

「…怒りますよ」

なんでこういう時に限ってタオルがアレしか無いんだよ。

 

結局シャワー浴びるのに10分はかかった。

 

 

 

ようやく朝飯にありつける。

朝飯までにランニングをしてシャワーを浴びただけなのに妙に疲労を感じる。

原因は間違いなく今俺の目の前にいる人なんだけどもさ

 

「雪白君は朝からガッツリ派?それとも少なめ?お姉さん的には」

「朝から騒ぐのは周りの人に迷惑なんでもう少し声のトーン落とせませんかね…」

 

落ち着いて朝飯すら食えなさそうだ。

少し離れた席では一夏が篠ノ之とあと女の子3人と飯食ってた。

俺の席よりかは騒がしくないようで少し羨ましかった。

 

 

 

朝飯を食べ終え、教室に向かう。

ようやっと会長サマから離れる事の出来た俺は、キャラメルを口に含みながら朝のHRが始まるのを待つ。

 

待ってる間に昨日の叫び声の正体は一夏だと聞いた。

何やってんだあいつも…

 

 

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