パルキアに転生して、着いた世界はリリカルな世界   作:DFGNEXT

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前回の次回予告は「HEROMAN」
知り合いが「ジョーイキュンかわいい!」といってた作品です。
個人的な感想としては敵キャラ使いまわしは一回でよかった・・・

さて今回は無印ラストのあれ。
パルキアさんが珍しく戦闘!だが、短い!A'sまで彼の本格的戦闘はありません。

次回予告詐欺ですが・・・どうぞ!!




第十五話「Garden of time」

 

 

―アースラ

 

 

「ビンゴ!尻尾を掴んだ!」

 

コンソールを高速で叩くエイミィ。続いて座標を割り出す。

 

「よし、座標を!」

 

「もう割り出して、送ってるよ!」

 

アースラブリッジでは

 

「武装局員!転送ポートから出動!任務は、プレシア・テスタロッサの身柄確保です!」

 

《ハッ!》

 

そういって、約30人ほどの局員が時の庭園内に転移する。

なのはが今回協力を面目上していないときにジュエルシードを回収した人たちだ。

 

「第一部隊、転送完了!」

 

「第一小隊、侵入開始!」

 

ブリッジに、なのはとパルキア、ユーノ、アルフ、

そして白い病人服のような服を着て、手錠をかけられたフェイトが入ってきた。

 

「お疲れ様。・・・それからフェイトさん。初めまして」

 

フェイトは俯いたまま答えない。

待機状態のバルディッシュを握りしめ、自分の無力さをかみしめていた。

母さんに・・・本当に母さんと認めてもらえるのだろうか?などという気持ちが彼女を包んでいた。

そしてモニターから聞こえてきた声に、一同は目を向けた。

 

「総員、玉座の間に侵入、目標を発見!」

 

武装局員の一人が言う。

 

「プレシア・テスタロッサ!時空管理法違反、及び管理局艦船への攻撃容疑で貴女を逮捕します!」

 

「武装を解除して、こちらへ。」

 

目の前にいるプレシアは動かない。

デバイスを構えたままプレシアを取り囲み、一部の武装局員は玉座の裏へ回る。

 

「なんだ?なにかあるぞ!」

 

そこにあったのは隠し扉のような物。

武装局員はデバイスを使って電子錠を解除する。

 

「こ、これは・・・」

 

「え・・・!?」

 

ブリッジでもユーノとアルフが声をあげる。

 

そこは、おそらくは実験室だろう。

その見た目と雰囲気から、かなり古いものだとわかる。

そこにあったのは・・・

 

「フェイト・・・?」

 

一際大きなポッドに入った、液体内に漂う小さな少女であった。

 

「私のアリシアに近づかないで!」

 

プレシアが局員を雷弾で屠りながらアリシアに突き進んでいく。

そして残りの局員をサンダーレイジで気絶させた。たったそれだけで、武装局員は全滅してしまう。

その場に残ったのはアリシあの入ったポッドに寄り添うプレシアと倒れ伏す武装局員だ。

 

「すぐに局員たちの送還を!」

 

リンディが慌てて指示する。すぐにエイミィがそれを実行する。

なのはが何かを思っているとプレシアが口を開いた。

 

「もう駄目ね・・・時間が無いわ。たった九個のロストロギアでは、

 アルハザードに辿り着けるかどうかはわからないけど・・・」

 

自分を見ているであろう管理局と、フェイトに向けてプレシアは喋る。

 

「もういいわ。終わりにする。・・・この子を亡くしてからの暗鬱な時間を、

 この子の身代わりの人形を娘扱いするのも。」

 

アースラにいるなのはとフェイトの目が見開かれる。

わかっていたこと・・・いや知らされたことだが、それでも・・・

 

「聞いていて?あなたの事よフェイト」

 

プレシアは喋る。その言葉に狂気を滲ませながら。

 

「折角アリシアの記憶をあげたのに、そっくりなのは見た目だけ。役立たずでちっとも使えない、私のお人形」

 

フェイトはその言葉にうつむく。

フェイトは自分がクローンだということを先ほどパルキアから聞かされたが、

母親であるプレシア本人からの宣告はやはり響いた。

 

そこにエイミィがプロジェクトF.A.T.E.のことを説明する。

フェイトは使い魔を超える人工生命でフェイトはアリシアの記憶を与えられたクローンなのだと。

この場でたった1人知らないアルフは驚き、他の皆は暗い面持ちになった。

 

「よく調べたわねぇ。そうよ、その通り」

 

プレシアが少し笑いながら話を続ける。

 

「けれど駄目ね。ちっとも上手く行かなかった・・・。

 作り物の命は所詮作り物・・・失った物の代わりにはならないわ・・・」

 

愛でるようにアリシアの入ったポッドを撫でる。

 

「アリシアはもっと優しく笑ってくれたわ。

 アリシアは時々我が儘も言ったけど、私の言うことをとてもよく聞いてくれた」

 

「アリシアは・・・いつでも私に優しかった・・・」

 

耳を貸さずに続ける。

 

「フェイト・・・やっぱりあなたは、アリシアの偽者よ。

 折角あげたアリシアの記憶も、あなたじゃ駄目だった」

 

【それはそうだろうな・・・】

 

さっきからずっと黙っていたパルキアが話し出す。

原作で知っているとはいえ、ちょっとアニメのキャラクターが言うような

本来なら現実味がない台詞を言おうとする。

 

【フェイトはアリシアじゃない。いくら記憶をコピーしたって

 あいつはあいつだ。代用品になりすらしない。

 あいつ自身の自己を持ってるからな】

 

「そうよ、だからこそ失敗作だったのよ」

 

【まあ、そこは否定はしない。いくら世界にとって良いものを作ったとしても

 もともとの目的が違うのならばそれは開発者にとっては失敗作だからな。

 

 ・・・だが、それでも例えフェイトがアリシアじゃなくても・・・

 フェイトはあなたの娘だ。

 

 あなたが作り上げたのだから・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・もう、戻れないのよ」

 

そして、時の庭園内に大量の傀儡兵が起動する。

 

「プレシア・テスタロッサ・・・一体何をするつもり!?」

 

「私の・・・邪魔されたくないのよ」

 

玉座の間へと出てきたプレシアは、ジュエルシード9個に魔力を流し強制発動させる。

 

「私たちは旅立つのよ!忘れられた都・・・アルハザードへ!」

 

画面に背を向け、顔は見えない。

その時

 

「ぐふっ・・・」

 

プレシアはすべてを制御できず口から血を吐いた。

それを見たフェイトは叫ぶ。

 

「母さん!」

 

「止めなさい!プレシア!!

 暴走したロストロギアなど人の手に制御できるものではありません!

 あなた自身もただでは済みませんよ!!」

 

「黙りなさい!!・・・ぐふっ・・・私は・・・・・・取り戻すのよ・・・アリシアを!!」

 

リンディの忠告に耳を貸さずにプレシアは苦しそうに言った。

口もぬぐわないまま、再びロストロギアを制御し始める。

 

【リンディ提督・・・あの人はおそらく口でってもやめないだろう。

 協力関係では厳密にはなかったが、我はあそこにいくぞ?】

 

「あっわたしも!でもその前にやることがありますけど」

 

パルキアとなのはがそれぞれ話す。

もともとここまで広がるとは思っていなかったなのはは

胡散臭い時空管理局と表面上協力しなかったが、ここまで来るのならば話は別だ。

 

そしてやることとはさまざまな真実を知った上で、

母親の血の吐くところを見てしまい呆然としているフェイトを医務室に連れて行くことだった。

 

「わかりました、皆さん、私も現地に出ます。

 クロノ執務官はプレシア・テスタロッサの逮捕を!

 あなたたちはその援護をよろしくお願いします」

 

「「了解!」」【了解した】

 

「それじゃあ、私はフェイトちゃんを医務室に連れて行くよ」

 

そういうとなのはを除くメンバーが転送ポートから時の庭園へ向かった。

 

 

 

―アースラ医務室

 

 

ベッドには、表情を暗くしたフェイトが横たわり、その横になのはがいる。

アルフは「また、元の優しいフェイトを見せてほしい」と言い残してクロノの援護に向かった。

 

二人しかいない部屋は沈黙している。

 

「ねぇ、フェイトちゃん」

 

ベッドに横たわるフェイトをなのはは己の胸に抱きしめる。

 

「今なら、私しかいないから。自分の中に溜め込むと、いつか爆発しちゃうよ

 そしたらフェイトちゃん壊れちゃうよ?」

 

そうなのはが言うとフェイトはポツリと、言葉を漏らす。

 

「・・・私が生きていたいって思ったのも、母さんに認めてほしかったから。

 どんなに足りないと言われても、どんなに酷いことをされても。・・・だけど。笑ってほしかった。

 あんなにはっきりと捨てられた今でも、私、まだ母さんにすがりついてる」

 

無意識に・・・温もりを求めるようになのはの服の袖を握るフェイト。

そんなフェイトを深く、だれど優しく抱きしめて背中をさするなのは。

 

「アルフには、ずっと我が儘を言ってきた。そんな私を、多分悲しんでた」

 

知らず知らずの内に、服を握る手に力が篭る。

 

「あなたは何度もぶつかった・・・ちゃんと私と向き合ってくれた・・・

 何度も出会って戦って・・・何度も私の名前を呼んでくれた。

 そしてパルキアさんは・・・多分私の為に・・・母さんに怒ってくれた」

 

「うん・・・きっとその通りだよ」

 

「生きていたいと思ったのは、母さんに認めてもらいたいからだった。

 ・・・それ以外に、生きる意味なんか無いと思ってた。

 それが出来なきゃ、生きていけないんだと思ってた」

 

いつの間にかフェイトの目からは涙がこぼれ落ち、なのはのバリアジャケットに染みを作っていた。

魔力を流せばすぐ消えてしまうものだが、なのははまだ消そうとはしなかった。

 

「逃げるだけじゃだめだよ。捨てればいいってことでもない。フェイトちゃんは何をしたいの?」

 

なのはのその言葉にフェイトが顔をあげる。前と変わらない、微笑み。

なのはが抱きしめていた腕を離す。

 

「わたしはユーノくんのため、町のために今日まで戦ってきた。

 (そして今は・・・フェイトちゃんと友達になるため・・・)

 それがわたしのしてきたこと。そして今からはパルキアさんの元へ行くよ」

 

フェイトはその言葉を聴き、横に置いてあったバルディッシュを手に取る

 

(わたしはまだ・・・何も始まってなかったのかなぁ・・・。

 でも・・・もしそうだとしたら、それはもう終わりにしなくちゃ。

 

 この子がわたしと向き合ってくれたように・・・私と母さんも、正面から向き合わないといけない。

 きっと、そこから始まるんだ・・・。本当のわたしが・・・)

 

バルディッシュをデバイスモードにする。

 

(だから、こんなところで逃げてなんかいられない!

 ここまで支えてくれた皆のためにも、ちゃんと最後までやり遂げよう)

 

「本当の私はまだ始まってもいない・・・。

 だから始めるんだ。本当の私を!!!

 だから私は・・・母さんに会いに行く!!」

 

それは決意のこもった言葉だった。

 

「ふふ、良かった。・・・レイジングハート、私たちも!」

 

《All right.》

 

二人がバリアジャケットを纏う。

 

「さ、行こう?フェイトちゃん。本当のあなたを始めるために。

 今までのあなたを終わらせるために」

 

そして二人の足元に、魔法陣が展開される。

 

「・・・うん」

 

決意の篭ったフェイトの言葉と同時。

部屋から二人が消えて行った。

 

 

 

―時の庭園

 

なのは、フェイト、クロノ、パルキア、ユーノ、アルフ、リンディは時の庭園に降り立った。

次元の中を浮遊しているだけあって、辺りには混沌とした闇が広がっている。

そして目の前には無数の機械の兵士「傀儡兵」が時の庭園の建物内部への入り口を塞いでしまっている。

人型の二足歩行型が大半だが、足がない代わりに翼を羽ばたかせ飛行している傀儡兵もいる。

 

「君たちは魔力が少ないから、ここは僕がやろう」

 

クロノはなのはとフェイトに言った後、傀儡兵たちを睨みつけた。そして駆け出す。

 

「悪いが通らせてもらう!」

 

《スティンガースナイプ》

 

クロノの持つストレージデバイス「S2U」から出たのは、

多少大きめではあるがたった一発の魔力弾。

通常、こういう殲滅戦ならば砲撃魔法を使うのが一般的だ。

 

それは単純な威力の問題だし、一機に一発ずつ撃つなんて単に時間の無駄だからである。

正確な射撃を打ち込むなど、よほどのことがない限りそんなことはしない。

 

しかし・・・どこにでも必ず例外というものがある。

 

クロノが放った一発の魔力弾は迫る傀儡兵を尽く打ち砕き、

勢いを落とさないままに空中へと上がる。

 

「スナイプショットォ!」

 

驚くなのは達を尻目に、魔力弾は傀儡兵を一気に破壊していく。

とてつもなく繊細で、無駄が無い。

 

今回の相手は大魔導師プレシア・テスタロッサ。

しかも、まだまだ傀儡兵も大量に残っているはず。

 

出来る限り少ない魔力で、出来る限り多く倒す。

 

それが最良の作戦だった。

 

最後に控えた巨大な傀儡兵が魔法弾を耐えたのを見たクロノは跳躍。

 

《ブレイクインパルス》

 

振り下ろされた斧をかわし、振動破砕で打ち砕いた。

 

なのは達はクロノを先頭に一同は先に進んでいく。

リンディは途中の開けた部屋で止まった。リンディの目的は次元震の進行を抑えることだ。

そこまで奥にいかなくてもいいらしい。

 

今は道がところどころ欠けている道を走っている。

下を見ると奇怪な黒い穴がところどころに点在している空間が広がっていた。

 

「下の黒い空間がある場所は気を付けるんだ。虚数空間といって、

 あらゆる魔法がデリートされるんだ。もし落ちたら重力で底まで落下する」

 

(原作見て前々から気になってたけど、実際どういう空間なんだろう?)

 

パルキアはいつか機会があったら調べよう、と思いながらクロノの言うことには適当に返事を返す。

そもそも自分なら魔力使ってなんだし平気じゃね?とも思っていた。

 

そして大きな部屋に出た。

そこでもクロノが活躍し、次々と傀儡兵をなぎ倒していく。

だが――

 

「でかいな・・・」

 

なのはの隣のパルキアが思わずそうつぶやいた。

それは、高さ20メートル程はあろうかという巨大な傀儡兵だった。

その両肩に乗っている、巨大な魔力砲が嫌というほど存在感を発している。

 

かなりポーカーフェイスの得意ななのはですらその大きさに呆れ、現実逃避した。

 

「ど、どうするか・・・」

 

【ここは我に任せろ!!】

 

そういうとパルキアは自身の大きさを第四段階・・・つまりマックスまであげる。

身長約20m・・・等身となったお互いは戦いを始めた。

 

先制攻撃は傀儡兵の魔力砲による攻撃。

紫色の極太ビームがパルキアに向かって奔る。

しかしパルキアはあせらず左手を前に出して叫ぶ!

 

【プロテクト、シェェエエエエエーード!!!】

 

左腕部の掌からエネルギーを送り空間を湾曲させ、ごく薄い反発的防御空間を形成、広域シールドを展開して防ぐ。

あの時はこの続きができなかったが、今ならできる!!

 

砲撃はすべてパルキアが作り出したプロテクトシェードに五芒星のような軌跡でバリア展開面に蓄積する。

そして蓄積した魔力エネルギーを五芒星の形を保ちながら放った。

 

『!!!!』

 

その攻撃を喰らった傀儡は前面部で起こった爆発により後方へ倒れこむ。

急いで立ち上がろうとするその隙を逃さずパルキアは続けて技を放つ。

 

空間湾曲エネルギーを右手に集め、紫色に染まった右腕をそのまま傀儡兵に向かって振り下ろす。

 

【あくうせつだん】

 

刹那、傀儡兵が空間ごと切断され、空間のみが再びもとの状態に戻る。

そしてその攻撃を受けた傀儡兵は大爆発を起こした。

 

「すっげ・・・」

 

「すごいな・・・」

 

「すごい・・・」

 

その場にいた全員が口をそろえて驚いていた。

なにせパルキアの戦闘を診るのはなのはとユーノ以外これが初めてだったうえ、

その二人ですら見たのは第二段階。つまりは人間大の大きさでのことだ。

 

まさか20mの大きさで戦う姿が見れるとは誰も思っていなかった。

 

【ふぅ・・・まぁまぁか・・・よし、では行くぞ】

 

「あ、あぁ・・・」

 

そういってクロノが扉を蹴破る。

そこにいたのは、入口とは比べものにならない量の傀儡兵。

 

「ここから二手に別れる。君達は最上階にある駆動炉の封印を!」

 

「クロノくんは?」

 

「プレシアの元へ行く。それが僕の仕事だからね。

 ・・・今道を作るから、そしたら!」

 

【いや、そんな労力を掛けなくても我が送ろう。ただ動力炉に直接送るのは危険だからその手前だが・・・】

 

そのときパルキアはふとあることを考える。

(そういや・・・俺が空間転移で奴さん虚数空間に叩き込めばよかったんじゃあ・・・)

しかしいまさら過ぎたことである。

 

「うん!」

 

「うん!アルフはなのはたちのほうへ」

 

「わかったよ!」

 

「よし!!」

 

クロノがデバイスを構る。

 

《ブレイズ・カノン》

 

クロノの砲撃が傀儡兵を吹き飛ばす。

 

「クロノくん!気をつけてね!」

 

その言葉に笑顔を浮かべるクロノ。

なのはとユーノとパルキアはフェイト達とは別の道に飛んでいく。

時の庭園の中で一番高い位置にある部屋。

壁からなにから全てが金色一色の螺旋階段を昇りきった頂上。

駆動炉のある最上階へ。空間を転移した。

 

 

 

なのは達は、駆動炉を目指し上へと向かう。しかし・・・

 

「くっ数が多い!」

 

【ふっ・・・(やっぱち空間転移使ってれば・・・でも今更タウンだよな・・・)】

 

パルキアとアルフが吠える。

 

駆動炉はプレシアの目的の大事な歯車の一つ。

それだけに、途中に配置されている傀儡兵もかなりの数が揃えてあった。

第三段階の大きさになったパルキアによって苦労はせずに破壊はしているが、

それでも数が多すぎてほとんど進んでいなかった。

 

「何とかしないと・・・」

 

チェーンバインドで四機の傀儡兵を押さえていたアルフだったが

抵抗に負けて鎖が引きちぎられ、四機がなのはの元へと殺到する。

 

なのはが気づいた時には斧や槍を振りかぶった傀儡兵がすぐそこまで迫っていた。

これまでかと目をつぶるなのは。

 

「なのはっ!!」

 

そこへユーノがなのはへ飛び掛って突き飛ばした。

そして相手の攻撃をバリアで防ぐ。 が一部を受けて右腕を負傷する。

 

「くっ、ディバインバスター!!!」

 

なのはの砲撃によりその場にいたすべての傀儡兵が破壊される。

そしてなのははユーノの元に近づいた。

 

「ユーノくん!大丈夫!!?」

 

「う、うん、大丈夫・・・。この程度なら・・・」

 

そういってユーノは治癒魔法をかける。

見る見ると傷が塞がっていった。

 

「ユーノくん・・・ありがとう・・・」

 

「うん、どういたしまして、さあ行こう!!」

 

「うん!」

 

三人と一体は再び駆動炉のもとへと向かった。

 

最上階に入ると、先ほどまでの金色一色の風景から打って変わり、

多くの機械類が目立つどんよりとした部屋だ。

 

そして部屋の中心には大きな柱のような機械があった。

その機械の上の部分には赤い宝玉が光っている。

あれが駆動炉のコアに違いないと三人は思った。

 

傀儡兵も20体ほどが待ち構えて駆動炉を守護しているようだった。

 

なのはは飛行を止め、地面に降り立つ。

ユーノは素早く入ってきた出入り口に防御の結界魔法を張った。

追ってくる兵をこの部屋に入れないためだ。

 

「さすがにここは全部倒さないと危なっかしくて封印できないね・・・」

 

「うん、サポートは任せて。・・・はぁあああ!」

 

ユーノは傀儡兵に次々とバインドをかけていく。

 

【負けてられないな、あくうせつだん!】

 

パルキアも「あくうせつだん」により傀儡兵を一掃、範囲にいなかった敵も動きを留めさせる。

 

「じゃあ、さっさと片付けようか・・・。ディバインシューターフルパワー!」

 

魔力弾は魔力が少ないので1つだけ。代わりに、その一つにはかなりの魔力が込められていた。

 

魔力弾が部屋を突き進む、身動きが取れない傀儡兵を無慈悲に貫通させていく。

そして傀儡兵を1分もかからずにすべて倒し、ディバインシューターを消した。

 

「妙なる響き、光となれ! 赦されざるものを、封印の輪に! 駆動炉コア、封印!」

 

封印作業はユーノにお願いした。封印には相当の魔力が必要だから

なのはの残り少ない魔力で封印すると、もう一発も砲撃が撃てなくなってしまう。

 

「はい、なのは」

 

ユーノからなのはに駆動炉のロストロギアが手渡される。

 

「うん、ありがと。じゃ、レイジングハート」

 

レイジングハートの中にロストロギアは収納された。

そしてエイミィに連絡を取り、やるべきことは完遂した。

 

「じゃあ、やることはやったし・・・・・・

 今度は、皆のところまで一直線で行こう。行くよ、レイジングハート」

 

《All right》

 

【あっ、いや我が送るが・・・】

 

そんなパルキアの忠告も聞かずに、なのはは床にレイジングハートを向ける。

そして狙いを定めた。砲撃を放つ準備をする。

 

《Coordinates are specific. Distance calculated. Downward clearance confirmation》

 (座標特定、距離算出。下方の安全確認)

 

「ディバイィィィンンン、バスタァァァアアアアアアアアアアア」

 

 

 

 

 

「終わりです。次元震は、私が押さえています。」

 

時の庭園上層部。

残骸になった傀儡兵の中心で魔法陣を作りだし、

背中から四枚の羽を模した魔力を放出しているリンディ。

提督の名に恥じぬ実力をもって、被害を押さえている。

 

「駆動炉もうじき封印。貴女の元へは、執務官が向かっています」

 

語りかけるのは、庭園深部にいるプレシアへ。

 

「忘れられし都アルハザード。そしてそこに眠る秘術は、存在するかどうかすら曖昧な、只の伝説です」

 

言い切るリンディ。

しかし、そんな言葉一つで止まるなら、

こんな事件は起きていない。実際にあるか、ないかの問題ではない

 

「違うわ、アルハザードは道は次元の狭間にある。

 時間と空間が現れた時、その狭間に存在する輝き・・・

 道は確かに、そこにある!」

 

「ずいぶんと分の悪い賭けだわ。・・・貴女はそこに行って、

 何をするの?失われた時間を、侵した過ちを取り戻すの?」

 

既に駆動炉の封印は完了し、庭園内の全員がプレシアの元へと向かっている。

 

「・・・そう。私は取り戻す。私とアリシアの、過去と未来を…!」

 

ふとリンディが違和感を感じた。

彼女が放つ言葉には、狂気や悲壮感が無いような気がした。

あくまでも自分自身のただの勘ではあるが。

 

「取り戻すのよ・・・こんな筈じゃなかった・・・世界を」

 

突如爆音が起こる。

プレシアは目を向けずに、アリシアの入った生体ポッドへ寄り添う。

 

フェイトと彩斗、クロノはプレシアのもとにたどり着いた。

そこにはプレシアと液体に浸かっているアリシアの姿があった。

プレシアは一瞬悲しそうな顔をして言った。

 

「来てしまったのね・・・フェイト」

 

そしてフェイトは思いをプレシアに伝えるために口を開く。

 

「はい、あなたに言いたいことがあって来ました」

 

プレシアはその言葉に聞く姿勢を見せる。

振り返り、フェイトを正面から見据えた。

 

「確かにわたしはあなたの望むような娘じゃないかもしれません。

 わたしはアリシア・テスタロッサではありません。

 あなたの作りだした・・・ただの人形なのかもしれません。

 だけど……フェイト・テスタロッサは

 あなたに生み出してもらって育ててもらった、あなたの娘です」

 

フェイトはまっすぐに思いをぶつけた。

フェイトの言葉にプレシアは衝撃を受ける。

ここで突き放さなければ、とそんな思いに駆られる。

 

「あなたを今更娘だと思えと・・・?」

 

「あなたがそれを望むなら・・・わたしは世界中のだれからも・・・

 どんな出来事からも・・・あなたを守る。

 

 ・・・わたしがあなたの娘だからじゃない。

 あなたがわたしの・・・母さんだから!」

 

「あははははは、やっぱり理不尽なことばかりだわ。

 時も、世界も、・・・・・・・・・・・・そして人の心も!」

 

プレシアは思い通りにいかない世の中に自棄になりながら言った。

そしてクロノが叫ぶ。

 

「そうだ、世界にはこんなはずじゃないことばかりだ!・・・ずっと昔からいつだって誰だってそうなんだ!

 でも、そのために他の誰かを巻き込んでいい権利なんてどこの誰にもありはしない!

 ・・・だから・・・もう止めるんだ・・・・・・」

 

だが、プレシアは止まらない。

止まるという選択肢など、もはやどこにもない。

 

「止められないのよ、どうしても!私はたった一つの願いを・・・貫き通すわ!!」

 

プレシアは言いながら、杖を床にゴン、と力強く叩きつける。

そうすると、前々から準備していた魔法が発動した。

 

「プレシア・テスタロッサ!!!!」

 

クロノがそう叫ぶがもう遅かった。

 

その部屋と、そして時の庭園が崩壊を始める。

プレシアの足場も壊れ始めた。しかし、プレシアはその崩壊に抵抗せず、身を任せ続ける。

そしてその隣には、アリシアがいた。

そんな母を見過ごす事などできないフェイトは、必死に駆け寄り、手を伸ばす。

 

しかしその手は届くことはなく、二人の姿が徐々に小さくなっていった・・・。

 

そしてジュエルシードも後を追うように消えていった・・・。

 

 

 

「と、とりあえずここは危険だ!

 なのは達は成功したようだし、僕たちもアースラに戻るぞ!!!!」

 

クロノが二人にそう言うが、二人はほとんど聞いていなかった。

そこへ爆発音とともに天井から桜色の光の柱が出てきた・・・。

 

それは最上階で封印していたなのはの魔力光だ。

 

「あっちも来たようだ。エイミィ!準備は!?」

 

「もう少し、あと一分ほど!」

 

「わかった。できる限り急いでくれ」

 

「・・・皆大丈夫!!?」

 

「フェイトッ!!!!」

 

そこへなのは達が合流してきた。

 

「あぁ二人とも・・・一応大丈夫だ」

 

「とりあえず説明は後だ!エイミィ!」

 

「了解!!」

 

その声とともにその場にいた全員とアリシアがアースラへと転送された。

 

 

「フェイトちゃん!?大丈夫!?」

 

「う、うん・・・だ、大丈夫・・・」

 

そうは言うが、フェイトの様子はとても大丈夫だとは思えなかった。

顔はさきほど病室で見たときよりも青白くやつれていた。

 

「・・・実はな・・・」

 

そういい始めるとともにクロノが先ほどあったことを説明する。

プレシアのこと、そして彼女の最後のこと・・・

それを聞いたなのははさきほどのフェイトへの話し方をまずいと思い謝罪する。

 

「ご、ごめんなさいフェイトちゃん!わ、わたし・・・」

 

「・・・うん、大丈夫だよ・・・」

 

そういうがフェイトの口調はやはりぎこちなく文章もどこかおかしかった。

そこにパルキアは空気に耐え切れずある話題を切り出す。

 

【そんなに心配ならば、我が見に行こうか?我は魔力による飛行をしないから虚数区間は問題ない。

 さらに空間転移もできるからな。ジュエルシードの捜索・・・と言う面目でどうだ?】

 

その話題はフェイトにとっても時空管理局にとっても利益があるものだった。

リンディは最初に聞いて驚くもののすぐに真顔になり、パルキアに指令を出す。

 

「そうですね・・・わかりました。それではパルキアさん。

 ジュエルシード及びプレシア・テスタロッサの捜索・・・よろしくお願いします」

 

【心得た】

 

そういうとパルキアは先ほどまで時の庭園だった虚数区間へと向かった。

 

 

 

 

(ふぅ・・・くらいな・・・)

 

暗い・・・まるでSF作品に出てくる宇宙のようだった。

だが、それとは違いここにはロマンなどかけらもなく、ただ暗黒の世界が広がっていた。

こういう場所にはあまり長く居たくないとパルキアは思った。

 

ふと前を見ると何かが輝いていた。よくよく見れば青い・・・まるで種のような姿・・・

そう、紛れもなくそれはジュエルシードだった。気づいたパルキアは全速力でそこへと向かう。

たどり着くとそこには8つのジュエルシード・・・

そしてその下には生態ポッドに入ったアリシアとやつれてその場に浮かんでいるプレシアがいた。

 

パルキアは彼女に手を触れる・・・まだ、息はあるようだがそろそろ限界だろう。

せめてフェイトに看取られてアリシアの元にいってもらいたいとパルキアは思った。

パルキアは決意し知り合いが居る座標へと転移した。

 

生体ポッドに入ったアリシア、そして8つのジュエルシードを持って・・・

 

 

 

 

「なるほど、それで私のところへ来たのか・・・」

 

【あぁ、助けられないならそれでいいが、せめて延命処置をしてくれないか?】

 

パルキアが目指した場所・・・それはDr.スカリエッティのアジトだった。

次元犯罪者であるプレシアの延命治療を容易にできるのは彼だけだと考えた

パルキアはこの場所を目指したのだ。

 

「ふむ、別に私は構わないよ。彼女は私の未完成の技術を完成させてくれた泥棒だからね」

 

【対価は用意している。さすがに全部とはいえないがな・・・】

 

そういうとパルキアはジュエルシードのひとつを手渡す。

 

【これを劣化でもいいからコピーできないか?なかなかいいエネルギー源になると思うが】

 

「なるほど、それは面白そうだ。かまわないよ。少し待っていてくれ、すぐに終わらせる。

 もちろん管理局にはばれないようにしておくよ」

 

【感謝する】

 

十分後・・・延命治療を終えたプレシアを連れてパルキアはアースラへと戻っていった

 

物語は真実を告げあらたな物語へと向かう・・・

 




海鳴市、海鳴臨海公園。
ここにわたしたちの思い出と、そして、未来があります。
久しぶり、フェイトちゃん

パルキアに転生して、着いた世界はリリカルな世界「名前を呼んで」

名前を呼んで?はじめはそれだけでいいの。
君とかアナタとか、そういうのじゃなくて、ちゃんと相手の目を見て、
はっきり相手の名前を呼ぶの
・・・・・・
私、高町なのは。なのはだよ

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