パルキアに転生して、着いた世界はリリカルな世界 作:DFGNEXT
久々の投稿です。今回で平和な?蒐集編は終了
次回からはまた急展開!の予定です。
それではどうぞ!
九月五日・・・
なのはは珍しくちょっとしたおめかしをしていた。
どことなく落ちついていない様子もあった。
それもそのはずで今日は裁判判決前にフェイトがこちらに来るのだ。
久々に友達に会えることでなのはの心は浮き立っていた。
「ふふふ、フェイトちゃん元気にしていたかなぁ」
「そういえば嘱託魔導師の試験を受けたとか言っていたかな」
「嘱託魔導師?」
なのははあまり向こうの事情を知らないので、パルキアに聞き返す。
「あぁ、簡単に言えば準、管理局員になるということだ。
これは管理局の元に入るってことだからな。裁判で有利になる。
さらに異世界での行動に対する制限がかなり減る。
まぁ、つまりはお前に会いたいがために頑張っていた証拠だ」
「なるほど・・・あっ、そろそろ時間だね」
「では行くとするか」
「うんっ!」
―海鳴臨海公園
心地よい風が吹くなか、程よい光が海を照らす。
キラキラと輝く水面はまるで二人の再会を祝福しているようだった。
なのはがベンチに座って待っているとその時はやってきた。
転送の光が終わるとともにそこに居たのは久々の友の顔。
金色に光る二対の髪が深い青に染まっている海の背景に良く似合っていた。
「フェイトちゃん!!」
なのははそう言いながら、ベンチから立ち上がりフェイトの方へと向かう。
それに呼応してフェイトも叫ぶ。
「なのは!」
手の取り合えるところまで近づいた後、お互いに手を握り合いそして抱き合った。
「なのは、元気にしてた?」
「うん、フェイトちゃんも元気そうで良かった」
「ありがとう」
「・・・嘱託・・・魔導師っていうのになったんだって?」
「うん、そうすれば裁判も早く終われるし、なにより早くなのはにあえるから・・・」
「ありがとうフェイトちゃん!!」
元気良くお互いにそう言い合う。久々の再会に話したいことはたくさんあった。
ビデオレターでしかお互いの近況を伝え合うことができなかったからだ。
笑いながら話し合う二人の顔はほのかに紅く染まっていた。
こんな平和がずっと続けばいいな・・・そう思うなのはだったが、現実はそう甘くなかった。
ちょうど良いころあいを見計らってパルキアが現れる。
「あっ、パルキアさん。久しぶりです」
フェイトが軽く挨拶をする。・・・しかしパルキアは正攻法で返さなかった。
「答えろフェイト!!」
パルキアが突然叫ぶ。なのははその状況をさっぱり理解できずに固まる。
大してフェイトはそれを理解しているような顔をしていた。
「えっ? なになに? なんなの!?」
なのはがそう言うが、パルキアはお構いなしに進めた。
「流派!東方不敗は!」
拳を突き出しながらパルキアが叫ぶ!
「 王者の風よ!」
それに呼応するようにフェイトも叫ぶ!
「 全新!」「系列!」
「「 天破侠乱!」」
「「 見よ!」」
「「東方は赤く燃えているぅ!!」」
そしてお互いの拳を付け合いポーズを決める。
心なしか背景に真っ赤に燃える炎が見えた。
状況についていけずなのはは目をぱちくりさせる。
「・・・フェ、フェイトちゃん・・・?なに・・・やってるの・・・?」
「えっ?流派 東方不敗の挨拶だけど・・・」
「・・・パルキアさん・・・一体フェイトちゃんに何をしたの・・・?」
なのはがいつになく不機嫌にパルキアを睨む。
パルキアは臆せずに第一段階まで小さくなると真実を告げる。
「・・・はやてが持っていた機動武闘伝Gガンダムの全話動画データを渡しただけだが・・・」
「うそでしょ! それだけでフェイトちゃんがこんなこと言うはず・・・」
「まぁあえて言えば取扱説明書的なものを入れておいたが・・・」
「取扱説明書・・・?」
「あっそれなら私持ってるよ」
そういいながらフェイトはポケットから一枚の紙を取り出す。
そこに書かれていたのは文字だった。ただし書かれていたのは・・・
ドモン・カッシュ フェイト
レイン・ミカムラ なのは
東方不敗マスターアジア リニス
キョウジ・カッシュ アリシア
ライゾウ・カッシュ プレシア
のつもりで見てみろ
ただそれだけだった。これで何が変わるって言うの・・・?
そうなのはが思っているとフェイトがノリノリで説明する。
「ドモンって言うのは主人公なんだけど実は・・・ペラペラ」
テンションが上がってきたのか、警戒に話し出すフェイト。
もちろんガンダムを知らないどころか、小説すら読まないなのはが理解できるはずもなく・・・
「な、何を言ってるのかさっぱりわからないの・・・」
「ここまで説明されてわからないのも凄いと思うが、
簡単に言えばドモンの対人構成とフェイトの家族構成が似ていたから
割と簡単に感情移入ができたってわけだ」
「・・・・・・文系はやっぱりさっぱりなの・・・」
「・・・・・・まぁ小説などを理解する能力は数学とあまり関係はないからな・・・」
パルキアが一人納得しているととげとげが目立つ人がチラリと見えた。
そういえばフェイトに監視がついてないはずはないなと思ったパルキアは彼に近づく。
件の彼は近づいてくるぬいぐるみサイズのパルキアにすぐ気づいたようだった。
「久しぶりだな。クロノ・・・」
「あぁ、本当に喋れるようになったんだなパルキア・・・と言いたいところだが・・・」
「・・・どうした?」
「・・・・・・お ま え は フェイトになんてことしてくれたんだ!!」
そう言いながらS2Uを起動させパルキアの首筋に当てる。
S2Uを構えるクロノの目は・・・マジだった・・・
「・・・なぁに・・・フェイトが元気になればと・・・」
「だからってなんであんなことになってるんだ!!」
「・・・では、どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!!」
こりゃシスコンになるわけだ。そうパルキアは思いながら逆ギレする。
彼としては前世のころ、Gガンダムを見ながらふと考えたネタを
この現実に繁栄させただけで全く悪気はないのだ。・・・一応
そんな彼の態度に一応疑って保険を掛けてはいたクロノは逆ギレだとは気づかず、
素直に自分がやっていたことを話す。
「いや・・・実は君からあれが届いたときにこうなるんじゃないかと思って
地上本部の知り合いに中身を確認はさせていたんだ・・・」
「勝手に中身を他人に見せたのか? まぁ別に構わんが」
(地上本部の知り合い・・・? 誰だ・・・?)
「それで彼は全く問題ないといっていたから安心して渡したんだが・・・」
「・・・中身をお前も少し見ていればまた違った未来があっただろうな」
「彼を信用しすぎていたといいたいのか?」
「いや、あの作品の素晴らしさを理解してくれたから問題なしと判断したんだろう」
(・・・そういえば・・・)
クロノはあの後ディスティンと会ったときのことを思い出す。
『あっ、クロノさん。データディスクの確認終わりましたよ』
『そうか、それで中身は大丈夫そうか?』
『はい!!!全く問題ないです!!!むしろ見せるべきです!!!!』
『そ、そうか・・・・・・君がそう言うなら大丈夫か・・・』
(・・・あの映像が洗脳系だったら確認した彼も染まっているとなぜ気づかなかった!)
「・・・つまり僕が浅はかだったと・・・?」
「あぁ、どうしてもフェイトに見せたくなかったのなら
少ない時間でもいいから自分で見ればよかったのだ。
あの作品は一話を見れば大体理解できるからな」
「・・・・・・・・・・・・」
クロノはその話を聞いて完全に戦意喪失していた。
そもそも大容量のデータディスクとはいえ中身まで大容量だとは限らないのだ。
今回の場合はある程度大容量だったが、時間を少しでも空けて見ていれば、
また結果は変わっていただろう。今思っても後の祭りだが・・・
さて、そんなことは特別どうでもいいパルキアはクロノに言っておきたかったことを
今、この場で言っておこうと考えていた。それは闇の書のことである。
今回パルキアの行動により、現在シグナムたちは人からは蒐集はしていない。
そのため魔導師襲撃事件が発生していないため、八神はやてに一切責任はない。
また魔法生物からの蒐集も違反にならないように考えてやっている上、
はやて自身の命に関わることである以上管理局も追及はできない。
だが、それと以前の闇の書の被害者の気持ちはまた別問題である。
仮に今回被害がでずにはやての命が救われたとしても、
かつての被害者達の怒りはそう簡単には収まらないであろう。
たとえ事件が終わったあとはやてたちが謝ろうが、
管理局がシグナムたちにある程度の罰則を与えようがそれはかわらない。
そしてそれでは双方に利益は全く生まれない。
パルキアはそれを少しでも緩和するためにマスメディア・・・
つまりははやてを悲劇のヒロインとして報道させようと考えていた。
浅はかな考えだが、はやてもまた被害者と考えてもらえたのならば、
かつての被害者達の考えも多少は変わるはずだ。と思ったのだ。
世界は広いが、きっと原作よりはよくなるだろうと・・・
そして・・・この計画に利用しようとしていた組織・・・
クロノの知り合いにそれの関係者が居るのはありがたい誤算だった。
そう、それは・・・
「・・・クロノ・・・後々話したいことがある」
そう言うとパルキアは空間転移により、家に置いてあったある紙を手に持ってくる。
それは封筒に綺麗に入れられた手紙だった。それをクロノに手渡す。
「これは・・・?」
「これには・・・きっとお前のこれからを大きく変える内容が入っている。
だが、おそらく読まなければお前はきっと後悔する内容でもある。
だから我としてはぜひ呼んでほしい。だが内容は最後まで読め。
絶対に早まった行動はするなよ」
「・・・どういうことだ・・・?」
「読めばわかる。帰ってから読むんだぞ? 今度はちゃんと自分の目で・・・」
「・・・わかった・・・」
そう言ってクロノはその紙をポケットの中へと入れた。
完全に自分が出した話題は忘れているが、それは仕方ないだろう。
さて、楽しい時間も過ぎ。フェイトたちは再び裁判のためミッドチルダに戻ろうとしていた。
「じゃあまたね、なのは」
「うん、フェイトちゃんも元気で!今度友達を紹介するよ」
「ありがとう、私もアルフを連れて行くよ。アリサにもよろしくね」
「うん!」
二人はそう言ってまた抱き合っていた。
あんなことがあってもなのははやっぱりなのはだった。
・・・というよりあの後実はなのはも数学について語りフェイトを困惑させていたのだが・・・
(フェイトも数学は魔導師基準で得意なのでGガンほどアウェイではなかった。)
「・・・手紙を読んだら・・・また連絡する」
「あぁ、そのときはその地上本部の子も連れてきてくれ」
「・・・? 理由は知らないがわかった」
「またな」
「あぁ、また・・・」
そしてクロノとパルキア・・・
「時間」と「空間」の会話はいたってシンプルに・・・
そして奥深く終わった・・・
物語の歪みはさらに進む・・・
そして暗黒の蛇龍は世界を侵攻しようとしていた・・・
次回予告
君達に最新情報を公開しよう
全世界で黒い雲が巻き起こる時、世界中の全生物は死を覚悟する
その時、氷の大地を震わせて和玉の勇者の鼓動が響く
そうだ、そうなのだ
我らはこの時を待っていた
パルキアに転生して、着いた世界はリリカルな世界 NEXT『反世界の王』
次回もこの小説で、また会おう!