パルキアに転生して、着いた世界はリリカルな世界   作:DFGNEXT

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今年最後の投稿・・・ですね。
皆さん。少し早いですが、良いお年を!!

それではどうぞ!!


第三十八話「うたかたの夢」

 

 

 

「ユ、ユーノくん・・・・・・」

「ごめん待たせたね・・・なの・・・」

 

ユーノがなのはに話しかけようとしたとき、

それを遮るようになのはがユーノに抱きついてきた。

 

「ほ、ホントに・・・心配・・・してたんだから・・・」

「あれっ?パルキアさんから頼まれていたから伝えてあると思ってたんだけど・・・」

「パルキアさんに関してはきっちりお話しておいたの」

「そ、そう・・・」

 

なのはの鋭い剣幕にタジタジになりつつもユーノは返事をした。

闇の書の意思の攻撃が続くもののユーノの防御魔法がそのすべてを防ぐ。

 

「えっと初めましてディスティン・ウェストレークです。

 あなたがユーノ・スクライアさんですか?」

「うん、そうだよ。あっユーノで良いよ。同い年と聞いてるし」

「うん、わかった。じゃあユーノ。何か作戦はあるか?フェイトとパルキアさんが

 闇の書の中に取り込まれてしまったんだ・・・」

 

ディスティンは軽く自己紹介した後、用件をユーノに話す。

ユーノは少し考えたあと自身の出した答えを二人に話す。

 

「僕が無限書庫で探していたのは闇の書の情報・・・

 パルキアさんから聞いたのもあったけど、聞いてないのもあった」

「それで?」

「そのうちの一つは魔力を使用させれば管制人格にアクセスしやすくなること

 つまりは防衛プログラムに大量の魔法を使わせればはやては闇の書の主人としての

 力を使うことができるようになる・・・」

「つまり?」

「あの防衛プログラムをどんな方法でもいい。

 魔力ダメージでぶっ飛ばして! 全力全開!手加減なしで!!」

 

「・・・さっすがユーノくん!!わっかりやすい!!」

《It's so》

 

なのはとレイジングハートは非常にわかりやすいユーノの説明に納得。

レイジングハートはカートリッジを三つロードする。

 

「えっ・・・と・・・わかりやすい・・・?」

「うん、とっても。ディスティンくんは援護よろしくね?」

「あっうん、了解」

 

そう言うと同時にディスティンは横に飛び近くにあった触手をビームダガーランスで切り裂く。

ユーノとなのはもその場から離れ行動を開始する。

 

「とりあえずなのはは攻撃に専念して、僕は攻撃を防御するから」

「了解!いくよレイジングハート!!」

《All right》

 

なのははそう言うと闇の書の意思へと突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・んっ・・・」

 

優しい光が差し込んでくるような感触にフェイトは少し声を漏らし、ゆっくりと目蓋をあげた。

柔らかな陽光にとても暖かな感覚。自分がベッドに寝ていると分かるまで、フェイトは少し時間がかかった。

 

体にかかっていたシーツを取って周りを見渡す。装飾品はそれほど多くはないが、すなおに綺麗な部屋だと思っていた。

しかし、漂う雰囲気はどこか懐かしく、そして心が落ち着くようにフェイトは感じた。そしてここがどこか気づく。

 

「ここは・・・・・・時の・・・庭園? どうして?・・私は確か闇の書に・・・」

 

窓の外から見える青々とした森林と緑に包まれた庭。

まるで絵画のように切り取られた美しい風景から吹き込む風が、

僅かに開いている装飾品の少ない窓の隙間から流れ込みカーテンをゆっくりと揺らしていた。

 

この風景自体はフェイト自身は直接その目にしたことはない。

しかし、アリシアから受け継がれた記憶の中に映る幸せに感じる情景の記憶が、

ここは自分が生まれ育った時の庭園だと言うことを直観的に感じ取っていた。

 

ここは夢だと頭ではわかっていても、どこか夢であることを否定したい気持ちもあった。

 

「ん~~?もう、あさぁ~?」

 

突然の事態に自分しか見えていなかったフェイトは、

隣で身じろぎしながら寝ぼけた声を出す少女のことを認識していなかった。

 

その姿にフェイトは見覚えがあった。

 

「アリ・・・・・・シア?」

 

口に出してから、フェイトは何処か違うと感じた。

それはまだ頭がこれを夢だと認識していなかったからだろうか・・・

そんなことは当然アリシアは気づかず。

 

「うん、そうだよ? おはよ、フェイト」

 

アリシアはそう言ってフェイトに朝のあいさつを言ったあと、

となりにいた子犬アルフの尻尾を掴んでベッドから飛び降りた。

 

「アルフもおはよ」

「うん、おはようアリシア」

 

はたから見れば微笑ましい光景だったが、フェイトはなぜか恐怖を感じていた。

そしてベッドから随分遠く見える扉が開く音にフェイトは身を止める。

 

「みんな、ちゃんと起きてますか?」

 

とても懐かしい声にフェイトは吸い込まれるようにそちらを見た。

 

「・・・リニス・・・・・・?」

 

もう二度と会えないと思っていた人が目の前にいることにフェイトは少し喜びを感じていた。

 

「さっ着替えて、朝ご飯にしましょう。プレシアはもう食堂ですよ」

「わ~い、ご飯、ご飯」

 

「・・・・・・母さん?」

 

アリシアは喜びの声を上げるもののフェイトはその名前を聞き体が硬直する。

自分の声が遠く聞こえる。暗い闇と優しい愛を感じるその言葉にゾクリとフェイトは背筋を凍らせた。

 

 

 

 

「おはよー、母さま」

「おはよー、プレシア」

「アリシア、アルフ。おはよう」

 

厨房から温かいスープの香りが漂う中、アリシアとアルフの声に、プレシアは振り向いた。

 

「プレシア、今日は嵐か雪になりそうです。ほらフェイト」

 

リニスに急かされるもののフェイトは素直にプレシアの前にたつことができなかった。

 

「フェイト、どうしたの?」

 

やさしい言葉とともに穏やかなその瞳がはっきりとフェイトの姿を映し出す。

その視線に晒されて、フェイトはまるで条件反射のように身体を硬くさせ俯いてしまった。

 

「どうも怖い夢を見たようで、今が夢か幻のように思っているみたいです」

「フェイト、勉強のしすぎとか?」

 

アリシアのちょっとしたからかいもフェイトの耳には届かない。

 

「フェイト、いらっしゃい」

 

プレシアにそう言われ、数秒その場に立ち止まった後

フェイトはプレシアの近くにたった。

 

プレシアのそっと差しのばされる手にさえ

フェイトは痙攣するように肩を震わせ、ギュッと目を閉じてしまう。

 

「怖い夢を見たのね・・・フェイト・・・

 でももう大丈夫よ。母さんもリニスもアリシアも皆あなたのそばにいるわ」

 

そう言うプレシアの声を聞き、フェイトは再びこれが夢だと思えてきた。

(アルフのことを言わない・・・言うのは私のそばにもういない人ばかり・・・)

 

「プレシアァ!あたしも!」

「そうアルフもね」

 

他愛のない会話もこの夢に現実味を帯びさせる何かの演出にしか

フェイトの中では思えなかった。

 

「さあ、席についていただきましょう」

「はぁ~い」

 

プレシアの声に応じてアリシアは席に座る。

平和な・・・とても平和な食事が始まった。

 

だが、フェイトはやはりそれが現実には思えていなかった。

そんな曖昧な気持ちを抱きながら食事は終了した。

 

 

 

朝食後、庭園の庭を散歩していた。

 

「そうだ、今度皆で町に行きましょうか?」

「いいですね」

「フェイトには新しい靴を買ってあげないとね」

「あぁ~フェイトばかりずるい!」

「魔導試験満点のご褒美ですよ。アリシアもがんばらないと」

 

そんな会話にも参加できないフェイトにアリシアは話しかける。

 

「ねっ、フェイト。今度の試験までに補習お願いね」

「う、うん・・・」

 

他愛もない会話・・・夢だとわかっている世界・・・

だけれでも自分が望んでいた世界が目の前にあることに

フェイトの眼からは自然と涙が流れていた・・・

 

(それでも・・・私が・・・ずっとほしかった時間だ・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ・・・」

 

フェイトが長い夢を見ている最中もなのはたちは戦いを続けていた。

 

「ユーノ!」

「アルフ!?」

 

グレアムのところから戻ってきたアルフとアリシアは戦場に現着する。

 

「フェイトは!!? 大丈夫なのか!??」

「まだ闇の書の中・・・もう少しダメージを与えないと・・・」

 

現状が今一良くないことに憤りを覚えるユーノ・・・

しかし、それでもなのははあきらめずに戦っていた。

 

「マガジン残り4つ・・・カートリッジ24個・・・

 スターライトブレイカー・・・打てるチャンスあるかな・・・?」

《I have a method.》

 

悩むなのはにレイジングハートが語りかける。

 

《Call me "Blaster mode."》

 

それは禁断の力・・・マリエルからはまだ早いといわれた力・・・

 

「駄目だよ!あれは本体のフレームを補強するまで使っちゃ駄目だって

 わたしがコントロールに失敗したら・・・レイジングハート壊れちゃうよ!!??」

 

《Call me. Call me "Blaster", my master.》

 

必死に止めようとするなのはだが、レイジングハートは一歩も引かなかった。

彼女もはやてたちを本当に助けたいのだ。

レイジングハートの決意を感じ取り、なのはも決心する。

 

「わかったよレイジングハート・・・わたし絶対成功させるから・・・」

 

そういうとなのははレイジングハートを構える。

もう何も迷わない。全力全開で使う!!

 

「ブラスタァアアアア!!!!!スリィイイイイイイ!!!!!」

 

《Ignition.》

 

そしてなのはの叫びとともになのはの魔力が膨大な量に膨れ上がる。

 

 

戦場に吹く風が・・・変わった・・・

 

 

 

 

 

 

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