パルキアに転生して、着いた世界はリリカルな世界   作:DFGNEXT

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A's編・・・次々回が最終決戦予定。
闇の書の闇・・・フルボッコお楽しみに・・・

まぁ、今回は違いますけど

それではどうぞ!!


第三十九話「夢見るように目覚めたい」

 

 

 

 

 

ブラスターモード・・・それはなのはのレイジングハート改に搭載した

リミットブレイク機能を使用するためのモード・・・

レイジングハートの見た目はエクセリオンモードのままだが、

なのは自身の魔力が大幅に上がる。当然リミットブレイク・・・

つまりは自身の限界を超える以上代償はあり、なのはが操作に失敗した場合

基礎フレームがカートリッジの使用に耐えうるレベルでは

フレームがブラスターモードの反動に耐え切れず、レイジングハートが大破する。

 

ましてやブラスター3をいきなり使用したなのはは無謀とも言えるものだったが、

レイジングハートの意地となのはの圧倒的な演算能力が使用を可能としていた。

 

「・・・なっ!!」

 

そんな事情も知らない闇の書の意思は突然目の前のなのはの魔力が大幅に上がったことに驚く。

気が着いた時にはなのはは目と鼻の先まで近づき至近距離でディバインバスターを放つ。

 

「ぐふぅ・・・!!」

 

不意打ち気味に至近距離で食らった砲撃にさすがの防衛プログラムもダメージを受ける。

しかしなのはは止まらない・・・発生させていたディバインシューターを連続して

闇の書の意思に向けて発射・・・それを続けて行い相手に的確にダメージを与えていく。

 

無論闇の書の意思もそれを黙って受けるわけはなく反撃、

なのはと闇の書の意思は高速で戦闘を開始し、その姿は光の線のようなもの・・・

そしてまるでどこかの戦闘民族の戦闘のようにぶつかり合う音とところどころで

爆発のような光が見えるだけになっていた。

 

「・・・ディスティン・・・なのはたち見える?」

「一応ね・・・フェイトの通常時の戦闘のほうがまだ早いから・・・」

 

ディスティンはフェイトの嘱託試験を観戦していたので

フェイトの戦闘技術や能力・・・またソニックフォームの最高速度も知っていた。

そのほかにも彼女の模擬戦はよく見ていたので二人の高速戦闘もなんとか目が追いついてはいた。

 

そんな会話を二人がしているなか、なのはは現状を冷静に分析する。

 

「・・・わたしの今同時に操作できるディバインシューターの数は92個・・・

 わたしの計算が間違っていなければ・・・ブラスターモードの使用可能時間は

 最大3分・・・早く勝負を決めたいところだけど・・・」

《That's right》

 

「・・・一つ覚えに砲撃を使うかとも思ったが、なかなか強いな・・・

 賞賛に値する・・・だが・・・そんなちまちました攻撃が通ると思っているのか?」

 

闇の書の意思のその言葉になのはが答えようとしたとき

一番信頼できる彼女の相棒が先に答える!

 

《通します!!マスターが私に力を与えています!

 命と心を賭けて、答えてくれています!

 泣いてる子を、救ってあげてと!》

 

「レイジングハート・・・」

 

レイジングハートがそう言ってくれた喜びと先に言われたことに対する嫌悪感が

若干なのはの心を支配するが、瞬時に彼女は元に戻る。

 

「うん、そうだね。いくよレイジングハート

 ・・・一か八かだけど・・・やってみよう!!」

《All right. My master!!》

 

そう言うとなのはとレイジングハートはブラスターモードを解く。

突然なのはの魔力が下がったことに対し、闇の書の意思は警戒する。

 

「行くよ・・・」

《A. C. S., standby.》

 

システム展開と同時にレイジングハートは6枚の光の羽根を大きく広げる

 

なのははカートリッジを三つロード。自身の魔力を高めると同時に

足元にミッドチルダ式の桜色の魔法陣を生成する。

 

「アクセルチャージャー起動・・・ストライクフレーム!!」

《Open》

 

なのはの合図と同時にレイジングハートの先端に半実体化した魔力刃

「ストライクフレーム」を形成する。

 

「エクセリオンバスターA.C.S.!!!!!!ドライブ!!!!」

 

A.C.S展開と同時になのはは闇の書の意思に向けて高速突撃した。

だが、闇の書の意思はそれをバリアで防ぐ。

 

「こんなもの・・・」

「・・・届いて!!!」

 

なのはの叫びとともにストライクフレームは徐々にバリアを侵食していく・・・

 

「なにっ!? まさか!!」

「ブレイク・・・シュゥウウウウウウウトッ!!!!!!!」

 

驚く闇の書の意思を完全に無視したなのはは先端に形成したストライクフレームで

敵のバリアを破って、敵の内側へと零距離射撃を撃ち込んだ。

 

 

 

 

 

 

―闇の書内部

 

 

ドゴーン!!という爆発音を聞きはやてはやっと目覚めた。

 

「な、なんや今の爆音・・・」

「我が主!!やっとお目覚めになりましたか!」

 

はやては声のした方向を向く。そこにいたのは長髪の女性・・・

 

「管制人格・・・さん・・・?」

「はい、そうです我が主。ようやくあなたと直接会うことができました」

「私も会えてうれしいで・・・でもどうして私寝てたん?」

「それは防衛プログラムが主のもう一つの願いをかなえようと・・・

 誰にも邪魔されない幸せな世界・・・家族と一緒に暮らしている幸せな夢を・・・」

 

管制人格が言おうとするとはやてがそれを続ける。

 

「見させようとしてたわけや・・・でも所詮夢は夢や。重要なのは過去を糧に今を生きることや」

「我が主・・・」

「昔の私やったら夢を見続けようとしたかもしれへん・・・だけど今は皆がおる・・・

 もう夢を見るのは御仕舞いや。ここはどうも落ちつかへん」

「そとで高町なのはが魔力ダメージを与えています。あと一息です」

「そうかぁ・・・だったらなのはちゃんと話・・・できるか?」

「もちろんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレシア、アルフ、リニスと一時的に分かれたフェイトとアリシアは広場にぽつんとある大樹の幹の下に寄り添っていた。

そしてフェイトはアリシアと一緒に空を見上げた。そこにはいつの間にか薄雲が漂い始めていて、

まるであのこの瞳のようにまっすぐな澄み切った青空、柔らかな陽光が次第に雲間の端々に追いやられていった。

 

「ひと雨来そうだね」

 

アリシアの呟きに呼応するように、細い雨がぽつりぽつりと降り始めてきた。

 

「そろそろ戻ろうか」

 

アリシアは振り向いてフェイトに庭園の建物を指さして誘った。

 

「私は、もうちょっとここにいる」

「そう? だったら、私も、雨宿り」

 

アリシアはそういってフェイトの隣に足を伸ばして座った。

降り続ける霧雨の中、二人は言葉を発せずにただ佇む。雨がやむのを待つ。

 

「ねえ、アリシア」

 

沈黙を破るのはフェイトの声。

その言葉にアリシアは少しだけ視線を上げた。

 

「どうしたの?」

 

アリシアの問いにフェイトは答える・・・

 

「これは・・・・・・夢・・・・・・なんだよね?」

「・・・・・・・・・」

 

アリシアは口を閉ざした。

その沈黙はフェイトの問いへの答えを明確に述べており、

フェイトは否定されない問いに一つの終わりを感じた。

 

「私が見ている夢。欲しくて、手を伸ばしても届かなくて、諦めていた夢

 母さんはもういない。それに、本当の母さんは私にあんなに優しくはしてくれなかった」

「優しい人だったんだよ。優しすぎたから壊れたんだ」

 

アリシアは悲しそうに・・・でもどこかすがすがしくそう言う。

 

「アリシア、私は・・・・・・逃げちゃいけないと思うんだ。

 『捨てれば良いってわけじゃない。逃げれば良いってわけじゃ、もっとない』。

 なのはの受け入りだけど・・・自分で決めたことを忘れるところだったよ」

 

アリシアはその思いを閉じこめ、頷いた。

 

「強いね、フェイトは」

「そんなことはないよ。なのはのおかげで、私は自分を始めることが出来たんだ」

「いつか、恩返しがしたいんだ。はやてを助けたいんだ。

 だから、私は・・・ここには、いられない」

 

「あーあ、これで私もフェイトと一緒にいられるって思ったのになぁ。失敗しちゃった」

 

アリシアは笑顔でそんなことを言った。

 

「ごめんね、アリシア」

「いいよ、フェイトが決めたことだから」

 

アリシアはポケットを探り、そこから一枚プレートを取り出しフェイトへと差し出した。

それは、この世界から解放されるための鍵。

 

「そっか、アリシアが持っていたんだね」

 

彼女の小さな手の上に鎮座する一枚のプレート

バルディッシュはようやく会うことが出来た自らの主に、無言で光を明滅させる。

 

「フェイトとバルディッシュなら、きっとここから出ることが出来る」

「だけど、パルキアさんとはやてを置いては・・・」

 

闇の書に取り込まれたのは自分だけではない。

彼女たちを置いては外に行くことは出来ない。

 

「大丈夫。あの人は・・・絶対。きっと、大丈夫。

 はやてに関しては・・・もう終わったみたいだから・・・」

 

フェイトはアリシアよりバルディッシュをを受け取るとそっと彼女を抱きしめた。

 

「フェイト?」

 

「母さんは・・・死ぬときこう言ったんだ・・・

 「あなたを娘としてみることはできない・・・だから、あなたはあなたの道を生きなさい」

 そう言ってくれた・・・家族としては認めてもらえなかったけど・・・」

 

フェイトは涙を流しながら・・・でも顔は微笑みながら言う。

 

「だから、ほんの少しの間だったけど。夢幻でしか無かったけど、私は幸せだった」

「忘れないで。それだけで、たぶん私たちはフェイトの側にいられると思うから」

「うん、絶対に忘れない」

 

「さよなら、フェイト。外の私に・・・よろしくね」

 

アリシアの身体から光が放たれる。

その光は粒子となって、次第にアリシアを包み込み、

彼女の姿はその光と共に空気に溶けていった。

アリシアは笑顔で消えた。

 

「さよなら、アリシア。さよなら、リニス。さよなら・・・プレシア母さん・・・」

 

そして、フェイトはしっかりとした足取りで立ち上がり、バルディッシュを起動させる。

 

「外に出るよ、バルディッシュ」

 

《Yes,sir》

 

金色の光を纏いながらフェイトは黒い装束に身を包み、手に持つ杖は鋭角のフレームを力強くスライドさせた。

激発された二発のカートリッジが莫大な魔力をフェイトにもたらす。

過去を糧に・・・今を生き・・・未来へ進むための力を・・・

 

「バルディッシュ、ザンバーフォーム」

《Zamber Form Get set.》

 

バルディッシュは応じて、自らのフレームを変形させた。

フェイトは自らの光を振りかぶり、その剣身は天を指し示し、脚は大地を踏みしめる。

 

「雷光一閃! スプライト・ザンバー!!」

 

その一閃は世界を切り裂き、幻想空間は音を立てて崩れ去る。その先にあるものは常闇。

そしてその闇の中には光があった。その光は金色であり、それは金色の道となり彼女を導いていった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは・・・」

 

目覚めた彼がはじめて見たのはどこかの家のリビングだった。

だが、彼はここがどこだか瞬時に理解してしまった。

 

「ここは・・・ここは・・・俺の・・・」

 

自身が死ぬ前の・・・希望の会社に入社し浮かれ気分でいた。

あの頃・・・青春を横臥したあの頃の・・・我が家が目の前にはあった。

 

「たくっ・・・闇の書も・・・粋な計らいをしてくれる・・・」

 

彼はそう言うと席に着く。時計を見たからだ・・・

この時間は・・・

 

「あらっ、あいかわらず早起きね。今、朝ごはんを持ってくるわ」

「おはよう、母さん」

「なになに、そんなシリアスな顔して・・・おはようヒロト・・・」

 

ヒロト・・・それが自分の名前だったと彼は思い出す。

久々で自分の名前などすっかり忘れていた。

 

「はい、朝ごはんよ」

「ありがとう、母さん」

 

彼はそう言うとその朝食を見る。

アジの開きにわかめの味噌汁・・・炊き立てのご飯に納豆・・・

そして作りたての熱々のお茶・・・

 

なつかしい献立にすこし彼は微笑んだ。

 

「いただきます・・・」

 

彼はそれを食べる・・・

食べるとまた思い出していく・・・とてもおいしい味・・・

もう二度と味わえないと思っていた味・・・

彼はその味をしっかりとかみ締めていった・・・

 

 

「ごちそうさまでした」

「お粗末さまでした。会社へはもう行くの?」

「いや、会社へは行かない・・・」

 

「えっ」

 

母親は息子の突然の言葉に驚く。

 

「俺には行くところがある・・・こんな夢ばかり見ていられない・・・

 ありがとう母さん。とても・・・とてもなつかしい味だった・・・」

「ヒロト・・・」

「母さん・・・父さんが言っていたよね。お前は自分の信じた道を生きろって・・・

 だから俺は今を行きたい・・・化け物みたいな見た目でも俺は俺だ・・・」

 

彼はそう言って立ち上がる・・・姿はパルキアのものに変わる・・・

 

「ヒロト・・・ここにいれば・・・ずっと私達といられるのに!!」

「でも・・・そんなの俺じゃない・・・今の俺はヒロトではない・・・

 空間を司る神・・・パルキア・・・そんなことを言われて信じてくれた仲間が

 外で我を待っているんだ・・・だから我は仲間の元へ行く!!」

 

パルキアの決意ある言葉に母親は目を見開いた後、瞳を閉じ微笑む。

 

「ヒロト・・・行ってらっしゃい・・・怪我には注意してね」

「あぁ、行ってくる。さようなら母さん・・・味噌汁おいしかった」

 

パルキアがそう言うと同時に景色は砕け散り、闇へと変わる。

パルキアは左腕を上げ叫ぶ。

 

「未来を切り開く!ディバイディングネイルゥ!!!!」

 

闇は切り開かれ、彼を照らしたのは光だった・・・

 

 

 

 

 

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